はじめてのキヴォトス   作:みやびさん

11 / 22
現状把握

猫耳?の白髪生徒は元々口下手なのか

警戒されているのか会話が成立しない

 

暫く途方に暮れていると

お嬢様みたいな生徒がこちらへやって来る

二度手間だが同じような自己紹介をする

 

「アビドス高等学校2年生の十六夜ノノミと申します」

 

美しいお辞儀だな

 

便利屋を名乗る生徒達は二人に謝罪をして去っていった

その前にカヨコを呼び止め、依頼量として金を握らせて帰させる

明らかに空腹で元気無さそうだし……

 

軽トラックが校舎の前までやって来て

目隠しと猿轡をされた生徒を蹴り落として去っていった

人質……だと思うが扱い雑過ぎんか?

 

白髪の少女が彼女を抱き上げて校舎へ入っていく

ノノミと私達もそれに続いた

 

----

 

ノノミから多くのことを教えて貰った

 

担ぎ込まれた生徒は数日前に誘拐され、

行方不明となっていた黒見セリカだということ

今朝、代わりにホシノ先輩が退学届を出して行方不明となったこと

 

ホシノ先輩が居なくなると同時に

カイザーグループが攻め込んできたこと

生徒会が無くなった事でアビドス高等学校は廃校になったということ

 

"これって、連邦生徒会の力でなんとか出来ない?"

 

アロナは目を閉じて静かに首を振る

ここまで事態が進んでしまえば、もう取り返しは付かない

 

"そっか、ノノミ……これからどうしたい?"

 

「どうしたいか……ですか……」

 

ノノミは呆然とした表情で

きっといつもしているように

一冊の手帳を取り出して机に広げた

 

Todoリストだろうか?

最初の方には沢山のチェックが付いてるが

ページをめくる度にチェックが少なくなっていく

 

リストの文字を指でなぞり……

 

「わかりません……」

「まだ……やり残した事が沢山あるのに……」

 

俯いた彼女から大粒の涙が溢れ、手帳を濡らす

 

"わかった……アロナ、何とかしよう"

 

「……え?」

「なんとかって……どうやって……」

 

「はぁ……わかりました」

「こういうの見ちゃうとダメなんですよね……付き合いますよ」

 

私達がすべき事は一刻でも早く過去を改変し笑顔を届ける事だ

泣いている彼女に寄り添い、慰める事ではない

 

即座に会話を打ち切りアロナは能力を発動させる

 

"また会おう"

 

----

 

──シャーレ、執務室

 

朝日から始まると思ったが日が高いな

 

「これ以上は時間を巻き戻すことは出来ません」

 

時間を巻き戻す能力には制限があるらしい

分単位まで制御出来るのは一番進んだ時間から24時間まで

それを越えてしまうと制御不能に陥り、何時まで戻るか分からないとのこと

既に何度も幼少期に戻って絶望してるらしい

 

せめてセリカという少女が誘拐される前なら楽だったのだが……

ホシノが敵の誘いに乗る前だから、十分なんとかなる範囲だろう

しかし、今回も時間制限ありの厳しい戦いとなりそうだ

 

まずは現状の分析と打開策の洗い出しからだな

 

24時間しか巻き戻せない以上

24時間を越えた時点で失敗していたら取り返しが付かない

そもそも取り返しが付かないものなんだがな……

 

----

 

「はぁ?今晩アビドス自治区で行われる取引について探って欲しい!?」

 

"うん、急なお願いでごめんね"

"学校には申請出しておくから"

 

「……分かりました、報酬には期待しておきますから」

 

"お手柔らかにね……"

 

「これよりRABBIT小隊は交代で仮眠を取ります」

 

----

 

「はい、便利屋68の陸八魔です」

 

"仕事の依頼をしたい"

 

----

 

「……あら、あなたは……」

 

"久しぶりだね"

 

----

 

「申し訳ありません、ブラックマーケットで行方不明になった生徒の捜索をしていて手が離せないのです……」

 

"忙しい時にごめんね……"

 

----

 

「セミナー会長のリオよ、お会い出来て嬉しいわ」

「まず、別学区での戦闘を前提とした生徒の派遣は出来かねるわ」

「でも、兵隊の頭数が欲しいのよね?このAMASならある程度要望を叶えられると思うわ……今は資金が欲しいし」

 

"本当かい?助かるよ!"

 

----

 

「はぁ?風紀委員長に会いたい?そんなに容易く……」

「そうだな、じゃあ土下座して私の足でも舐めたら」

 

「ひゃんっ!?」

 

----

 

出来ることは全て行った

後は明日を待つだけだ




原作でカイザーが便利屋68を雇う理由は
セリカを攫う事に失敗したヘルメット団に失望したからです
成功していたら便利屋68を雇う理由はありません

後はホシノを脅して人質を交換し
生徒会がなくなり廃校したアビドスをすり潰すだけ
ヘルメット団ちゃん達は戦闘能力不足で失敗続きだったので
ダメ押しで元々アビドスの柴関ラーメン付近に事務所を構えていた便利屋68を雇ったという設定にしています
世話になった柴関ラーメンを爆破されて即離反したんですけどね

セリカを攫った次の日に便利屋68がやってきて
人でなし!とか罵声を浴びせられてて白目になるアルちゃんを想像していたのですが、そんなことはありませんでした

しかし、この半ば手遅れのタイミングでもなんとかしてしまうとは……
先生+アロナって強過ぎんか?
バッドエンドスチルを回収していく予定がどんどん遠退いていきますね
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。