YAMA育ちが行く人理修復の旅【現在一部五章完結済み】 作:柳瀬塔矢
「剣を納めよ、勝負あった!*1そして貴公たち。もしや首都からの援軍か?すっかり首都は封鎖されていると思ったが*2・・・まあ良い。褒めてつかわすぞ。たとえ元は敵方の者であっても構わぬ。余は寛大ゆえに、過去の過ちぐらい水に流す。そして、それ以上に今の戦いぶり、評価するぞ。少女が身の丈ほどの得物を振り回す・・・うむ、実に好みだ!なんとも言えぬ倒錯の美があったな!*3よいぞ、余と
「そうだな。ちょっと東の果て、日出る所からの援軍だ*5。細かい話は後でもいいよな?こんなところで長話は避けたい」*6
「なんと都合がいい。ではブーディカあたりの手の者か?*7あやつの采配は抜け目がない故な。*8ともあれ、この勝利は余とおまえたちのもの。たっぷりと報奨を与えよう!あ、いや、すまぬ・・・つい勢いで約束してしまった。報奨はしばし待つがよい。今はこの通り剣しか持っておらぬ故な。しかし東の果てか・・・そのような所から来るとは・・・」*9
「お話はそこまでです。敵兵はまだまだ残ってます。第二波、来ます」
「ええい、せわしない連合帝国の者どもめっ!余の玉音を妨げるとは不届なっ。ゆくぞ!なかなかな姿をした少女よ、余の盾役を命じよう!そしてその御仁、余と肩を並べ連合帝国を攻める事を許そう!」
「あっ、えっ、はい!?」
「了解!」
数は多いが流石一世紀、
「まだ魔術って残ってたけなぁ?ま、目にもの見せてやるよ・・・」
「火よ、炎よ、焱よ・・・」
「やっぱ対集団だと効くよなぁ!残ったラッキーマンはどこだ!?」
「なんと、魔術師であったか。まさかこんな簡単に危機を脱するとは思わなんだ。また助けられてしまったな。多勢に無勢はいくさの常*10ではあろうが、無勢の側に立つのは嬉しくない、疲れる!」
「分かるが・・・まだだぞ!」
「この気配・・・!サーヴァント!?」
「誰だぁ、コイツぁ!?」
「───我が、愛しき、妹の子、よ」
「伯父上・・・!いや・・・いいや、今は敢えてこう呼ぼう。如何なる理由かさ迷い出でて、連合に与する愚か者!・・・カリギュラ・・・!」
「・・・ふぅん、なるほどねぇ・・・いいか、お前ら。ここでの初サーヴァント戦だ。気ぃ抜くんじゃねぇぞ!」
「・・・はい!」
「余、の───余の、振る舞い、は、運命、で、ある」
「捧げよ、その、命」
「捧げよ、その、体」
「くっ・・・!伯父上、何処まで・・・!」
「来ます、サーヴァント戦闘です!マスター、指示を!柳星さん、行きます!」
「おう!」
拳相手って撃ち合えないよなぁ、コレ!?多分バーサーカーだろ、つまり一番効くのは・・・
「これしかねぇよなぁ!余り使う相手が無さすぎて俺もついこの間まで忘れてたコレ!」
「侵せ、ソレは命の脈である」
力は有るがその分遅いな!
「礎に霊基、外殻に魔力」
くっそ、やっぱこれ詠唱居るか!?まぁ詠唱した方が威力上がるからするけどさぁ!?もういいや、カットしちまえ!どうせこの濃度だったら俺は眠らねぇしな!
「決めちまえ!今が好機だ!」
「うむ!」
「あ、あ・・・我が、愛しき・・・妹の・・・子・・・」
「なぜ、捧げぬ」
「なぜ、捧げられぬ」
「美しい・・・我が・・・我が・・・・我が・・・我が・・・我が・・・」
「き、消えた・・・?伯父上・・・」
「ちっ、逃したか・・・」
「気配は、もう感じません。敵方の部隊も引き上げていくようですね」
「・・・伯父上があの軍団の将だったのだろうな。まさか、またお顔を見ることになるとは」
『霊体化して移動したようね。退散した、といったところですか。とにかくお疲れ様です。しかし様子からしてバーサーカー。となると自ら退避とは考え難いですね・・・もしかしてマスターが何処かにいる?』
「ん、むむ?声はすれど姿の見えぬ女がいるな。雰囲気からして魔術師の類か?*11まあよい、そこの三名、いや四名!姿なき一名はよく分からんが、三名とも見事な働きであった。改めて、褒めてつかわす!氏素性を尋ねる前に、まずは、余からだ。余こそ───」
「真のローマを守護する者。まさしくローマそのものである者。必ずや帝国を再建してみせる。そう、神々・神祖・自身、そして民に誓った者!余こそ、ローマ帝国第五代皇帝、ネロ・クラウディウスである───!」
(ま、カリギュラに伯父上って呼ぶことはそうなんだろうとは思ったが・・・やっぱ歴史って当てにならないよなぁって顔)
(びっくりしている顔)
「ふっふっふ。驚いているな、驚いているな?そうであろう、そうであろう。良いぞ。存分に驚き、そして見惚れるが良い。特別に許す」
「・・・皇帝、ネロ」
「・・・うんうん。この感じ。本物の皇帝って感じだな。英雄王となんら変わらんこの天上天下唯我独尊って感じ」*12
「ほう、そなた、皇帝のなんたるかを知っているな?名を名乗るがいい!」
「柳星。無疆柳星・・・こっち風にいうと柳星・無疆かな。名付けの文化がこっちとは逆なんだ。よろしく頼むよ、ネロ皇帝。んじゃついでに紹介すると、こっちの盾持ちがマシュ・キリエライト。こっちの指示役が藤丸立香。姿が見えないのがオルガマリー・アニムスフィアで、もう1人ロマニ・アーキマンって男も声だけでいるな。まぁ交代で遠隔の指示出しだからまぁそんな感じ」
「なるほど・・・では余のローマに案内するとしよう!」