はじめてのキヴォトス   作:みやびさん

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訪問

カイザーのアビドス支社を訪れた私達は

すんなりと応接間に通された

 

「はじめまして、先生と連邦生徒会長」

「いえ……昨日ぶりと表現した方が正しいですかね?」

 

思わず立ち上がりかけるが

冷静なアロナを見て持ち直す

 

「クックックッ、そんな怖い顔をしないで下さい」

「単に面白い現象を観測したもので、後は推測です」

 

「私たちはあなた方と敵対するつもりはありません」

「むしろ、協力したいと考えています」

 

"協力……?"

 

「私たちの計画において、一番の障害になりうるのはあなたたちだと考えているのです」

「アビドスなんて小さな学校は、全くもって大した問題ではありません」

「ですが先生と連邦生徒会長、あなた方の存在は決して些事とは言えない」

 

なら、どうしてセリカを攫ったんだ……?

目で続きを促す

 

「あなたたちが介入する事が想定外だったからです」

 

アビドス砂漠にはオーパーツと呼ばれるお宝が眠っていて

カイザーグループはそれに目を付けた

しかしアビドス高校の自治区で宝探しをして

見付けた宝を持ち帰るにはアビドス高校が邪魔だった

 

そこで、カイザーPMCは手頃な生徒を誘拐して

ホシノの身柄と引き換えにする作戦を立案した

 

「しかし、私が提案したわけではありません」

「相手の身内に危害を加え、脅迫で操ろうとしても反故にされてしまうでしょう」

 

「ですので、私は第三者の立場から」

「セリカは無条件で帰すようカイザーPMCへ提案し」

「また借金返済を融通する代わりにホシノの身柄を預かる」

「そういう契約を改めて提案しようと考えています」

 

それでは、結局脅迫しているのと同じじゃないか!

目の前が真っ白になり、立ち上がろうとして……

アロナに止められる

 

「ここはキヴォトスの治安の崩壊した自治区」

「日本のような倫理観は通用しません」

 

「黒服さん、質問しても良いですか?」

 

「どうぞ」

 

「たらればの話をしますが」

「私たちがセリカを取り返す為に大暴れして」

「このビルを倒壊させても関係ないと言っていますか?」

 

「クックックッ……流石は連邦生徒会の超人」

 

「ですが、彼女はここには居ませんよ」

「アビドス砂漠のPMC基地の中央にある、実験室にいます」

「本当はホシノの身柄をそこに連れて行って実験をしたかったのですが……」

 

「ふぅ、どうやら前提から崩れてしまったようですね」

「精々頑張って生徒を助けると良いでしょう」

 

----

 

シャーレへ戻ってきて、私はアロナに土下座していた

 

「1度目、先生が失敗した理由が分かりました」

「あの場面で黒服に掴み掛かったのでしょうね……」

「気持ちは分かりますが、彼に掴み掛かっても意味がないでしょうに……」

 

"すまない、助かったよ……"

 

「何にせよ、情報はある程度集まったかと思います」

「どう動くのか決定しましょうか」

 

当日の晩にRABBIT小隊がホシノが何処へ連れ去られるかを確認した時に

そのまま救出出来るかは既に試してある

 

何度もミヤコ達を突撃させ、潜入させた結果

4人では無理という結論に至った

 

そこからあちこちに頭を下げて情報収集を行っていたのだ

戦力を捻出するために

 

"大丈夫、もう決まった"




黒服がタイムリープに気付いた切っ掛けは
ホシノをキヴォトス最高の神秘として狙っていた所から想像を膨らませています

恐らくスカウター等の装置が存在しており
RABBIT小隊の絆が一瞬で桁外れに溜まった事を知っています
ただ、先生の評価はそれほど高くなく
ゲマトリアに勧誘したいと思う程ではないようです
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