ガンダムSEED 太陽の少女   作:黄金鷹

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今回は余り話が進みませんでした。申し訳ありません


第十話 ユニウスセブン

アスランが議員達にGの性能について説明する

 

「・・・以上が連合のモビルスーツの性能です」

「こんなものを作り上げるとは・・・ナチュラルめ!」

「でもまだ試作機段階なんでしょ?たった5機のモビルスーツなど脅威には」

「だが、ここまで来れば量産は目前だ。その時になって慌てればいいとでもおっしゃるのか?」

「問題はそれだけではありません」

 

エリスが立ち上がり議員達の会話に混ざる

 

「おい、エリス」

「なんだね、君は?」

「失礼しました。私はクルーゼ隊所属のエリス・シルファと申します。先の強奪作戦に参加し、また連合のモビルスーツと交戦もしました」

「そうか。それで、今話した5機のモビルスーツ以外にも他に問題があるとでも言うのか?」

「はい。まず、先の強奪作戦の際に5機のうち4機は強奪に成功し、残り1機も直接戦闘して奪えば良い状態でした。連合のモビルスーツは凄まじい性能ではありますが、それを動かす為のOSは完成しておらず、あの時点ではハッキリ言って案山子程度にしかならないものでした。ですが、こちらをご覧下さい」

 

ミゲルのジンの視点の映像が出される

ジンと戦闘するプロトの姿が映し出される

 

「エリス・・・いつの間にこんなものを」

「私も知らなかったよ、アスラン。いつの間に準備していたことやら」

 

アスランもクルーゼもアークエンジェルを追っている忙しい中でこれだけの資料を用意していたエリスに驚きを隠せなかった

 

「この機体は?例の新型5機とは違う様だが」

「申し訳ありませんが、この機体については未だ情報不足で分かっておりません。おそらく6機目の新型だと思われますが・・・

 この機体もこの動きから分かる様に、OSは未完成の様です。しかしその状態でここまで動けるのは、我々ザフトのパイロットでも難しいとは思います」

「確かに・・・残ったストライクは途中でOSを書き換えるまでは歩くことすら出来ないポンコツだったからな」

「なら何だと言うんだ!まさか我々コーディネイター以上に動かせるナチュラルが現れたとでも言うのか!」

「この機体が他より優れているという可能性は無いのか?」

 

プロトの存在に盛り上がる議員たち

 

「静粛に。謎の6機目の存在がいたのは分かった。しかしそれだけなら相手の戦力が増えただけにすぎない筈。それともこの機体に何か秘密が?」

「はい。中のパイロットも気になりますが、この機体だけ何故隠されていたのか今までわからなかったのです。ですが、こちらを見て下さい」

 

プロトと戦闘するバスターの視点の映像が流れる

 

「こちらは強奪した4機のモビルスーツの1機、バスターの視点映像です」

「ふむ、中々やる様だが、他5機とも大差は無いように感じるが」

「問題はこの後です」

 

フェイズシフトダウンしたプロトを抱えて撤退するイージス

メビウスゼロの攻撃でプロトを離してしまうイージス

逃げるプロトにミサイルを放ち、直撃させるバスター

煙の中からフェイズシフト装甲を纏い、無傷のプロトがバスターに襲い掛かる

 

「この映像に何か問題でも?」

「まず、フェイズシフト装甲は電力を消費して展開するものです。一度切れたら戦場でエネルギーを回復させる手段はありません。ストライクはバックパックを交換して電力補給を行える様ですが、この機体にその形跡はありません」

「単純に余力を残していただけでは?」

「それならミサイルが当たる前にバスターに向かうか、イージスに捕まった時に奇襲するなど他の選択も取れる筈です。この時点では抵抗する術は無かった。しかし突如エネルギーを回復させ、反撃に出る事が出来た。これこそ私がこの機体を危惧する理由です」

「と言うと?」

「この機体は時間経過による電力回復機能があると思われます。少なくともこの短時間で戦闘可能になる程に・・・私はこの機体に核エンジンが入っていると考えています」

 

議員達が騒めき始める

 

「核エンジンだと‼︎そんなものある筈ないだろ!」

「そうだ!核は我々が使用出来ないようにした!そんな事はありえない」

「静粛に。だが、流石に拡大解釈では無いのか?何か根拠でもあると言うのかな?」

「いえ、状況を元にした私の考察でしかありません。ですが、それなら不明だった事に全て説明が付きます。

 他5機と違いこの機体だけここまで隠されていた事、あそこまで使いこなせるパイロットをこの機体に乗せていること、エネルギー切れで逃げてたのに突如回復して攻撃した事・・・連合はこの機体に入っている核を使える為の何かを開発することが本命で、それが戦闘で使えるかの試験の段階なのではと考えています」

 

エリスの考察に動揺が走る議員達。ニュートロンジャマーによって封じた筈の核。それを再び地球軍が使える様になったという事は、また血のバレンタインの様な悲劇が起こる可能性が出てくる事だからだ。

 

「そんな馬鹿な・・・」

「いくらなんでもそんな訳・・・」

「しかし、もしこの推察が合っていたとしたら・・・」

「クルーゼ隊長、貴方はコレについてどう考えますか?」

「はい。流石に状況証拠だけで彼女の言葉全てを信じる事は出来ません。しかしただの被害妄想だと笑い飛ばす事は出来ません。この機体だけならともかく、核を連合が使用出来る様になれば、あの血のバレンタインの再来もありえない話では無いでしょう」

 

クルーゼの言葉にその場の全員が言葉を無くす。

全てがエリスの考察通りでは無いにしても、それだけの可能性が出てきた時点でプラントにとってはまた血のバレンタインの様な事が起こるか分からなくなるからだった。

 

「私は彼女の言葉を信じよう」

「ザラ国防委員長!しかし」

「もし奴らが核兵器を持ち出す様な事があれば、危険なのはプラントに住むコーディネイター全てだ。もしもの事が無いようにせねばならんのだ!我々は」

「だとしても、一体どうするつもりで?」

「決まっている。奴らに負けない様に、戦争を終わらせる為の力がいる。終わらせる為のな・・・」

 

評議会を終え、解散する議員達

「アスラン」

「クライン議長閣下」

「そう他人行儀な礼をしてくれるな」

「いえ、これは」

「ようやく君が戻ったといえば今度はラクスが仕事でおらん。全く、君らはいつ会う時間が取れるのかな?」

「はぁ、申し訳ありません」

「私に謝られてもな。しかしまた大変な事になりそうだな。君の父上の言う事も分かるのだがな・・・」

「アスラン・ザラ!あの新造艦とモビルスーツを追う。ラコーニとポルトの隊が私の指揮下に入る。出航は72時間後だ」

「はっ!」

「失礼致します。クライン議長閣下」

 

ユニウスセブンに折り紙の花を献花するアークエンジェルクルー

黙祷するアークエンジェルクルー

 

「キラはフラガ大尉とポッドの護衛をお願い。私は周辺の様子を見てくる」

「分かった。気をつけて、セナ」

 

プロトがその場を離れる

砕氷を開始するポッド

 

「あとどのくらい?」

「4時間ってところですかね。弾薬の方はあと一往復で終了ですが」

「そう・・・水はここしか無かったとはいえ、ユニウスセブンから物資を調達する事になるなんてね」

「仕方ないですよ、艦長。我々が生きる為にはこれしか・・・」

「ええ、分かっているわ・・・」

 

ストライクが民間船とジンを発見する

 

「強行偵察型!なんでこんなとこに・・・」

 

ジンにライフルを向けロックする

 

「行け、行ってくれ。そのまま・・・よし・・・はっ!」

 

通り過ぎるジンに安心したのも束の間、ジンが船外活動中のポッドに気付き近づく

 

「クソッ!なんで気づくんだよ!」

(セナもフラガ大尉もいない。僕がやるしか・・・)

 

ストライクのライフルでジンのコクピットを撃ち抜く

 

「ありがとう、キラ」

「マジで死ぬところだったぜ」

「坊主、どうし」

 

通信を切るキラ

 

「くっ・・・僕は・・・」

 

ユニウスセブンの周りを飛ぶプロトがジンの爆発に気づく

 

「今のは!何があったんですか!」

「ジンの爆発よ。ポッドに気づいて近づいたところをキラ君が倒してくれたのよ」

「そうですか・・・分かりました」

(とりあえず被害は出てなさそうね、良かった。けどキラは大丈夫かな?・・・ん?)

 

プロトが救命ポッドに気づく

 

「救命ポッド・・・こんなところに」

 

救命ポッドを抱えてアークエンジェルに戻るプロト

 

「つくづく君は落とし物を拾うのが好きな様だな」

「すみません、ナタルさん」

 

ただでさえ民間人を受け入れた結果、食料や水が不足して今回の事態になったのだ。また増えたとなれば話しは変わってくるのだった。

 

「開けますぜ」

 

ポッドの扉が開き、ピンクのハロが出てくる

 

「ハロー、ハロー、ラクス」

「ありがとう、ご苦労様です」

 

中からラクスが飛び出してくる

そのままどこかに飛んで行きそうになる

 

「あら?あらあら」

「ちょっ、どこへ行くのよ、もう」

 

セナがラクスのとこに飛び、ラクスを抱える

 

「おお、良い目の保養になるな」

「そうだな、綺麗な子が二人並ぶと絵になるね〜」

「フラガ大尉、やらしいですよ」

「よっと・・・ほら、もっと引っ付きなよ。離れないよう捕まってて」

 

ラクスに密着する様に抱きかかえるセナ

 

「ありがとうございます」

「もう、無重力空間で飛ぶなら気をつけないと・・・って近くで見るとホントに綺麗な顔ね、羨ましいわね」

「ふふ、貴女も可愛らしいですわよ」

「そうかしら?とりあえずアッチ、戻るわよ」

 

セナが壁を蹴ってラクスと共に戻る

 

「なんとか戻れましたね。ありがとうございます。運動神経、凄いんですね」

「まぁ、慣れたら早いもんよ。ね?」

「いや、セナくらいだよ。あんなに慣れているのは」

「セナさんって言う名前なんですね・・・あら?これはザフトの艦ではありませんのね」

「ソウダナー」

「えっと・・・貴女、一体誰なの?」




ザフト側と連合側でプロトの認識の違いを敢えて強調させました。
この認識の差が、後の展開に関わります。
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