仮面ライダー鎧武 呉島貴虎の秘書   作:雨風歌

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86話 敗北

 

葉月「出来ました…鯖の味噌煮です!!」

 

天道「ほぅ…」

 

私達はもう1人の私をZECTに残してビストロサルに戻って来ており、天道さんに料理の指導をお願いしていた。

 

天道「ふむ…煮詰めるのが少々甘いな…」

 

葉月「うぅ…自信あったんですけど…まだまだですね…」

 

天道「それにしても…料理を教えて欲しいってどうした?」

 

葉月「私、どうしても料理の腕を磨かなきゃいけないんです…」

 

天道「ほぅ…だがひよりの料理には劣るがお前の料理は誰かから教えを乞うほど腕が劣っているわけじゃ無いだろう?」

 

葉月「…これは私にとっての試練なんです…」

 

天道「試練?」

 

葉月「詳しくは言えませんが今も海外で戦ってる旦那のために最高の料理を帰って来た時に提供して驚かせたいんです!!」

 

天道「旦那って…今どこにいるんだ?」

 

葉月「ロシアです!!」

 

天道「ロシア…軍人か何かなのか…?旦那は?」

 

葉月「私も一緒に行きたかったんですが…危険な目に合わせたく無いからって日本に残るように言われたんですよ…」」

 

天道「一体どんな仕事を…いや…そろそろ次のメニューに取り掛かるんだ!!」

 

葉月「はい!!」

 

天道「おばあちゃんが言っていた… 料理の味を決めるのは下準備と手際のよさってな」

 

葉月「おぉっ…なんか…凄いです!!」

 

天に向けて指を差す天道さんに私は底知れぬ何かを感じて私も同じく天に向けて指を差した。

 

 

葉月?Side

 

あれから私はしばらく身体チェックなどの調査を終えて拘束生活から解放されてそのまま田所さんのチームに加わり共に仕事をするようになった。

 

岬「よかったわね…解放されて…」

 

田所「本来ならお前はもうしばらくZECTにて身柄を拘束する予定だったが…」

 

葉月?「ZECTに加わり田所さんのチームに入る事を約束したおかげで解放されました…」

 

岬「これも天道指令のフォローもあっての事ね。」

 

田所「あぁ…」

 

岬「それより…もう1人の貴方はどうしてるの?」

 

葉月?「もう1人の私は…天道さんから料理を学んでいるようですよ」

 

岬「あの天道指令から料理を学べるなんて…なかなか弟子を取るような人ではないでしょう?」

 

葉月?「そうなんですね…うまくいっているといいですが…」

 

そう言いながら私は狭い車の中で体を伸ばしていると岬さんが私の手首を掴み上げた。

 

岬「貴方…このライダーブレスは…どうしたの?」

 

葉月?「ここに来る前に私の仲間から託されたんです…いつか貴方も相棒に選ばれる時が来るからって…それを身につけときなさいって…」

 

岬「相棒…?」

 

葉月?「蝶のゼクター…モルフォゼクターですよ…白い蝶なんです…」

 

田所「…聞いたことが無いな…ZECTが極秘に開発していたのか?」

 

葉月?「おそらく私達ネイティブが独自に極秘に作ったゼクターだと思います…」

 

岬「そんなゼクターが…?」

 

葉月?「でも…モルフォゼクターは私を認めてくれないんです…一度も私はあの子をこの手で掴み取った事は無いんです…」

 

岬「気難しい子なのね…」

 

葉月?「はい…」

 

その時パソコンのモニターにワームの反応が有り私達はモニターへと視線を向けた。

 

岬「ワームです!!」

 

 

 

葉月Side

 

私はビストロサルで料理の修行を終えると近くに借りたアパートへと帰ろうと人気の無い道を1人で歩いていたが何者かの気配を感じて立ち止まった。

 

葉月「ワーム…ですね?」

 

間宮「ほぅ…オリジナルの方か…私の気配に気づくとは…」

 

私はこの前戦った白いワームと大量のサナギワームに囲まれてしまっていた。

 

間宮「お前を人質に取ればもう1人のお前も現れるだろう…」

 

葉月「……もう1人の私が狙いって訳ですか…」

 

間宮「それともその場でお前を始末してもいいがな…?」

 

葉月「くっ…」

 

私は迫り来るサナギワームを殴り体勢を崩したところで蹴りを浴びせて転ばせて最後に回し蹴りを繰り出してサナギワームを地面に倒していく。

 

間宮「ただの人間では無いな?貴様…何者だ?」

 

葉月「私は…」

 

私はゲネシスドライバーを取り出して腰に当てて装着してピーチエナジーロックシードを構えて素早く開錠した。

 

(ピーチエナジー)

 

私は再び迫り来るサナギワームの攻撃を躱しながらロックシードをドライバーに装着してハンガーを閉じながら蹴りを繰り出してワームを蹴り飛ばした。

 

(ロックオン)

 

葉月「はあっ!!」

 

私の飛び蹴りによってサナギワームは地面に倒れ込み私は地面に着地を決めるとゲネシスドライバーのレバーに手を掛けた。

 

葉月「変身っ!!」

 

(ソーダー)

 

(ピーチエナジーアームズ)

 

私の体をピンクと黒のツートンカラーのアンダースーツが覆いその上から桃の鎧が被さり衝撃で周りのワームは弾き飛ばされて私は鎧を身に纏い変身を完了させた。

 

間宮「お前は…!?」

 

葉月「アーマードライダー…マリカ!!」

 

私はソニックアローを手にするとサナギワームを連続で切り裂いて行き、最後にサナギワームに蹴りを入れて体勢を崩して転ばせた。

 

(ピーチエナジースカッシュ)

 

葉月「はあっ!!」

 

私はドライバーのレバーを1回絞りソニックアローにエネルギーを溜めると一気にソニックアローを振り抜いて大群を一掃する。

 

葉月「よし…残りのワームも一気に…」

 

私は残りのサナギワームを倒そうと振り向くが背後にいたサナギワームは熱を発し始めて体がどんどん赤く染まり緑の皮が剥がれ始めた。

 

葉月「えっ…何が起こって…」

 

私は熱を発するワームへと視線を移して警戒していると緑色の皮が剥がれ落ちて中から新たなボディが現れた。

 

葉月「だっ…脱皮…してる…!?」

 

私はすぐにソニックアローを構えて射撃に入るが素早い動きで攻撃を躱されてしまい、私は気づくと空中へ跳ね飛ばされており何度も空中を跳ねて、地面に落下してしまった。

 

葉月「がっはっ…」

 

私はあまりのスピードに目で追うことが出来ずに地面に倒れ込みながら呻く。

 

葉月「うぅ…今の…クロックアップ…!?」

 

私はなんとか立ち上がるが再びクロックアップによる攻撃を受けて跳ね飛ばされてしまい地面を何度も転がった。

 

葉月「くっ…はっ!!」

 

私はソニックアローで射撃を行うが素早い動きに翻弄されてしまい弓を当てる事が出来ずにソニックアローを降ろしてしまう。

 

葉月「速いけど…相手の来る位置さえわかれば…」

 

私はピーチエナジーロックシードの聴覚がアップする効果を思い出して、地面に片膝をついてソニックアローを構えてワームの出方を待った。

 

葉月(どんなに速く動いても足音、土煙や振動までは消すことが出来ない…!!)

 

私はマリカによって強化された視力と聴覚の力によりワームの位置を冷静に探りながらソニックアローを構えて弦を引き絞った。

 

葉月「そこ!!」

 

私は土煙が上がるタイミングや視界の変化、足音を頼りにワームの位置を把握して狙ったところに一撃を放つと予想通りワームに命中しワームはたまらずダメージを受けて倒れ込んだ。

 

葉月「はあーっ!!」

 

私は倒れ込んだワームに素早く駆け寄りソニックアローを連続で斬撃を与えていき、最後に後回し蹴りを浴びせて吹き飛ばした。

 

葉月「これで…終わりっ!!」

 

(ピーチエナジースパーキング)

 

葉月「たあっ!!」

 

私はゲネシスドライバーのレバーを2回絞り高く飛び上がると桃のエネルギーを足に纏わせながらワームへと蹴りを繰り出した。

 

葉月「せやああああっ!!」

 

私の必殺技によりワームは緑色の煙を上げながら爆発し、私は着地を決めたが直後に私は再びクロックアップにより跳ね飛ばされてしまい地面に転がった。

 

葉月「あぁ…うぐっ…」

 

私は体を起こすと先程のワームのボスらしき白いワームが私の前に立ち塞がっており私はフラフラの体をなんとか奮い立たせてなんとか立ち上がった。

 

間宮「フフフフフフ…」

 

葉月「くっ…強い…」

 

間宮「ハアッ!!」

 

葉月「ぐあっ…あぐっ…」

 

私は巨大なハサミの攻撃を再び浴びて後ろに下がってしまい、ソニックアローでハサミを受け止めるがお腹を蹴られてしまい体勢を崩してしまった。

 

間宮「そんなに私のレクイエムを聞きたいのか?」

 

 

葉月?Side

 

私はワーム出現の情報を得て田所さんの運転する車に乗って現場に急行していたが川沿いの橋の上で標的のワームを発見していた。

 

葉月?「ワーム!!」

 

田所「もう少しで加賀美が応援に来る…お前は待機していろ!!」

 

葉月?「はい!!…うん?」

 

私はふとワームの方へと双眼鏡を向けるとワームは何者かと戦っており相手は橋の上へと追い詰められているようだった。

 

葉月?「うん…あれって…!?」

 

私はワームと戦っているライダーには見覚えがあり嫌な予感がよぎり慌てて車を飛び出した。

 

葉月?「あれは…マリカ…!?オリジナルの私が危ない!!」

 

後ろから田所さん達の私を呼ぶ声が響くが私はオリジナルの私の無事を心配してワームの方へと走った。

 

 

葉月Side

 

葉月「ぐはあっ…」

 

私はあれから何度も連続でダメージを受けてしまい鎧がボロボロになるぐらいダメージを受けてアンダースーツからは火花が散り、鎧からは白い煙が上がっていた。

 

葉月「ぐっ…うぅ…」

 

私は橋の上の手すりに体を叩きつけられてしまいそのまま首を掴まれてしまい手すりに体を押し付けられてしまった。

 

間宮「ただの人間如きが…だが…これで終わりだ…」

 

葉月「くっ…ここまで…なの…!?」

 

間宮「お前の墓にはこう刻んでおこう…呉島葉月…またの名をマリカと…」

 

葉月?「私っ!!逃げてっ!!」

 

遠くでもう1人の私が私の元へ駆け寄ってくるのが見えて私はもう1人の私へ必死に言葉を絞り出した。

 

葉月「逃げて……貴方は…生きて…」

 

葉月?「えっ…」

 

間宮「ハアアアアッ!!」

 

葉月「きゃああああああっ!!」

 

私はついにワームの巨大なハサミの攻撃を下から浴びて吹き飛び、衝撃でゲネシスドライバーが腰から外れて橋の上に音を立てて落ちて、私自身手すりを乗り越えて川へと落下してしまった。

 

 

葉月?Side

 

葉月「きゃああああああっ!!」

 

葉月?「あっ…ああああ…私…が…そんな…」

 

オリジナルの私がワームの攻撃により川へと水飛沫を上げて落下し、橋の上ではワームが川に落ちたオリジナルの私をじっと見つめていた。

 

葉月?「そん…な…オリジナルの…私が…死んだ…」

 

川の中を見つめるワームの足元には持ち主を失ったゲネシスドライバーとピーチエナジーロックシードが落ちており、私は絶望的な状況に膝をついて項垂れた。

 

葉月?「オリジナルが…死んだ……私は…どうしたら…」

 

 

 

 

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