ドールズ・アーカイブ   作:あっぷる⤴ぱい⤵

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米:この小説には自己解釈が多分に含まれます。
シロコ*テラーとベルーガ、両者についてはそれぞれ解釈が色々あると思いますが、このSSもその一つの解釈だと思って楽しんでください。

それはそれとしていつの間にかUAは12000、お気に入りも100を超えていました。
ありがとうございます!
今後とも気が向いたら読んでてってください〜


シロコ*テラーとベルーガ

砂嵐が轟々と吹き荒れるアビドス自治区の一角の廃ビルに彼女の姿はあった。

黒いドレスを身にまとい、彼女は屋上からアビドスの面々を見下ろしていた。

眼下では彼女が一度は失った人たちが四輪駆動車から荷物を降ろしている様子が見える。

それを見て満足したのか彼女は口角をにこやかに上げ、くるりと踵を返してその場を去ろうとした。

 

「…誰?」

 

彼女の目線の先には人影が二人、一人は黒と白、灰の三色と差し色の赤で構成された姿の色素を感じない女性。

もう一人は自身と同じような気配を感じた女性であった。

だが、どこか自身とは違う女性であった。

 

 

◇◆◇◆◇

 

「お〜い、ここ何処〜?」

 

「……知らん」

 

「むぅ」

 

時間は少し戻ってアビドス砂漠。

二つの人影がバイクで駆けていた。

黒のいかついバイクは砂漠の砂も何のその、コンクリを駆けるように走っていた。

 

「ビーク、あっちだ」

 

「ん?建物でもあった?」

 

「ああ、ビルだ」

 

「わかった、向かってみるわ」

 

バイクの後ろに座っている女性がビークと呼ばれる運転手にそう言った。

それを聞いたビークは後ろの彼女が言う方向へとバイクを走らせた。

 

しばらく走らせるとポツポツと建物が見えてきた。

しかしどれもこれも廃屋で人の気配がない。

そのため二人は一番高いビルへと向い、なにかないかと周りを見下ろしてみることにしたようである。

 

そんな彼女らはエレベーターはとうに止まっているだろうと踏んで階段を屋上へ向けて登っていると、屋上からカツンカツンと音が聞こえてきた。

それを聞き二人はアイコンタクトを済ますとビークはショットガンを、もう一人は愛銃のM()1()6()を構えてゆっくりと階段を登り屋上へ向かう。

 

………彼女らが屋上についたとき、そこにはドレスを着た少女が佇んでいた。

 

 

◇◆◇◆◇

 

 

「そっかー、シロコも大変だったんだね」

 

「ん、そっちも聞いた限りだとすごいことになってる」

 

「ベルーガも妹を救うために世界渡り歩いてるもんね」

 

「……ああ」

 

三人、並んで屋上に座り、アビドスを空を見ながら話していた。

はじめこそ銃を突きつけあったが、話してみれば互いに大変だっとなと案外打ち解けてきたようである。

基本ビークが二人に話を振り、シロコ*テラーや、ベルーガと呼ばれるM16を持った女性が返答している。

シロコ*テラーはシロコ*テラーでアビドス高校の面々や先生を失い、テラー化し、プレナパテスとともにこのキヴォトスを滅ぼさんと元の世界から渡ってきて、今はこのキヴォトスのアビドスの生徒たちを離れて見守る身。

ベルーガはベルーガで自身の最愛の妹を守るため自身に『傘』ウイルスを打ち鉄血に寝返り、妹たちを失い、そして妹を救うために別世界を渡り歩いてきた。

互いに似ているようで違う二人。

そんな二人と一人、肩を並べて話す。

 

「そういや、ビークはなんでベルーガに着いていくの?」

 

「うーん……わかんない。ただ着いていきたいって思ったんだよねー」

 

「……だからジャッジに嫌われるんだ」

 

無気力な目の二人といたずらっ子のような目の一人だが相性は案外悪くなく、むしろ普段口数が少ないベルーガがそれなりに話している点を考えると良好と言ってもいいのだろうか。

 

「そう言えば……私はもう目的も変わってこの世界の先輩たちを見守ってるけど、ベルーガはその妹さんを助けるの、まだまだかかりそう?」

 

「ああ。まだ、まだだ」

 

「ん……なら、いいことを教える。今、このキヴォトスには戦術人形がどこからかやってきている。その中に妹さんがいるのかもしれない……」

 

「グリフィンの指揮官もいるの〜?」

 

「ん、それが先生。シャーレの先生。下にいるスーツの大人」

 

そう言われビークとベルーガは今までチラリとしか見ていなかった下を見てみると、ベルーガにとってはどこか懐かしい淑女とスーツ姿の大人が見えた。

 

「グリフィンの指揮官に……誰だっけ?」

 

「スプリングフィールドだ」

 

「ああ、その人形!」

 

「ん、こんな具合にキヴォトスでは戦術人形が増えている」

 

「……そうか」

 

少しベルーガの目に光が灯ったような気がしなくもない。

もう一度下を見るとUMP姉妹の姿も見える。

 

「ビーク、しばらく私たちもこのキヴォトスを探索するぞ」

 

「ええー……ここ見渡す限り砂漠しかないじゃん〜断る!それにバイクの整備も大変だし……」

 

「お前に動向の決定権を与えたつもりはない」

 

「ん、砂漠があるのはこのアビドス自治区のみ、他の自治区に行けば色々違ってくる」

 

「の、ようだ。良かったな」

 

「ならいいか」

 

そろそろこの雑談にも飽きてきたのかビークがよっと立ち上がると発砲音が聞こえた。

それを聞きベルーガも立ち上がり銃を構えるが発砲音の聞こえてきた方向を考えビルの下を見下ろす。

 

「ん、コレぐらいならホシノ先輩たちでなんとかなる」

 

横で見下ろしたシロコ*テラーがそう呟く。

確かに戦局は明らかにアビドス高校側が押している状況である。

 

「なら、私達はあっち〜?」

 

ビークが遠くを指差すとちょうど二人が見下ろしていたところの反対側からまた別のスケバンがやってきていた。

 

「ん、そっちは私がやる」

 

「コレもなにかの縁だ。私たちも加勢する」

 

「じゃ、アタシは先に行ってるよ」

 

そう言うとビークはひょいとビルから飛び降り、バイクへ飛び乗る。

そのまま自身の愛車をスケバンに向け走らせる。

シロコ*テラーが驚いている横でベルーガも駆け出し、ひょいと柵を飛び越え、落ちる。

落ちながら彼女はM16を撃ち、スケバン数名を射抜いていた。

そしてそのままビークの後ろへと収まった。

曲芸の如き動きである。

 

「アビドス高校から離せ」

 

「わかった!」

 

ビークのバイクが囮になるようにスケバンをアビドス学園から引き剥がす。

ベルーガはバイクに乗りながらでもM16を外すことをなく撃つがキヴォトス人は特に防弾チョッキなしでも数発程度は耐える。

そのためベルーガも少し驚いているようである。

 

「キヴォトス人は硬いね〜……なおさら壊したくなるねェ!」

 

そんなベルーガを見てかビークは引き付けるのをやめ、スケバンの群れへとバイクを走らせた。

そして自身もショットガンを取り出し、手始めにスケバンの顔めがけて撃つ。

流石に12ゲージバックショット弾をもろに顔に受けるとスケバンも無事ではいられないのだろう、後ろに倒れた。

 

「お前に作戦決定権はない。適度に切り込んだら引き返せ」

 

と、言うベルーガも近づいてきたスケバンを捕まえ、地面を引きずりまわている。

鉄血に入ったからか随分残虐性が増している。

そしてビークを頃合いを見計らったのか、スケバンたちの真ん中でバイクをターンさせ、群れから抜けようとした。

それに合わせ、ベルーガも閃光手榴弾をばらまく。

なんだかんだでコレが一番の最適解のようでスケバンがどんどん気絶していく。

 

「ん、待たせた」

 

そんな中、シロコ*テラーが例のワープゲートからにゅいんと出てきた。

どうやら漏れたスケバンを仕留めていたようである。

 

「そして大変。クルセーダーが来た」

 

「クルセーダー……なんだ?」

 

「イギリスの戦車だ」

 

ビークはどうやら知らなかったようであるがベルーガは知ってるようで「一世紀前の化石だ」と続けていた。

が、やはり相手は巡航戦車。

ベルーガの閃光手榴弾とM16にビークのショットガン、シロコ*テラーのアサルトライフルではいささか火力に欠ける。

 

「どうする?」

 

「ん、アビドスから手榴弾を少し拝借してくる」

 

「……その必要はないねェ!あの鉄クズを潰せばいいなら任せな!」

 

ビークはM16を乗せたままバイクでクルセーダー戦車へと向かう。

クルセーダー戦車もバイクに向けて砲弾を撃つが当たってもバイクには傷一つ付いていない。

 

「やれ、ビーク」

 

「行くよ!」

 

というとビークのバイクから巡航ミサイルが飛び出してきた。

狙いももちろん戦車である。

 

ミサイルはそのまま戦車へと向かい、着弾。

凄まじい衝撃とともに、クルセーダーを火の海にし、ビークたちのバイクはクルセーダーたちの手前でターンして、爆発に巻き込まれないよう退避。

 

そんな彼女たちの後ろでクルセーダーは派手に爆発し、二人を見送ったシロコ*テラーの目線からは戦隊ヒーローの一幕のような光景が見えた。

 

「巡航ミサイル一発で鉄クズになるとは…装甲が足りないねェ」

 

そんなことを言い残し、バイクは残党処理をしているシロコ*テラーのもとへ向かう。

スケバンたちもクルセーダーが爆発し、慌てて逃げ帰っているため残党もあんまりいない。

 

「ん、ありがとう。助かった」

 

例の覆面をかぶったシロコ*テラーがそういう。

 

「……これはさっきの情報代だ。感謝されることじゃない」

 

ベルーガは無愛想にそう返したがビークはキヴォトスの地図をもらっていた。

ちゃっかりしてんなこいつ。

アビドス高校の方も片付いたようで、三人も一息つきこれからの話をしている。

 

「どうする?」

 

「ん、私的にはこことかいい。ミレニアムサイエンススクール。バイクの修理とかもやってもらえるかもしれないし、何より、まだキヴォトスでも治安は良い方」

 

「ベルーガもここでいい?」

 

「……ああ」

 

ひとまず目的地が決まったところでビークはバイクを蒸しだした。

 

「じゃあ行くねー」

 

「ん、気を付けて」

 

「……その覆面、似合ってないぞ。だが……あんたに似合ってる」

 

「ん、そういうベルーガは首元が寂しそう」

 

「………あぁ」

 

ベルーガがそんな一言を言い残し、バイクは砂の大地へと消えていった。

シロコ*テラーもまだまだ割り切れないことはあるかもしれないが、その一言は素直に嬉しい。と思った。

ベルーガも同時に首元、いや右手首の寂しさに思いを馳せた。

いつかこの寂しさは埋まるのかと思いを馳せた………




☆ベルーガ(ドルフロ)
またの名をM16A1。
彼女は最愛の妹を救うことができるのか。
それはサンボーンにしかわからない。

☆テラー(ブルアカ)
色彩の干渉を受け「神秘」が反転してしまった姿。
平たく言えば闇落ち。
容姿もヘイローも変わるが巨乳になる保証はない。

☆『傘』ウイルス(ドルフロ)
やべーコンピュータウイルス。
これ以上はネタバレ。
こら!このSS自体がネタバレとか言わない!

☆ベルーガの右手首の寂しさ(ドルフロ)
満たされる日はくるのだろうか?
妹たちとおそろいのスカーフをつける日はもう一度くるのだろうか?

ここでベルーガを出すことによってM4の回での曇らせをはかどらせる高等テクニック。
ドルフロでベルーガが実装されスキルのビーク召喚でこいつら仲いいなと思った今日このごろ。
このキャラこんな口調じゃないとか、こんなキャラじゃないとかそんなご指摘お待ちしてます。
なおあまり強く言わないでくれると嬉しいです。
コメント、出してほしい人形や生徒、出してほしい人形と生徒の組み合わせとか待ってます。

次回は筆が乗り次第。

ここから評価!

グーテンターク、今日からはご主人様の専属メイドとなり、ご奉仕いたします。

ぶっちゃけブルアカとドルフロやっている?

  • 両方やっている!
  • ブルアカはやっている!
  • ドルフロはやっている!
  • 昔両方やっていた!
  • 昔ブルアカやっていた!
  • 昔ドルフロやっていた!
  • 両方やっていない!
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