YAMA育ちが行く人理修復の旅【現在一部五章完結済み】 作:柳瀬塔矢
「ねぇーねぇーダーリン」
「何でぇ」
「ワイバーンって雄雌あるの?」
「親はいるけど、雄雌は聞いたことねぇな」
「親?」
「ああ、ワイバーンのような亜竜種じゃない、ワイバーンを産み出すのは、その上位にあたる竜種だ。親ってよりは手下みたいなモンかな」
おっと来た。やっと来た
「・・・それは・・・例えば・・・ワイバーンなんかより、ずっと巨大な・・・?」
「・・・うん。ソーダネー・・・」*1
「そしてやっぱり、手下であるワイバーンを倒していると興奮、あるいは逆上したりしますか・・・?」
「まあ、許してはくれないヨネー・・・」
「マスター・・・」
「ボスバトルはお約束だよ、マシュ」
「わたしの知らない約束です、それ!」
「さぁ踏ん張れお前らー。とりあえずデカいの一撃燃やしてみる」
さてさて、この特異点初だぞ・・・でっかく行こうか!ちょっと試したいこともあるし!
「告げる。我此処に在りしは絶対なる
「我此処に在りしは天からの箒星を観測する星見の
「我此処に在りしは全てを燃やす地獄の
「我此処に在りしは蒼き星を見守る
「我此処に在りしは流れを司る
「
「故に今此処に果てを望んで至らんとするこの境地は我そのものに在らず我と共存せし物である」
「我は宙を呼ぶ」
「我は星を呼ぶ」
「宙は答えた。星は応えよ」
「我が魂、そのカケラを用いて今此処に最果てを喚ぶ」
「炎の霊、地の霊、我に混ざりてここになせ」
「円環はここにあり。故に我は人を捨てる」
「我が身体は炎、我が魂は宙である」
「サークル・重複。霊脈奪取。宝具・擬似展開・
「
「全てを貫き・満せ」
普段はただの赤白い燃える光だったのが鋭さ増した青白い光になってやんの。*2
「つよっ」*3
「えっ、何が起こるか知らずに撃ったんですか!?」
「だってその方が楽しいし・・・」*4
「楽しさで未知に挑まないで・・・ああいや未知に挑むのが魔術師でしたか・・・ならこう言いましょう。未知に挑むのは人理修復と関係ない時にしてください!」
「まぁ今後は気をつける。出来るだけ気を付ける」*5
「はぁ・・・はじめてではありませんが・・・やはりドラゴンと戦うのは厳しいです・・・」*6
「何で俺まで巻き込まれるの・・・」*7
「だって図体小さいから範囲から除けないんだよ。そしたら多少は燃えるモンだろ?」*8
「う」
「まあいいじゃない。これで鱗は集まったでしょう?なかなか面白かったわ。見送って結果だけを知るのも楽と言えば楽だけど、こうしてリアルに人が足掻く姿を見るのも楽しいわね」
「まあ鱗以外にも色々手に入ったけどな。ほら、心臓とか割と綺麗に残ってるし骨に角に天鱗に逆鱗・・・天鱗!?」
「どうしたのですか?」
「天鱗落ちた!ひゃっほいひゃっほい!」*9
「わたしには他の鱗と違いが分からないのですが・・・」
「逆鱗は分かるよな?」
「ええ。竜種に一枚だけ存在する逆向きの鱗で弱点、ですよね?」*10
「そ。んでこれは一部の竜種、しかも同じ種族だからって確実にあるとは言えない非常に貴重な代物だ。いやぁ・・・助かる。そろそろ礼装増やしたかったんだよ」*11
「そうなんですか?てっきり足りてるのかと・・・」
「そもそもマシュって俺の礼装って把握してたっけ?」
「・・・あれ?そう考えると確かに『これで全て!』という確証はありませんね・・・」
「ねぇ、何の話してるの?」
「ん?レアドロ出たから装備増やそうかってところからそういや俺の装備についてお前ら何も知らなくね?っていう」
『確かにカルデアで用意してるのはその羽織程度だね。他は完全に自前なんだっけ?』
「そ。マスター機能を省いた分魔力回路の修復速度と翻訳機能が備わってる羽織以外全部自前だな。せっかくだし説明・・・いるか?」
「お、なんだい?面白そうな話じゃないか」
「おうドレイク。今から俺の装備説明会始めるんだけど聞くか?」
「買い取れないから・・・いや、面白そうだから聞くことにするさね」
「んじゃ始めようか。まずは・・・衣服から。名称は付いてないから効果だけになるが、このシャツが【対刃】【対刺突】【対殴打】【対魔術】の効果があるな。魔術はBランクまでなら勝手に弾ける。どうせ自前でAまでは防げるけどその手間を省く感じだな」*12
「なるほど、これまでの戦闘で壊れた様子を見受けられないのはその効果のおかげですか?」
「そゆことー。んでズボン。これが【魔力循環効率強化】だな。回復早めたり詠唱以外の
「そうなんですか、ドクター?」
『うーん、実際に試した事は一度だけあるけど柳星の魔術ってメイン回路よりもサブ回路で回してるからなのか半分も唱えられなかったよ?』
「そりゃそうだろ、詠唱の中に別言語混ぜてんだから」*13
『うぇ!?てことはやっぱりあの感覚ってホントだったんだ・・・』
「ねえドクター。俺も柳星みたいな魔術師を目指すべきなのかな?」
『いやそれは無理だね。柳星は生まれもった特性で魔術を使ってる。しかも藤丸君はまだ魔術師として代を重ねていないから魔力量も足りない。とりあえず目下の目標としてはガンドさえ使えるようになってくれたら有り難いかな。それに藤丸君にはそのマスター適正とレイシフト適正がある。マスター適正なんて柳星はほぼないんだから誇っていいと思うよ?』
「そんなん言ったら所長の方が歪だったろ。俺は属性的な問題で取れなかったけどマリーは何故適正がないのか不明だったろ。そっちの方がおかしいじゃねぇか・・・話を戻すぞ」
そう言って取り出したのは二つのアイテム。拳銃とマガジン
「たまーに使ってるこれだな。拳銃は特注だから名前は付いてないと思う。もしかしたら俺だけ聞いてなかった可能性はある。魔物やサーヴァントにもダメージが通るくらいの神秘は込められてる」*14
「そういえば使う時と使わない時がありますが何か分けてるのですか?拳銃の方が遠距離から攻撃できる気がするのですが」
「んー・・・単純に拳銃の弾丸・・・通常弾はカルデアの倉庫にもあるけどこっち、【起源弾】の方は数が限られてる上にあまり作れないっていう理由がある。というかそれなら
「なるほど・・・確かにフランスの時もそうでしたね」
「んでラスト。仮面だな。これは継承制みたいなので今俺の手元にあるから俺が使ってる。ハサンの仮面だな・・・そそ、中東にもハサンってのは昔あったらしいがその分家筋みたいなもんだとさ。基本的に装備条件が不明だから俺も使いこなせてない。ただし付けてる間は礼装が一個解放される。名前は覚えてるかな?」
「ええと・・・なんだっけ?」
「シバルバーだな。同じ名前に南米アステカの死の国だかがあるが関係性は不明。なにせほぼ天啓みたいなもんだからな、この手の名付けは。シバルバーは使用する度に形が変わる厄介な礼装だが使いこなせれば強いしこの時限定の宝具級の技もある。まぁ出たら勝ちみたいなもんだよ」
「それで、その天鱗で何を作ろうとしてるの?」
「ちょっと燃焼系魔術のコストカット狙えないかな*15って。まぁ流石に工房で作業だからここでやるのは俺の魔力を馴染ませる程度だけどな」
「へえ・・・そういえば船の方は手伝わなくていいの?」
「何かあったら呼ぶだろ」*16