ダンジョンで思い付き短編を書くのは間違っているだろうか   作:ミストリアン

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リクエストになります

内容:静穏の夢ルートで、アルゴノゥト、フィーナが家族として暮らしていたら…



それは賑やかな夢だと道化と笑い

 

 

「…良し、お前たち、どうしてここで正座させられているのか、理解できているのなら話してみろ」」

「えっとなぁ、儂とアルゴノゥト(・・・・・・)とで、ベルと一緒に風呂に入ろうとしただけじゃぞ?」

「そうそう、僕たちはともに、風呂で背中を流し合おうとしただけなのさ!!」

 

 

「それが、私がベルと一緒に入浴中に入ろうとした理由だとでも?」

「「…てへっ☆」」

「『福音(ゴスペル)』」

ドッゴォオオオオオオオオオンン!!

「「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」」

 

 

「あ、アルお兄さぁぁぁんっ!!お爺ちゃんも一緒に吹っ飛ばされたんだけど!!」

「はぁ…いえ、大丈夫ですよ、ベル。あの兄はあれで、一応丈夫ですからね」

 

 

 

 

…とある村の中で、爆音とともに星と化した者たち。

 

その姿を見て、幼いベルは叫び声をあげるが、別の少女…フィーナは呆れたようにそうつぶやく。

 

 

「まったく、ベルの教育に悪影響を与える前に、爺もろとも引き抜いておくか?いや、もぎるか」

「何をもぐの!?」

「やめておいてくださいよ。あれでも兄さんは帰れば…いえ、ありといえばありですね」

「ありなの!?」

 

思わず突っ込むベルだが、フィーナは半分ぐらい本気だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

…アルゴノゥト。そしてフィーナ。本来ならば、この世界に二人はいない。

 

遥大昔の英雄であり、喜劇としてアルゴノゥトは語り継がれているわけだが…ベルは知らないだろう。

 

今、アル兄さんと言って慕っている相手が、その本人であるということを。

 

 

(…それで、一体いつになったら、お前たちは元の時代に帰れる(・・・・・・・)のだ?)

(えっと…多分、後一週間ぐらいでしょうか)

(まったく、あの迷惑神(ヘルメス)も厄介なことを押し付けてくるものだな…良し、あれもまとめるとするか)

 

 

 

ぼそっとベルに聞こえないように、声を潜めてアルフィアはフィーナに問いかけるが、まだそれだけ時間がかかることに関して、この厄介事を持ち込んだヘルメスも、ぶちっと爆散(ゴスペル)させることを心に決める。

 

 

そう、実はアルゴノゥトとフィーナの二名は…その大迷惑旅神(ヘルメス)がしでかしたことが原因で、この時代にやってきてしまったのだ。

 

 

 

 

 

そもそもの話、この世界においてアルフィアは…神エレボスの悪事に加担しなかった、静穏の夢(・・・・)としてオラリオで自ら贄にならずに選択した…穏やかでありつつも、同時に冒険者たちの成長にはまだ足りない世界だった。

 

 

いずれ、将来的に来るだろう黒竜との対峙に備えては、圧倒的に戦力が育っておらず、まだ何年かの余裕があるのかもしれないが、それでも戦力が欲しいところ。

 

 

そこで、ヘルメスが発案したのは…過去の英雄を、どうにか現代に呼べないかと言う事。

 

ダンジョンも何もかもなかったその時代、モンスターに恩恵無しで立ち向かっていた英雄たちを、もしも今、この時代に呼べるのであれば、それだけでも十分黒竜に対抗できるはず。

 

 

そう考えての実験が行われたとは聞いていたが…どうやら、大失敗をしでかしてしまい、道化(アルゴノゥト)(フィーナ)がこの世界に呼び出されてしまったのだ。

 

 

 

 

過去の英雄を呼べているのならば成功ではないかと思われそうだったが…何と最悪なことに、喜劇の中の最弱の英雄(・・・・・)であることには間違いなく、そのうえこの無理な時間移動のためか、戦闘力が無かったのだ。

 

 

 

かと言って、このまま放置しておくわけにもいかず…そのため、騒ぎになる前にひっそりとこの村で生活してもらって、静かに帰ってもらおうとヘルメスが提案し、ゼウスが承諾したのであった。

 

 

なお、ベルと一緒に近所の薬屋に向かっている間に、勝手に決められたことだったので、アルフィアはすぐにゼウスとヘルメスを折檻した。

 

具体的には、ゴブリンの巣にぶち込んだ。

 

 

 

 

 

 

とはいえ、一応は過去の英雄を当てに無碍に扱うわけにもいかない。

 

そのうえ、道化(アルゴノゥト)のノリは幼いベルにはよかったようで、いつの間にかアル兄さんと慕っていたことで、仕方がなく放置せずにこの村で一緒に過ごすことにしたのである。

 

 

ただし、そのノリはゼウスと似たり寄ったりだったため…今もまた、同じことをしでかしたので、ゴスペルでゴスペルし、ゴスペルったのである。

 

このゴスペルな日々が、今や普通の日常の一環に入っていることに、アルフィアは少しばかりため息をはくのであった。

 

 

「今何か、変な言い回しがあったような…」

「でも、意味は一応通じます…よね?」

 

 

 

何はともあれ、一時的とはいえ、疑似的に家族が増えたようなものであり、より一層家の中は賑やかになったと言えるだろう。

 

 

 

(…そう考えると、悪くはないかもしれぬな。ふふふ、もしもメーテリアがいたら喜劇の英雄(アルゴノゥト)に目を輝かせてたかもしれ…)

 

 

 

 

「…いや、やっぱなしだ。むかついたから、ゴスペルパンチt」

ゴンッツ!!

「理不尽っ!?」

 

 

 

…何を思ったのか、アルフィアのその考えをすぐに周囲は理解できないが、ひとまず道化がしばかれる程度なので、誰も気にしなかった。

 

 

「…まぁ、分散するから楽だと思ったが…修理が増えるな…こりゃ」

 

 

そして同時に、自身への理不尽の権化による矛先が減ったのは良いが、周囲の修繕を行う負担が増えただけではないかと、我関せずで飯を作りながらも、暴食と呼ばれたザルドは、そのうち二つ名が苦労人に解明されるのではないかと思いながら、そうつぶやくのであった。

 

 

 

「あ、ザルド叔父さん!配膳用の皿を持ってきたよ!」

「お、えらいなベルは。良いな、その調子ですくすくと育てよ」

 

 

ベルだけが癒し枠だというのは、家族全員共通の認識でもある…




リクエスト、ありがとうございました

混ぜるにはどうしようかなと思って、普通に自然に混ぜるのもありだと思ったけど、今回は|犠牲者(ヘルメス)を増やすことで対応しました


…なんやかんやで、彼らが帰る時にベルが嫌だと大泣きして、どうにかしろと物凄い理不尽の権化が蠢きそうな、それともきちんと見送れというか…



リクエストも対応中
平和なのは良いけど、ヘルメスへの負担が本編以上に増えている気がしなくもない
…あれ?だとすると同時に、別の苦労人もよりブラック労働になって…考えないでおこう。
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