YAMA育ちが行く人理修復の旅【現在一部五章完結済み】 作:柳瀬塔矢
ここはとある荒野の街。2人のサーヴァントがいる。片方は緑のローブを纏った男。片方は拳銃を持った少年である
「グリーン、弾切れ。援護お願い」
「あいよ。ところでオタク、グリーンはないんじゃないの、グリーンは」
「だって僕も君もアーチャーじゃないか。だとしたら、真名で呼び合うか、コードネームでなきゃ。でも、真名はお互い嫌だろ?何となく、アウトロー的にさ」
「オレはアウトローじゃねえですよ。結果的にそうなったってだけで。基本はナマケモノみたいなモンなんだけどねぇ」
「あれ?動物に例えるならゴリラじゃないの?ドルイドって森の賢人なんでしょ?ならゴリ」
「グリーンでいい、グリーンがいい。で、オタクは何でサンダーなの?」
「え、だって格好いいじゃん。サンダー、雷。それに僕の銃だし」
「・・・とういうかね、この土地とアンタの格好とその銃。真名、大体わかっちまうんだが・・・それはいいの?」
「やだなあ、それはお互い様だよ。ゲリラ戦に特化した顔なき森の支配者」
「顔がないのはいいコトじゃあねぇけどなあ。さて、世間話も済んだところで───」
「そうだね、済んだところで───どうしよっか、コレ」
まぁこの街にいるのは大量の
「前に作っておいた脱出口はどうよ?」
「大丈夫、使えるよ。ただ、やっぱり勿体ないよね。かき集めた武器弾薬とか、色々あるのに・・・うーん、やっぱり僕たちやりすぎたかな?」
「ま、あんだけ派手に破壊工作すれば多少はね。あちらさんにはサーヴァントこそいないようだが、こっちは接近戦に持ち込まれるとお手上げだし?・・・や、コイツはもう運任せ案件ですなあ。旦那が応援に駆けつけてくれることを祈るとしますか」
「なんだい、それ。祈りが届いた試し、生前あった?」
「そりゃあありますよ。ただし、いい子にしていればの話だがね。あいにく大人になってからとんと縁がなかったな。その辺り、お互い様だろバッドボーイ?」
「む、僕を一緒にされると困るよ!母さんの教えで、僕はちゃんと祈っていたもの」
「へいへい。お前さんが心から祈っていれば救われるだろうよ」
「んー、片手間な祈りはやっぱりダメか。いや、僕も───」
そう言いながら、複数の
「そうは思っていたんだけどね」
「銃をバンバンぶっ放しながら祈ってもなあ。銃声が邪魔して神様には届かねえ、ときた。おっと、引っかかった連中がいたか。ちょっと火ぃつけてくらあ」
「はいはい、頑張ってねー・・・しかしやれやれ。いつまで保つかなあ、レジスタンス活動。遅かれ早かれ限界が訪れる。それまでに、ジェロニモが【星】を見つけてくれるといいのだけど───おっと、危ない。【レギュレーターズ】は本日閉店です。またのご来店をお待ちしています、じゃねー」
視点を戻して柳星側。あの後帰還中にバーサーカーが【フローレンス・ナイチンゲール】であることを知らされ、紆余曲折ありながらも味方に付けることができた。・・・うん。いやマジでよく味方にできたなって。狂人の思考は読めないが方向性が分かるなら会話出来るとはよく言ったモンだよ。*1初手「兵士の根幹治療、興味ないか?」なんて中々やらんでしょ。今はナイチンゲールがこの場を離れるために現地のドクターであるラッシュに最後の伝達をしているのを待っているところだ。
「いいですか?患部は清潔に、そしてベッドは敷き詰めない。本来ならば、絶対に彼らを不潔な地面に寝かせてはなりません。嘔吐剤や瀉血で毒素を吐き出すとか、塩化水銀を飲ませるとか、そういう時代遅れの治療をやったら貴方に治療が必要なほど殴り倒しますので、そのつもりで」
「いや、しかし、それは最新の治療で・・・」
2000年前の皇帝と似たような方法とってるなら*2最新じゃなくないか?と思っているのであった。なお、こいつは始皇帝が細かくどれくらい昔なのかは知らない。*3
「この銃とその治療、どっちが最新ですか?二度言わせないで下さい」
「わ、分かった!分かった!わかりました!ノー・モア・最新銃!」
「それから老若男女、人種や身分の区別なく治療するように。区別するべきは、治療な必要な順位だけです。それが守られない場合、この銃弾は五千キロ離れていようが貴方の眉間を貫きます・・・いいですね、ベンジャミン・ラッシュ?患者たちはよろしくお願いします」
「わ、分かっている。安心したまえ!・・・行ったか。しかし、過激だったが立派な看護師だった。この時代に人種の区別もなく、とはなかなか言える言葉ではない。ヨーロッパから来たようだが、さぞ名のある御方なのだろう。・・・いや、まあ、拳銃はどうかと思うのだが・・・」
それはそうなんだよね。
「んで、懸念事項は他にはないな?・・・まぁ、この後どうするかなんて決めてないんだよなぁ、ゴールだけ見えてるってだけ」
「そうなのですか?」
「ほら、ここに腫瘍があるから取れば治るのは分かるけどどうアプローチしようか、みたいな話よ」*4
「なるほど、何となくわかりました」
「お待ちなさいなフローレンス。何処に行くつもりなの?」
・・・ん?あ、こいつサーヴァントか。しかも後ろには大量のアメリカンヘルタースケルター、略してアメスケ。多分今後呼ぶことはない。
「軍隊において勝手な行動はそれだけで銃殺ものって知っていて?今すぐ治療に戻りなさい。さもないと───手荒い懲罰が待ってるかも、よ?」
「・・・貴女こそ自分の職場に戻りなさい。私の仕事は何一つ変わりません。この兵士たちの根幹治療の手段が見つかりそうなので、それを探りに行くだけです」
「そうなの。もっともな理由、ありがとう。でも───バーサーカーの貴女に行かせるわけないでしょ。戦線が混乱したらどうするのよ。王様は認めないわよ、絶対に」
王様ねえ、この時代にぃ?まぁそいつがアメスケの作者なら・・・てことは・・・えーと・・・四騎目*5か。てことは向こうにも四騎目がいるな。まぁいるだろうとは思ってたけど。*6
「・・・王様?そんな人物に私を止める権利などありません。より効果的な根幹治療の提示があるのなら別ですが」
「うわお、やっぱりバーサーカーは話通じないわねえ。どうしたものかしら。これまで何度も思想的に衝突してきたし、良い機会だから片付けてしまおうかしら?」
「・・・その発想はエレガントではありませんが、同感です。この先の無駄話が省けます」
んー、介入するか。ここ出る前にサーヴァントの損耗は避けたいし
「はーいストーップ。ここで争うなよ?患者が近くにまだいるんだぞ?せめて離れてからだし・・・争うなら俺も参加するからな?いいな?」
「貴方・・・ああ、情報で聞いた一騎当千の。ここで会えるなら王様にとってグッドニュースかしら?」
「さっきも言ってたがまだこの時代に国は無かったろ。なのに王名乗ってるって事は・・・ああ、
「あら、話が分かるわね。そうよ、その別陣営が───あたしたちの王様率いる、アメリカ西部合衆国」
・・・ふむ、ふむ・・・・・・ありか?行けるか?戦力差が分からないのだけ怖いが・・・コイツ自体は弱い、王様とやらも戦力には数えづらい。なら・・・それこそインド連中とかギリシャ神話クラスの誰かが呼ばれてそうだな
「・・・うん、一度会ってみるのはアリだな。その王様とやらと」
「一体何を考えて?」
「んー、まず一つ。陣営が多すぎる。何処かには属さなくちゃならないから選ばなくちゃだが、
「なるほど、確かに手術の範囲が広いなら1人でこなすのは難しい。合理的ですね」
「あら、王様に会ってくれるのね?嬉しいわ、こんな所で戦闘したくないのはこちらもそうだから。ならこれからよろしく・・・でいいのかしら?」
「よっぽどそっちの王様が地雷踏まない限りはな。よろしく、キャスター」
「あら、そういえば名乗ってなかったわね。エレナ・ペトロヴナ・ブラヴァツキーよ。世間的にはブラヴァツキー夫人が有名なのかしら。嫌よね、結婚で姓が変わってしまうのって」
「悪いな、世界史には疎いんだ。そこのナイチンゲールも会ってすぐに分からない程度には。無疆柳星だ。よろしく頼もう」
えーと・・・アメリカ編は多分凄い短いのかなぁって。なにせエジソンより早く聖杯手に入れてケルト側のクー・フーリン・オルタと女王メイブを倒せばほぼ勝ち確定するからあとはエジソンに奪われないように耐久戦するだけでいいし