ガンダムSEED 太陽の少女   作:黄金鷹

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今回はさっくりと進みがちです。


第二十話 海

明けの砂漠の基地で宴をする一同

 

「ぷはぁ。美味しいわね」

「よく飲むな、艦長さんは・・・これからアンタらはどうするんだ?またザフトは来るぞ、多分な」

「決まっている。来るならまた戦うだけだ」

「そうか・・・ま、頑張れよ」

「おう、そっちも気をつけてな。ところであのお嬢ちゃんは?さっきから見当たらないが・・・」

「セナの事か?ちょっと気分が優れないらしくてな・・・」

「そうか。虎を倒してくれた彼女にみんなお礼をしたがっていたからな。無論、俺もだが」

「ああ。後で俺から言っといてやるよ。アンタらの気持ちは伝わってると思うぜ」

 

岩場の頂上で一人佇むセナ

 

「こんなところに居たの、セナ?」

 

後ろからキラが近付く

 

「キラ・・・どうしたの?」

「いや、セナこそこんなところで・・・」

「ちょっとね・・・殺す以外に、道は無かったのかなって」

「セナ・・・セナが悪い訳じゃ無いよ。だから・・・その・・・気にするな、とは言えないけど、落ち込みすぎないでね」

「何それ?励ましてるの?だとしたら下手ね」

「えぇ・・・とりあえず、もう寝たら?明日には海に出るわけだから、休んだ方がいいよ。僕も今日はもうゆっくりするからさ」

「・・・うん、今日はそうする・・・おやすみ、キラ」

 

二人でアークエンジェルに戻って行く

 

(やっぱりバルトフェルドさんの事、気にしてるよな・・・しばらくはそっとするしかないかな。立ち直るまでは今度こそ、僕が・・・)

 

翌日に海に出るアークエンジェル

甲板でくつろぐミリアリア達

 

「はぁ〜気持ちいいー」

「地球の海〜すげー久しぶり〜」

「でもなんか変な感じ」

「そっかぁ、カズイは海初めてか?」

「うん」

「ヘリオポリス生まれだもんな」

「うん。砂漠にも驚いたけどさ、なんかこっちのが怖いな。深いところはすごく深いんだろ?」

「ああ」

「怪獣がいるかもよ?」

「えぇ!」

「何言ってんだよ、ミリィ」

 

ミリアリア達とは違う甲板で俯くセナ

 

「なんだ、お前もデッキに出てたのか」

 

後ろからカガリがやってくる

 

「カガリ・・・」

「ん?セナ、お前泣いてたのか?」

「・・・今は放っておいて欲しいんだけど」

「そうもいくか。ったく」

 

セナにハグするカガリ

 

「え、ちょ、ちょっと・・・」

「よしよし、大丈夫だ、大丈夫だから」

「カガリ・・・」

「落ち着いたか?」

「う、うん」

「あ、勘違いするなよ?これはただ泣いてる子は放って置けないだけだからな。変な勘違いはするなよ」

「しないよ・・・私をなんだと思ってるわけ・・・」

「だってお前、フレイって子とベッドであんな・・・」

「だから違う!あれはフレイが・・・」

「こんなところに居たんだ、セナ」

 

後ろからキラがやって来る

 

「キラか・・・どうしたの?」

「いや、セナが大丈夫かなって・・・」

「お前ら姉弟なんだよな?仲良いっていうより、距離近くないか?」

「そうなの?」

「さぁ、僕達は元からこんなだし・・・でも」

「でも?」

「こうやって連合の兵士として・・・パイロットとして戦っていると、心配になるんだよ。僕より強いのは分かっているんだけど、それでも最近はずっと弱っていたからさ」

「弱っていたって・・・そういや、普段はふらふらしてないって言ってたな?何かあったのか?」

「それは・・・」

「・・・プロトで大気圏突破したのよ」

「え、モビルスーツでか⁉︎いくらアレでも中はやばいんじゃ」

「うん、やばかったよ。ナチュラルが死なないギリギリだったらしいの。コクピットの温度が。それでダウンしてたのよ。キラはアークエンジェルに着艦したから、問題無かったんだけど、コーディネイターでも普通に倒れるんじゃない?」

 

さらっと言われた、体調不良の理由に驚きが隠せないカガリ

 

「お前・・・そんな状態で乗ってたのかよ。どうしてそんな状態でも乗ったんだよ?」

「それは僕も気になっていたんだ?というかあの時、アークエンジェルに戻れた筈なのに、なんで引き返したの?こっちでは観測出来なくて分からなかったんだけど・・・」

「そっか、みんな気づいてなかったのね・・・仕方ないか、よく見ないと私も気づかなかったから。

 あの時ね、避難船が出ていたの。私達とデュエルの間に。それをデュエルの奴が狙っていて、守ろうとしたんだけど・・・間に合わなくて」

「それ・・・本当なの?・・・じゃあ、あそこに居た人達は・・・」

 

驚愕するキラ

 

「・・・みんなあの瞬間に死んだと思う・・・その時に何か弾ける感じがしてね。アイツだけは許さないって、ここで落としてやるって・・・無我夢中だったの。それでストライクの盾をぶつけられるまで、自分がどこにいるとか、周りの状況とか何も見えてなかったの。バカだよね。何も守れてない癖に、やけになって。挙げ句の果てに、私のせいで砂漠のど真ん中に来ちゃったってのに、一人で荒れて悪化させて・・・迷惑ばかりかけたよね。ごめんね、キラ」

 

涙目になりながら話すセナ

 

「セナ・・・良いよ。僕は気にしてないから」

「ありがとう・・・後でサイにも謝らないとね。確か蹴っちゃったからさ」

「うん・・・」

「総員、第二戦闘配備!繰り返す、総員第二戦闘配備!」

「え⁉︎ザフトはここにいないんじゃ・・・」

「とにかく行こう!」

 

空を飛ぶディンを観測するアークエンジェル

 

「ライブラリ照合、ディンと思われます」

「総員、第一戦闘配備!フラガ少佐、キラ少尉、セナ少尉は搭乗機へ」

「艦長、ストライクとプロトは」

「空も飛べなければ泳げもしないって事くらい知ってるわ!でもなんとかしなきゃ」

「ウォンバット装填、撃て!イーゲルシュテルン、起動!」

 

 

ディンに向けて攻撃するアークエンジェル

スカイグラスパーが出撃する

海中からグーンがミサイルを撃って来る

 

「海中にモビルスーツの反応が!」

「何⁉︎」

「魚雷です!」

「回避!」

「間に合いません!」

「くっ、推力最大!離水!」

 

アークエンジェルが浮上する

水面からアークエンジェルにメーザー砲を撃つグーン

グーンに狙ってライフルを撃つストライクとプロトだが、水中に潜られて回避される

 

「駄目だ、ここからじゃ・・・」

「マードック曹長、第8艦隊からの補給にバズーカがありましたよね?用意して下さい。私が海に降ります」

「セナ⁉︎無茶だよ!プロトは」

「分かってる!けどなんとかしないと」

「なら、コレ持って行って!盾に仕舞えるから!」

「アーマーシュナイダー!確かに水中じゃあビームは使えないし、グランドスラムとバズーカだけじゃ心許ないからね。ありがとう」

 

プロトが海に入る

 

「このぉ!」

 

グーンに向けバズーカを撃つが、回避される

後ろから体当たりされ、もう一機のグーンの魚雷で狙われるプロト

 

「グゥ!速い、けど!」

 

グーンの突撃に合わせてグランドスラムを突き刺すプロト

爆発するグーン

 

「何⁉︎このぉ!」

「そこ!」

 

グーンの魚雷を回避しながら近づき、アーマシュナイダーを突き刺し撃墜する

 

「これで・・・キラ、そっちの状況は?」

「ディンは一機倒した。残りも撤退してるよ」

「こっちも二機倒したよ。すぐ戻る」

 

格納庫に戻るプロト

スカイグラスパーとストライクは既に戻っていた

 

「セナ、お疲れ様」

「ミリアリアもお疲れ様。私が最後だったのね・・・」

 

プロトから降りるセナ

 

「よし、無事だな。お疲れ様」

「フラガ少佐もお疲れ様です。ふぅ、やっと体力が戻ってきたわ。これならもうアイツらに・・・」

 

ラゴゥを撃墜した瞬間がフラッシュバックする

 

「・・・アイツらに、負けない・・・よ」

「セナ・・・」

「・・・とりあえず、今日は休めよ、セナ。治りかけが重要だからな」

「分かりました・・・では、先に失礼します」

 

セナが格納庫を出る

 

「なぁ、キラ。アイツやっぱり?」

「えぇ・・・まだ、しばらくは・・・」

「できるなら、アイツには休ませたいんだがね・・・俺とお前二人じゃ流石にな・・・」

「次に下から攻められたら僕が海に潜ります。セナと空の敵お願いします」

「おう、任せとけ。お前も、様になってきたじゃないか」

「そうですかね?でもここまで来たからには、誰も欠けずに行きたいですから」

「そうだな」

 

物陰から会話を聴いていたカガリ

 

「・・・やっぱり無理してるか、セナの奴・・・」

 

通路を歩くセナ

 

「おい、セナ!」

「ここにいたか、セナ!」

 

前からサイが、後ろからカガリがセナの元にやって来る

 

「サイ、カガリ。どうしたの二人共?」

「ああ、セナ。その・・・一つ頼みを聴いてくれないか?」

「私もセナにお願いしたい事があってな」

「え、珍しいね。とりあえず言ってみてよ」

「あ、じゃあ、そっちから」

「いや、そっちから先で良いぞ」

「えっと・・・じゃあ俺からだな。

 セナ、その・・・俺にモビルスーツの乗り方を教えてくれ」

「・・・え?」

「えお前もか!まぁ良いや。セナ、私にもモビルスーツの乗り方を教えてくれ」

「君もなのか⁉︎」

「ああ、まさか一緒とはな」

「・・・嘘でしょ・・・」




プロトの盾が色々詰め込める便利なポケットみたいになってしまいました。盾に何か仕舞うのは他機体でもやってみたいですね。
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