YAMA育ちが行く人理修復の旅【現在一部五章完結済み】   作:柳瀬塔矢

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4-2 海賊島・1

 

「姉御、姉御ー!敵・・・ヒェッ、*1じゃねぇや、客人です!姉御と、話がしたいって言ってます!」

 

「ああん?ったく、人が気分良くラム酒呑んでるときに───客人?海賊かい?」

 

「えーと、多分違いやす!ウチらよりいくぶん上品で、かなり乱暴です!」*2

 

「・・・まぁそりゃ海賊相手に手ぇ抜けたら楽だよなぁ。んじゃ会いに行くか」

 

「・・・こりゃまた、随分キテレツなの連れてきたねボンベ」

 

「やぁ、フランシス・ドレイク。自己紹介が必要だね?ならばしようか、とりあえず・・・shall・me・dance(一戦どうです?)?」

 

「はっ、海賊相手にする挨拶じゃないねぇ!」

 

「先輩、なんか急に柳星さんと推定フランシス・ドレイクの間で形容し難い雰囲気が・・・!」

 

「ふっ・・・!」*3

 

「こりゃ確かに乱暴だねぇ!」

 

初手投げようとしたが抜けられたか・・・んじゃそこ射撃。()()()()()死なないだろ。*4

 

「ちっ、やっぱ意味ないか!・・・そこ!」

 

「いいねぇ、やっぱ男はそうでなくちゃ!」

 

乱打・・・うわぁ、追いつかれてるよ。なんで聖杯のバックアップ込みであったとしても追いつけてんの?天然の器?やめてよねぇ・・・*5

 

「ならもう一段階深めに行こうかな」

 

「なっ、まだ・・・そりゃそうか!」

 

一撃三打。突く、刎ねる、飛ばす。この三撃で有利を取る戦法。あんまりやりたくなかったりもする

 

「んじゃ、チェックメイトかな?」

 

「ったく、その拳銃・・・いつ仕込んだのやら」

 

「ソレが見えてないなら俺には勝てないかな」

 

「かぁっ、やっぱアンタは効くねぇ!ラム酒なんざ問題にならないレベルだねぇ」

 

「あ、姉御!大丈夫っすか!」

 

「アッハッハ!何言ってんだい!アタシは大丈夫に決まってるだろ!まぁ、それはともかく・・・アタシの敗北(まけ)さね。煮るなり焼くなり抱くなり、好きにしな!」

 

「それを選択する俺じゃねぇのは分かってるだろ?」

 

「言ってみただけさね」

 

「あの、何故そんなに打ち解けてるのですか・・・?」

 

「ん?・・・ああ、マシュも立香も知らないのか。戦闘は一種のデートだぜ?*6相手の考え、趣味嗜好、生い立ち、大体理解できてしまう。まぁ言うなら【ショー:フランシス・ドレイク】を俺は見た。ソレと同様にアイツも【ショー:無疆柳星】を見たんだよ。だからお互い理解してるのさ」

 

「なるほどねぇ、この感覚を知らないとは確かに上品だ・・・でも役人とかそう言うのじゃない。*7てとこはまぁ、アレだろ?見た感じ、足が欲しいってコトじゃないかい?アンタらは探し物があるが、この海には不慣れだ。少なくとも後ろの2人はね。なんで、海賊だろうがアタシを頼るしかないってワケだろ?」

 

「いや、違う。俺達はフランシス・ドレイクを必要としてるんだ。貴女だから、俺達が必要としてるんだよ」

 

「ま、そゆこった。他にも海賊いるのは把握できたが・・・うーんこりゃどうするべきかねぇ・・・」

 

「へぇ・・・ふーん。はーん。そう、なんだ。で、具体的には何をしろってんだい?アタシらは負けたんだ。命以外は差し出すよ?」

 

「んー・・・とは言われたもののアンタと戦ってみてここが何処なのか分かってないのは分かってるしなぁ・・・」

 

「え!?イングランドやスペイン、カリブ海などではなく、ですか?」

 

「そういや、ソレわかんないわ。アタシら」

 

「ほら、言ったろ?俺はある程度なら分かってるんだから・・・」

 

「分からないでどんちゃん騒ぎしてたんですか!?この人達は!」

 

「そうだよ、だって食料や酒には困らないしねぇ・・・よし、じゃあ降伏したことだし。アタシたちは今からアンタたちの仲間!さぁ、とりあえず乾杯だ、星見(カルデア)の!」

 

「なんでわかってるんですかぁ!?」*8

 

「まぁまぁまぁまぁ。いいからいいから」

 

『・・・あれ。なんだろ、この反応』

 

「その反応なら間違ってないぞ?俺も確認してる」

 

『うぇ!?じゃあどういうことなのさ』

 

「・・・たまには自分で考えてみたらどうだ?」

 

「それじゃあ野郎ども!新たに仲間になった三人」

 

「逆だろ?なにサラッと上下関係変えようとしてんだ?」

 

「そうだったそうだった。新たに仲間になったアタシたちに───乾杯だ!」

 

「「「かんぱーい!!」」」

 

「ああ、こんなことしてる暇はないのに・・・」

 

「いや。どちらにしろ今日は宴の予定だったぽいし変わらなかったろ」

 

「なあに湿気たツラしてんだい!そんなんじゃあ、財宝が逃げちまうよ!」

 

「そういうコトではなく、協力していただけるなら、こちらの事情を───」

 

「ん?ああ、大体分かるよ。それにアイツからも聞いてるしな。この海域は異常なんだろ?少なくとも、砲弾の直撃を受けてピンピンしてる超人がウヨウヨいるんだからね!」

 

「サーヴァント・・・!」

 

「アタシもまあ、海賊やってそれなりに修羅場ってやつを潜ってるからね。どうしようもない厄ネタってのは大体分かるもんなのさ。ジャングルがあったかと思えば、地中海の温暖な海に出たり───海流も風もしっちゃかめっちゃかだ。とてもじゃないが、真っ当に海に出るのも難しい・・・そもそも、この海域には【大陸】が見当たらない。ついでにイングランドもね」

 

「まぁ、なんとなぁく理由は分かるし対処法も検討ついたが・・・初めて生で見るぞ?聖杯の器なんか。しかも間桐のような養殖じゃない、天然もの」

 

「聖杯・・・?もしや聖杯がここにあるのですか!?」

 

「あ?これのコトかい?コイツに目を付けるとはお目が高い。金で出来たジョッキなんて悪趣味だが、こいつは別さ。汲めども汲めどもつきない(なかみ)だけじゃない。テーブルにおけばあら不思議、肉と魚がドカドカ盛られていきやがるたまたま拾ったもんだけど、こんなご機嫌なお宝は他にないんじゃないか?」

 

「何言ってんすか姐さん、たまたまじゃねぇ、とんでもない大冒険だったっすよ!いつまでも明けない七つの夜、海という海に現れた破滅の大渦!そしてメイルシュトルムの中から現れた幻の沈没都市アトランティス!『時は来た。オリンポス十二神の名の下に、今一度大洪水を起こし文明を一掃する也・・・!』とか騒いでたデカブツを相手に大立ち回りをして、そのお宝を奪い取った姐さんはなんつーか、こう・・・なんかの間違いに違えねえんですけど、サクッと世界を救った英雄だったんじゃないんですかね!」

 

「はぁ!?ポセイドン相手に聖杯奪ったのかよ!?そりゃ、なんかデカブツが直近で居たからコイツが目的なのかなぁとか思ってたら退場してたのか・・・!そりゃそうだよな!神霊・・・いや。霊ですらない本物の神格が人理滅却とかするわけねぇもんな!」

 

いやあ、やっぱりこんなんだから海賊は面白い!

 

 

*1
睨んだ

*2
そりゃマシュの盾よりも乱暴な手段に出たからなぁ

*3
そんな心配なんかしてない

*4
聖杯が魂に付随してるからこそ分かる事

*5
足生えて移動出来るんだしこれくらいは出来て当然ではある

*6
もはや相手を一番早く知る手法ですらある

*7
多分海賊なら・・・まぁ船長級なら知ってて当然な感覚だし、ローマとかスパルタとかでも当たり前な感覚だと思う

*8
A.だって柳星とたたかったから

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