ショタコンお兄さん転生者とお兄さん好きショタ転生者が好き勝手やる話。   作:タルタルソースネクスト

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なんか出会い納得いかないから書き直した!!!



第1話

 人を殺したら前世を思い出した件について。

 

 

 そんなタイトルで本が書けそうだなぁ、とぼんやり考える。目の前には、血を流して倒れている男。そして自分の手を見れば、真っ赤に染まっている。

 

「………」

 

 あーあ、どうしよこれ。

 

 

 まずは状況を整理しよう。

 僕は工藤優楽。現在幼稚園生。そして工藤という名字からもわかるように、3歩歩けば人が死に、春になれば爆発が起こる作品―――「名探偵コナン」の世界に、主人公の双子の弟として転生した。

 

 もうこの時点でお腹いっぱいである。最近よくある流れでいくと、家族と殺人や死体についての価値観が違い病んでいき、警察学校組と会って救われて…!?みたいなやつになる予感しかない。

 

 だが。 

 

 それはこの目の前の惨状がなければの話だ。

 

 頭が良く、運動神経も良く。好奇心旺盛だった"僕"は、蘭ちゃんたちと遊んでいた公園からふらふらと抜け出して探検していた。だが、工藤家の人間ということは顔も良いということで。

 

『…ねぇ、君迷子かな?』

 

 お家まで送ってあげようか?

 

 なぁんて言う変態に声を掛けられるのも、ある意味必然だったと言えるだろう。

 

 そこでいらない、変態!とでも言えればよかったものの、まだ幼い身ではそれも難しく。路地裏に連れてこられ、そこでようやく抵抗して―

 

 

 その末に出来上がったのが、この返り血まみれの子供と倒れている男という光景である。

 

 

 

 え、ほんとにどうしよ…。流石に人殺してたらやばいか…? 

 今バレなかったとしても、家に帰れば推理マスターの父と兄が待っていることは確定している。兄はともかく父をごまかすのはこう…その…かなりむずかしい。(やわらかい表現)

 

 ふむ。最早開き直って犯罪者ルートを開くのもありかもしれない。

 

 そう考えていた矢先――

 

 

「えっ…?」

 

 

 ――一人の男の声が、路地裏に響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 見上げると、そこには。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 もう、すっっっっっごいどタイプの、イケメンが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 目を見開いて、立っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…」

「………」

「えー、っと…その、そこに転がってる死体ってさぁ、君が…」

「………」

「あのー…?」

 

 

 それどころじゃない。どタイプすぎて話が一切入ってこない。

 長髪に、泣きぼくろに、バチバチに開けたピアス。

 そして垂れ目!!!!!!!

 

 そしてトドメにスーツ(ちょっと着崩してる)ときた。

 

 

 は?????ちょっとキレそう(理不尽)

 

 

「ね、ねぇ…」

 

 いや、僕よ。まずは落ち着いて行動が大事。

 そう、ここで変にキョドらず、あくまで普通の可愛い男の子になることで、もしかしたら原作も見れるかもしれない…!キッド推しの僕からするとキッド絡みは見たい。もう全部みたい。シンガポールだって行きたい。

 

 

 故に!!ここでするべき行動は!!

 

 僕は死体に近づくと、近くにあった金属の棒で思いっきり殴った。

 

「!?」

 

 以外と硬い。死んでもまだ執念深い。

 

「な、何してるの…?」

「証拠隠滅のために解体をしようとしてます」

「!!??!?!!?」

 

 

 そう、すべての諸悪の根源であるこの変態ショタコンおっさんの死体を片付ける!

 こいつさえいなければなんの問題もなく原作が見れたのに…と思わない気持ちもないが!そのおかげで好みドンピシャのイケメンに会えたのでよしとする。

 

 さて、もう一振り―

 

 

「ま、待って!」

「!」

 

 

 話しかけてきた…だと…!?

 

 これはなんだ???え??僕だよね????

 夢?これがドリーミーってこと?

 

「この人なんだけど、お兄さんが探してた人でね。もうずーっと探してたんだ。お話しないといけないこともあるから、ここからはお兄さんに任せてくれないかな?」

 

 喋り方まで良いとは。うーん、なんらかの賞を贈れるレベルになってきた。

 

「…いーよ」

 

 

 それに比べて自分!!!コミュ障にも程がある!!!!

 あぁもう変に答えちゃうから超気まずい!すごく気まずい!!!

 

 

「君はどこから来たの?」

「ん…、あそこのこーえん」

 

 もういいです!元気になんてコミュ障には無理なので!!!!単語で!!!喋らせてもらいます!!

 

「一人で戻れるかな?」

 

 優しい顔をして聞いてくれたイケメンに対し、こくりと頷きその場を離れようとしたところで―

 

「…!」

 

 

 こつ、と誰かの足音が聞こえたと思った次の瞬間。

 僕はイケメンに抱きしめられた。

 

 

「!!?!?」

 

 

 

 そして、現れたのは。

 

 

「よぉ、始末は済んだのか?」

 

 

 ――ルシアン。

 

 

 長い銀髪。黒ずくめの服。煙草を吸うその姿は、過去に見たことがあるもので。

 

「終わったよ、ジン」

 

 ということはつまり。

 

 少し焦った様子で話している、この人も黒の組織の幹部…!!!

 

 

 素晴らしすぎる、この顔と喋り方でさらに幹部!!あな恐ろしき二次元、こんなことがあっていいのだろうか。属性を盛りすぎな気がする。

 

 

「…ねージン、おれこの子気に入っちゃったから育てるね」

 

 それは家族になってってコト!!??!!?

 少し照れるけどもはやプロポーズ…!!いや落ち着け、ここでこの言葉がでる即ち、この人が潜入捜査官の可能性がある……!!

 いやあ転生してこんなご褒美があるなんて!!今なら死体百個は見れるし推理ショーの後デザートまでいける。

 

「ほう…?」

「この子がコイツ殺したんだよ」

「!」

「それにね、おれが来た時に死体解体しようとしたんだよね、証拠隠滅!って」

「…」

 

 

 ジンニキ頼む…!!僕にイケメンと家族になる権利をください!!お兄さんを!!僕に!!

 

「俺は面倒見ないからな」 

 

 

 ktkr!!!!!!

 勝利です。対戦ありがとうございました。

 

 

 スタスタと去っていったジンニキには幸運が降りかかるよう祈っておいた。ありがとう。ポンコツって言っててごめんね。

 

「あぶな〜…ジンニキポンコツでよかった……」

 

 そして僕の耳は聞き逃さなかったぜ!!今ジンニキって言った?ジンニキって言ったよね!!?

 さあ行け僕。ここがコミュ力の見せどころ…!

 

 

「お兄さんって…転生してる…??」

「へ、」

 

 ミスったーーー!!!

 いやどうすんのただの語彙が不思議なだけの人だったら!

あ「何言ってんの…?」みたいな顔でこっち見てる!やめて!!!僕は正常なのに!

 

 

「…えっとぉ〜、」

 

 頭おかしい子になってる!!もう終わりです、鬱だ!辛い!!

 

「見た目は子供、頭脳は〜?」

「大人!!」

 

 いや転生者であってんのかい!

 

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