再会
教育実習を終え、無事大学を卒業した私は……
あれだけ憧れていた教職員への道を志す事はなかった
目を瞑る度にアロナが血みどろのまま倒れ伏している姿を思い出す
ノノミの涙が、俯いた生徒達の顔が頭から離れない
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卒業と同時に自衛隊の門を叩き
幹部候補生の試験を受けた
結果は当然不合格であったが……
元より机へ向かう事が苦にならなかった私は、
両親を説得し、猛勉強の末に翌年幹部候補生の試験をパスした
そこで待ち受けていたのは想像を絶する地獄だった
入校式を迎えむ前の共同生活だけでも怒号が飛び交っていた
それに呼応するように同期は一人、また一人と辞めていく
入校式に出席した時点で、既に何十人という同期が自衛官を立ち去った後だった
私は要領が悪く、長時間机に齧り付いて勉強時間でカバーしていた学生自体はそれで何とかなっていた
幹部候補生学校では、私のやり方は通用しなかった
得意な勉強ですら成績は振るわず、低迷していた
そして今までスポーツすらしたことの無い私には鍛錬や体育は堪えた
いつも私の不備で、連隊責任として私の分隊の仲間は腕立て伏せ等の罰を多く命じられた
分隊の空気は最悪だった
行軍訓練も苦手だった
土砂降りの中レインコートを羽織った日は未だに夢に出る
あっという間に支給された水筒を飲み干し、地図で雨を集めて喉の渇きを潤した
あまりの自分の惨めさに死にたくなった
そして消灯時間になると無力感で涙が溢れてくる
こんな人間が、何の役に立つのだろう
しかし脳裏によぎる生徒の顔が諦める事を許さない
それでも……
続けていれば人は慣れ、成長するものだ
1ヶ月が経ち……2ヶ月が経ち……
私は幹部候補生学校を卒業し、自衛官の人生を歩み始めた
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自衛官の生活も思い出したくはない
しかし、そんな私にも趣味が出来た
支給されたM9と89式5.56mm小銃の整備だ
夢の世界の私はサキが自前の銃をしゅこしゅこやってる姿を眺めるのが好きだった
先輩に銃の整備を教えて貰っている最中、
ガスが付くって何?気体じゃないの?と思いながら
教えてもらうままに整備をしていたが
妙に没頭できて性に合っていることがわかった
勉強や訓練が行き詰まった時は
銃を分解・整備に時間をかけてピカピカにしてやるのだ
慣れて短時間で終わるようになってしまってからは、しばしば同僚の銃も整備してた
あんまりよくはないのかもしれない……
良い整備が出来た次の射撃訓練で的の真ん中を撃ち抜けた時は
何とも言い難い満足感を感じた
そんなこんなで変人みたいな扱いを受けつつも
私も隊員の仲間として受け入れられ、日常として過ごす様になっていった
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そして私が29歳を迎えたとある3月
年次有給休暇を取得して故郷の駅を訪問していた
あれはきっとただの夢や妄想ではないか?
何度もそう考えたのだが、妙に胸騒ぎがしたんだ
最寄り駅の改札から出た所で
焦燥した様子で辺りを探す少女を見つけた
ひょっとして、あの後ろ姿は……
"もしもし、どうかしましたか?"
彼女は少し顰め面をしていたが、目を瞬いた後……こう呟いた
「もしかして……せんせい……?」
「遅いですよ!なんか別人になっちゃってますし!!」
夢じゃ無かったんだな
胸に飛び込んできた少女を受け止め、暫く抱き合っていた
少々急なスケジュールで申し訳なかったが
任期満了にねじ込む形で自衛官を退職し
彼女を伴いキヴォトスへ旅立った
私は自衛官ではありません
今回のエピソードはWeb上で公開されている内容を読ませて頂き、参考にしながら想像を膨らませて書きました
行軍訓練の話はこんな過酷なエピソードですら
戦う以前の話かと震え上がりました
これを行ってから戦闘や救助活動がスタートするわけですよね……?
自衛官の方は全員これやってるってマジ?
頭が下がる思いで一杯だ
さて、ブルアカ本編の先生ってやけに優秀だし肝も座ってますよね
本SSのコメント欄でもそれをスティーヴン・セガールと表現された方が居て
笑いながらも確かに!ってなりました
ならばそのスティーヴン・セガールは何時完成するのか?
それは先生の死に戻りからの人生のやり直しと共に少しずつ磨かれて行くのかな?という発想から話を膨らませています
自衛官以外にもいくつか候補はあったのですが
後悔→次の人生で克服するという流れが自然かなと思ったので
生徒達を何人か潰れる姿を一般人先生に見せて精神的に追い詰め、指揮能力の無さを自責で責め続けるように話の流れを持っていきました
まだまだ先生にはパワーアップして貰う必要があるので
生徒達及び、先生には可哀想な目に遭ってもらいます