YAMA育ちが行く人理修復の旅【現在一部五章完結済み】 作:柳瀬塔矢
さて、この島には何がいるのか、誰がいるのだろうか?
「慎重に進みましょう、マスター。サーヴァントが敵なのか味方なのか、まだ・・・」
「んー、その辺りかあ?」
って、こいつ・・・ぶっ放しやがった!?俺ですらしないのに!*1
「こ、こいつ・・・!?山勘だけか!?」*2
「フォウ!?」
「ひゃ・・・!?ドレイクさん、敵ですか!?あああ、フォウさん走り回らないで!」
「いや、何となく気配がしたから撃ってみた」
やっぱり・・・こんなんだから開拓者は頭おかしいって言われんだよ!*3
「『何となく』、『撃ってみた』・・・!?なんて乱暴な・・・それは無法者の精神構造です・・・!」
「悪い予感がしたら銃声で打ち払う。それが生きるためのコツだよ?」
「あー分かる。めんどくさい時とか獣に軽い魔術で追い払うしなぁ・・・役人とかもこれで追い払う時あったし・・・」
「おっ、やっぱアンタもあたしと同じ口だね?」*4
「それで、当たった?」
「んー・・・いや、当たってないな。止まってる気配がない。まぁ、見に行くか」
「・・・ドレイク船長はジャンヌさんともネロさんとも違います。今まで知ることのなかったタイプです」
「そりゃそうだろ。片や人類の権利を一気に進めた公認の聖人。片やローマという1つの世界を自らの色に染め上げた生粋の皇帝。ドレイクと同じなわけねぇだろ。ありゃ楽しければ大体何でもよしなタイプだぜ?まぁ、この機会に慣れるといいさ」*5
「ともあれ、慎重に行く、という計画は破綻しました。先輩、柳星さん、どうしましょう・・・」
「臨機応変に対応しよう」
「とりあえず霊脈優先かなぁ、この感覚だとありそうなんだよ。なさそうでもあるけど」
「えーと・・・?」
「エトナ火山並の霊脈ではなさそうって感じだな。*6世界の維持に使われてるから掌握もできるか微妙だし、あまり旨味ないか?」*7
「おーい、マシュ、立香、柳星!こっち来てみなー!」
呼ばれたからそっちに行ってみたら、なんとあったのは石板だった
「これって・・・」
「石板・・・ですか?」
「そうだ。刻んである文字は理解できるかい?」
んーと?
「ルーン文字か。なら読めるぞ」
「えっ、読めるんですか?」
「おいおい、忘れたか?冬木の時にちょっと使ったじゃないか」
「・・・あっ、そういえば使ってましたね。オルレアンでもローマでも使っていませんから忘れてました。*8では翻訳お願いしますね」
「おう。ええと・・・
『ボクの仕事が取られた・・・』
「つまりここにいるサーヴァントはそのエイリークである可能性が高い、と?」
「そゆことだな、これ。ただ血斧王って誰だ?」
『け、血斧王は九世紀ノルウェーを支配したヴァイキングの王だよ!そして気をつけて、その石板には先ほどの海賊コピーたちと同じ反応がある!』
「敵ですか?」
「この気配か、なるほどね。確かにこりゃコピーだわ」
「ああ、そのようだね。チクチクとしたイヤな殺気だ。戦いの準備をしな、行くよ!こういうのは先に殴ったほうが、勝ちだ!」
「我らが王、エイリークの為に!偉大なる王、エイリークの為に!」
「こりゃ、
魔術は避けるべきか。今使うのは無理筋。なら体術だけど・・・通じるのか?コピーに・・・まぁ、通じそうだな。人の形とってるし意識も人ならば問題ないだろ。【ムシュフシュ】起動。
「シィヤッハァ!」
「はっ、景気が良いねぇ!」*10
「・・・これ、私必要ですかね?」
「い、一応もし霊脈があったら召喚サークル作るのに必要だし、いざとなったら守れる盾があるのとないのでは安心感が全く違うし・・・」*11
「ん、よし。大体吹っ飛ばした。もうちょいこの島散策するぞ」
「んー、くんくん。財宝、財宝の匂いがしないかな〜」
「ドレイク船長、財宝は匂いませんよ」
「あっはっは!そう思うかい、マシュ?だが財宝ってのは匂うもんなんだよ」
「正確には財宝を感覚で理解してるが故の嗅覚、かな。俺も似たようなのあるから分かるが」*12
「えぇ・・・?」
「あ、その目は信じてないな?よし、それじゃあ賭けと行こうか。アタシの言った通り、この先に財宝があったら・・・うーん、どうしようかねぇ。そうだ、世界一周の旅に付き合うってのはどうだい?」
「世界一周・・・ですか?」
「この海域を脱出して、イングランドに戻ったら───アタシは
「俺だけ適当だろ、まぁ付き合うけど」
「前向きに検討します」
「ようし、その代わりアタシが負けたら───負けたら・・・ううむ、何か欲しいものでもあるかい?」
「・・・確かにそう言われれば、俺達って基本無給だったのでは・・・?」*14
『カルデアから給料はでるからね!?人理修復の後になるだろうけど!』
「今のままで充分」
「欲しいものはありません。強いて言うなら、こうして協力していただけるだけで充分です」
「ん?・・・やっぱり、おかしいよアンタらは・・・」
「え?」
「ホントかい!?そいつぁ強欲だ、まいったねぇ!メチャクチャ高く付くじゃないか!」
「は、はい?わたしも先輩も、もう対価は支払っていると答えましたよ?むしろ安いです、先輩」
「何言ってんだい。アンタは望みがないと言った。そいつがいちばん厄介なんだよ。だって
「ま、ほら。分かりやすく言うとアレよ。『晩御飯何が良い?』って聞かれて『何でも良い』って言ったら怒られたことないか?アレと同じだろ。本質的には」*15
「あー、何となくわかった。なら何か考えておくか・・・」
「その方がいいさね。何が欲しいが考えるだけでその先へと進めるからねぇ」
『・・・なるほど。このがさつで無法な女性がなぜあのスキルを持っているのか、分かる気がしてきたよ───来たぞ!サーヴァントが動いた。どうやら君たちを探知したらしい。猛烈な勢いで来るぞ!』
「あー、こりゃバーサーカーの速度だな・・・めんどい」
「ガガガガガガガガガガ!!ギギギギ───ギィイイイイイッ!!」
「まぁ、バーサーカーって本来こういうクラスだよな」
「ワガッ! ワガナ!エイリーク!イダイナル、エイリーク!」
「だけど石板に自らを書く知性は残ってるってチグハグだなぁ」
「ガゴ!コロス!ジャマヲスルナラコロス!ブチ、コロス!ギギギギィィィ───!!!」
「んー、魔術がまだ抑えなくちゃだから・・・」
「おっと、アンタも銃を使うのかい」
「まぁ、一応な」
「行くよ、マシュ!」
「はい。マシュ・キリエライト───行きます!ドレイク船長も!」
「応ともさ!ノルウェーのヴァイキング!言うなればアタシたちのご先祖様だが───敬意は払うが現実も突きつけるよ!立香、海賊の流儀で言うならこうさ!」
「だな、俺がこう言うのもおかしな話だが───」
「「うるせえぞヒゲモグラ!ロートルは引っ込んでな!」」
「ってな!」
さぁ行くぜ・・・ヒゲモグラぁ!