スーパー特撮ヒーロー大戦   作:ウェステール

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〜怒りの戦士編〜8

「そ、それがお前の……怪人態か」

「“怪人”……ねぇ。手前ぇ等と同等に語ってもらいたかぁねぇな」

 

力を手に入れ、教団に敵対することを決めた以上、教団と同じ『改造人間』を名乗るつもりは毛頭無い。

俺は、教団を抜けた時にどう名乗るかを、随分前から決めていた。

 

そう、教団側にとってはクソ忌々しい“あの名前”を。

視界の隅を走る放電が、更なるインスピレーションを与える。

 

「俺は……『仮面ライダー』……『仮面ライダースパーク』だ!」

 

ヒルコウモリが突進してきた。

鉤爪を揃えて貫手を放って来る。

速い……つもりなんだろうな。

欠伸が出るぜ。

俺は頭をズラして貫手を躱すと、奴の顔面にカウンターパンチを叩き込んだ。

グシャリと鼻骨の砕ける感触。

鼻血を吹き出し、歯を撒き散らして吹き飛ぶヒルコウモリを見て、俺は確信した。

 

俺は……強い。

少なくともこの野郎よりは。

 

ヒルコウモリは這々の体で立ち上がると、唇を突き出して溶解液を放った。

俺は腕で受ける。

白煙を出す俺の腕を見て、奴は僅かな勝機を見出しただろうか?

血塗れの奴の顔が、歓喜の形に歪む。

まぁ、希望を持つのはいいこった。

それに付き合うつもりはないが。

 

次の瞬間、背部の触手が俺の腕の装甲を削り取った。

布状の触手は鋭利な刃物だ。

薄皮一枚を削る精度に、そして何より絶望の相を浮かべるヒルコウモリの野郎に、俺は満足した。

 

もうヒルコウモリに士気は無かった。

逃走を選択したのであろう奴は、先ずは空へと逃れた。

一気に高度100メートルへ。

さすがにジャンプしても余裕で躱されるだろう。

 

ーーーーならば。

 

俺は天空に向けて人差し指を掲げた。

指先から、一条の雷光が曇天に刺さる。

……喰らいやがれ。

 

「サンダァァァ、アロォォォォ!」

 

黒雲から撃ち出された雷矢は、狙い過たずヒルコウモリの羽根を撃ち抜いた。

 

「ば、バカなぁぁぁぁ!」

 

今までにも落雷を受けた事があるのだろう、驚愕にヒルコウモリが叫ぶ。

天然自然の雷なら、改造人間にゃ効かねぇだろうよ。

……だがな、手前ぇの受けたその落雷は、俺が放った一撃を含んでるんだぜ。

異界の住人が放った雷が異界の住人に効くのは、当たり前だ。

 

無様に錐揉み墜落するヒルコウモリの落下点で、俺は拳を溜めて待ち構えた。

電撃のエネルギーを右手に籠める。

片羽を喪った奴には、避ける技倆も余裕も無かった。

 

「雷打ァァ、ナックル!」

 

目の前に落ちるヒルコウモリの左胸に、俺は右拳を捻じ込んだ。

そして全力の雷撃。

パンチの威力+電撃のパワーを食らって吹き飛ぶ奴の胸には、焼け焦げた風穴が空いていた。

 

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