中間テストの結果が出ると九校戦の出場メンバーはほとんど決まった。A組からは司波の妹さんと光井さん、北山さん、森崎くんなどたくさんの人が出場する。
僕も姉さんの応援のため、今回は会場に行かなくてはならないのでクラスメイトの出る競技ぐらいはしっかりと見よう。
九校戦に出場する人たちは練習やエンジニアとのコミュニケーションなどやることが多いので色々と大変そうだ。それに比べて選ばれなかった者はいつも通りの毎日を送るだけなので案外暇だ。
放課後もやることがないのですぐ帰路に付く。その繰り返しをしていると慣れるもので、放課後に何もないのが当たり前になっていた。だから今、放課後なのにまだ学内にいることがとても憂鬱だ。
「あの、中条先輩は九校戦の方で忙しいと思うので、僕に時間を割いてもらわくても全然大丈夫ですよ」
「九校戦の方はしっかりとやっているので大丈夫です。今は七草くんの方が大事ですから」
「い、いや、中条先輩程の人にCADの調整をしてもらうのは少し申し訳ない気がして」
「そんなことありません!七草くんはすごい人なんです!前にも言いましたが、もっと自信を持ってください!」
ちょっと噛み合っていない気もするけど、中条先輩は本当にやる気のようだ。僕としてはCADの調整なんてどうにでも出来るし、魔法師として才能に恵まれていない自分にCADは別に大事なものじゃない。
最悪、あの方法を使えばCADを使わずとも魔法のようなものが使えるわけだし。でも、あの能力を使うことは父上から「お前が死にかけた時のみ」だと言われている。それ以外の時で使うことは固く禁じられており、危険が迫ったとしても姉さんたちの対処で済むのであれば僕は何もするなということだろう。
それでも魔法師としての才能がないことが明らかな自分はCADの調整自体にそんなに重きを置いていない。そうは言っても、変な調整をされると困るので毎度七草家の人にお願いしているというのが現状。
「私は七草くんが言っているようなすごい人ではありません。それにそんな風に「すごい」と言われて距離を置かれてしまうのは寂しいです」
「距離を置いているつもりはないんですが」
「置いてますよ!中学の頃なんてもっと話し掛けてくれていたじゃないですか!」
「それは同じ生徒会のメンバーだったからですよ」
「それなら生徒会に入りましょう!」
「いや、入りませんって」
「入ってくれたらお話してくれるんですよね!」
「入りませんよ」
なぜそこまで話をしたいと思っているのか全く理解できない。中条先輩のことを理解するのにはまだ少し掛かりそうだ。
「中条先輩は九校戦の方はどうなんですか?」
「今のところは順調です」
「それは良かったです。僕も会場には応援に行くので」
そこで中条先輩はなにか気付いたようで急に席を立ちあがった。
「どうされたんですか?」
「な、なんで七草くんが選ばれていないんですか!?」
「それは実力がないからではないですか」
選ばれないのはシナリオ通りだ。でも、だからといって九校戦に大きな関わりがないかといえばそういうわけではない。今回の九校戦で起こる事件が起こるが、それに関しては間接的に少し関わることになる。
「いえ、七草くんはとても素晴らしい魔法師です。選ばれないなんてことはありません」
中条先輩は少し身内贔屓が凄すぎる気がする。僕の魔法師としての才能はギリギリ一科生か二科生の辺りだ。それは自分が一番分かっているつもり。
『七草』というだけで九校戦に選ばれては僕も嫌ですし、学校側としても大きな損失を生む可能性が高い。九校戦はそれぞれの高校がメンツをかけて行うイベントだ。そこで第一高校は優勝した回数がもっとも多い高校なのだ。言ってしまえば優勝することが義務付けられていると言ってもいいかもしれない。そんなところに実力が不相応な者が入ればチームとしてのレベルが落ちる。
「僕に実力がなかっただけですよ」
誰を一番登場させて欲しいですか?
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七草真由美
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七草香澄
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七草泉美
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渡辺摩利
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中条あずさ
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服部刑部少丞範蔵
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十文字克人
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司波達也
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司波深雪
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千葉エリカ
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北山雫