スーパー特撮ヒーロー大戦   作:ウェステール

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〜科学の戦士編〜5

アンドロイド達の献身的な抵抗のお陰で、黒服女は爺さんの居住区画までは侵攻出来なかった様だ。

 

だが、無傷の居住区画にも爺さんの姿は無い。

あんにゃろう、人を呼び出しといて留守とはナメやがって……

 

などと聞こえるように呟きつつ内部を探索していると、廊下の一部でセンサーが反応した。

 

「深海圭介様ヲ確認、るーとノろっくヲ解除シマス」

 

電子音声と共に、壁に通路が現れる。

まぁた改築しやがったのか、私有地の地下500メートルだからと好き勝手に。

爺さん無駄なアグレッシブさに呆れつつ、通路を進む。

 

行き着いた部屋には、人一人が余裕で収まるサイズの円柱形のガラスケースが鎮座していた。

台座にはカラフルなチューブやら配線やらがゴチャゴチャと繋がれ、さながら触手モンスターだ。

 

こいつぁ確か、爺さんが開発に成功したものの「世界のバランスが崩れる」とか何とか言って封印した、物質転送装置じゃないか。

これが“素晴らしい誕生日プレゼント”……じゃないよな?

 

と、物質転送装置が電光を放って震え始めた。

オレの入室を起動キーに設定してたのか。

 

ガラスケース内を走る電光は次第に数と太さを増し、埋め尽くす。

轟音と共に電光が消え去ると、ガラスケースの中には一本の腕時計と、一枚のマイクロチップ。

それと、一通の手紙が置かれていた。

 

 

 

手紙は、ある意味爺さんの遺書だった。

 

爺さんは、ショッカー潰滅後も密かに改造人間について研究していた。

その人智を越えた能力に、魅せられでもしたのだろう。

そして、とうとう改造人間の原理に辿り着いた。

同時に、ショッカーの裏で改造人間を創り出していた組織の存在にも。

 

 

ゴア教団ーーーー

 

このいかにも怪しげなネーミングのカルト団体が、ショッカーに改造人間の技術を提供していた。

 

奴等は既に世界に浸透を開始しており、近く人間世界に牙を剥くであろう事を予見した爺さんは、奴等に対抗し得る力を求め、とうとうそれを手に入れた。

だが、それに気付いた連中は、爺さんに食指を伸ばしてきた。

 

つまり、組織に協力しろ(さもなくば死ね)ってことか。

 

で、爺さんは奴等の手の届かない場所に逃げる事にした、と。

 

 

マテリアル・スペース?

科学者の理想郷?

 

 

よく分からんが、どうやら冥土に行ったというワケではなさそうだ。

こっちからコンタクトが取れない以上、死んでるのと変わらんが。

 

 

“素晴らしい誕生日プレゼント”ってのと、この遺書もどきとどういう関係があるんだ?

それとも、その組織とやらから逃げるからプレゼントは無しよ、って事なのか?

 

なんとなく釈然としないまま、オレはマイクロチップに手を伸ばした。

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