私はしました。
「待ってましたよ、ヒフミさん。ソファへどうぞ」
『あれが桐藤ナギサよ、72。
三頭政治のトリニティのティーパーティー、フィリウス分派の首長にして、現ホスト。
このパーティーの主催者よ。
エデン条約の一件で立場が危うくなったときもあったけど、あいも変わらず、トリニティ有数の権力を誇る為政者よ。
護衛には十分に注意して始末して、72』
扉の奥のホストルーム。
執務机にソファ、テーブル、シャンデリア、どれをとっても豪華であり一つで家一軒建てられそうである。
72はインカムの音声を聞きながら、ナギサに進められたソファへと座る。
ナギサは72がソファに座るのを横目に紅茶を入れる。
「どうぞ」
しばらくしてコトリと2人分のティーカップをナギサが置き、72の対面へと座る。
72は違和感の無い手つきで紅茶を飲む。
しかし⋯ここで少しミスを犯した。
「あれ?珍しいですね。いつもはヒフミさんはストレート飲むのですが⋯⋯⋯」
「あh⋯⋯い、いえ、たまには違う飲み方をしてみようかなって思いまして⋯⋯⋯」
内心汗を書きながらも違和感無いように返す。
幸い、これ以上怪しまれた様子はなさそうである。
あとはナギサの暗殺のタイミングと、執務机のそばに置いてある金庫をどう破るかである。
「そう言えば、噂で聞いたんですけど、今日はなんかサプライズイベントがあるらしいじゃないですか」
「ええ、皆さんの驚く姿が楽しみです」
「⋯⋯あの、その内容、こっそり教えてもらえません?」
「いくらヒフミさんでもそれはいけませんよ」
にこやかに笑ってナギサは流す。
だが72は諦めず食い下がる。
「むぅ⋯⋯⋯あっ、あの金庫の中身ですか?」
あれと執務机横の金庫を指差す。
「さぁ⋯⋯どうでしょうね。というかなぜ金庫の中身だと⋯⋯?」
少し怪しまれたように感じる。
だが、72はそれをものともせず言葉を続ける。
「まぁ、そういうの⋯詳しいですから⋯⋯⋯」
ヒフミがブラックマーケットに出入りしていたため、ナギサが彼女を補習授業部に入れたと言う情報から、巧みにそちらへと話を流す。
するとさっきの怪しむ素振りから、また別の怪しむ素振りになった。
「あの、ヒフミさん。無茶も程々にお願いしますね⋯⋯⋯」
ナギサがたしなめるように言った。
それを待っていたとばかりに内申笑みを浮かべて72は口を開いた。
「あはは……えっと⋯⋯気をつけますね」
「ヒュッ⋯⋯⋯」
明らかにナギサの気分が悪くなった。
ナギサは少し、天を仰いだあと、ヒフミに言った。
「あの、私は少し気分が優れないので、ヒフミさんは先に会場に行って下さい。またパーティー会場で会いましょうね」
そういうや否や、ナギサは立ち上がり、併設のユニットバスへと向かう。
それを確認し、72はワイヤーを取り出して後をこっそり付ける。
そしてナギサが憔悴した顔で洗面台に向いたとき後ろから首を絞めた。
しばらく絞めていると、ナギサもこと切れたのかばったり倒れた。
『桐藤ナギサを始末したわね、72。
この調子で古関ウイも頼むわ』
そんな声とともに、クローゼットへとナギサを隠す。
そして何食わぬ顔で彼女のポケットに入っていた金庫の鍵で金庫を開ける。
中には”Top Secret”の文字が書かれた書類があった。
それを72は仕舞うとインカムから声がした。
『書類を回収したわね、72。
くれぐれもなくさず持って帰ってきてちょうだい』
任務の内2つをこなすと、この部屋には要は無いとばかりに、堂々と扉を開けて部屋を出た。
「あれ?ナギちゃんと一緒じゃないの?」
「あはは⋯⋯言っちゃいまして、今ナギサ様はユニットバスの方に⋯⋯すみません!」
「あぁ⋯⋯まぁいいじゃんね。じゃ、ヒフミちゃんもパーティー楽しんできてね〜!」
ミカと言葉を交わしてヒフミは階段を一階まで降り、更に別の階段から地下へと抜ける。
地下にたどり着くと、別に不法侵入では無いが、一応見つからないように、元の素体があった場所まで移動して、元の素体へと切り替える。
服装はティーパーティー生徒のものだ。
その後は堂々と階段を上がりパーティー会場まで戻る。
次はウイの番だ。
◇◆◇◆◇
パーティー会場についた72がまず向かったのは今も緞帳が下がっている、舞台だ。
パーティースタッフのふりをして入れば怪しまれることも無く、中を見回る。
中にはパーティーのスケジュール表を見つけたりした。
さらに、発表の際の立ち位置としてテープが貼られているらしい。
そして、上にはシャンデリア。
落として始末ことは容易だ。
(さぁ、あとは誘い出しましょうか)
ウィンチを解放する瞬間が見られないかどうかだけ、確認して舞台を去った。
去った後、向かったのウイの元である。
ウイを誘い込むためだ。
「ご歓談中すみません、ウイさん」
「い、いえ⋯大丈夫です」
「そうですか。ナギサ様からの伝言を預かっております。なんでも、この後の発表で緊張するなら、最後にもう一度リハーサルをしてあげてほしいとのことです。どうします?最後にもう一度流れを確認しますか?」
「⋯⋯⋯お願いします」
「わかりました。ではこちらへ」
巧みに誘い出し、ウイを連れて歩く。
厳しいことに同行者にシミコがいるため、彼女の対処もしなくてはならない。
シミコをどうするか考えながら、無事、スケジュールが書かれたバインダーのもとに行き、バインダーを取って舞台袖のウィンチのそばに陣取る。
シミコは脅威だが、積み上がった箱がうまく視線を遮ってくれている。
「では、ひとまずナギサ様の開幕の挨拶が終わりまして、それから重大発表があるという声とともに、ウイさんが呼ばれました。どうぞ」
ウイが舞台へと歩き出す。
てくてくと歩き、ついにテープの上にたった。
そして、72はその時を待っていたとウィンチを解放し、ガシャン!とシャンデリアを落とした。
シャンデリアはウイの頭上に落下し、一撃で命を奪った。
横ではシミコの悲鳴も聞こえる。
『古関ウイを始末したわね、72。
これで任務はすべて達成よ。脱出してちょうだい』
インカムからの声を流して、72はシミコへ声をかける。
「救護騎士団を呼んできます!シミコさんは応急措置を!」
「は、はい!」
体よくステージを離れる言い訳をいい、救護騎士団の詰め所に向かい、事情を説明し、私はそのまま地下へと向かう。
このとき、ナギサ様に連絡すると言い残し、怪しまれないようにすることも忘れない。
地下へ着くと本日三度目の素体を切り替えた更衣室へ向かい、いつもの72のスーツへと着替える。
ついでに銃も回収しておく。
これで不法侵入だが、持ち前のステルスでするりと地下を動きつつ、警備室の録画装置を銃で撃ち抜いて壊し、一階へと上がる。
そのまま慌ただしい一階の人だかりを抜けて、正面玄関から外へ出る。
外でも多少の騒ぎになっていたが、気にせず門へと向かう。
そして、門から悠々と脱出した。
まるでパニックの邸内と相反するかのように落ち着いて。
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――――――
―――
「面白いですね」
「そう!?」
ある日のゲーム開発部。
そこにはスプリングフィールドとSCRが訪れていた。
目的はゲーム開発部の新作のテストプレイである。
”ASSASSIN”と名付けられたゲームは所謂ステルスアクションゲームと、TSCやTSC2とはまた違ったジャンルのゲームだ。
そんな新作をミレニアムプライスに出展する前に、インフルエンサーとして名高い、SCRに広告を依頼したわけだ。
ちなみにスプリングフィールドは制作協力としてここにいる。
と言っても作成にはかかわらず、あくまでも知識的な協力のため、ミレニアムプライスは出展できるである。
話を戻してさっきの”面白いですね”は先程までトリニティステージをやっていたSCRの声である。
一応アリスからは難しいと言われながらも好評であり、SCRも面白いとこちらも好評のため、ゲーム開発部の面々の期待は上がる。
「概要も操作感もわかったところで、こちらを今度配信でやらせてもらいますね」
「よし広告塔ゲット!」
「パンパカパーン!SCRが仲間に加わりました!」
無事SCRの協力も取り付けたところで、スプリングフィールドが口を開いた。
「ところで権利関係は大丈夫ですか?あくまでも実在の人物をネタにしているわけですし、無許可とはいきませんよ」
「大丈夫だよ!そこら辺は先生が許可取ってくれたよ!」
「なら大丈夫ですね。ですが、権利交渉もいい経験ですから、今度はモモイさんたちでやってもいいかもしれませんよ」
「ふふん!それは甘いよスプリングフィールドさん!先生なら、先生が言うならしかたないねを使えるから、先生に頼んだほうがいいんだよ!」
実際、モモイの発言は間違って無く、ナギサやウイのようにメインストーリーで殺されるのが確定している生徒の許可取りに、先生は大いに役立ったそうな。
ちなみに掲示板で”先生が許可取りにきたらデートでも吹っかけろ”と、Mと名乗る誰かが書き込んだそうな。
そのおかげかしばらく先生は数多の生徒にどこかしらへと連れ出されることがふえたそうな。
と、まぁ、これで心配事項もなくなったところで、仕事は終わりで、ゲーム開発部の面々と戦術人形の二人は、コーヒーブレイクへとしゃれこんだ。
余談だが、SCRの配信やミレニアムプライスでの入賞で知名度が上がり、ゲームは売れ、評判も上々となったそうな。
なおTSC並の鬼畜ゲーを期待していた一部からは、もっと難ししろよとクレームが入ったそうな。
だがまぁ、また一つゲーム開発部の看板商品が増えたのは確かだ。
それと、勝手に主人公のモデルにされた某殺しのために造られた人形さんはまだキヴォトスに来ておらず、来てからの反応が楽しみである。
☆エージェント72
ご存知わーちゃんことWA2000。
72というコードネームは、銃の方のWA2000が造られるきっかけとなった’72年のミュンヘンオリンピック事件から。
2000では締りがなんかアレだったため、72にしました。
☆わーちゃんがエージェント47役の理由
わーちゃんのキャラデザ自体がエージェント47を参考にされているため。
あとエージェント47もWA2000を使っているため。
というかエージェント47がWA2000を使っているから、わーちゃんのキャラデザのモデルになってたりします。
☆ナギサ様暗殺のボツ案
ナギサ様を56したとき、チャレンジで『あはは……えっと、それなりに楽しかったですよ。ナギサ様とのお友達ごっこ』とか入れようか悩んだけど、チャレンジにしては名前が長いのと、なんか締まりが悪いので、ボツになりました。
だけど、供養のつもりで書いておきます。
はい、HITMANパロSSでした。
この二話で書いたことはあくまでもゲームの中のキャラクターという設定ですので、別にこのキヴォトスのナギサ様やウイ、ヒナ委員長やマコトがアレでは無いということを理解していただけると嬉しいです。
それはそれとして、ついに自警団’sに二着目が来ましたね。
これで救われた命があると思うと感慨深いですね⋯⋯
ブルアカはやってませんが、本編も二次創作も楽しみにしています。
このキャラこんな口調じゃないとか、こんなキャラじゃないとかそんなご指摘お待ちしてます。
なおあまり強く言わないでくれると嬉しいです。
コメント、出してほしい人形や生徒、出してほしい人形と生徒の組み合わせとか待ってます。
次回は筆が乗り次第。
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昔両方やっていた!
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昔ドルフロやっていた!
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