緋弾のアリア ~藤堂高志の物語(仮)~   作:Tashi

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第2弾

 

キーンコーンカーンコーン

 

ガラガラ

 

チャイムと同時にキンジが教室に入って来たが、キンジの格好はどう見ても朝学校に来る格好じゃない。

 

制服は砂まみれで頬からは血が出ている。

 

「キンジは朝から何やっているんだよ」

 

「聞かないでくれ・・・」

 

「分かったがほれこれ使え」

 

そういって俺は財布から大きめの絆創膏をわたす。

 

「べつに、そんなのいらねえよ」

 

「念のためだよ」

 

そういってキンジの頬に絆創膏を張ると

 

「ターくんもキーくんも朝からムフフな関係ですか?」

 

理子がおちょくってくる。

 

「「違うわ!」」

 

そんないつも通りの朝を過ごしていたが、そんな平穏もここまでであった。

 

 

 

「先生、あたしあいつの隣の席に座りたい」

 

神崎さんの一言で2-Aの教室は一気にざわめきだした。

 

ハァーーー!

 

えぇーーー!

 

キンジはずりっ、とイスから転げ落ちる。

 

「よ・・・良かったなキンジ!なんか知らないがお前にも春が来たぞ!先生!オレ、転校生と席変わりますよ!」

 

キンジの隣に座っていた武藤が満面の笑みで席を立つ。

 

「あらあら。最近の女子高生は積極的ねぇー。じゃあ武藤くん、席代わってあげて」

 

先生は嬉しそうに神崎さんとキンジを交互に見てから、武藤の提案をOKしてしまった。

 

わーわー。ぱちぱち。

 

キンジ・・・お前ほんとフラグを立てるのが好きだなぁ。

 

「キンジ、これ。さっきのベルト」

 

キンジがベルトをキャッチすると

 

「理子分かった!分かっちゃった!これ、フラグばっきばきに立ってるよ!」

 

キンジの左隣に座っていた理子がガタン!と席を立った。

 

「キーくん、ベルトをしてない!そしてそのベルトをツインテールさんが持っていた!これ、謎でしょ!?でも理子には推理できた!できちゃった!」

 

神崎さんと同じくらいの身長の理子は、探偵科で情報収集が並外れうまい奴だ。

 

でも中身はバカで武偵校の制服をヒラヒラなフリルだらけの服に魔改造している。

 

「キーくんは彼女の前でベルトを取る何らかの行為・・・・・・をした!そして彼女の部屋にベルトを忘れてきた!つまり2人は――熱い熱い、恋愛の真っ最中なんだよ!」

 

ツーサイドアップに結ったゆるい天然パーマの髪をぴょんぴょんさせながら、理子は推理をぶちまける。

 

キンジと神崎さんが恋人・・・・

 

ブゥーーー!

 

面白すぎる。

 

てか、端から見たら小学生を誘拐しようとしている不審者にしか見えないな。

 

さっきの理子の発言でクラスの盛り上がりはピークに達していた。

 

「キ、キンジがこんなカワイイ子といつの間に!?」

 

「影の薄い奴だと思っていたのに」

 

「女子どころか他人に興味なさそうなくせに、裏でそんなことを!?」

 

「藤堂君とデキてるに一票」

 

「両性愛者のホモでロリコンてヤバイな」

 

「フケツ!」

 

武偵校の生徒はこの一般科目でのクラス分けとは別に、それぞれの専門科目で部活のように組や学年を超えて学ぶ。ので、生徒同士の顔見知り率は高いので、新学期初日でも息が合う。

 

キンジ奴ずいぶん叩かれているないい気味だ・・・・・

 

「おい!ちょっと待て!誰だ、おれとキンジがデキてるって言った奴は!」

 

しーーん

 

「絶対見つけて〆るからな覚悟し」

 

ずぎゅんずぎゅん!

 

鳴り響いた2連発の銃声が、クラスを一気に凍り付かせた。

 

今の銃声はおれが撃ったものではない。

 

キンジ達方を見ると

 

―――真っ赤になった神崎さんが、二丁拳銃を撃ったのである。

 

「恋愛なんて・・・・・くっだらない!」

 

翼のように広げたその両腕の先には、左右の壁に一発ずつ穴が空いていた。

 

チンチンチチーン……

 

拳銃から排出された空薬莢が床に落ちて、静けさをさらに引き立てる。

 

理子は前衛舞踏みたいなポーズで体をよじらせたまま、ず、ずず、と着席した。

 

……武偵校では、射撃場以外での発砲は『必要以上にしないこと』となっている。つまり、してもいい。

 

だが、新学期の自己紹介でいきなり発砲したのは、コイツが初めてだろう。

 

「全員覚えておきなさい!そういうバカなことを言うヤツには・・・」

 

それが、神崎・H・アリアが武偵校のみんなに発した――最初のセリフだった。

 

「――――風穴あけるわよ」

 

 





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