スーパー特撮ヒーロー大戦   作:ウェステール

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〜怒りの戦士編〜10

一週間後ーーーー

 

都心から少し離れたベッドタウン。

 

町の外れに、小さな喫茶店がオープンした。

 

メニューはコーヒーとケーキのみ。

明るくて気立ての良い、メイド服のウェイトレスと、コーヒーを淹れる腕はあるが愛想の無い店長の二人で切り盛りするその店は、名を『レディバード』という。

 

 

言うまでもないが、俺が用意しておいたアジトだ。

 

喫茶店なんぞ始める気はなかったが、百合の「何かしら活動していた方が、周囲に怪しまれずに済みますよ」という言に従って、開店する羽目になった。

潜伏期間中に俺が淹れていたコーヒーが、殊の外美味かった事から閃いたらしい。

活動資金は潤沢に用意してあるが、ただ浪費するよりは補充しながらの方が良いに決まってる。

客層からの情報も手に入る可能性も考えると、ここは百合の提言に従った方が得策だと判断した。

 

実際、常連になってる客の中にはオカルトマニアの“自称”霊媒師や、警察関係者なども居り、教団の裏活動を察知するのに役立ちそうだ。

 

百合は、成り行きで助けた割には意外な拾い物だった。

家事全般はそつなくこなすし、愛想が良く情報収集も上手い。

今日もまた、客達の噂話から教団の仕業らしい案件を仕入れて来やがった。

 

 

ーーーー午後六時。

 

 

早目に店じまいして、俺達は教団が薬物の製造材料を運ぶトラックのルートへと向かった。

 

普段から頻繁に「豆の買い付け」等と称して店を閉める為、営業時間がランダムだということは周知させてある。

 

 

ーーーー午後八時。

 

 

片田舎の山道を走るトラックを見下ろす位置に、俺達は居た。

百合はトラックの後ろに回り込んで逃走経路を潰し、俺は正面から叩く。

ここニ、三日で確立した常套手段だ。

 

「晶様の変身は、隠密行動には向きませんものね」

 

楽しそうに言う百合。

まぁ、事実ではあるしな。

 

「俺にゃ隠密行動なんて必要ねぇ。真っ正面から正々堂々、完膚無きまでにブッ潰すまでよ!」

 

俺は道路に飛び出し、身構える。

 

「コイルアーム!変身!」

 

今日もまた、雷光が天空へと立ち昇る。

目の前に現れた真紅の人影に、トラックは急停車どころか加速して体当たりを敢行して来た。

俺が受け止めるのと同時に、トラックの背後に変身した百合が到達し、こちらは引き止めに入る。

急な制動で運転手はフロントガラスに頭を強打して昏倒。

助手席の同乗者はガラスを突き破って俺の傍に着地した。

 

「貴っ様ぁ……何者だ!」

 

いつも通りの誰何に、いい加減嫌気もさすな。

名乗った相手を悉く葬ってるんだから、仕方ないと言えば仕方ない。

 

「俺は手前ぇらの天敵、仮面ライダースパークだ。冥土の土産に覚えておきな」

 

助手席の男は急速に輪郭を崩し、怪物へと変貌する。

その化物具合が、俺の中にユリ姉の死に様を思い出させる。

血液が沸騰し、ドス黒い怒りが俺を染める。

この感覚は、恐らく教団を潰さない限り俺につきまとうだろう。

 

上等だーーーー

 

ゴア教団は、この仮面ライダースパークが根こそぎ駆逐してやらぁ!

さぁ、覚悟しやがれ!教団のクズ共!

 

 

〜怒りの戦士編〜完




イメージCV:
城 晶(仮面ライダースパーク):中井和哉
鳩羽百合:水谷優子
研究員A:菊池正美
蛭田(ヒルコウモリ):津久井教生
怪人A:島田敏
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