スーパー特撮ヒーロー大戦   作:ウェステール

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〜科学の戦士編〜11

クルーザーが倒した黒服と、オレが蜂の巣にした蜘蛛男は、命の灯が消えたと同時に白い泡となって散った。

死体の処理とか、面倒な事にならずに済んで良かった。

これで人体が残ったりしたら、結構ヤバかったよな。

くわばらくわばら。

 

オレは変身を解くと、“唖然とする彫像”と化した京子の前に立った。

 

「なぁなぁ、見てた?オレの変身!」

 

他者の生命を奪っているとは思えない能天気なオレの声に、しかし京子は小さな悲鳴を上げると一歩退く。

……………

まぁ確かに悪党で化物とはいえ、殺人だもんなぁ……

そりゃ引くよなぁ……

さすがのオレも落ち込んでいると、ロボットモードのままのクルーザーがサイドミラーをオレに向けた。

 

……………あ。

 

そこに映っていたのは、蜘蛛男に殴られたダメージで下顎の左半分の表皮がめくれ、某殺人サイボーグじみたメタリックな骨を露出させた人間擬き、つまりオレの姿だった。

慌ててマイクロチップのデータを検索し、予備の表皮を召喚転送する。

よし。イケメン復活。

 

「いやぁゴメンゴメン。このガワがこんなに脆いとは知らなくってさぁ」

 

努めて明るく話しかける。

我ながら成功していたかどうかは自信がない。

 

数分の沈黙の後、先に口を開いたのは京子だった。

 

「……いつから?」

「は?」

「いつから、そんな事になってたの?」

 

義体の事、か?

 

「前にバイクで事故った話、しただろ?奇跡の生還!って」

「そんな前から⁉︎」

「変身とかは、ついさっき出来る様になったばかりなんだけどね」

 

京子の体が小刻みに震える。

あぁ、そうだよなぁ。

知らない内に幼馴染が全身サイボーグとかなってたら、オレなら引くもんなぁ。

しかもソイツが人を殺すとか、最悪だよなぁ……

 

「…………ふ…………」

「ふ?」

「っっっざけんなぁ!」

 

炸裂する、京子の右ストレート。

ダメージなぞ皆無なのに、オレはその鬼迫に押されてひっくり返った。

京子はダウンしたオレに馬乗りになると、オレの胸ぐらを掴む。

 

「そんな大事なこと、なんであたしに黙ってたのよ!」

 

怒るとこソコかよ!

 

「いやぁ、ショック与えるのもアレだし、京子ちゃんからこの体の事が外部にバレてもマズイし……ね?」

「ほほぉ……つまりあんたはあたしを信用出来ないと?」

「あ、いや!決してそんな……」

 

あれ?

蜘蛛男と戦ってる時よかピンチじゃね?オレ。

こういう時は、下手に抵抗しない方が良い。

オレはマジな顔で京子の体を抱え上げ、オレの上から下ろすと……………

 

 

「ほんっと、スイマセンっした!」

 

 

その場で土下座を決めた。

 

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