YAMA育ちが行く人理修復の旅【現在一部五章完結済み】 作:柳瀬塔矢
さてさて、目の前にいるのは正しくジャック・ザ・リッパー。
「・・・あれ?そっちから来てくれたんだ。それじゃあ、ふふ、わたしたち・・・どうしようかな・・・殺してあげようか。ひとり、ふたり、さんにん。いっぱい。いっぱい。ふふ。もう、わたしたちはいっぱい殺したけど、まだお腹が空いているの。ぺこぺこ。だって、おまわりさんたちじゃあ、あんまり魔力がないから。だから、ありがとう。あなたたちの魔力を食べてお腹いっぱいにする」
なんか・・・なんかなぁ・・・違う、って感じがする
「間に合った───って訳じゃ、ねえみてえだな。この血の匂い・・・ヤードは全滅ってところか」
『動体反応は貴方達以外には二体だけです。そこにいる、ジャック・ザ・リッパーともう一体です』*1
「不明のサーヴァントであると推測します。そこの男性───」
んー?こいつ、どっかで見た記憶あるんだよなぁ・・・どこだ?
「はい。私は、キャスターのサーヴァント。貴方たちの知る【計画】を主導する者のひとりです」
「魔霧計画・・・さて、誰だ」
「私たちにも、幾らかの都合と事情というものがある。ああ、私のことは【P】とでもお呼び下さい。残念ながら、貴方たちは遅かった。既にスコットランドヤードは全滅しています。すべてが惨たらしい死にざまでした。あの子には、慈悲の心は備わっていないのです。ですが、必要なことでした。やむなき犠牲。そう表現することがせめてもの手向け。人は、慈しまれるべきです。愛も想いも、どちらも尊く眩いものに違いない。ですが───哀しいかな、時に大義はそれさえ上回ってしまう。スコットランドヤード内部には、私たちの必要とするものが保管されていました。流石、魔術協会、時計塔が座す大英帝国ではある。魔術的にも厳重な封印が施されていました。ですので。残念ですが彼らは皆、大義の障害となってしまったのです」
うーん、これは魔術師。納得だわ*2
「なにをわかった風な口を叩きやがる。愛も想いも知ったことか!おまえたちはまたオレのものに手を出した。王ならざる者が、王のものに手を出しやがって」
「英霊が・・・英雄が、無辜の人々を殺すっていうのか!?」
その問い、意味ないぞ。立香
「ええ。ですから。私は、どうしようもない程に哀しみを禁じ得ない。想い持つ、尊く在るはずの人々を。愛を持つ、眩く在るはずの人々を。私の力では、救うことができない。いいえ。この結果を鑑みるに、できなかったのです。時代の全ては焼却されつつある。人類の全ては焼却されつつある。文明の歩みも、想いも、愛も潰えて、世界に残された特異点は、既に、たった四つのみ。何という哀しさでしょうか。けれど、それを私も貴方たちも止められない。いいえ、
「・・・矛盾を、感じます。想いを語る貴方の言葉には矛盾を感じます。キャスター。いえ【P】、あなたは一体何なのです?
そりゃ魔術師なんだからアンタみたいな純真無垢と同じ物差しで考える方がおかしいに決まってんだろ・・・?*3
「ええ、そうかも知れませんね。美しいお嬢さん。私は非道にして悪逆の魔術師に他ならないでしょう。今も、こうして、あどけない少女に言うのです。ジャック。彼女達を任せます。好きにしなさい、彼女たちは、
・・・!?そう言うことか・・・!?いや、
「え。そう・・・なの・・・?なんだ、そうなの。ふうん。それじゃあ・・・おかあさんにするみたいに、するね。
「お前らはPの対処。対アサシンは俺が得意とするからな。むしろ数ある方が邪魔。てことでそっちは任せた!」
暗殺拳【ムシュフシュ】。使うのいつぶりなのだろうか*4
「───はい、分かりました!」
「仕方ねぇな!だけど、お前が言うなら従ってやるよ!仕方なくだからな!」*5
「来いよ、
初手霧に紛れた。逃げてはない。遠距離のナイフ。叩き落としてガンド・・・意味無さそうだな
「
んー、余り効いてない。
「うん。殺しちゃおう!」
おっと、宝具か・・・確か所長曰く相手を殺すことに長け、結果とした殺人しか記録には残ってないから宝具で来るならゲイ・ボルク系の一撃・・・だったな
「此よりは地獄。わたしたちは炎、雨、力・・・殺戮を此処に!」
・・・今!
「
危なかったぁ!あと少しで死んでたわ!*6
「うそっ、なんで死んでないの・・・?」*7
「相手、が・・・悪かったなぁ!【ムシュフシュ】・・・
・・・ふう、使うのが余りにも時間空きすぎて鈍ってた。本来なら3〜4打目で殺せただろうに・・・
しかし、まあ、どれだけ不出来でも。結果は変わらない。俺は久しぶりの技を成功させ、ジャック・ザ・リッパーはその霊基を砕かれた。
「おか・・・あ、さん・・・やだ・・・やだ、やだ、やだ・・・いたい、よ・・・どうして・・・どうして・・・・・・どうして、なの・・・ねえ・・・ねえ・・・?」
「・・・サーヴァント・アサシン:ジャック・ザ・リッパー・・・退去を確認・・・お前らはどうだ!?」
・・・ちっ、若干と言わずに腹に刺さってたナイフも消えてるから痛ぇ・・・!っと、ちょうどマシュが吹き飛ばした・・・ここらで一区切りかな?・・・っ痛ぇ!
「あーもう・・・思考の邪魔だ・・・!ルーン複合・・・!
余りやりたくないんだよなぁ・・・魔力の消費が激しいコンボだし・・・眠い・・・!
「ちっ、やっぱお前らじゃ火力不足か!」
「さようなら、愛を知らぬ子。あなたがきっと、いつしか愛を得られますよう───さて。私も、ここで貴方たちの刃に掛かるべきでしょうね、悪逆の魔術師は英雄に倒される。それは、私の望む回答のひとつでもある。ですが。まずは、私も役を果たす。さようなら、眩き道を歩まんとする英雄たち。そして円卓の騎士───願わくば、いつまでも貴方が悪逆を倒す
転移したか。まあこの場に残ってる理由もないからな
「待て!ああくそ、消えやがった!これだから魔術師って輩は!」
「空間転移───令呪の使用による強制移動でもなければ、それは。本来、魔法にも及ぶ領域の技術です。それを、ああして・・・可能性としては、やはり聖杯・・・」
『そこのところ、魔術師の視点ではどうなのかしら?』
「別に、転移自体は簡単だぞ?*8転移先を事前に指定しておくことで簡単に転移できるからな。例えば相手の一部を身体に入れておくことで魔力起動して呪い的に相手に駆けつけるとかも出来るわけで。*9もし転移先を発動時に決めていたらそりゃ魔法級とは・・・いや、やっぱそれでも魔法級は言い過ぎだな。難易度が恐ろしく高くなるのは確かだがまだ可能な範囲。魔法は【できない】からな。そこらへんは帰還してから再勉強だぞ、マシュ」
「・・・はい!ところでお腹の傷は・・・?」
「治した。お陰で眠い・・・」
ここは地下のどこか。サーヴァントPが帰還してきていた
「・・・ただいま、帰還いたしました」
その場にいるのは全身を機械のような何かに包まれた【B】と青い髪の男性【M】だった。どう見ても間桐なのだが・・・まぁマキリだし。
「シュー・・・コォー・・・」
「ご苦労・・・あの少女は倒されたか」
「残念ながら死亡しました。メフィストフェレスに続く第二の損害となってしまった」
「大勢に影響はない。我らは、我らの【計画】を進めるだけだ」
「ええ。そうですね。その通り。私たちは、サーヴァント。ただ
「・・・分かっている」
と、ここまでシューコーしか言わんかったBが口・・・口どこだろ。とにかく言葉を発した
「世界と文明を拓く───それこそが、知恵者たる我ら
乱王塵殺とは、ムシュフシュという一つの暗殺拳が持つ奥義クラスを指す。ただし一般人に使ったら跡形も残らず文字通り塵になるまで殺してしまう。故に幻想種やサーヴァントにのみ使用可能である。本作開始時ですら鈍っていたので柳星は使用を避けていた。しかし、休暇中に身体の調子を整えていた為に今回試験的に使用した。尚他にも種類があるが本人的に慣れているのは今回使用した【八卦追憶・冥刻ノ獅子】である。
八卦追憶・冥刻ノ獅子とは、乱王塵殺に於ける《八番目に作られた》技である。相手の頭蓋、顔面、顎、首、肺、心臓、胃腸、股関節まで一種の内に殴り砕き、直後八撃目に丹田を皮膚などを無視して殴り壊す物である。本来の・・・100%で撃てたら首辺りで確殺が決まったが今回は30%程度しか撃てなかった為に八撃目という可哀想なところまで行ってしまった。