仮面ライダー鎧武 呉島貴虎の秘書   作:雨風歌

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99話 ビートに乗って

 

撫子姫「ぬぬぬぬぬ…」

 

チャッキー「ワン・ツー、ワン・ツー…」

 

お互いに初めての戦闘に苦戦していたものの私はダンスのリズムでステップを踏みながら冷静に撫子姫の攻撃を見切って回避行動を取る事ができるようになり、私はひたすら脳内で流れるチーム鎧武のテーマ曲のリズムに乗っていた。

 

撫子姫「くっ…私の攻撃が…当たらない…」

 

チャッキー「イェーイ!!」

 

撫子姫が拳を繰り出すが私は冷静にステップを踏みながら足を出してこちらに突っ込んで来る撫子姫を転ばせ、地面に倒れ込んだ撫子姫に合わせて自身もわざとゆっくりと倒れ込み足を使った演技をしてからゆっくりと立ち上がった。

 

撫子姫「ダンスを戦闘に取り入れるなんて…」

 

私は立ち上がって苦しそうに息を整える撫子姫をよそに、近くで見物していたケンゴさんに向かって左手、その後に体勢を変えて右手で前方を指差した。

 

ケンゴ「凄いな…」

 

チャッキー(次は私のソロパート!!)

 

私は咄嗟に両足を広げて屈んで、私以外のメンバーが前に出て横一列に並んで屈むのを想定してその後ろから私が飛び上がって登場し左にメンバーを、続けて右にメンバーを払うような動作をして最後に両手を使ってメンバーを動かす動作をして再びステップを踏み出した。

 

撫子姫「はあああっ!!」

 

体勢を立て直した撫子姫が蹴りを繰り出してくるが私は再びステップを踏んで回避してバランスを崩した撫子姫が地面に倒れ込んだ。

 

撫子姫「ぐふっ…」

 

チャッキー(そろそろフィニッシュ!!)

 

ステップを踏みながら両手をクロスさせて引いての動作を繰り返して最後の決めポーズを決めてフィニッシュを決めるためにゲネシスドライバーのレバーを1回押し込んだ。

 

 

(マロンエナジースカッシュ)

 

 

チャッキー「よっ!!」

 

撫子姫「あぐっ…」

 

私はステップを踏み続いて前方に向かって軽く本来の動作であるジャンプして両手を広げる動作の代わりに蹴りを繰り出して撫子姫を蹴り飛ばして、本来の動作に戻り背中を見せて後ろを向くと最後に再び軽くジャンプして正面へと向いて両手を広げた。

 

チャッキー「フィニッシュ!!」

 

私は両手を広げてフィニッシュを決めると、それと同時に撫子姫が地面に崩れ落ちてしまい、ケンゴさんは私に向かって拍手を送ってくれた。

 

チャッキー(見ててくれたかな?紘汰さん…舞… 裕也さん…)

 

 

 

撫子姫「私の負けだね…まさか…ダンスでやられちゃうなんて…」

 

ケンゴ「最初はちゃんと戦ってたのに…途中からなんでダンスを戦いに取り入れ始めたんだ?」

 

チャッキー「うーん…確かに変身したけど…やっぱりただ戦うだけなんてそんなの私じゃないって感じたからかな?」

 

ケンゴ「どう言う事だ?」

 

チャッキー「私は…ううん…私達はビートライダーズ…どんな時でもビートに乗るのがビートライダーズだから!!」

 

ケンゴ「ビートライダーズか…」

 

撫子姫「凄いや…私の完敗だな…チャッキーさん…貴方を認める…一緒に武神鎧武と戦って欲しい…」

 

チャッキー「うん!!」

 

私は変身を解除しようとマロンエナジーロックシードに手を掛けるが辺りに武神フォーゼが居ない事に気づくとその手を止めた。

 

チャッキー「あれ…武神フォーゼは!?」

 

ケンゴ「フォーゼなら先程イエヤスに召集されてイエヤスの護衛に付いている筈だ。」

 

チャッキー「いつの間に…ってイエヤスって徳川家康!?」

 

ケンゴ「イエヤスは我々と同盟を組んでいて共に協力しあっているんだ。」

 

チャッキー「同盟…よかった…互いに協力しあってるんだ…」

 

撫子姫「私達も残りの兵をかき集めて合流しよう!!」

 

ケンゴ「そうだな…ならば君にも一緒に来て貰おう!!」

 

チャッキー「わかった!!」

 

ケンゴ「なら兵を動員して…」

 

兵士「撫子姫!!」

 

そこに兵士の1人が慌てた様子で駆け込み私達は兵士の方へと視線を向けた。

 

チャッキー「兵士が来たって事は嫌な予感がする…」

 

ケンゴ「どうした?武神フォーゼやイエヤス殿に何か…まさか!!」

 

兵士「武神ダブルが討たれ、現在武神フォーゼとイエヤス殿の武神が武神鎧武と交戦中です!!」

 

ケンゴ「なんだって!?」

 

撫子姫「そんな…武神ダブルまで…我が武神フォーゼまで討たれたら本当に武神鎧武が天下を収めちゃうよ!!」

 

ケンゴ「だが…イエヤス殿にはもう武神ウィザードは居ない筈…新しい武神を従えたと言うのか!?」

 

兵士「イエヤス殿が新たに従えている武神は1人は武神鎧武と同じ姿をしているとの事…もう1人は緑色の武神だそうです!!」

 

ケンゴ「新たに武神を2人も揃えたのか…しかしそれでも武神鎧武には…」

 

チャッキー(武神鎧武と同じ姿…まさか紘汰さんとミッチ!?)

 

撫子姫「チャッキーさん…すぐにイエヤス殿の所へ応援に行って!!このままじゃ武神フォーゼまで…そんなの嫌だ!!」

 

チャッキー「わかった…どこまで出来るかわからないけどやってみる!!」

 

ケンゴ「車に乗れっ!!兵士が連れて行ってくれる!!」

 

チャッキー「わかった…行ってくる!!」

 

戦国時代なのに何で車があるんだとツッコミたいのを抑えながら私は車に乗り武神フォーゼが戦っているであろう戦場へと向かった。

 

 

 

 

チャッキー「イエヤスさん!!」

 

私が戦場へと辿り着くとイエヤスと思わしき男性を発見したがイエヤスの視線の先には武神フォーゼと武神鎧武が戦闘中であり武神フォーゼが武神鎧武に敗北して地面に膝を付いている所だった。

 

 

チャッキー「フォーゼ!!」

 

武神フォーゼ「す…すまない…チャッキーさん…後は頼んだぞ…」

 

私の叫びも虚しく武神フォーゼは私の方へと視線を向けると緑色の怪人に吸収されてしまった。

 

イエヤス「フォーゼ!!」

 

チャッキー「イエヤスさん駄目っ!!貴方までやられたらフォーゼは…」

 

イエヤス「アンタは…?いや…そんな事より…おのれ武神鎧武!!」

 

チャッキー「ちょっと…待って駄目っ!!」

 

イエヤスさんはフォーゼを討たれた事で激昂し刀を抜いて武神鎧武に斬りかかろうとしており武神鎧武が刀をこちらに向けて警告した。

 

武神鎧武「武神を失った貴様に用は無い…消えろっ!!」

 

紘汰「殿様っ!!」

 

武神鎧武「ぬうっ…」

 

そこへもう1人武神が現れて武器を武神鎧武に投擲して武神鎧武へと挑みかかっており近くを見ると武神を吸収した緑色の怪人と緑色の武神が戦いを繰り広げていた。

 

チャッキー「紘汰さん!?ミッチ!?」

 

紘汰さんは武神鎧武に互角に戦っていたがミッチは緑色の怪人に苦戦を強いられており体を緑色の触手に捕らえられてしまった。

 

イエヤス「やめろっ!!」

 

チャッキー「危ないです…貴方まで捕まっちゃう!!」

 

緑色の怪人へと駆け出したイエヤスさんを必死に止める私であったがミッチは捕まったまま空高く持ち上げられてしまいミッチは懐から緑色のロックシードを取り出して紘汰さんへと放り投げた。

 

ミッチ「紘汰さん!!うわああああ…」

 

チャッキー「ミッチ!!」

 

紘汰「ミッチ!!うわああああ…」

 

(スイカ)

 

(スイカアームズ・大玉ビックバン)

 

とうとうミッチまで吸収されてしまい紘汰さんは叫び声を上げるがすぐにスイカのロックシードを解錠するとスイカアームズへとアームズチェンジした。

 

チャッキー(そんな…ミッチまで…)

 

私はミッチまで吸収された事に悔しさが込み上げるがスイカアームズとなった紘汰さんがイエヤスさんをスイカの鎧の中に隠してそのまま逃走するのを見て慌てて後を追いかけた。

 

チャッキー「えっ…ちょっと…待って!!」

 

私は物凄い速さで転がる大玉スイカを必死に追いかけるが大玉は私の足では追いつけずにそのまま走り去り見えなくなってしまった。

 

チャッキー「もう…後を追いかけなきゃ…」

 

私は地面についた大玉の跡を追いながら大玉が走り抜けた方向へと走り出すが私の行手を兵士が立ち塞がり私は周りを兵士に囲まれてしまった。

 

チャッキー「えっ…なっ…何っ!?」

 

兵士「新しい武神か。どこの者だ!?」

 

チャッキー「わ、私は…イエヤスさんに用があって…」

 

兵士「イエヤス殿を狙う怪しい不届き者めっ!!貴様武神鎧武の仲間か!?」

 

チャッキー「ち、違うよ…私は…」

 

兵士「捕えろっ!!」

 

兵士達「わああああああ!!」

 

チャッキー「えっ…ちょっ…ちょっとまっ…ひゃああああっ!!」

 

私は一斉に兵士達に拘束されてしまい続けて頭に麻袋を被せられてしまった。

 

兵士「連れて行け!!」

 

私は体をぐるぐる巻きに縛られてしまい必死に縄を解こうと抵抗するがふとある考えが頭をよぎり動きを止めた。

 

チャッキー(このままイエヤスさんの城に連れて行ってくれるなら大人しく捕まった方がいいかな?もう戦い疲れて…へとへとだし…)

 

私は大人しくトラックの荷台に乗せられると体を縛られたまま荷台に横になった。

 

兵士「観念したようだな。大人しくしていろ…さぁ…出発だ!!」

 

私は麻袋を被せられてしまい視界ゼロになってしまったがトラックが走り出したのを確認するとそのまま疲労が限界に来ていたのかそのまま眠気に誘われて目を閉じた。

 

チャッキー(イエヤスさんの城には紘汰さんがいるんだよね…私が行ったら驚かれるんだろうな…しばらくは変身を解かずに正体は明かさないようにしないと…)

 

眠気が襲って来る中で私はそんなことを考えていたがその後の事は考える余裕が無くそのまま深い眠りに落ちてしまった。

 

 

イエヤス「怪しい武神を捕らえた?」

 

翌日、イエヤスは兵士の知らせを受けて自身の城の独房にて捕らえた武神の姿を確認するために独房へとやって来た。

 

兵士「イエヤス殿の後を追いかけているとこを捕らえました。」

 

イエヤス「ふぅ〜ん…ん?この白い武神は…」

 

独房に閉じ込められているのは茶色の鎧に白いスーツを身に纏った謎の武神ライダーであり、両手両足を鎖に繋がれていた。

 

イエヤス「こいつは武神鎧武と戦った時に俺を必死に止めた奴だ…」

 

イエヤスは白い武神の姿をまじまじと見るとその腰に付いてあるロックシードを見てある事を思い出した。

 

イエヤス(この錠前の装備…まさかこいつも異世界の武神か?一体誰が…?)

 

兵士「この武神の事を知っているのですか?」

 

イエヤス「いいや?とりあえず変身者の顔を拝んでおかないと何もわからないからな…」

 

そう言うとイエヤスはゲネシスドライバーのベルトの接続部を外すと腰からゲネシスドライバーを外してしまい強制的にヴィーナスの変身を解除してしまった。

 

イエヤス「どれどれ…ん…女?」

 

変身を無理やり解除すると中から現れたのは今だに寝息を立てるチーム鎧武のメンバーであるチャッキーであった。

 

イエヤス「やっぱり…俺が思った通り…3人目の異世界の武神ライダーだ!!」

 

 

 

 

 

 

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