YAMA育ちが行く人理修復の旅【現在一部五章完結済み】 作:柳瀬塔矢
冬木。俺の知識に於いては【第四次聖杯戦争】及び【第五次聖杯戦争】*1、【繰り返される七日】*2が発生した土地。カルデアからしたら【2004年聖杯戦争】の舞台。マリスビリー・アニムスフィアがキャスター【ソロモン】と共に優勝し、富と人権を獲得した土地で有り、俺からしたら全ての始まりと言える土地。そんな土地で衛宮士郎は聖杯戦争を
「そんな冬木に異常?」
「そうだね。正直言って私にもお手上げだよ。なにせ【異常が起きている】事以外私にも分からないんだ。なんでサルベージすら出来ないのか、その答えを君なら持ってるんじゃないかな?」
「んじゃちょっと見せて」
ふむふむ・・・
「2004に焦点はあってる。冬木に狙いも付けれてる。衛宮邸は・・・あるな。んじゃ蔵の方は?ほら、ちゃんとここに魔法陣あるじゃん。てことは切嗣のいた痕跡になる訳で・・・なるほど、ここで弾かれるのか」
「そうだね。その蔵にある魔法陣から経由してデータのサルベージを試みようとしてるんだけど弾かれるんだよね。でもあの魔法陣は弾くような物じゃない。というか召喚系だから逆に相性良いと思うんだけどなぁ」
「あー・・・ちょっと待ってよ・・・これもしや・・・」
もしや、もしやだぞ?
「へいダ・ヴィンチ」
「何かな?いや、何が居るのかな?」
「何か俺の知らないカルデアの設備あったりしない?シャドウ・ボーダーの類い」*6
「あー・・・それなら一応あるけどアレ使い道ないと思うんだよなぁ・・・」
「ソレを決めるのは俺だ。持ってくるからどこにあるのか教えろ」
「司令室の裏に今じゃ誰も使ってないサロンがあるんだけどね?そこの物置に【ペーパームーン】と呼ばれる物があるんだよ。最初はソレを使ってのサーヴァント召喚を試みてたんだけど今はペーパームーンを使わない召喚方法が確立されてしまったからね。以来使うことのなかった魔術アイテムさ」
「ほーん。じゃあ持ってくるわ。ソレほど大きくもないんだろ?」
「そうだね。展開後がデカいだけで展開しないなら掌より少し大きいかな?程度だからね」
てことでサロン。
「・・・ッ!?」
な、なんで貴様がここに居る・・・!?
「師範!?」
「クカカ、達者にしているかの?」
「ふっざけんな!なんで今更出てきやがった!?」
「何、ソレはこの部屋の特性だろうよ。過去を振り返り未来に覚悟を持たせる為の部屋故な」*7
「・・・ッッッ!」
「良いか?御主はまだこれから沢山の受難がある。御主の把握している範囲だと【第七特異点】に【魔神王】、【漂白化】などだな」
「・・・第七は向かってからだ。魔神王はどうにでも出来る。*8漂白化は・・・アレはよく分からん。そうしなければならない理由があるようにも見えるんだよな・・・」
「御主は我らが
「・・・それはアイツらの人生を否定することになるぞ」*9
「クカカ、ソレで彼奴らが止まるとは思えんがな?」
「そうか。師範はアイツらの強さを信じるんだな」
「逆に御主は信じられんのか?これまで一緒にいた御主が?」
「・・・いや、人はいつ止まるか分からないから。だからもしかしたらを考えてしまったんだよ」*10
あった。ペーパームーン・・・なんだこれ・・・月の展開か?
「んで、そんなことの為だけに現れた訳じゃあ無いんだろ?」
「そうよな。して、御主は自らの宝具を完全に把握しているかの?」
「んーと、
「足りんな」
「は?え?足りない?何がよ」
「良いか?御主はアベレージ・ワンだ。故に魔術は万能でなくてはならない。そこは理解出来るな?」
「おう。全ての属性を扱えるんだから全てを特級にしろって話だろ?EXランク入りなんざめんどいだけなんだが・・・」*11
「然り。しかし、ソレが出来て初めてアベレージ・ワンは完成する。そうすれば自ずと御主の宝具も増えるだろうよ。どうせまだ燃やすだけなんだろう?」
「一応直死からの応用も覚えたんだけどなぁ・・・」
「ほう?アレに応用とな?環境利用闘法ではあるまい?」*12
んーと・・・こう。
「ほら、直死の魔眼で見えるラインに合わせて風魔術を合わせる。それだけで
「ふむ・・・まぁ及第点、か。しかし風単体での宝具級の技は?」
「・・・まだない。火力出すなら燃やせば良いじゃん・・・概念的な【不燃】くらいなら貫通出来るし・・・」*13
「はぁ・・・御主の炎適正がEX+なのがここにきて裏目になったか・・・まぁ答えは焦らずともいい。どうせ再来年の年末まで時間はあるのだしな」
「何があるんだよ再来年の年末・・・」
「それじゃあ儂はそろそろ去ろうかの」
「おう消えろ消えろ。俺は俺でやる事あるんだから」
てことでサロンから去って、振り返ると誰も居なかった
「何だったのかな・・・」
てことで工房に戻って
「長かったね?誰かに会ったのかな?」
「よく分かったな?」
「あのサロンは所謂【Lost Loom】って呼ばれててね。会う筈のない人か、これから失う人に会えるって言われてるんだよ」
「・・・だからか。死人に会った。いや多分本人まだ死んでないけど」
どっかの異聞帯にいるんだろ。今なら理解できる
「死んでない死人・・・?死徒かな?」
「どっちかというと魔法使いの類だなぁ」
「魔法使いか、なら死んでないと言うのも納得*14だね。それで、ペーパームーンは持ってきたかな?」
「おう、んじゃ解析に入るぞ」
さてさてさて、そもそもサルベージ可能なデータなのか・・・いや多分行けるだろ。アルトリアを持ってこれたんだから
「あー・・・・・・なる、ほど?いや、となるとどうだ?もしかしたら、なのか?いや、だとして・・・」
「何が分かったのかな?」
「んー、と。二つ。一つ、衛宮士郎のサルベージは可能。一つ、衛宮士郎をサルベージしなかった場合冬木の時空を固定出来る」
「どう言うことかな?特に後者」
「良いか?冬木ってのは色んな分岐が観測されてる。*15そのデータを持ってるんだから実の所同じ日付に飛んでも場合によってはルート分岐してる可能性があるんだよ。それが固定出来る」
「だけどその場合は衛宮士郎をサルベージ出来ない、と」
「だな。どうする?どっちにしたい?」
「君的にはどっちかな?どっちが良いと思う?」
「俺個人の話をするならサルベージしたい。しかし汎人類史への功績を考えると彼には留まってほしい」
「何か隠してるね?」
「・・・多分、もう一度冬木に向かうことになる。それがいつになるのかは分からないが、その時に衛宮士郎がいる事でルート分岐が固定出来るのは強みになる」
「・・・分かった。それじゃあ所長には【サルベージは無理】って結論を出しておくよ」
「ありがとう、俺個人の我儘に付き合ってくれて」
「いいとも。これくらいお安い御用さ」
そろそろ200話。記念回やりたいけど何やろう?なんかやってほしい事あったら感想によろです。考えます