YAMA育ちが行く人理修復の旅【現在一部五章完結済み】 作:柳瀬塔矢
えー、あのあとエレナがサーヴァント・ランサーを呼び俺達の見張りをする事に。そのままの流れで連れられて、アメリカには相応しく無いように見える砦に着きました。
「ブラヴァツキー夫人、カルナ様。大統王がお待ちかねです、すぐにおいでください」
「カルナ・・・うげぇ。まぁインドのサーヴァントが火力高いし助かるか」*1
「さ、ついてきて。王様、ああ見えて気が短いから」
「・・・この先に、あなたの雇い主がいるのですね?」
うげっ、拳銃出しやがった。はぁ・・・
「ストップ。撃つなら俺の邪魔をしたとみなして撃つぞ」
うおっ、俺とほぼ同時に槍構えやがった
「待て。それは悪手だナイチンゲール。もうしばらくその撃鉄は休ませてやれ。世界の兵士を癒そうと言うのなら、病巣を把握しろ。それとも、お前も短絡的なのか?」
「・・・その間に、兵士たちが死んでいく。それに耐えろと言うのですか?」
「そうだ。慣れることなく耐えてくれ。おまえには難しいだろうが、これも試練だ。それとも、長期的な治療は主義にもとるのか?だとすれば───他の施しようがないのはどちらだ?おまえの方か、この大地の方か?」
「なんですって?私の医療が、間違いだとでも?」
「そうではない。間違いは誰にでもある、と言う事だ。自身の考えだけが絶対だと信じた時、人間は破滅する・・・ともあれ。おまえがここで無為な死を迎えれば、それこそ意味が無かろう。何事にも順序がある。ここで一時の敵を倒したところで、更なる悪が栄えるだけかもしれんぞ」
「───なるほど、ご高説はよく分かりました。では、この銃は閉まっておきましょう」
「んじゃ、俺もしまっておきますかね」
「・・・まったく。これ以上ないほどの虚言だな。ブラヴァツキー、オレは彼女の行動を監視する。彼はおまえが面倒を見てくれ」
「はいはい、分かりましたよ〜。では、我らが王様に拝謁してもらいますか!」
「連れてきたわよ、王様〜」
「了解しました。大統王閣下がご到着されるまで、あと1分です」
なーんか、嫌な予感がするぞー?*2
「お待たせしました。大統王閣下、ご到着です」
「おおおおおおおお!ついにあの天使と対面する時が来たのだな!この瞬間をどれほど焦がれたことか!ケルトどもを駆逐した後に招く予定だったが、早まったのならばそれはそれで良し!うむ、予定が早まるのは良い事だ!納期の延期に比べれば大変いい!」
「・・・はあ。歩きながらの独り言は治らないのよねぇ。独り言はもう少し小声でやってくれないかしら」
・・・は!?アレで独り言かよ!?デカっ!?*3
「───率直に言って大義である!みんな、はじめまして、おめでとう!」
───は?あの頭ライオンが・・・大統王・・・?サーヴァント:キャスターか・・・偏ってんなぁ、キャスター2,ランサー・バーサーカー1ずつか*4
「もう一度言おう!諸君、大義である、と!」
「え、驚いたでしょ。ね、ね、ね?」
「・・・それはまあ、驚くだろうな」
「ただなぁ・・・登場のインパクトだと蒸気王の方が上だったしなぁ*5───さて、未だ国なきこの時代に王を名乗る貴様は何者だ?」
「うむ、我こそはあの野蛮なるケルトを粉砕する役割を背負った、このアメリカを統べる王───サーヴァントにしてサーヴァントを養うジェントルマン!大統王、トーマス・アルバ・エジソンである!」
「エジソンンンン???発明王の???」
「いかにも。今は発明王ではなく大統王であるが。そして貴女がフローレンス・ナイチンゲール嬢ですな。・・・報告にある通り、美しい・・・不幸にも生前に知り合う機会はありませんでしたが、今この瞬間こそエネルギーの、いや、魂の奇蹟でしょう。私は戦場に生きるものではありませんが、だからこそ貴女の信念を、理性を尊敬する。是非、力を貸していただきたい。医療の発展は勿論、兵士の士気向上───広告塔としての効果は計り知れないのだからな!はははははははははははは!」
「・・・人間ではなかったとは知りませんでした」
「まぁサーヴァントの姿って割と適当だからなぁ・・・ダ・ヴィンチもサーヴァントになったら自らの姿をモナ・リザにしてるし。蒸気王は機械だし。だからまぁライオン頭でもいいんじゃない?」*6
「そして、そこの者。報告に聞いたサーヴァントではない一騎当千の将であってるな?」
「あー、うん。合ってる。無疆柳星、この世界の特異点を修復する為に未来から送られてきた現状唯一の戦力だ」
「なるほど、この時代の人間では無いと。サーヴァントでもないのにそのような技術を産み出すとは未来の人類もよくやる。人という超高密度な情報体を送れるなら通信などは用意だろうな。魔術と科学は近しいもの。そちらに出来て私に出来ない道理はない。電話通信でも同じことが出来るか試してみたいな・・・」
「はいはい、ミスタ・エジソン。発明はまた今度ね」
「・・・それもそうだな。さて、この世界において、唯一の対抗策ともいえるりゅーせーよ」*7
「あ、発音難しかったらハサンでいいぞ。役職名にはなってしまうがアメリカンにはハサンの方が発音しやすいだろ」
「ではハサン・・・ハサン・・・うっ、鉱山経営を思い出す・・・」*8
「エジソン、落ち着いて。ハサンはただの役職名と言っていたでしょう?鉱山経営の失敗とは関係ないわ」
「・・・承知している。では話を戻そう。単刀直入に言おう。四つの時代を修正したその力を活かして、我々と共にケルトを駆逐せぬか?」
「・・・俺には駆逐する理由がある、だがそちらがケルトを駆逐する理由はどこにある?」
「むう。口にするまでもない事だと思ったが」
「いやあ、俺の推測が外れてなければケルトと手を組んでくる可能性が捨てきれなくてね」
「・・・どのような推測をしているから後で聞こう。っほん!言うまでもなく、ケルト人どもは時代を逆行している。アメリカ合衆国は資本と合理が生み出した最先端の国家だ。この国は我々のものであり、知性ある者たちの住処だ。*9だというのに、ヤツらめ、プラナリアの如く増え続け、その兵力差でアメリカ軍は敗れ去った。しかし幸いなるかな、この国には英霊たる私が降臨した!私が発案した新国家体制、新軍事体制によって戦線は回復し、戦況は互角となった。フ───まさに野蛮人どもよな。大量生産において私と覇を競い合うなど愚の骨頂。*10いずれ我が機械化兵団は地を埋め尽くし、憎っくきケルトどもを殲滅するだろう。しかし・・・それでも懸念材料はある。・・・将、つまりサーヴァントの数が足りぬのだよ。我々には統率された軍隊があるが、一騎当千のエースがいない。*11一方、敵にはケルトの名高き蛮人が列を成している。せっかく取り戻した拠点もサーヴァントひとりに取り戻されてしまうのだ。サーヴァントを倒せるものはサーヴァントのみだからな。こちらのサーヴァントは私を含めて三騎。他に召喚されたサーヴァントは散り散りで、こちらにつく素振りも見せぬ。私に理性がなければ、まさに絶叫している状況と言えるだろう。アメリカを救うべき英霊たちが、敵を恐れて戦いを拒否するなど、怠慢にも程があると・・・!」*12
ついに叫んだよ・・・まぁ、情報の伝達が早いのか遅いのか分からんな
「まぁ落ち着けよ。とりあえずケルト人を駆逐する理由は分かった。それならばこちらにも協力しようじゃないか。条件はあるがな」
「ふむ、まぁ条件を出してくるのは想定できることだ。言ってみたまえ」
「一つ、この土地の霊脈を俺に差し出すこと。サーヴァント、それもキャスターなら霊脈の強いところくらい分かってるだろ?それを俺に寄越せ。俺の本領は霊脈を行使することでの大魔術でな。有るのと無いのとだとかなり違う。アナログでの暗算かデジタルによる計算か位には違うさ。まずこれは?」
「ふむ、差し出したところでこちらが魔術を行使出来なくなることは?」
「ない。それは断言しよう」
「ではその一つ目は受け入れよう。二つ目はなにかな?」
「二つ目、
「──────まさか、ソレを知っていてここに来ていたとはね。では君の推測もその辺りかな?」
「だな、やってることがケルトもあの機械も変わってないからもしやとは思ってた」
「しかし、今の我々───私にとってはこの国が全てだ。王たるもの、まず何より自国を守護する責務がある。問おう、もしそちらが聖杯を確保した場合世界はどうなる?」
「その時は世界は元通りに戻るだろうな。今のこの状態のこの世界は消えるが、流れる歴史は世界史の通りのアメリカになるだろうよ」
「そうか・・・そうか・・・すむない、少し考えさせてくれ。確かに大統王としては貴様を断罪しなくてはならないのだろう。しかし、アメリカを取り戻す為の戦いであるこの戦争の結末に元のアメリカに戻れるのならば、と聞かされては悩まざるを得ない」
「オーケー。ならば待とう。好きなだけ悩んでくれ」
単独侵攻による原作との相違点
・初手のカルナ宝具ブッパが無くなった
・それにより若干好感度が高くなってる
・本来即座に敵対してた聖杯諦めろんの部分で悩んでしまっている