YAMA育ちが行く人理修復の旅【現在一部五章完結済み】 作:柳瀬塔矢
マジで悩んでます
「ジャンヌ・・・ダルク・・・!?」
まぁそうじゃね?っては思ってたけどな
「あれ、ジャンヌ・ダルクって死んだはずじゃないの?」
「その話は後で・・・彼らの前で話す話でも有りませんから。こちらに来てください。お願いします」
「・・・・・・誘われてしまいました。どうしましょう、先輩?柳星さん」
「ついていこう」
「大筋は立香が決めてくれ」
「キュキュ、キュウ!」
『私も賛成です。見たところ弱まっているようだけど彼女だってサーヴァント。この時代の事情に精通していると見て良いでしょう。詳しい話を聞いてみてください』
あ、マリーに戻ってたのか。いつ変わったのか分からないの不便だよなぁこれ。
さて、山について偶々あった霊脈に釣られてきたヤツらを追っ払って。
「全敵殲滅です。お疲れ様でした」
「そうですね・・・此処ならば落ち着けそうです。まず、貴方達の名前をお聞かせください」
「了解しました。わたしの個体名はマシュ・キリエライト。こちらが藤丸立香。わたしのマスターとなります。そしてこちらが無疆柳星。この作戦における特殊随行員です」
「マスター・・・?この聖杯戦争にもマスターはいるのですね」
「いえ、聖杯戦争とは無関係なのです。わたしはデミ・サーヴァントにすぎません」
「デミ・サーヴァント・・・?」
ん・・・?どういうことだ?ルーラーが知らない・・・?
「ちょっと待て。確認したい事が二つ出来た。まずは核心からだ。ジャンヌさんよ、本当にルーラーなのか?」
「・・・そうですね。まずはそこからハッキリさせておくべきでしょう。私は確かにサーヴァントです。クラスもルーラー。その事は理解してます。しかし・・・本来与えられるべき聖杯戦争に関する知識が、大部分存在していません。いえ、知識だけではない。ステータスの面でもランクダウンしています。対サーヴァント用の令呪は無論、真名看破すらもできません。幸い、ここは私の生まれ育った故郷。唯一、言語だけは通じるようですが.・・・」
「先ほど、あの兵士が言うそいました。シャンヌ・ダルクは“竜の魔女”になった、と」
「・・・私も数時間前に現界したばかりで、詳細は定かではないのですが。どうやら、こちらの世界にはもう一人、ジャンヌ・ダルクがいるようです。あのフランス王シャルル七世を殺し、マンオルレアンにて大虐殺を行ったというジャンヌが・・・」
「同時代に同じサーウアントが二体名喚された、ということでしょうか・・・?」
『・・・聖杯戦争の記録を紐解けば、その手の同時召喚の例はあるとは思います。ですが今はそこではありません。これで確定しました。シャルル七世が死に、オルレアンが占拠された。それはつまり、フランスという国家の崩壊を意味します。歴史上、フランスは人間の自由と平等などを謳った最初の国であり、多くの国がそれに追随しました。この権利が100年遅れればそれだけ文明は停滞するでしょう。もし認められなければ我々はいまだに中世と同じ生活を歩んでいたかもしれません』
「声だけが聞こえる・・・今のは魔術ですか?貴方たちは一体・・・」
『自己紹介が遅れましたね。私はオルガマリー・アニムスフィア。彼らのサポートを行っています。今後もよろしくお願いします』
「なるほど、よろしくお願いしますね」
『それで、柳星。何かこの状況においての考察とかはないかしら?』
「そうだな・・・大体分かった。んじゃ説明を始めていこうか。まずは聖女・ジャンヌ・ダルクの召喚理由だが、これは抑止力によるカウンターだな。これは今聖杯を用いてサーヴァントを他に召喚されてる事の証拠であり、そのサーヴァントが全てジャンヌ・ダルク・オルタナティブ、長いからジャンヌ・オルタとするが。そのオルタが召喚したことの証拠にもなる。つまり今ただしい意味での聖杯戦争は起きてないんだ。冬木の時のようなサーヴァントのバトロワではないんだからそりゃ聖杯戦争の知識は植え付けられてないわな。ただオルタって霊基どれだ?どの方面でのオルタナティブなのかだな・・・まぁルーラーorアヴェンジャーだろうよ。どちらかしか有り得ない。ただとなると何故ジャンヌ・ダルクがいるのか。元々呼んだのは誰なのかになるから、そこは答えが出てる。・・・さて、それでは俺達がする事はなんだと思う?」
「・・・オルレアンへと向かい、都市を奪還する。その為の障害であるジャンヌ・オルタを排除する。主からの啓示はなく、その手段は見えませんが、ここで目を背ける事は出来ませんから」
この強さ、紛れもなく本物だな・・・
「それでは、今後の方針として彼女に協力する、というのはどうでしょうか?」
「だな。それが手っ取り早い。それに敵対する理由もないしな」
『そうね、ここは彼女と協力するのが最善でしょう。それに救国の聖女と共に戦えるのは名誉な事よ。気を引き締めていきなさい』
「良かった。では改めて、マドモアゼル・ジャンヌ。私達には私達の目的が有りますが、それと並行して貴方の助けになりたい。これから貴方の協力者として、その旗の下で戦うことを許してくれますか?」
「そんな・・・こちらこそお願いします。どれほど感謝しても感謝しきれないほどです。先ほど一人で戦う、などと言ったのが恥ずかしい。三人がたのおかげで、今はとても心強いです。たとえ相手が魔女と呼ばれる私であろうと、こんな頼もしい方たちがいたら恐るるに足りません。・・・まぁ、もちろん彼らがオルタを私と誤認するのは悲しいですけどね。それは仕方のないことです。実際、私が火刑に処せられてから数日も経っていないようですし・・・復活した私が、オルレアンで虐殺を行ったというのなら、恐れられるのも無理はない。下手に動いえイングランドを刺激するかどうかが不安でしたけど、この様子では安心そうです。今は魔女と呼ばれているジャンヌを見定め、倒すだけでいい。ですがしばらくは斥候に徹しましょう。目的はシンプルですが、達成は困難ですから」
『さすがはジャンヌ・ダルク、軍の戦いに慣れてますね。彼女の言った通り、オルレアンに突撃は無謀です・・・えぇ、無謀でしょうきっと。そこは見知らぬ土地だし、まだ私たちには拠点もありません。いまは率先して防備に関する情報を集めましょうか。それからジャンヌ・オルタ。彼女がどんなサーヴァントなのかも調べておきたいですね。あとは戦力です。他に協力者がいたらいいのですが・・・』
「ジャンヌさん。わたしたちの他に、サーヴァントの反応はありましたか?」
「申し訳ありません、ルーラーが持っているサーヴァントの探知機能も今の私には使用不可です。通常のサーヴァント同様、ある程度の距離にならなければ知覚することが出来ません」
「・・・待った。それ、ジャンヌ・オルタも出来るんじゃない?ルーラーかアヴェンジャーなんでしょ?アヴェンジャーについては分からないけどルーラーならありえるんじゃない?」
「あー・・・それだけどよ。サーヴァントの知覚外から俺が探れるぞ?」
『「「あっ」」』
「どういう事ですか?」
「要は一般的でない魔力反応を探せば良いってわけだ。ワイバーンのパターンと骸骨兵は覚えてる。なんなら冬木でクラス反応まで凡その調査が出来る。まぁセイバーか、キャスターか、それ以外か。みたいなもんどけどな。なにせまともなサーヴァントがそこ二つなだけだったんだしなぁ・・・って事で、まだ未完成だが数だけは正確に捉えられるぞ?なんならもう少しは反応あったしな。まずサーヴァントの数だが、二桁くらいって感じだ。だがその中の半数以上に似たようなパターン・・・つまりここは同陣営確定、つまりはオルタ側だ。なら残りだが・・・セイバー2、キャスター1、その他1ってのがいるのは分かった。キャスターはその他のサーヴァントと同じところにいるからお互い仲間なんだろうな。味方に引き入れるとしたらそこだから今後はそいつらを探すべきだな・・・そろそろ夜か。一旦睡眠だな。ジャンヌは一応サーヴァントだしマシュと一緒に少し頼めるか?なに、少ししたら俺も戻る」
「分かりました。では、おやすみなさい」