YAMA育ちが行く人理修復の旅【現在一部五章完結済み】   作:柳瀬塔矢

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3-4 ローマ・4

 

「・・・ふう。敵軍、撤退していきます。サーヴァントはいなかったようですね。すべて人間の兵士でした」

 

『レフらしき魔術師も見当たらず、か。ともあれお疲れさま。すっかり夜になってしまったな』

 

「戻りましょう、先輩。夜襲があれはまた戦闘になるはずですし。できるうちに休息しておくべきです。今朝も言いましたよね」

 

「そうだね」

 

「だな。一般兵相手だったから魔力は少し余ってるがそれでも今からサーヴァント戦とかになると流石にキツい」

 

『はっはっは。じゃあ、ボクも私室に戻って眠るとしようかな。マギ★マリのプログもチェックしないと。そろそろ日記が更新されてるはずなんだよね・・・』

 

「外の世界は消滅しているはずでは?」

 

「そりゃアレだろ、外の世界───所謂一般社会は消滅していても妖精圏までは被害行ってないんだろ。あそこは滅ぼすのも厳しいだろうからな」*1

 

『・・・まあ、ホントのところは元データから再現した自動生成AIで再生してるだけなんだけど』

 

「なんだよ、マーリンのHPってちょっと気になったじゃねぇか。AIかよつまらん」*2

 

「ドクター。30才を控えた独身男性の趣味に口だしはしませんが、職務はまっとうしてください。さもないと、帰還した際にドクターの秘蔵フォルダをデリートする事もやぶさかではありません」

 

「や、やだなあ、冗談だよ冗談!常に周囲のチェックと情報捜索しておくさっ!』

 

 

One night later…

 

 

『おはようございます。皇帝陛下。実はひとつ、大切なお願いがあります』

 

「うむ、何でも言ってみるがよい。余は寛大だぞ?」

 

『この時代に於ける我々の活動を安定させるために、エトナ火山へと参りたいのです。我々にとって重要な霊脈が、あの火山には存在しているんです』

 

「エトナか。宮廷魔術師もエトナにはよく行っていたな。ふむ、なぜだ?」

 

「俺達魔術師は基本的に土地に許しを得て魔術を行使する。勿論一々許可なんか取ってられないから基本はしないんだけどな。今回みたいな中、長期的な作戦においてはその土地において最も霊脈・・・土地の力が強くなる場所に行って魔力を登録しておく必要があるんだ。そうすれば魔術の行使が若干楽になるんだよ」*3

 

「なるほどな。よくわからぬが、貴公たちの申し出は認めよう。貴公たちがエトナへと起けば、それが余のため、条のローマのためになるのであろう?」

 

「はい、陛下。勿論です」

 

「ああ、そこは約束しよう」

 

「あいわかった。余は連合帝国の調査があるゆえ、同行できぬが───好きにするがよい。道中、連合の兵とまみえた時には油断するなよ」

 

「ありがとうございます」

 

 

Now loading…

 

「フォウ、フォーウ!」

 

『・・・意外とあっさり到着できたね。この一帯は、連合にとっては重要な地域じゃないのかな?』

 

「ま、基本霊脈なんか探れないからなぁ・・・レフの場合聖杯あるから余計に探らないんだろ」

 

「いえ、ドクター、柳星さん。どうやら霊脈には既に何かが群がっているようです!」

 

『あれは───死霊系の怪物か!自然発生してるとしたら、大した霊脈だぞ!』

 

「んー・・・まぁマシュ、任せた。俺は個別で霊脈に魔力登録する」

 

「了解です」*4

 

魔力は・・・うん、充分に浸透するな。オルレアンでは長期になる予定皆無だったからやらなかったけどこれ嫌いなんだよなぁ・・・

 

 

 

「・・・やっぱりか。アンタ、俺がそんなに魔力を登録するの嫌いなのか?」

 

「否。それは否である。ソレ=魔力登録は我→■■■が拒否することではない」*5

 

「やっぱりアンタの名前は聞けないのか」*6

 

「是。それは是である。我→■■■の名前を汝→無疆柳星=簒奪のハサンが知る必要:0%である」

 

「そうかい。んで、今回はなんのために俺に干渉してんだよ」*7

 

「汝→無疆柳星=簒奪のハサンにおける魔力回路の乱れについてである」

 

「あ?アレお前の仕業なのか?」*8

 

「否、それは否である。その乱れは汝→無疆柳星=簒奪のハサンにおいて魔術→擬似宝具の乱用が原因である。今後も続くようであるならば汝→無疆柳星=簒奪のハサンは自らの運命を知らなくてはならない。その為には霊廟へと向かうがいい。その霊廟はハサンそのものがある場所である」*9

 

「へいへい」

 

 

 

「───さん、柳星さん、起きてください」

 

「・・・ん、戻ってきたか」

 

「良かった、起きてくれました。古代なのでもしかしたら普段よりも早く起きる可能性に賭けて正解でしたね、先輩」

 

「うん、そうだね・・・そういや、なんで寝てたの?魔力は昨日寝て回復したんでしょ?」

 

「その話はおいおいな」

 

「では、首都ローマへ帰還します。想定していたよりも戦闘が少なくて助かりました」

 

『おや?いや、待って。まだ魔力反応があるみたいだ・・・!サークル確立より前に霊脈から漏れていた魔力に引き寄せられたのか!?』

 

「だからどうした・・・ほら、もういない」*10

 

「───周囲に敵影、ありません」

 

『今度こそもう安全だ。連合の兵士たちがいないか注意しながら下山しよう』

 

「フォウ、フォーウ!」

 

「それで、柳星さん、先程は一体何をしたんですか?」

 

「・・・んー、魔力を霊脈に登録する事のメリットって分かるか?」

 

「・・・すみません、物資の転送以外思いつきませんでした。確か出発前に魔術の行使が幾分か楽になる、とは言っていましたが・・・」

 

「そゆこと。まぁ俺の場合魔力全部使って霊脈に浸透、その後土地特有の魔力を還元される事で成し遂げてるから命懸けだけどな。お陰で【偽物の太陽(フェイク・ノヴァ)】や【天まで届け我が炎(ヘブンズ・フレイム)】、【赫雷(あかみかずち)】とかの所謂必殺技、サーヴァント風に言うなら宝具に該当するソレら以外の一般的な魔術なら俺はノータイムノーリスクで撃ち放題になってるけどな」

 

「なんと、その様なメリットがあるとは」

 

『・・・ってそりゃ幾らなんでもないでしょ!魔力の全使用!?それって魔力回路ごと切り替えてるって事だろ!?』

 

「そうだな。ま、ロマンなら分かるだろ?これがどれだけヤバい事か」

 

『そりゃそうだよ!なんで死んでないんだ!?普通の魔術師ならそんなのしないぞ!?レイシフト終わったら医務室に来る様に!』

 

「あの、分かりやすく説明して貰えますか?」

 

「んーとだな、基本的に魔術回路は一度起動したらそのまま付けっぱなしだ。ある程度抑えてても完全にオフにはしないだろ?」

 

「ええ、そうですね」

 

「そのオン/オフをしたんだよ、さっきな。藤丸にも分かりやすく言うと電化製品の強制シャットダウンからの強制的な電源のオンだ」

 

「えっ、そんな事して危なくないの?」

 

「危ないが?なにせ神経そのものを組み替えてるに等しい所業だからな!ま、藤丸は真似するなよ?死ぬから」*11

 

「う、うん、分かった・・・」*12

 

 

 

*1
作者は未だ下総国だしアヴァロン・ル・フェについては詳しくないんですけど、メリュジーヌ、バーゲスト、バーヴァン・シーに加えてモルガンとかオーロラ、オベロンまでいるところとかどうやって滅ぼせば良いのか分かりません。まぁ柳星はうっすらと『妖精はヤバい』しか聞いてないので・・・

*2
ボロクソに言うね

*3
冬木は基本的に誰にでも使えるようになってたりする。ちなみに柳星がいたあの山は登録しないと使えないようになってる

*4
まさかの戦闘放棄とかいう奇行に驚いてはいる。が、なんの理由もなくそんなことをする人ではないと言う信頼感から受け入れている

*5
最初に行っておく。フェネクスではない

*6
■■■だけ聞き取れない。まるで天使言語だね。天使関係ないけどこいつ

*7
ちなみに姿は不定形です。正確には毎回変わるって感じ。山の時は獅子だった。今回は樹木である。オルレアンで出て来てたら竜だった

*8
まぁ当然そんな存在だから最初に怪しむのは当然である。それはそれとしてお前隠してたな?

*9
つまりはキャメロットに行って山の翁に会ってこいって意味です

*10
無詠唱で地面から棘生やして即撃退である

*11
分からなかった人用に解説するとこの一文で済みます。『衛宮士郎の魔術特訓と変わらん事やりやがったこいつ』

*12
簡単に死ぬからとか言われて引いてる。それはそれとしてなんでそんなに命懸けなのかもきになっている




藤丸が気になったのは命懸けの理由ではなく「もう少しリスク抑えられないのか?」っていう気になるですね。そして作者は本当にアヴァロン・ル・フェは知りません。なので何か間違ってても作者の勘違いです
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