YAMA育ちが行く人理修復の旅【現在一部五章完結済み】   作:柳瀬塔矢

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5-9 ロンドン:輪郭・3

 

『確認だ。ホムンクルスや自動人形(オートマタ)不明の怪機械(ヘルタースケルター)は、これまでに───』

 

「屋内に入り込んだという前例はないはずだ。僕の情報網と、セイバーが見回った限りではね。屋内にまでやっきて、市民を襲うもの。それが、人間くらいの大きさの本であるらしい。僕は仮にこれを、【魔本】と仮称することにした。君たちはこれに対処してほしい。件の【魔霧計画】に関係しているから不明だが、少なくともソーホーでは被害が出ているんだ。どうか、頼みたい。引き受けてくれるかい?」

 

「任せて」

 

「そうですね、マスター。わたしたちは数少ない屋外活動要員ですから。わたしも、先輩の力になるように努めます。いえ、なれたら・・・幸いです」

 

「何言ってんだ、おまえ。デミだろうがなんだろうがサーヴァントだろうが・・・あー、いや、まあ。いい。忘れろ」

 

「え───」

 

「マスターとの関係性はそれぞれのもんだしな。オレが口出すことでもない。じゃ、行くか。フランは戦力になるか分からんから置いていく」

 

「・・・ゥ、ゥ・・・。・・・ゥ・・・」

 

「なんだよ、寂しいのか?大人しく待ってろ。すぐ帰ってくるから」

 

「外は、危険ですから。戻ってきたら、また話をしましょう」

 

「あ、柳星くんは少し待ってくれ。君には別件を頼みたい」

 

「おう」

 

その後、立香達を見送ってから、ジキルの下に向かった。

 

「んで、別件ってなんだよ?」

 

「この薬なんだけどさ、とりあえず君からの意見を聞きたいんだ」

 

テーブルに出してきたその薬を確認し・・・

 

()()()()

 

「うん。これならボクも君たちについていく事ができるかなって」

 

「やめとけやめとけ・・・が、俺が使う。あとで作り方教えてくれるか?」

 

「うん、わかった。それじゃあ藤丸くんたちのところに向かってくれ」

 

 

 

えーと、何があったんだ?

 

「はい、説明」

 

「なんかモードレッドが急に・・・」

 

「・・・あー、そんなにマシュが弱く見えたか?」

 

「オレにはなにか自分を縛ってるように見えたからな」

 

「ふーん、それでマシュ。収穫はあったかな?」

 

「はい・・・なにか・・・こう、───心の枷がひとつ、外れた気がします・・・クー・フーリンさんの魔術以来の、スパルタでした・・・」

 

「じゃあ今のは・・・もしかして?」

 

そう立香が聞くと、モーさんはカラッと笑った

 

「まあな。荒療治だよ、荒療治。デミ・サーヴァントなんて言って自分の力を押さえてやがったからな。下手な芝居を打って、テメェの役割を叩き込んでやったんだよ。これで少しはマシになるだろ」

 

「モードレッドさん・・・」

 

「面倒見、いいんだね」

 

まぁこいつはそういうサーヴァントだからな

 

「うるせえ、おまえたちがあんまりにも危機感ないんでイライラしただけだ。他人に剣を教えるなんてオレの柄じゃない。っていうか、これが初めてだチクショウめ。いいか、このことはジキルには言うなよ。またぞろしつこく質問攻めにしてくるからな。───それと悪かったな立香、無礼は詫びる。おまえは確かに弱いが、地に足ついた弱さだ。臆病者でも卑怯者でもない。それなりに叩き甲斐のある阿呆だよ。そうだろ、マシュ?」

 

「はい、もちろんです!先輩はカルデア1のマスターですので!」

 

「ありがとう、マシュ。でもマスター適正って確か所長や柳星も持ってたよね?だから俺が一番になるのかは分からないよ?」

 

「いや、俺は契約できない。マリーは戦場にもう一度来ることはない。となると常に戦場でマスターをしてる立香はカルデア1と言っていいんだぜ」

 

「そうかいそうかい。んじゃ先を急ぐぞマシュ、立香、柳星」

 

「はい、ありがとうございました。親切なモードレッド卿!」

 

『さて、君たち。ジキルからの通信が入ったから繋げるよ』

 

なるほどなぁ

 

『聞こえるかい?僕だ。追加の情報が入ったので伝えておくよ』

 

「あ───なるほど。ジキルさんから届いた無線通信を、回線に載せたんですね」

 

『そういうこと。カルデアの技術ってのは凄いね。早速内容を言うよ。ソーホーで暴れている魔本についてだ。魔本は、殺人ホムンクルスや自動人形とは違って、門戸を閉した屋内へと侵入してしまう。それはいいね?具体的な被害が明らかになった。曰く、人々を醒めない眠りに落とすらしい』

 

「魔術か?それとも、薬物か」

 

『そこまでは分からない。ただの薬物であれば、君たちには問題ないが・・・』

 

「ええ。わたしたちには問題ないものと思われます。柳星さんは魔眼がありますし、先輩にも対毒性スキル(仮)がありますし」

 

「へえ、そうなのか。そりゃいいな。でもまあ、警戒するに越したことはない、魔術ならオレの場合、対魔力スキルで大概は無効化するが───例えば、サーヴァントのスキルや宝具による薬物、大魔術師クラスなら、直撃すると防げない」

 

「知ってるか、モーさん?当たらなければどうということはないんだよ」

 

「モーさんいうな!ま、そうだな。せいぜいうまく立ち回るだけだ」

 

『ソーホーエリアに到着したら、まずら僕の指定する書店によってくれ。情報提供者がそこにいるはずだ。まだ、魔本に襲われていなければの話だがね』

 

 

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