ダンジョンで思い付き短編を書くのは間違っているだろうか   作:ミストリアン

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リクエストのモノになります

内容:静音の夢ルートでベルに兄(ザルド寄り・16ほどレベル6のロキファミリア)がいたら。
※特に名前の指定が無かったので、「アルゴノゥト」から色々もじった名前にしました


ラビット・ブラコン

 

「どりゃぁぁぁぁぁ!!」

 

…オラリオ最大派閥の一つ、ロキ・ファミリア。

 

 

 そのホームがある黄昏の館の中庭にて今、一人の青年が訓練に励んでいた。

 

 

「おっと、危ないね。腕を上げたようだけど、まだまだだよ、ゴルトノ君」

「あぐっ!!」

 

 

バチバチとスキルの力で黒い雷を纏った大剣を振るったにも拘らず、冷静に槍で弾き飛ばされ、勝敗を決した様子。

 

 

 彼の相手をしていたファミリアの団長、フィンはにやりと笑みを浮かべつつ、彼に歩み寄った。

 

 

「それにしても、今日はやけに気合が入っているね?またオッタルとの対戦を目指して、意欲が沸き上がっているのかい?」

「ああ、何度もやられても、あの強さに手を伸ばしたくなるのは男のロマンだしな。万物を糧とするスキルも絶好調で多くを喰らって力を得てきたし、今度こそ勝利を…あ、いやいや、違う。今日はそっちじゃなくて、この手紙を読んで心が浮きだっているんだ」

「それは…故郷の村からのかい?」

「そうだぜ、団長。どうやらそろそろ、俺の弟が…ベル・クラネルがこっちに来るようでな」

 

 

 

 ゴルトノと呼ばれたこの青年…齢16歳にして、ファミリアに入団してまだ4年しか経過していないにもかかわらず、レベル6にまで上り詰めた冒険者。

 

 二つ名は都市最強の王者に何度も何度も、諦めずに挑戦する不屈の精神の持ち主であることから『黒雷(ブラックボルト)()挑戦者(チャレンジャー)』と名付けられており、ファミリアの時期幹部候補の筆頭として名前もあがるほどであった。

 

 

 

 

 

 そんな彼が今日はテンションが高い理由…それは、田舎にいた彼の弟、ベル・クラネルがオラリオに来るという知らせが届いたこと。

 

 

「まぁ、血はつながっては無いが…大事な弟でな。よくもまぁ、オラリオに来ることを、あのババァから了承貰ったということをほめてやりたいぜ」

「なるほど…いや、そのババァ?とかの言いぐさは、女性にはよくないんじゃないかな?と言うか、どういう人なんだい?」

「それを細かくは言えないのが、冒険者の守秘義務だぜ」

 

 

 嘘である。

 

 まともに言ってはいけないことを、ゴルトノは理解しているのだ。

 

 

 何故ならば、大事な弟を育てていたのは、かつてこのファミリアから追放されたとある偉大なファミリアの主神…ゼウス。

 

 

 その主神の元に、後でオラリオで暗黒期の中、敵対行動をとろうとしていたザルドにアルフィア…その二人がそろっていたのだ。

 

 

 

 

 

 まぁ、どちらも冒険者としては非常に強く、後輩の糧になろうとしていたのだが…その最中で、暗黒期の中で大事な忘れ形見…アルフィアの妹が産み落としたベルがいたことで、彼らはそちらに付いた。

 

 

 

 

 それもあって、恐らくは本来、本格的に敵対していた時を考えればそこまでの者ではないが、それでも暗黒期の動きから人々からは嫌われていてもおかしくはない。

 

 それゆえに、ゴルトノは黙秘しており、嘘を見抜く神々であっても…このファミリアの主神のロキもまた、何かを見抜いているようでありつつ、特に言及しないのだ。

 

 

「まぁ、俺の場合はあっちはあっちで大変だったけどなあ…ははは、あの糞ババァ、ベルが黒竜を倒す英雄になりたいと目を輝かせたとたんに、巻き添えにして滅茶苦茶な訓練しやがって…限界を500、いや、既に5桁以上はある死線を超えさせるなよ…!!」

「漏れているよ、何か黒いモノ」

 

 

 ごぉぉぉぅっと、当時を思い出して怒りをたぎらせるゴルトノに、冷静にツッコミを入れるフィン。

 

 何があったのか知らないが、この様子では確実にろくでもないことになっていたのだろうなと思う。

 

 

 

 

 その判断は間違ってないだろう。

 

 ゴルトノもなんやかんやでクラネル一家に養子縁組され、ベルの兄としてふるまうようにされたのだが、それが思いっきり厄介な方へ傾ける羽目になった。

 

 

 

 

 そう、兄ならば、弟のためになるような手本を見せろと徹底的にアルフィア(鬼畜女帝)のもとより激しくしごかれまくったのである。

 

 

 ザルドには生暖かい目で見られつつ、ゼウスはその合間にアルフィアに軽くセクハラしようとしたら何度も吹っ飛ばされ、ベルはキラキラと兄を慕う目で見て…多種多様な視線に晒され、行き場所がある意味なかったと言えるだろう。

 

 

 

 

 

「…何にせよ、あの大畜生ババァ(鬼畜死ぬ死ぬ詐欺女)の特訓を超えてきたってことか…ふふふ、ベルが来たら、まずは酒場で苦労を分かち合いたいな」

「すっごく苦労しているのが分かるね…」

 

 

 遠い目をしながらつぶやくゴルトノの言葉に、同情するフィン。

 

 ある意味彼自身もまた、厄介な女の子(アマゾネス)に狙われているからこそ、苦労の方向性は違えども心労具合は思うところはあったのだろう。

 

 

 

 

「とりあえず、そろそろ作頃合いだろうし、オラリオの出入り口の方へ向かうか…あいつ、ほっといたらそれはそれで厄介なもの、引き寄せそうだしな」

「ん?そうなのかい?」

「ああ、間違いないだろうよ」

 

 

 

 

―――なぜなら、自慢の弟だからな。

 

 

 

 

 

 

 

 そう小さくつぶやいた、どこか照れ隠しのような声。

 

 それを耳にして、フィンは笑いつつ、どのような人物なのか楽しみになるのであった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なお後日、ベルの話をフィン経由で聞いたリヴェリアは嫌な予感がして、密かに調べた結果、アルフィアに育てられた子供だと知り、驚愕の声を上げたのは言うまでもない。

 

「…は?あの年増とか言って私を罵っていたあの女に、子供が…ええ…」

「リヴェリア様!?お気を確かに!!」

「貴女様にも娘のようなもの(アイズ)がいますから、負けてませんって!!」

 

 




リクエスト、ありがとうございました
難しいね、オリキャラっぽいの
でも確実に、兄がいたうえでアルフィア生存ルートだと、
結構苦労するのは間違いなさそうなんだよなぁ…



…イレギュラーレコードの先の二次創作、メッチャやりたいけど、
中々難しいな…ディース姉妹とかは良いとして、
原作以上の期間でじっくり美の女神に煮込まれたヤンデレが…
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