YAMA育ちが行く人理修復の旅【現在一部五章完結済み】   作:柳瀬塔矢

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7-62 決戦直前

 

アレから三日。砂漠から帰還して。*1

 

「はい。てことで作戦前日でござい。各方面の戦力図を最終確認と行こうか」

 

「いいのか?各々最後なんだから好きに動いても誰も文句は言わないが」

 

「俺はカルデアだけどハサンでもあるし。なんなら魔神王の目論見も分かってしまったからあまりなぁ・・・てことで俺は感傷に浸る訳には行かないんだよ」*2

 

焼却は止めるが漂白化の対策もしなくちゃなのなぁ・・・止める手段見つけなきゃなぁ・・・

 

「そうか。元々我らが集めていた兵力は七千。貴様らが砂漠に向かった後、我らの蜂起に賛同した聖地の民二千が追加された」

 

「てことはランスロットのところと合わせて五桁行ったか。行幸行幸」

 

「荒野までの案内は私がします。荒野にも凹凸があり、聖都の見張りには見つからない死角がありますから。ですが、それも聖都付近まで。聖都周辺の荒野には隠れる場所が存在しない」

 

「そこは夜に移動すればどうにかなるしどうにかする。そもそも円卓の騎士を相手にさせるわけでもない戦力。究極的には捨て置けるからな」*3

 

「では正門はどうする?キャメロットの正門はそう簡単に破壊できない。あの正門は害意ある攻撃、悪しき力を無効化する。単純な火力勝負を仕掛ければ聖剣ですら歯が立たない。それこそ騎士王のエクスカリバーであろうとも」*4

 

「そこは一つ案がある、それがムリなら奥の手を一つ切る」

 

直死の魔眼か、彗星。どちらかなら壊せるだろ。*5それで無理ならアズライールを切る必要が出てくるからアレだが・・・壊せる可能性がある存在があまりにも少ない*6

 

「では次だ。モードレッドの部隊はこちらで引き受けるがいいな?二度ほど正面からぶつかればモードレッド以外なら一掃出来るだろう、ではモードレッドは誰が担当する?」

 

「そこは玄奘三蔵と俵藤太両名に引き受けてもらう。当人には通達済み。すぐにでも動き出して問題ないだろうな」

 

「了解した。では残りの円卓の騎士、正門前のガウェインは柳星、貴様に頼むが聖都に詰めているトリスタンとアグラヴェインはどうする?連戦になるのだが力技か?ましてやアグラヴェインがこちらの動きを読んでないとは思えない。ここまで巨大化してしまったのだ。既にこちらの尻尾を掴んでると見ていいだろう」

 

「だろうな。まぁだからなんだ、って所なんだが」

 

「だと言うのに聖都に動きはない。奴は獅子王に連合軍の存在を伝えていないのだ。恐らくだが、奴は我々を利用して獅子王の力を削ぐつもりなのだろう。獅子王の目的とアグラヴェインの目的は別のもの。アグラヴェインにあるのは私利私欲だけだ。奴はアーサー王を裏から操り、政権を握ってきた。ブリテンでも、この聖都でも。・・・私が誅するべきはあの男だ。あの男さえいなければ、獅子王は乱心しなかった・・・!」

 

「いやそりゃ違うだろ。騎士王が今の獅子王ムーヴしてるなら乱心してるんだろうが獅子王は最初から獅子王だ。*7騎士王じゃない。だから今の獅子王ムーヴは乱心じゃあない。というかアグラヴェインの目的って単純に国の運営だろ?平和で、未来永劫続く様な楽園。その為に昔も今も動いてんだと思うがな。それはそれとしてアグラヴェインにはランスロット、お前をぶつける。それが最適解だと狙ってるからな。んでトリスタンには山の翁諸君をぶつける。異論は?」

 

「ない。元より奴には村を燃やされた怒りがある。言われずとも攻め込む予定だったさ・・・!」

 

「オーケー。そして藤丸立香、マシュ・キリエライト、アルトリア・ペンドラゴン三名には最短で獅子王の下へと向かってもらう。道中の敵は全無視ですら問題ない。獅子王に対峙できるのはカルデアだけだからな。俺もガウェインが終わり次第獅子王へと向かう。異論は?」

 

「ない。任せるぞ、簒奪」

 

「こちらもない」

 

「オーケー。んじゃ解散。全軍即座に準備して行軍するぞ」

 

さて、これで全てが揃った。ファラオ陣営も、ランスロットの難民軍団も、山の翁も。

 

「てことでこっちに来たぞい、初代サマ」*8

 

「二度も訪れるとは、何事か」*9

 

「貴方には俺と同じく対ガウェインを担当して貰います。生憎俺にはまだ晩鐘を操れないので死期を別のやり方で見極めるしかないんですよね」

 

「その魔眼か」

 

「しかし貴方は本物だ。なのでまぁ実地研修的な?アズライールも使いこなせてる感覚ないし」

 

「確かに簒奪の。貴様は山の翁としては落第よ。ザバーニーヤも、アズライールも未完成。しかしそれは過去の山の翁も同様。真に完成された山の翁なぞ極少数。故に成長せよ、それが貴様への課題である」

 

「了解。学ばせてもらうよ、初代」

 

「貴様であればもしや蒼きころのアズライールにすら勝てると思われよう。故にその高みまで登るといい。この特異点を過ぎてもなお、又会うその時まで楽しみにしていよう」

 

「ああ」

 

さて、待ってろよ円卓の騎士。お前らは明日で終わりだよ

 

 

*1
ちゃんと西の方を攻めてもらうことを確約させた

*2
思い詰めすぎではある

*3
まじかこいつ、みたいな目を向けられた

*4
悪意じゃなくて害意なのが厄介

*5
ホントにござるかぁ?

*6
それはそう

*7
最初から神の視座だったんだから乱れる心もなくね?っていう

*8
転移とかすれば二日かかる道もほぼ一瞬

*9
祈りとして霊廟に訪れることこそあれど二度も初代に会いにくる山の翁はいないからね

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