YAMA育ちが行く人理修復の旅【現在一部五章完結済み】   作:柳瀬塔矢

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3-13 形亡き島・3

 

「でも柳星、本当に行けるの?」

 

「・・・行ける・・・だから、安心して待ってろ」

 

「余の、邪魔を、する、か・・・!」

 

「で、あれば汝の、名、

を・・・聞こう・・・!」

 

「答えよ!汝の名を!」

 

「我は!ローマ帝国第三代皇帝

カリギュラである!」

 

「我が名は、ハサン。ハサン・サッバーハ。【簒奪】のハサンである」

 

空間の否定は慣れた。いざ・・・!

 

「はやっ!?」

 

「シィハッ!」

 

右、*1ロスエネルギーなんか拒絶して、*2次!次、次、次、もっと、もっと・・・もっとだ・・・!

 

「マスター、柳星さんの姿、観測不能です!*3そこに居るのは分かりますが*4居ることすらも確信を持てません!*5

 

「ふふ、彼ったらその領域にまで立つとは少し驚いたわ」

 

「女神ステンノ、貴方は何か知っていますね?もしよろしければ教えて頂くことは出来ませんか?」

 

「ふふ、いいわよ?でも・・・いいのかしら?貴方はデミ・サーヴァント。もし誰かの模倣をするとしても彼は参考にしてはいけないのよ?」*6

 

「それでもです。彼はカルデアの一員ですから。少しでも彼の事を知りたいのです」

 

「あらそう。なら教えてあげる。アレは魔眼を使いすぎると起きる現象よ。(メドゥーサ)の魔眼は知ってるわよね?*7あの場合自分自身すらも石にしてしまうわ。彼の場合だと・・・否定、拒絶と言ったところかしら?」*8

 

「では彼はこのまま消えてしまうのですか?」

 

「それはなんとも言えないわね。戻り際を間違えれば二度と表には出てこないしその戻り際を間違えなければ彼はその感覚を掴んだのだから今後も使えるようになるわ。謂わば諸刃の剣ね」*9

 

「むむ、つまりあそこで何かに飛ばされている伯父上は柳星による仕業なのだな?」

 

「ええそうよ。魔術を知らないならその程度の認識でいいわ」

 

「カリギュラ、空中高くに吹き飛びました!また、同時に詠唱魔力を検知!*10これは・・・【偽物の太陽(フェイク・ノヴァ)】です!」

 

「・・・偽物の太陽(フェイク・ノヴァ)・多重展開・(・クロススケール・)過重発動(オーバーロード)

 

「・・・弾着!ヒットしました!」*11

 

「お疲れ様、良いわよ?その状態を解いても」

 

「・・・ぷはぁ・・・ぁああ疲れたぁぁぁ」

 

「お疲れ様、人間にしてはよく頑張ったと思うわよ?」*12

 

「お疲れ様です、柳星さん」

 

「おう・・・うん。かなり魔眼が身体に馴染んだ。これからはあまり制限を気にせずに使えそうだ」*13

 

「それはなによりです」

 

「んで、カリギュラはどうなってるかねぇ・・・」

 

「ネロ・・・ネロ・・・我が、美しき、姪、よ・・・」

 

「おまえ・・・は・・・とて、も・・・うつく、し、い・・・」

 

「月の、女神・・・より、も・・・」

 

「聖杯、の・・・輝き、より、も・・・だ・・・」

 

「サーヴァント、バーサーカー。カリギュラの退去を確認した」

 

「伯父上・・・敵将カリギュラ、此処に討ち取った。僭称【皇帝】をまたひとり、屠ってみせたのだ!見事な働きであったぞ、柳星よ」

 

「それが仕事だしな。だが大丈夫か?目の前で伯父さんが死んだ・・・いや、座に還った訳だが」

 

「ん?存外に優しいのだな。*14だが心配は無用だ。余はローマ皇帝なのだから。しかし、お前たちには助けられてばかりだな・・・ふふ、連合打倒の暁にと約束した褒美は、さぞ凄いことになりそうだ。ああ、勿論。怪物を差し向けて『褒美だ』などとは言わぬぞ?」*15

 

「それ、私に言ってるのかしら?サーヴァントでもない人間の分際で、私に?当代の人間たちの女王は勇気があるのね」

 

「まぁ、俺もステンノのやり方は恐れられてもおかしくはないと思うぞ?そんなんだからメドゥーサに怖がられるんだよ」*16

 

「あら、貴方までそんな言い方をするなんてちょっと驚きだわ。でも女王、貴女は正しく勇者かもしれないわね。ああ、女であるのが勿体ないわ」

 

「いいや、余は女王でも勇者でもないぞ。ふふ、よいか?余はな───」

 

「余は、ローマ帝国第五代皇帝ネロ・クラウディウスである!」

 

「ふふ、いいわ。貴女のことはそう呼んであげる。ローマ帝国第五代皇帝。特別に本物の女神の祝福をあげる。今度は怪物ではなくてよ。私の島へ上がろうとした、勇者ならぬサーヴァントを退けた御礼も含めて」

 

「・・・俺への試練にしなかったか?」

 

「あら。それは有効活用よ。*17まぁ・・・貴方たちと敵対している連合帝国とやら。その【皇帝】たちが集う場所───連合首都。その位置を正確に教えてあげましょう」

 

「・・・はっ、最初っから渡す気でいたくせに」

 

「あら。なぜそう思うのかしら?そんなに女神を軽く見ていると?」*18

 

「だってアンタらのメドゥーサに対する仕打ちが似てんだよ。アイスパシらせに行くけどちゃんと金は渡す。まぁそれはそれとして気に入らなかったらもう一度行かせる。そんな女神なら多分洞窟をクリアした時点で渡すのは決めてたんだろ」*19

 

「・・・驚いた。確かにそう考えてはいたけれどただの人間に当てられるとは思わなかったわ。貴方、本名を教えて頂戴。あの【皇帝】に言った他にもあるんでしょう?」

 

「無疆柳星だ。・・・そういや名乗ってなかったな・・・」*20

 

『まぁなんであれ、これは思わぬ収穫だね。洞窟へ入ってよかったじゃないか、みんな!』

 

「そ、そうですか?」

 

「ドクターはなにもしてないよね?所長は消えそうだった柳星の為に奔走してたって聞いたよ?ドクターだけなにもしてないよね」

 

『・・・う、うん。そ、そうだね。すまない・・・』

 

「・・・」←なにもしてない*21

 

「・・・」←なにもしてないから流石にちょっと効いてる*22

 

「立香、偶に言葉強くなるよなぁ・・・」

 

 

 

*1
もはや定番

*2
慣れたからできた

*3
視覚情報も、魔術的情報もなくなった(ロストした)。聞こえるのは殴打の音だけ

*4
音が聞こえる=居るという判断

*5
見えないなら確証はない、という判断

*6
それは本当にそう。真似してはいけない相手である

*7
流石に歴史触れてて知らない人はいないでしょ。メドゥーサの石化の魔眼ってもはや有名通り越して常識だと思う

*8
詳しくは聞いてないが女神だからね。見れば分かる

*9
もしこのタイミングで切嗣の起源弾を喰らったら即死する、とだけ書いておく

*10
HFで洗礼詠唱してた時にフリーレンの魔力みたいなのが出てたからきっとあるだろうなっていう

*11
そして墜落するカリギュラ

*12
ほんとにね。現代の人間ではなく神代の魔術師とかが評価対象になってる

*13
細かい否定、拒絶ならもう回数気にしなくて良くなった。ただし【原初の一は全てを否定する】は相変わらず一回しか使えない。そういう制限だしね

*14
ちょっとだけショック

*15
ステンノの方を見ながら

*16
でもそこにある愛情までは否定できない。ただやり方違くね?って思ってるだけで

*17
まぁそういうことにしそうだよね

*18
ここ、返答次第では死んでた

*19
正解を引いた

*20
名乗り忘れってあるよね

*21
ほんとに最初っから最後まで何もしてなかったエリザベート・バートリー

*22
自身に与えられた役目すら放棄して何もしなかったタマモキャット




3000弱か・・・
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