葉月(東京タワー…まさか東京に来れるなんて思わなかった…)
私は東京は来た事がなかった為初めての東京に気分が上がるが試練の途中だと言う事を思い出して冷静になる。
葉月「東京来て早々にお腹空いたな…」
私はお腹が鳴った事で空腹だった事を思い出して一旦レストランに入って食事をしようと考えて道を歩き始めた。
葉月「いいお店は無いかな?」
葉月はお腹を満たす為にレストランを探していたが、歩いて来た道の途中にある木の影に緑色の角の生えた怪物が葉月を見つめていたことに気づかず、その怪物は怪物の姿から女性の姿へと姿が変わった。
葉月?「……」
変化した怪物の姿は先ほど目の前を通った葉月であり不安そうな表情を浮かべると慌ててどこかに走り去ってしまった。
私は住宅地をしばらく歩いているとレストランらしき看板を見つけて立ち止まった。
葉月「びすとろさる?って読むのかな?」
私は看板だけでは何のお店か分からなかったのでとりあえず入ってみる事にして扉をゆっくりと開けて中に入っていった。
蓮華「いらっしゃいませ!!」
葉月「あの…ここはレストラン…ですよね?」
蓮華「はい!!ここはビストロサル…イタリア料理店ですよ〜」
レストランに入ると茶髪の茶色いエプロンを付けた女性が案内してくれた。
葉月「あぁ…なるほど…イタリア料理店なんですね…」
私はとりあえず席に案内されてメニュー表を見たが何を食べるか迷ってしまいとりあえず今日のおすすめと書いてあるメニューに目が入ってしまい注文しようか迷ってしまった。
葉月「あの…今日のおすすめは何ですか?」
蓮華「はーい!!少々お待ちくださーい!!」
女性スタッフは厨房に入ると中にいる男性スタッフに話しかけ始めた。
蓮華「先輩…今日のおすすめ注文入りましたよ!!」
加賀美「えっ…マジか…豆腐が丁度切れたんだよな…」
蓮華「ですね…今日のおすすめ…麻婆豆腐でかなり売れましたからね…」
加賀美「とりあえず蓮華…お前は豆腐を買って来てくれるか?」
蓮華「えぇ…?わかりましたよ…じゃあ先輩は?」
加賀美「とりあえず、お客さんに謝罪してくるよ…今日はまだ天道も店長も居ないからな…店の責任者は俺になるだろ!!」
そう言うと加賀美と呼ばれる青年は料理を待つ葉月の元へと歩み寄った。
加賀美「あの!!ゴホンッ…大変申し訳ありません…本日のおすすめは麻婆豆腐となっておりまして…」
葉月「麻婆豆腐ですか…じゃあ麻婆豆腐でお願いします!!」
加賀美「その!!麻婆豆腐なんですが…今、その…豆腐を切らしておりまして…」
葉月「あれ…そうなんですか…じゃあ他のメニューを…」
そう言いながら私はメニュー表に視線を戻すが男性スタッフは咳払いをしたので私は顔を上げて男性スタッフを見た。
加賀美「今、スタッフが豆腐を…その…買いに行っておりまして…もう少しお待ち頂けないでしょうか?」
葉月「えっ…そんな悪いですよ…」
加賀美「いえ!!我々が責任もって麻婆豆腐をお客様に提供させて頂きますので…」
男性スタッフの必死の説得に私は若干驚いていると、店のドアがやかましく開け放たれて外から白いスーツを着た男性が入って来た。
剣「話は聞かせてもらったぞ…我が友、カ・ガーミン!!」
加賀美「剣っ!?」
剣「俺もそのマンボートゥフーを食してみたい!!」
加賀美「はあっ!?」
葉月(マンボートゥフー?)
私は意味不明な言葉に頭の中でハテナマークを浮かべていると私の前に白いスーツの男性が勝手に座り私の顔を見た。
剣「お前もマンボートゥフー?を食べに来たんだろう?」
葉月「えっと…?」
剣「トゥフーはわからないが…マンボー…楽しくサンバで暑そうな響きだ…」
葉月「あ、あの…」
剣「安心しろ…ショ・ミーンのお前にもマンボートゥフーを食べられる権利をやろう!!」
葉月(しょ・みーん…?)
私は全く言葉の意味が分からず苦笑いをしていると目の前の青年は笑みを浮かべた。
剣「嬉しくて言葉も無いか!!可愛い奴だ!!」
加賀美「おいっ…剣っ!!何しに来たんだよ…」
剣「マンボートゥフーを食べに来た!!あとサソードゼクターを返してくれるって聞いたからな…俺が自ら取りにきてやった!!」
加賀美「あっちょっと…!!ここじゃまずい…」
そう言いながら加賀美と呼ばれる男性スタッフは私の方を一瞬ちらりと見るとすぐに剣と呼ばれる男性へと向き直った。
葉月「……?」
葉月?Side
住宅地を必死に走る女性が居た。それは先ほどビストロサルに入店した筈の葉月と同じ姿をもう1人の葉月であり、額に汗を浮かべながら何かから逃げるように住宅地を駆け抜けていた。
葉月?「っ!!」
もう1人の葉月は緑色の怪物に囲まれて身動きが取れなくなってしまい緑色の怪物の集団の何から女性が姿を現した。
間宮「人間に擬態しても無駄だ…お前の命を貰う!!」
葉月?「くっ…」
緑色の怪物は一斉にもう1人の葉月に襲いかかり、もう1人の葉月は慌てて攻撃を回避するが数で押されてしまいダメージを受けて地面に転がった。
葉月?「あぁっ…」
もう1人の葉月は葉月の姿から緑色の怪物の姿に戻ってしまい、地面を何度も転がった。
葉月?「私は…今ここで…死ぬわけには…いかない!!」
間宮「諦めろ…お前に逃げ場はない…」
地面に倒れたままのもう1人の葉月は必死に逃げようと体を動かすが足を怪我してしまったのか足を引きずり始めた。
葉月?「嫌…嫌だ…私はまだ…死にたく…ない」
間宮「フフフ…ZECTに気づかれる前に貴様を始末する…」
???「ほぅ…それは聞き捨てならないな…」
間宮「ッ!?」
倒れたままのもう1人の葉月に歩み寄る黒髪の青年はその手にボウルを持っておりボウルの中には豆腐が入っていた。
葉月?「貴方は…」
???「おばあちゃんが言っていた…豆腐は崩れやすい物…それは人生も同じ…バランスを取る事が重要だとな…」
青年は豆腐の入ったボウルを手にしながらもう1つの手で天に向けて指を指していた。
葉月?「貴方が…天道 総司…さん…」
天道「ワーム同士の喧嘩か?」
葉月?「私は…ワームじゃ…ありません…」
天道「お前…立川と同じネイティブか…?」
葉月?「貴方の家族…ひよりさんの事を…立川さんから聞いています!!」
天道「何っ!?」
天道と呼ばれた青年はもう1人の葉月を助け起こすと彼女の手にボウルを握らせた。
天道「これを持ってビストロサルに行け!!ひよりの事…後で聞かせて貰う!!」
葉月?「わかりました!!」
もう1人の葉月は葉月の姿に戻ると、豆腐の入ったボウルを持つと足を引きずりながらもその場を離れてしまいその場には天道とワームと呼ばれる怪人達が残された。
天道「丁度いい…ネイティブとか言う奴について話してもらおう…」
間宮「人間に話す事など…無い!!」
ワームが一斉に天道に向かって駆け寄るが突如として飛来した赤い機械のカブトムシに弾き飛ばされてしまい天道はカブトムシを掴み取る。
天道「変身!!」
(HEN-SHIN)
天道は腰のライダーベルトにカブトゼクターと呼ばれるカブトムシ型の機械を装着すると全身にスーツやアーマーを形成し最後に頭部がアーマーに覆われるとマスクドフォームと呼ばれる第1形態に変身を完了させた。
天道「ハアッ!!フン!!」
天道はカブトクナイガンを連射しながら斧となった部分でワームを切り裂いていった。
天道「キャストオフ」
(CAST OFF・CHANGE BEETLE)
カブトゼクターの早くもゼクターホーンを倒してバックルを展開するとキャストオフによってマスクドフォームのアーマーを全て弾き飛ばして角が自動的に起き上がった。
天道「ハアッ!!」
天道はカブトクナイガンを手にするとワームに向かって連続で攻撃を始めて剣となったクナイガンで連続で切り裂いていった。
一方、ワームの襲撃からかろうじて逃げ出せたもう1人の葉月は足を引きずりながら天道から教えてもらったビストロサルへと辿り着いていた。
葉月?「豆腐を…届けなきゃ…」
勇気を振り絞ってもう1人の葉月は助けを求めるために店のドアを開けた。