ドールズ・アーカイブ   作:あっぷる⤴ぱい⤵

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前話の前日談を出すと言ったな。

あ れ は 嘘 だ

というわけで先にこっちが出来たため投下します。

それはそれとして、この話に限らず本作は時系列が狂っています。
なので時系列どうなってんの???とかはなしでお願いしますわ。


ゲマトリアのラジオ

”残業が終わらん⋯⋯⋯せや、ラジオでも聞くか”

 

「いいですね。眠気覚ましにもなりますし」

 

ある夜のシャーレ。

先生とスプリングフィールドは街に夜の帷が降りても仕事を続けていた。

そう、残業である。

 

普段⋯⋯というかスプリングフィールドがやってきたからというもの、残業自体は減ったが、それでも時たま書類が溜まるとこの様に残業に突入する。

とは言っても残業自体は一時間程度かそれ以下が多かったが、今日は運悪く生徒のトラブルに巻き込まれて普段より多くの仕事が残ってしまった。

 

そういうわけで先生とスプリングフィールドは外が暗くなっても机に向き直っているわけである。

 

”よし、周波数は⋯⋯クロノスでいいや。なんだかんだ王道だし”

 

「ちなみに先生、軽く番組表を見てみたら黒服とゆかいな仲間たちのラジオなるものがありましたよ」

 

”えぇ⋯⋯随分酷いネーミングセンスだね。⋯⋯⋯聞いてみるか”

 

適当にクロノスにでもするかとラジオのアンテナを伸ばした先生にスプリングフィールドがそんなことを言った。

黒服と言えば悪い大人である。

そんな奴らの名を冠するラジオがやっているのだ。

これには先生もたちの悪いイタズラかと色んな意味で興味を引かれ周波数を例のラジオに合わせる。

願わくは悪戯であってほしいと思いながら。

 

どうやら今晩の残業のお供は黒服と愉快な仲間たちのラジオのようである。

 

 

◇◆◇◆◇

 

『黒服と愉快な仲間たちのラジオ〜』

 

『そういうこったぁ!』

 

”いたずらじゃなかったか⋯⋯”

 

ラジオから聞こえたのは黒服にゴルコンダ、デカルコマニーの声である。

無駄にエコーが掛かっている。

これで生徒のイタズラ説は消えたわけである。

 

『クックックッ。はい、どうもこんばんわ。今晩もやっていきます黒服と愉快な仲間たちのラジオ。パーソナリティは私、黒服と』

 

『ゴルコンダとデカルコマニーだ。よろしく頼む』

 

『そういうこった!』

 

『ということで今回のゲストはゴルコンダとデカルコマニーです。今夜はこのメンツでやっていきます黒服と愉快な仲間たちのラジオ。

このラジオは私達の得意分野のお悩みに応えてゆく、よくあるラジオです。

テンプレもこれぐらいにやっていきたいですが⋯⋯⋯あなたがた写真を持ったままなのでまぁまぁ狭いところだと邪魔ですね。なんとかなりません?』

 

『今度改造でもしてもらおうか。ホバー移動ができるように!』

 

『そういうこったぁ!』

 

『まぁ、それはおいおい。ということで早速ジングルと行きたいところですが、あいにくこのラジはスポンサーがいないのでなしでふつおたというかまぁ、お便りのコーナーです。今回はデカルコマニーとゴルコンダがゲストなので恋愛相談が多めです。お陰でいつもよりお便りが多いです』

 

”まぁ、恋愛相談は高校生ならよくあるよね”

 

「相談相手を間違えてるんじゃないかという顔ですよ。⋯⋯にしても年頃ですねぇ」

 

先生としては面白半分、監視半分でラジオを聞いているが、スプリングフィールドは恋愛相談に興味津々の様子で耳を傾けている。

 

『では一通目はラジオネーム”エリチャンカワイイヤッター”さんから⋯⋯』

 

『”こんばんわ、黒服さん、デカルコマニーさん、ゴルコンダさん”。はいこんばんわ』

 

『こんばんわ』

 

『そういうこったぁ!』

 

『”早速ですが、相談です。最近、部活の後輩が気になっています。はじめはかわいい後輩程度だったのですが、ここ最近、彼女のことが気になって仕方がないのです。普段はグイグイと話しかけることもできるのに、彼女に対してはどうも内気になってアクションも仕掛けることが出来ません。当の後輩が私達には目を輝かせて付き合ってくれる分、私はどんどん奥手になってしまいます。

そんな具合にうまく関係が発展しないので、なにかアドバイスを頂けると嬉しいです”⋯⋯クックックッ⋯⋯私には専門外ですのであとは頼みました』

 

”案外まともな質問が来てるんだね”

 

「ですね。甘酸っぱい青春の香りがしますね」

 

キーボードを叩きながら、書類にペンを走らせながら二人はラジオに耳を傾ける。

書類で傷ついた心に純粋な相談がしみるようである。

 

『ふぅむ⋯⋯⋯きれいな愛だ。こういう純愛はいいものだ。目を輝かせて話しかけてくる後輩にタジタジな先輩。テンプレとも言える様相だが、まぁ、相談者が気持ちを彼女に伝えなければ何も発展しないだろう⋯⋯⋯さもなくば⋯⋯⋯その後輩が誰ともしれぬ同校の誰かに⋯⋯⋯アァァ!!⋯⋯⋯』

 

『ゴルコンダはもういない。NTRの波動を感知したためな』

 

『純愛過激派も難儀ですねぇ。いいから回答お願いします』

 

ゴルコンダが爆ぜ、フランシスが顔を出そうとも、黒服はなんともないように続けるように言った。

それだけ慣れているのだろう。

まさに純愛過激派も難儀だし、それに付き合うやつも難儀だと言うことである。

 

『まぁ、単純に行為を伝えることがベストだが、ヘタれるようならなにか贈り物かなにかに思いを乗せるとよいだろう。別に贈り物じゃなくてもいいがな。ただし、相手が相談者に対し恋愛感情を自覚しておらず、かつ鈍感なら、周りにも手伝ってもらいながらじわりと伝えていくとよいだろう。相手に自身の恋心が伝われば相手の恋心の発露もあるかもしれん。まぁ、要は行動を起こさなければ負けヒロイン一直線というわけだ。厳しいようだがヘタレに恋愛は厳しいぞ。必ず覚悟を決める時がくるぞ。その時に腹をくくれなければ相談者の恋は成就しないぞ⋯⋯⋯と、厳しいことを言ったが、応援しているぞ!』

 

『そういうこったぁ!』

 

『恋愛というものも難しいものですねぇ⋯⋯⋯』

 

『ああ、だからこそ純愛と言うものは美しいのだ。そしてだからこそ、NTRは許されざるものなのだ』

 

『そういうこったぁ!』

 

『クックックッ。一件目はこのぐらいにして、次行きましょう⋯⋯⋯』

 

”以外にいいこと言うね、この絵画”

 

「さすが純愛過激派なだけありますね⋯⋯」

 

まぁ、こんな返答が出来てるならいいかと先生は一安心したようだ。

ちなみに仕事はそろそろ終わりそうである。

 

『では次です。二通目、ラジオネーム”モップ(白)”さんから⋯⋯⋯』

 

『”御三方とも、こんばんわ。仕事、いっぱい、辛い。助けて、癒やしが欲しい”。シンプルですね。そして早急に助けがいりますね』

 

『癒やしならアニマルセラピーとかどうだ。動物がもつ癒やし成分は体にとって必要な栄養素だぞ』

 

『クックックッ、ゴルコンダの言うとおりですね。相談者はペットを飼ってみるとか⋯あとは猫カフェとかに行ってみるのもいいですねぇ』

 

『動物が無理なら風呂とかアロマなどでじっくりのんびりできる環境を作ることだ。こういう場で癒やされると思えば癒やされるものだ。というか最悪環境がなくても癒やされると思い、のんびりすることで癒やされるものだ。案外脳は単純だ。プラシーボ効果と言うものは思った以上に効果があるぞ。だがまぁ、環境があるにこしたことはない。癒しグッズ、オススメだぞ』

 

『ですが、どこかではじっくり自分自身の体を休める時間を取ってください。いくら心を癒やしても傷んだ体は癒やされませんからね』

 

『まぁそういうこったぁ!』

 

”明日にでもシャーレに来てもらおうかな?”

 

「ええ、カラビーナに連絡入れときますね」

 

そんなモップにシャーレでも色々やろうと仕事を終わらせた後の延長戦が始まった。

全てはいつも頑張っている委員長のためである。

 

それからしばらく恋愛相談を始めとした相談事に黒服たちが答えていった。

中には先生たちが聞いた分には人形からの相談もあるようで、じわりじわりだが、人形もこのキヴォトスに馴染んで来ているのだと先生たちも実感した。

っと、そんなことはおいておいてお便りも今日ラストとなり、黒服はさっきから変わらない声色でお便りを読み上げた。

 

『クックックッ⋯今日ラストのお便り行きますよ⋯⋯ラジオネーム”青珠”さんより⋯”黒服さん、ゴルコンダさん、デカルコマニーさんこんばんわ”。はいこんばんわ』

 

『こんばんわ』

 

『そういうこったぁ!』

 

『”初めてこういうところにハガキを出すので、失礼があるかもしれません”いえいえ、ハガキを出してもらえるだけで嬉しいですよ』

 

『そういうこったぁぁ!!』

 

『”相談は同僚についてです。私はとある組織にいるのですが、その同僚、ここではSとさせてもらいますが、そのSが最近敵対している組織に⋯⋯『ストップだ!黒服。この先は言わなくてもいい』⋯クックックッ⋯⋯そうですか⋯⋯』

 

ゴルコンダが食い気味に止めた。

そして今まで以上に覚悟を決めて声で続けた。

 

『その相談者はそのSに対して恋心があったのだろう。そしてその恋心は伝えられずにいる。ふむ、おそらく相談者は女性で、Sはボーイッシュな女性、それもショタ系美少女⋯いや、美少女から美女へと移り変わる間ぐらいの背格好だろう。これは純愛過激派としての感だが、間違いはないな。つまりこれは百合だ。まぁ、百合というものは世間では避難されることもあるだろうな。そんな風なことを思い、相談者はSに対して足踏みをしていたのだろう。だが、それが命取りだったわけだ。相談者が思いを伝える前にSはその敵対組織とやらに誘拐された。誘拐されたSはその敵対組織の誰か⋯⋯おそらく女性だ、背格好は違っても歳の頃は似たものだろう⋯⋯なんなら自身が見下していたタイプの女性に堕とされたわけだ。そして次相談者がSと顔をあわせたとき、Sは相談者が誰かわからぬほど堕とされて⋯⋯⋯⋯アァァァァァ!!!』

 

『ゴルコンダはもういない⋯⋯⋯NTRを感知したため爆発したのだ』

 

『なぜあなたはわざわざNTRを自家製造するのですか?』

 

黒服のごもっともな疑問にフランシスは答えない。

そんなことをわかっていたのか黒服は答えも聞かず遮られた続きを読み上げた

 

『⋯⋯はい。まぁ、さっきこの絵画が語ったことであってますね。クックックッ⋯⋯想像というものはすごいものですね。容姿すらも想像できるのですから⋯⋯まぁ、容姿はともかく、話の筋書きはあっているのはすごいですねぇ⋯⋯⋯で、この相談にはどう返しますか?フランシス』

 

『ふむ。まぁ、これは典型的なNTR。それも特に心に来るタイプのやつだ。自身が嫌っていてかつ、自身が見下していたとすると⋯⋯脳へのダメージも著しいな⋯⋯』

 

『いや別にそういう設定はないですよ』

 

『だがまぁ、ならやることは一つだ。相手が堕ちきっているのなら、言葉では無駄だ。手は一つ。Sを取り返して堕とし返すしかないだろうな。いいか、顔を合わせて今までの記憶が蘇って光落ちなぞは創作だ。リアルはそんなうまくいかない。ただ惨めなだけだ。だからこそ、堕とし返すしかないぞ。脳を破壊されて腐ればそれこそ相手の勝利だ。貴様は金髪の美女に想い人を寝取られた、ただの負け犬だ!やられたらやり返せ、恋愛戦争は最後にベッドで寝たものの勝ちだ。相談者⋯⋯ふむ、おそらくクール系の美女だな⋯⋯⋯純愛を愛するものとして期待するぞ。応援している』

 

『クックックッ⋯⋯なぜ文面から相談者の容姿がわかるのでしょうか?純愛過激派の想像力も神秘に並び、研究したくなってきました」

 

”ねぇ、時系列おかしくない?”

 

「ええ、なぜか十年程度先から送られてきた感じがします」

 

先生たちは時空が歪ん感覚が走ったが、ままええかと残業も終えコーヒー⋯ではなく、カフェインレスのココアを口に含んだ。

疲れた頭に糖分が良く効く感じがする。

そんな間にもラジオからは音声が流れ続ける。

 

『クックックッ⋯⋯ではお便りもこのくらいで、ここらで一曲。アンティーク・セラフィムで”ともだちOneStep”です。どうぞ』

 

しばらくミネ達の美声が響き、再び黒服の声がした。

 

『はい、アンティーク・セラフィムで”ともだちOneStep”でした。クックックッ⋯⋯いい曲でしたね⋯⋯はい、ではそろそろ黒服と愉快な仲間たちのラジオもそろそろお別れの時間がやってきました。普通ならED曲が流れますが、そんなものはウチのラジオにはありませんので、なしで諸連絡です。

毎度のことながら、お便りは――――――――――――までお願いしますね。

来週のゲストはおそらくマエストロです。

あっ、近い内に先生でも呼びたいですねぇ⋯⋯

クックックッ⋯では皆様また来週お会いしましょう。

パーソナリティーは黒服と』

 

『ゴルコンダとデカルコマニーでした』

 

『そういうこったぁ!』

 

”終わったね。うん。多分近いうちに出演依頼来るだろうなぁ⋯⋯⋯”

 

「アハハ⋯ですね」

 

”まぁ、変なことしてなかったし、電波止める必要はなさそうだね⋯⋯”

 

「ですね。むしろ生徒さん達の相談にもうまく答えていますし、ある意味では生徒たちのためにも電波を止めるのはやめたほうがいいですね」

 

”そうだね。それに⋯⋯こんなところからも生徒の悩みを聞けたしね。で、どう?カラビーナは?”

 

「協力的ですよ。デートですわって」

 

”期待が重いなぁ⋯⋯”

 

「それと、ヘタれるようならケツを蹴飛ばすぞって」

 

その一言に先生の額は嫌な汗をかいた。

ライフル人形の出力で蹴られたらまさにケツが4つに割れるだろう。

そんなことを想像し戦々恐々とした思いを胸にベッドに向かう先生であった。

 

 

ちなみに後日談だが、2回目のデートにニコニコで向かっていった委員長がいたとか。

よかったね。

結果がどうなったかは知らない。

だがまぁ、気ぶりライフル人形がいるのだ、多かれ少なかれ進展はあるといいなぁ⋯⋯⋯




☆エリチャンカワイイヤッター(ブルアカ)
一体どこのツムギ先輩だろうか?
作者はモブ×エリも先生×エリもカノエ×エリも諸々、みんな好物ですが、一押しはツムギ×エリです。
普段口が回るツムギがエリの前ではタジタジな概念を見てこのカップリングが好きになりました。

☆モップ(ブルアカ)
ブルアカにはモップ族が多いなと思う今日このごろ。
ドルフロにもモップ族っているんですかね?
パッと思い浮かんだのはS.A.T.8ですかねぇ?
他にもいたらコメントまでどうぞ。

☆青珠(ドルフロ)
直訳するとブルースフィア。
彼女の相談内容は実話です。
ブルースフィアからSに恋心があったかはともかく、あのシチュエーションであの反応はただのNTRでした。
詳しくは遠日点のストーリーに書いてあります。

☆S(ドルフロ)
ドルフロ2をやっている人ならピンとくるあの金髪の子。
作者は初見時に多分同人誌で生やされるんやろなぁ⋯とか思っていたらちゃんと生やされてました。

はい、ラジオ回でした。
ぶっちゃけ最後のブルースフィアのNTRをネタにしたかったがために書いた話でした。
IFとしてドルフロ2とブルアカのクロスの話を書けたらいいなぁと思う今日このごろ。
次話こそは前話の前日談を出します。⋯⋯⋯多分、きっと、めいびー
このキャラこんな口調じゃないとか、こんなキャラじゃないとかそんなご指摘お待ちしてます。
なおあまり強く言わないでくれると嬉しいです。
コメント、出してほしい人形や生徒、出してほしい人形と生徒の組み合わせとか待ってます。

次回は筆が乗り次第。

ここから評価!

ぶっちゃけブルアカとドルフロやっている?

  • 両方やっている!
  • ブルアカはやっている!
  • ドルフロはやっている!
  • 昔両方やっていた!
  • 昔ブルアカやっていた!
  • 昔ドルフロやっていた!
  • 両方やっていない!
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