YAMA育ちが行く人理修復の旅【現在一部五章完結済み】   作:柳瀬塔矢

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短め


3-20 ローマ・1

 

「うむ───要するに決戦である!今こそ、余と、余の兵たる貴様たちの力を集まる時、この戦いを以ってローマはひとつとなろう!忌々しくも【皇帝】を僭称せしものどもよ、今こそ、偽物のローマが潰える時だ!戦え、余の兵たちよ!我が剣となって僭主どもを悉く撃ち倒せ!我が剣は原初の情熱(ほのお)にして、剣戟の音は(ソラ)巡る星の如く。聞き惚れよ。しかして称え、更に歓べ!余の剣たちよ!」

 

「いやぁ、流石だな。これこそ皇帝、って感じがするよ」*1

 

「既に戦闘が開始されています。ですが、サーヴァントの気配は未だありません。わたしたちは応急攻略作戦に参加しています。件の宮廷魔術師、見つけられるといいのですが・・・」

 

「居るさ。絶対に。ここで逃げるようなやつは人理の焼却なんかしようとしないだろうよ」*2

 

『いいかい、マシュに藤丸君。聖杯の所有者と遭遇した場合、一体何が起こるか分からない。充分に注意してくれ。*3前回は聖杯の力で竜種が召喚されていた。今回、英霊召喚のみに費やされているとは限らない。*4それに───』

 

「誰か、来るぞ!」

 

「・・・勇ましきものよ。実に、勇ましい。それでこそ、当代のローマを統べる者である」

 

「・・・迂闊に手を出したくない相手ってのも珍しいな」

 

「む───」

 

「こちらも視認しました。王宮入り口付近に巨軀の人物が一名。こちらへ向かって、声を・・・掛けてきました。ネロさんにも聞こえたようです」

 

『戦場で、かなりの距離があっても声が届く?流石はサーヴァント。声帯も人間を超えているな』

 

「そうか。お前が、ネロか。何と愛らしく、何と美しく、何と絢爛たることか。その細腕でローマを支えてみせたのも大いに頷ける。さあ、()()()。過去、現在、未来。すべての世界(ローマ)がお前を愛しているとも」

 

「・・・有り得るのか?そんな事が、有り得ていいのか?」*5

 

な・・・何、と・・・あれは・・・い、いや・・・そんなこと、が・・・あって、良い、のか・・・いや、いや・・・しかし・・・

 

「ネロさん?顔色が優れません、何か魔術を掛けられて───」

 

『いいや、魔力の働きは感知されていない。魔術やサーヴァントスキルの類ではないはずだ』*6

 

「では、一体───」

 

「あの男に心当たりが?柳星も反応してるし・・・」

 

「呼べるはずがないだろ・・・神霊がなんだ?だからどうした。アレは・・・アレだけは、呼べてはならないだろうが・・・」*7

 

そ、れは・・・ローマ・・・あれは・・・()()()()は・・・一瞥しただけ、でも・・・分かってしまう・・・あの御方こそ・・・ローマ、だ・・・

 

「お前には分かるはずだ。ネロよ。さぁ、来い。(ローマ)へと帰ってくるがいい、愛し子よ。(ローマ)だ。(ローマ)こそが、連合帝国なるものの首魁である。お前も連なるがよい。許す。お前の全てを、(ローマ)は許してみせよう。お前の内なる獣さえ、(ローマ)は愛そう。それができるのは、(ローマ)ひとりだけなのだから。そうだ───私が、ローマだ」

 

あ、ああ・・・そなたは・・・いいや、あなたは・・・あなただけは・・・有り得ぬと・・・余は・・・思っていたのだ・・・信じていたのだ・・・信じたかったのだ・・・しかし、あなたは余の前に立ちはだかるのか!紛うことなき、ローマ建国王!」

 

「グランド資格者、その槍の位。理由は忘れたが*8立ち向かえるのか・・・?人如きが・・・?」*9

 

「「神祖ロムルス・・・!」」

 

『柳星、ちょっと!?どうしたのよ!ねぇ、柳星!』*10

 

「先輩、敵の一団が接近中!ネロさんと・・・柳星さんも狙ってます!」

 

「迎撃だ!今は二人を戦線に復帰させるまでの時間を稼ぐ!」

 

「はい、マスター!」

 

「ありえない、ありえない、有り得てはならない。敵は人理の焼却を目論んでるんだぞ?なんでそんなのにグランド資格霊基が呼ばれてるんだよ・・・*11神祖、いや、属性だから呼べた?それとも狙って呼べる?ならば何故ローマが滅んでない?」*12

 

『柳星、ねぇ、柳星!お願いだから戻ってきて!』

 

「・・・ぐっ!?流れ弾!?*13誰だよ、邪魔したのは・・・!ああ、もういい!*14相手がグランド資格者だろうとも俺の敵だ!・・・邪魔だ、雑兵共が!」

 

赫雷・散!!!」

 

とりあえず・・・これでいいか*15

 

「藤丸・・・良いか?」

 

「何?柳星」

 

「何か嫌な予感がする。この霊脈の感じ・・・神祖ロムルス以上の何かが呼ばれてる。*16俺はそいつを倒す為の一撃を用意する。だから暫く戦線には参加できない。いいか?」

 

「・・・うん、分かった。その代わり、もしその一撃を使うことになったらちゃんと仕留めてね?」

 

「確約は出来ないな・・・相手はグランドクラスになりそうだし・・・ローマを滅ぼせる相手って事だもんな・・・」*17

 

 

*1
皇帝たるもの民衆の鼓舞は出来てもらわないと

*2
居なかったら逃げてる判定ってちょっと可哀想では?

*3
柳星に注意喚起しない理由としては普通に対処してきそうだから

*4
そういや結局英霊召喚にしか使ってなくね?

*5
冬木以外にも聞いてる事はある。その中の一つが合致してしまった

*6
畏怖ってスキル扱いでも良いと思うの

*7
神霊は依代とリソース次第だけど謂わばグランドって対ビーストの抑止力召喚のみだからね。バビロニアのマーリンは除く

*8
理由なんて覚えてなくてもいいからね

*9
要はビーストというサーヴァント以上のグランドでなければ挑めないような相手に人が挑めるのかっていう

*10
こんなに絶望感ある状態もないので、そりゃ慌てる

*11
どっちかというとビースト側じゃねぇか、というね

*12
ローマを滅ぼすだけならインドの連中、それこそカルナやアルジュナを呼べばそれで終わるだろっていう

*13
奇跡的な流れ弾。なお吹っ飛んできた相手の盾である

*14
吹っ切れた

*15
雑兵はある程度焼け死んだからね

*16
その場で召喚してミスるよりかは事前に一度召喚して待機させてたのかなっていう

*17
まだ見せてない大魔術だからどうなるかわかってない




明日は裏。
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