YAMA育ちが行く人理修復の旅【現在一部五章完結済み】 作:柳瀬塔矢
「ふむふむ、ファントム・ジ・オペラと戦闘になり勝利、んでなんかヤベェ気配を感じたから俺の近くにある反応が竜殺しであると前提おいて俺の所に来た、と・・・何考えてんの?」*1
『あはは・・・でも君のバイタルは戦闘してる様子じゃなかったから敵じゃないのかなって思ったし、ね?』
「ね?じゃねぇよ
『え?あー・・・考えてなかったや』*2
「今後はそれも念頭に入れておけー?」
「・・・放棄されたと思われる砦を発見しました。*3ひとまず、ここで休みましょう」
「ジークフリートの傷はどうですか?」
「わたしの宝具は少しだけど傷を癒す事ができるわ。でも、この傷はダメみたい」
「・・・どうやら、呪いの類いらしいな」
「うげ、呪いかよ苦手なんだよなぁ・・・基本相性悪いのか解呪出来ないし」*4
「どうして貴方はあの街に居たのですか?」
「マスターもおらず放浪していたところに・・・あの街が襲われるのを見てしまってな」
「助けに行ったのですね?」
「ああ・・・生前とは違うが、それでもこの
「まぁなんか変な所にいたとは思ったが・・・そゆこと。・・・すまんが少し外す。ちょっと確かめておきたいものがあるからな・・・」
「え、ええ。わかりました。何か決まったら呼びますね」
砦の上。城壁の上の・・・なんて呼べばいいんだ?回廊?*5みたいなところで1人。まぁ遠くにいるワイバーンを見ながら。
『どうしたのよ、柳星。貴方が1人になるなんて・・・というかそんな疲れた貴方を見るのはなんだか久しぶりな気がするわ。貴方、0か100かって感じだもの』*6
「いやぁ、そりゃ疲れるってマリー。俺しか見えないもの、俺しか気づかないものが多すぎる。例えばオルタの正体とかな」
『オルタの正体?そういえば貴方アヴェンジャーって言ってたわね。でも向こうはアヴェンジャーではなくルーラーと認識してる。どういうことなのかしら?』
「あいつらには黙っといてくれよ?これは俺の勘違いから始まったんだから。・・・おそらくあのジャンヌは未完成だな。そもそもおかしかったんだ。ジャンヌ・ダルクという存在を知って、今ここまで見てきて疑問があった。
『なるほど・・・?じゃあなんでオルタナティブ・・・別側面が出ているのかしら?』
「そりゃあ、そもそもの前提が違うんだ。ジャンヌ・オルタが産まれたから特異点になったんじゃない。ジャンヌ・オルタを作ろうとしたから特異点になったんだ。黒幕はジャンヌ・オルタを作ったサーヴァントだよ───キャスター:ジル・ド・レェ。奴が黒幕だ」
『・・・あぁ、サーヴァントが聖杯に賭ける願いね?』*7
「そ。あいつは異常なまでに【救国の聖女:ジャンヌ・ダルク】に執着していた。その果てに本物のジャンヌ・ダルクを忘れ、幻想に縋るしかないほどに・・・アルトリア・ペンドラゴンと見間違うほどに。*8つまりは必然、聖杯にその幻想が混ざり・・・二次創作っぽくなるだろ?つまりは本物とは違う側面、オルタナティブが出来上がるってわけだ。あのジャンヌ・ダルクは【聖女=ルーラー】のガワを持ちながら【復讐者=アヴェンジャー】としての思想を持っているサーヴァントって事だな」
『・・・なんでそれを藤丸達に黙っているの?』
「それは単純に俺がめんどくさいだけだな。伝えなくてもいいか、ってなってる。どうせ変わらんよ。ちょっと有利になったってだけだな。アヴェンジャー相手だったらルーラーは弱いがルーラー同士なら等倍で挑める。・・・なんで知ってるかって?師範の受け売りだな」*9
『相変わらずあのジジイの知識はどこから拾ってるんだか・・・ところで、寝なくていいの?幾らあの仮面使ったって言ったってAランク級の技使ってるし魔眼も使ってる。キツくないの?』
「あ、それは裏技使ってるからセーフ。いやぁ、ジャンヌ・オルタが来てくれて助かるな。なにせ聖杯から魔力供給を直接受けてるサーヴァント擬きだ。そして聖杯は別の場所に・・・恐らくキャスターの元にあるときた。なら流れてくる魔力を奪って使ってもいいだろ?」*10
『貴方ね・・・それで?どれくらい得してるのかしら?』
「ざっと四割カットくらいは出来てる。お陰で聖杯無しなら後1.5発、オルタがいるなら2発・・・多めに取れれば3発撃っても強制睡眠に移らなくても済みそうだな。聖杯様々ってわけだ」
『そ。・・・あ、聞こうと思ってんだけどサーヴァントって召喚した方が良いのかしら?ほら、マシュの盾なら聖晶石使えば呼べると思うのよね。ダ・ヴィンチ女史も可能だって言ってるし』
「だけどなぁ・・・カルデアの電力足りるのか?アレ割とまだ余裕ないだろ。何が来るかわからない分呼んだけど使えません、じゃあ意味ないんだぞ?後あの石の使い道は思いついてるしな」
そう、聖晶石。なんか偶に見つける謎の石。欠片7つ集めると何故か一個分になるなにその機能な石。
『使い道・・・?まさか、魔力源にしようっての!?』
「そそ。割といけると思うんだけどなぁ・・・」
『それ、待ちなさい。せめてリスクがあるとしてもどんなリスクか概要だけでも判明するまではソレはやめなさい。貯めておく事、いいわね?柳星?』
「へーい。・・・あ、アレはどうなってる?冬木のサルベージ案件」
『今難航中よ。なんか上手く捉えられないのよね。まだ暫くは掛かりそうだわ。・・・って、なんかいい案ないかしら?』
「それこそ召喚だろ。衛宮士郎だろ?冬木時点のアイツならまだ呼びやすいだろ。*11アンカーぶん投げて名剣か聖剣とマシュの盾触媒に呼べば良いと思うんだが、どうだ?」*12
『・・・あ、それはありね。そうか、召喚・・・完全に頭から抜けてたわ。英霊限定の方法だっていう前提が間違ってた可能性追えるのは良いことね』
『お話中失礼、ちょっと聞きたい事あるんだけどいいかな?洗礼詠唱の事なんだけど、なんか知ってることあるかい?』
「うげっ、俺ぁ使えねぇぞ?*13そもそもジークフリートの呪いに使うならジャンヌ+聖人が必要だろ。*14詠唱は覚えてるがきっと効果は違うだろうしな、俺が知ってる詠唱とは」
『・・・ちなみにどういうのか聞いて良いかい?』
「しょうがねぇなぁ・・・私が殺す・私が生かす=私が傷つけ私が癒す。我が手を逃れうる者は一人もいない。我が目の届かぬ者は一人もいない。打ち砕かれよ。敗れたもの、老いた者を私が招く。私に委ね、私に学び、私に従え。休息を。唄を忘れず、祈りを忘れず、私を忘れず、私は軽く、あらゆる重みを忘れさせる。装うなかれ。許しには報復を、信頼には裏切りを、希望には絶望を、光あるものには闇を、生あるものには暗い死を。休息は私の手に。貴方の罪に油を注ぎ印を記そう。永遠の命は、死の中でこそ、与えられる。
────許しはここに 受肉した私が誓う。
────
『・・・柳星ってよく覚えてられるよね。こういう詠唱とかボク苦手なんだよなぁ・・・でもまぁ確かにジークフリートの呪いには意味無さそうだね・・・多分』
「だろ?・・・あのワイバーン、こっちに来そうだな。落としとくか。何故か今の詠唱でこの地の残存魔力が集まってきてるし。*15これなら俺の魔力0でもあの集団落とせるだろ」
『そう?ならやっておきなさい、柳星』