YAMA育ちが行く人理修復の旅【現在一部五章完結済み】 作:柳瀬塔矢
んー、なんか、ヘルタースケルター多くない?*1まぁ量産されてきたからなのか若干耐久性落ちてきてるのが救いだけど。
『ああ、良いタイミングだし報告があるわ。ヘルタースケルターの解析が進みました。あれはやはり私達には不明の技術で作られた機械です。恐らくは、魔力で作られた機械でしょう』
あー碩学かの判別が付かなかったのか*2
「それは・・・魔術と科学を併せて作られた機械、ということでしょうか?」
『いえ、少し違います。魔力で作られてはいますが、アレは機械なのです。技術体系は相変わらず不明なのだけれど、構造そのものは機械です。しかし、魔力で形成されている。つまりは宝具の可能性が高いですね。このような軍隊に近い宝具は凡そ術者を叩くか、遠隔でも操れるようにするためのリモコンのようなものを壊せば止まるでしょう。しかし、その術者の位置まではわかりません』
「・・・あっ、そゆことか。なんだ、ならいけるじゃん」
「えっ?・・・あっ」
「?どうしたんだよテメェら」
「魔力で動かしてるならその痕跡を辿れて当然だよな。*3というかこれに関しては・・・俺よりも適任がいるだろ、なぁ。フラン?」
「・・・ゥゥ・・・」
「んじゃ、さっさと潰すぞ。それでいいな?」
「・・・しっかし、慣れたとはいえこうも視界が悪いとイライラするぜ」
「・・・ゥ」
「なあ立香、柳星。おまえらんとこの宮廷魔術師・・・ドクター・マロンだっけ?あいつに遠見の水晶とか作ってもらえないのか?マーリンだったら一発なんだけどなぁ・・・」
『ロマン!ロマンだからねボク!それとマーリンなんかと比べないでほしい!あっちは究極の引きこもり魔法使い、*4ボクは現代のお医者さんなんだから!』
「フォウ、フォウ!」
「まーまれいど?」
「ああ!?テメェ、
アーサー王物語なんて日本人で知ってる人の方が稀だと思うんだよなぁ*5
『マーリンは世界でも有数のキングメーカーだよ。アーサー王に岩の剣を抜かせたのも彼だ。その魔術の腕前は大したものだったけれど、最後には女性関係のトラブルで世界の果てに幽閉される』
「ああ。死ぬ事も出来ず、今でも
「あー、何となくわかったきがする」
「まぁどうでもいいけどな、アイツなんて。ロンドンの異変に駆けつけられない軟弱者なんだから・・・それより、なあ立香。おまえ、いいのかよ」
「なにが?」
「(マシュだよ、マシュ。さっきから元気がないだろ。声かけてやれよ)」
「フォウ・・・」
「どうしたんだ、マシュ?」
んー、こりゃ憔悴してんなぁ・・・
「・・・はい。
「フォウ・・・?」
「・・・宝具の話です。サーヴァントにとって宝具こそ本当の戦力。今まで多くの宝具を見てきました。誰も英雄の名に恥じない奇跡だったと思います。なのに、わたしは───まだ、その宝具を使えません*6・・・これでは足手纏いです。それを分かっているのに、わたしはまだ真名を思い出せない・・・」
「それはマシュのせいじゃないよ」
「・・・たしかに、突発的な事故による融合でした。でも、彼はわたしにすべてを託してくれたのに・・・肝心のわたしは、宝具の真価ばかりか、彼の真名すら判らないままなんです・・・」
「そういうコトか。ヘルタースケルターが宝具だって聞いて、それで落ち込んだのか。確かに宝具の使えないサーヴァントなんざサーヴァントじゃねぇ。どんなに弱い宝具だろうと、宝具のあり方自体がその英雄がいた証、誇りみたいなモンだからな」
「・・・・・・・・・」
「でも、お前は違うだろマシュ。おまえはおまえだ。盾ヤロウとは考え方も誇りも違う。たしかにおまえはその宝具を使いこなしていない。オレが見たところ、まぁ四割*7ってところだ。残りの六割は眠っている。あるいは、おまえがおまえであるかぎり百にはならないのかもしれない」
「・・・やはり、そうなのですね。デミである部分・・・人間としてのわたしが、先輩の足を引っ張って・・・」
「バーカ。そんなワケあるか。話は最後まで聞けよ。おまえは宝具を最大限に発揮できていない。でもな───おまえ、元の英霊より強いぞ、きっと」
「え・・・?元の英霊って・・・わたしに融合してくれた英霊さんの事、ですか?」
「ああ、そいつよりメチャクチャ強い。オレが言うんだから間違いない。宝具で負けているだけで、他の部分は負けていない。なあ、そうだよな立香?アンタにとって、マシュは最高のパートナーだろう?」
「もちろんだ!」
「・・・っ。そ、そう、なのでしょうか・・・はい。そうであれば、元気が出ます、わたし」
「ほら見ろ。そもそもサーヴァントの状態管理はマスターの仕事だ。おまえの宝具が真価を発揮できるかはマシュじゃなくて立香の問題なんだよ。な、そうだろ立香?マシュが一人前になるより先に、おまえが一流のマスターになってるよな?」
「一緒に一人前になるさ」
「フォーウ!」
「だとさ。だから気にするなマシュ。一番危険な席には・・・いや、一番危険な席にいるのは柳星なんじゃねぇのか?」*8
「今こっちに話題振るか!?せっかく影薄めてたのによぉ!*9・・・まぁ、オレから言わせてもらえれば・・・だが。少なくとも俺の肉弾戦に真っ向から着いて来れる奴なんて今の所マシュだけだぞ?*10寸頸も発勁も何もかも吹き飛んでても防いでくるのはマシュだけだ。つまりまぁその防御があるから俺は捨て身で動けるんだし誇れよ、お前は強い」*11
「───はい!」
実はちょっとした短縮をやるか悩んだけどやらないことにした。と言う報告だけ。