YAMA育ちが行く人理修復の旅【現在一部五章完結済み】 作:柳瀬塔矢
現状の戦力を確認しよう。マスター・藤丸立香、シールだー・マシュ、アサシン・呪腕のハサン、騎士王の円卓騎士・ベディヴィエールである。アーラシュは東の村に戻った。*1・・・1人いないね?粛正騎士討伐してます。*2
さて、そんなカルデアが遭遇したのはモードレッドである。ロンドンでは味方としていた勇敢な騎士。アーサー王伝説においてはアーサー王に叛逆し聖槍ロンゴミニアドによって討たれた騎士。*3
「よう、よく来たなクズ共、歓迎するぜ!手前から来るとは見所あるじゃねぇか!」
「マスター、やっぱりモードレッドさんです。しかし私たちの事は知らない───ロンドンの頃とは別人なんですね。やはり強く記憶しないと残らないというのは本当でしたか・・・」*4
「なんだよ、しおらしくなりやがって。オレはお前たちなんか知らな───いや。知ってるな。姿は違うが、お前の魔力には覚えがある。*5・・・父上の召集に応じないと思ったら、テメェ、そんなところで何してやがる。*6まさか叛逆者ってのはテメェだったのか・・・?*7・・・・・・そうか。テメェなら、まあ、アリだな。今のアーサー王に正面から文句を言えるのはテメェくらいだろう。*8ちょいと、来るのが遅すぎたがな」
これまでのイケイケ押せ押せなオーラから急に何かを納得したような、そんなオーラに変わった為、マシュは一つの希望を感じてしまった。それはまるで無駄だと言うのに・・・
「モードレッドさん・・・?あの・・・話し合いに応じてくれるのですか?」
「バーカ、話し合いなんざするか!誰であれオレの邪魔をする奴は敵だ!そこの魔術師が例のマスターだな?*9*10*11アグラヴェインの頼みだ、念入りに殺してやるよ!」*12
「やめてくれ、お前とは戦いたくない!」
しかし、その言葉は通らない。相手は騎士王の騎士じゃない、獅子王の騎士なのだから。聖抜を通過できない人類に対する情はすでになくなっているのだから・・・
「なんだあ?テメェもオレと知り合いかぁ?・・・チ。面倒臭えな、サーヴァントってのは。*13だが諦めな。テメェが知ってるオレがどんな阿呆だったかは知らないし、聞く気もない。今のオレは獅子王の騎士、不名誉な猟犬を命じられた遊撃騎士モードレッド様だ。分かるか?首輪を外されたかわりに、先に暴れて良いってお墨付きを貰ったのさ。は、まさしくオレに相応しい、最高の扱いだぜ!誰であれ、王に刃向かう奴は皆殺しってな!」*14
『藤丸君。*15彼女はロンドンのモードレッドじゃない。情けをかけていたらキミが殺される───全力で、1人の敵として戦うんだ』
「戦いになればいいけどな?オレに与えられた
「・・・貴方に語りかける言葉はありません。恨み言があるのは私も同じです。獅子王に辿り着くことが私の目的でしたが、もうそれは忘れました。*18叛逆の騎士モードレッド。アーサー王の理想を踏み躙った不忠者。貴方のその汚れた聖剣こそ、見るに堪えぬ最悪の現実だ」
「ハ───!でかい口を叩くようになったじゃねえか、チキン野郎!面白ぇ!なに一つオレに勝てなかった悲惨な現実をたっぷり思い出させてやるよ!」
そして戦闘が始まる。ベディヴィエールが攻撃の前衛、マシュが守り、ハサンは奇襲を仕掛ける。*19少し大きく言うと、この布陣は少しは完璧なものだった。確かに火力は足りないかもしれない。継戦能力も若干足りないかも知れない。だが、この時点においては最適解であった。しかし、そう。しかしではあるが、一つだけカルデア側が有利なことがあった。確かにモードレッドの宝具は強力な物だ。だがしかし、それは所詮【エクスカリバー以下の聖剣】*20なのだ。そしてこれまでマシュが師事を受けていた相手は誰か?そう、柳星である。忘れがちな事ではあるが、彼の火力はそこらの聖剣よりも上なのだ。故に現状、マシュは【宝具の真名を解放せずとも聖剣くらいなら防げる】*21ようになっている。なお、その真名も本当のものではない為、彼女の全力防御がどこまで上がるのかは誰も分かってない。*22育ててる柳星すらもそれは未知数だと答えているのだから。*23
「チッ!やっぱりその盾は厄介だな!」
「クッ───!今はまだ耐えれてますがそれもいつまで保つか・・・!」*24
「にしてもたいそうな義手じゃねぇか!大口叩いた自信はそいつかよ!チキン野郎、そんなもん何処で手に入れやがった!?
「・・・記憶にない、か。・・・それはどうかな。貴方の鳥頭では思い出せないだけかも、ですよ?」
「───オレの頭がボンクラだって言いたいのか?いや、言ってたよな。前からテメェはそう言ってた。思い上がるなよベディヴィエール。テメェはただ、余った席に座っただけの軟弱騎士だ。アグラヴェインが早死にしなけりゃあ、テメェが王のお付きになるなんて事もなかった。テメェは!ただアーサー王の覚えが良かっただけの!オレ以下の騎士じゃねぇか!」
「・・・ええ、その通りです。私は他の騎士たちに遠く及ばない。精霊の加護もなく、太陽の加護もなく、天賦の才も持ち合わせず・・・並み居る一介の騎士に過ぎなかった私を、王は最期まで頼ってくれた。その恩に報いる為に、私はこの腕を得たのです。大魔術師マーリンより賜った、この
「最期まで───最期まで、だと?いいぜ、テメェはここでブチ殺す!肉の一片たりとも残さねえ!王にはテメェが居たことすら伝えるものか!アーサー王の最期を、テメェなんぞにくれてやるものか!!」
「そういや、何処の英霊なんだよ。アンタ」
「英霊?」
「おっとそれも知らない・・・?」
「私はブリテンですが」
「おっと。ブリテン呼び・・・アーサー王関連か?ただ知らんな・・・」
「モルガンと言えば分かりますかね?」
「マジかよ。モルガンってマ?」
「それにしても、貴方も随分と不思議な使い方をしますね」
「何がだ?」
「ロンゴミニアドです。槍として実体化させるとは・・・」
「え、実体化しないの?」
「ええ。私はロンゴミニアドを術式として制御する事によって城を礼装として使用、及び私自身の回路を利用する事で12門同時に起動出来るようにしましたから」
「あー・・・なるほど?確かに不可能では無いんだろうけど・・・それだと自由に動けないな。確かに城があるならそれで良いんだろうけど俺にはないから・・・待って、城?」
「ええ。城です」
どう言う事ぉ・・・?