YAMA育ちが行く人理修復の旅【現在一部五章完結済み】 作:柳瀬塔矢
砂漠に帰還した俺達はとりあえず進むことにした。
「相変わらずもの凄い風です・・・!皆さん、逸れないように注意してください!」
んー、
「風なら風除けの魔術で対処すりゃ良くね?てことでちょちょいのちょい」
「わ、すごい快適ね!これ!」
「こう言うのも魔術の醍醐味だからな」*1
「そう言えば柳星さんはアベレージ・ワンでしたね」
「貴方もでしたか」
「うん?貴方もって事はアルトリアさんは他にも柳星みたいな魔術師を知ってるの?」
「彼ほど好戦的ではありませんがアベレージ・ワンという意味でならかつての聖杯戦争で一時的に私のマスターをしてくれた人がそうでした」
「遠坂凛、冬木の御三家たる遠坂家の娘でアベレージ・ワン。宝石魔術をメインとしてるが魔術師としての才能は歴代でもトップクラス。師事してたのはソロモン王の弟子の1人たる【宝石爺】【第二魔法の使い手】キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグだな。ちなみに確かマリーは遠坂と面識があると思うぞ。ウェイバーと面識あったろ、マリーは」
「ウェイバー・・・ロード・エルメロイII世でしょうか?」
「だな」
「いえ・・・そんな話は噂にも聞いた事ないですが・・・」
「て事は何処かでずれたパラレルか・・・或いは師匠が見た別世界なのかだな・・・」
「そもそも所長が時計塔にいた、というのが初耳ですし・・・」
「へぇ、じゃあ時計塔関連は全部パラレルと捉えてこれから話すことにする。*2・・・どれがこの時空でどれがパラレルなのか真偽が付かないのはまだ俺が魔法の領域に達してないからか?」
「そもそもパラレルワールドを認識できる時点で魔法な気がするのですが・・・」
「いや、それ言ったら千里眼持ちが全員魔法使いになるぞ。アイツら当たり前のようにパラレル見るんだから」*3
「ええそうですね。マーリンも並行世界をよく見ていました。その上で取捨選択をしている、と聞いたことがあります。なので自らが塔に幽閉されてるのは来たるべき時にサプライズをする為*4だ、というのもまた」
「あの花の魔術師そんなこと言ってたのか」
「しかし誰へのサプライズなのかは教えてくれませんでしたが・・・」
「まぁもしアルトリアに関係ない人へのサプライズなら語る必要ないからそこはしょうがないか」*5
「にしても本当にこちらで合ってるのでしょうか・・・」
「まぁ百貌が『オジマンディアスお気に入りの建物だから気を付けろよ!スフィンクスも放し飼いにしてるからな!』*6って地図渡してきたから信じるしかないけどな」
「それにしても『ターバンを頭に巻いて、黒いマントのような服を着た西方の民』って誰なんでしょうか。西方の民と一見して分かるような服装、という事は何か目立っているという事でしょうが・・・」
「黒いマントみたいな服ってあるかなぁ!?」
「んー、ケープ的な感じか?それなら現地民じゃない、かつ紀元前でもない三つ目の時代・・・現代付近のヨーロッパなら納得だな」
「サーヴァントって事?」
「恐らくな・・・恐らくアイツだろうなぁ・・・ロンドンにも居たもんなぁ・・・」*7
「え!?ロンドン特異点にいたサーヴァントがこちらにも居るんですか!?」
「予想が当たれば、だが・・・うん。多分当たってるんじゃないかなぁ・・・」
「私はてっきりT・E・ロレンス辺りかと・・・」
「誰だ?」
「エジプト独立の立役者と言われた人です。英国人で、映画にもなってるんですよ」
「いやぁ・・・映画にされた程度でサーヴァントになれるか・・・?なれそうだな・・・」*8
「でもこれだと誰も逸れないから楽でござるな」
「逸れないのが一番だろ」
「それもそうね!ところであっちの方気になるのだけれど!」
ん?どれどれ・・・
「お、当たりだ!?いやすげぇな、こんなに遠い距離のスフィンクスの群れ当てやがった!?」
「それは・・・流石御仏の加護、と言うべきか・・・」
「あ、でもなんか気をつけて。首の後ろがビリビリするって言うか・・・後ろからイヤな気配がバビューンって近づいてる気がするの」
「後ろぉ?そっちも探ってみるが・・・」
遠距離探査っと・・・おぉ?
「馬か?この感じてことは円卓かぁ?誰か追ってきたのかよ。折角砂漠に逃げたって証拠だけ残してきたのによく追ってきたこと・・・」
「どうしますか?」
「とりあえずスフィンクスの群れ手前までは行く。その上で敢えてスフィンクスと騎士に挟み撃ちされようか」
「どう言う事でしょう?」
「恐らくオジマンディアス・・・というかファラオ陣営は俺達側だ。一応理由はあるんだがそれを止まって語るのはアレだからさっさと移動するぞ」
「私はどうすれば」
「トリスタンにバレたからもう霊体化する必要はないな。アイツなら伏せる事はないだろうし」
「というかトリスタンが驚いた理由が分からないんだけど」
「ああ、報告では聞いてたがモードレッドにも知られてたんだっけ?」
「そうですね。モードレッドにも姿を見せました」
「ほら、アイツ今の円卓での信用度は低いから語ったら多分不利益になると直感的に理解したんだと思う。それなら信用されてる奴に知られるまで黙ってた方が良いと思ったんじゃないか?モードレッドってモルガンの手先だからそう言う思考に傾きがちなんだろう」
「成程・・・確かに生前も割と報告は疎かにされてましたね・・・」
「あ、やっぱり?」
よし、この辺りでいいかな。来いよ、円卓・・・!