ガンダムSEED 太陽の少女   作:黄金鷹

23 / 107
今回は少しキャラ崩壊が多いかもしれません


第二十一話 対策

プロトの前に来たセナとサイとカガリ

 

「あのね二人共。モビルスーツに乗るのは簡単じゃ無いんだよ。訓練された兵士ですら、歩くのに一苦労したのよ」

「でもセナはヘリオポリスで乗った時も普通に動かせたじゃん」

「え、そうなのか⁉︎」

「ああ。しかもその時はOS?って奴が未完成でな。その時はキラでも歩けないくらい難しい程だったらしいけど、セナはそれでジンを蹴り飛ばしていたんだ」

「へぇ〜ならセナに教えてもらえればそれくらい・・・」

「そんな簡単なものじゃないのよ‼︎」

「わ、いきなりなんだよ・・・」

「二人共、モビルスーツをなんだと思ってるの!兵器だよ!動けば良い、歩ければ良いってもんじゃ無いの!そんなフラフラ歩く奴なんて戦場じゃただの的にしかならないわよ!」

 

セナは戦場でザフトのモビルスーツを何機も落としてきた。その時に何度も危ない目に遭ってきた。だからこそモビルスーツに乗って前に出ることを簡単に言うカガリとサイに苛立っていた。

 

「でもプロトにはフェイズシフト装甲があって電力がある限りは」

「それも万能じゃ無いの!実弾に当たり過ぎるとすぐに電力が切れるし、そもそもビームは防げないの。戦場ではその一発で命取りになるの。乗りこなせない人が乗っても逆に危険なだけなんだよ・・・」

「セナ・・・」

「・・・けどセナはそんな危険な事をいつもしてるだろ。熱でフラフラな状態でも乗って。そんな時くらい、誰かに代われる様にした方がいいだろ?アークエンジェルの護衛くらいしか出来ないだろうけど・・・」

「そうだぞ。大体お前、ずっと辛そうな顔してるだろ。少しは休めよ、お前も」

「辛そう?私が?」

「ああ、多分みんな気づいているぞ」

 

セナが身体的にも精神的にも辛そうにしているのは誰もが知っていた。故にセナの事を思って言ったその一言は、逆にセナの心を逆撫でした。

 

「・・・だから何?碌に立てない、撃てない人を乗せたら休むどころじゃ無いわよ」

「だから、教えてくれと言ってるだろ!」

「出来っこ無いからやめろと言ってるのよ!」

 

頑なに乗せようともしないセナに少しずつ逆上するカガリ

 

「やってみないと分からないだろうが!スカイグラスパーに乗って戦った事ならある!私だってもしかしたら出来るかもしれないだろ!勝手に決めつけるな!」

「モビルアーマーとモビルスーツは別物よ!それにスカイグラスパーに乗れるならそっちで良いじゃない!モビルアーマーでも十分戦力になるわよ。フラガ少佐のメビウスゼロとかスカイグラスパーに何度助けられたと思ってるの!せめてそっちにして」

「この、分からず屋!」

「そこ!何してる?」

 

ナタルがセナ達に近づく

 

「ナタルさん。この二人がプロトに乗りたいと言い出したんです。それで口論になっただけです」

「全く何かと思えば・・・二人共、あまりセナを困らせるなよ」

「す、すいません」

「ほら、ナタルさんもこう言ってるんだし」

「だが、出来るかはやってみないと分からないだろ?シュミレーターくらいはやらせてみたらどうだ?」

「ナタルさん、本気⁉︎」

 

ナタルの提案に驚くセナ

 

「ああ。いざという時、お前やキラ少尉が戦えない時もあるだろ。砂漠の時の様に。その時に代わりに乗れる奴が居た方がこちらも安心出来るだろ。勿論戦闘出来るくらい慣熟訓練をした上での話だがな」

「バジルール中尉・・・ありがとうございます」

「・・・分かりましたよ。そこまで言うなら、少しだけやらせてあげるよ。ただし、可能性が無いならそこで諦めてよね」

 

内心納得はしていないが、ナタルの言い分に一理ある事は分かるので渋々承諾するセナ

 

「ああ、上等だ、やってやるよ!」

「俺も、やってやるよ」

「やれやれ・・・ナタルさん、どうせなら他にも希望者集めてきて」

「良いのか?疲れないか?」

「後から言われる方が面倒だからさ・・・いっそここで出来そうな人と無理な人を切り分けた方が良い」

「そうか、分かった。聞いてこよう」

 

ナタルが格納庫を出る

 

「・・・絶対何か言われると思ったよ。上官にお使い頼んでるのに」

「多分、無理言ってる自覚があるんだと思うよ。俺も最初は断られるかなくらいには思ってたんだ。あそこまでキレられるとは思ってないかったけど」

「なら最初で諦めてよ。はぁ、しょーがない。軽く教えてあげるから」

 

部屋の中で作戦会議をするクルーゼ隊

部屋に入って来るアスランとニコル

 

「お願いします隊長。アイツを追わせて下さい」

「イザーク、感情的になりすぎだぞ」

「失礼します。ってイザーク!その傷」

 

部屋に入ったアスランとニコルがイザークの顔を見て驚く

 

「フン」

「よぉ、お久しぶり」

「傷はもう良いそうだが、彼はストライクを討つまでは跡を消すつもりはないという事でな。足つきがデータを持ってアラスカに入るのは何としても阻止せねばならん。だがそれは既にカーペンタリアの任務になっている」

「我々の仕事です隊長!アイツは最後まで我々の手で!」

「私も同じ気持ちです隊長」

「ディアッカ・・・」

「フン、俺もね散々屈辱を味わされたんだよ」

「無論私とて思いは同じだ。スピットブレイクの準備もある為私は動けんが、そうまで言うなら君達だけでやってみるかね?」

 

クルーゼの提案に首を縦に振るイザーク達

 

「はい!」

「やってやりますよ!」

「私も行きます。ニコルとアスランはどうするの?」

「僕も同じです。アスランも行きますよね?」

「ああ・・・俺も行くよ」

「なら、イザーク、ディアッカ、ニコル、アスラン、エリスで隊を結成し、指揮はそうだな・・・アスラン。君に任せよう」

「え!」

「カーペンタリアで母艦を受領出来る様手配する。直ちに移動準備に掛かれ」

「隊長、私が?」

「色々と因縁のある艦だ。難しいとは思うが、君に期待する、アスラン。気合いを入れ過ぎて空回りしない様にな」

「え?は、はい」

 

クルーゼが退室する

 

「・・・なら早く準備済ませないとね。貴方達も早い内にね」

 

エリスが退室する

 

「ザラ隊ね・・・」

「ふん、お手並み拝見といこうじゃない」

「アスラン、凄いじゃないですか。一緒に頑張りましょう」

「ああ・・・」

 

クルーゼの部屋にエリスが入って来る

 

「どうしたんだエリス?準備するんじゃ無かったのか?」

「それもすぐにするよ。けど、アスランに言った最後の一言、なんか余計な事言って無かった?」

 

ジト目でクルーゼを見るエリス

 

「そうかな?別に君の事とは・・・ふふふw」

「ああ‼︎今笑った!笑ったな!」

「いやいや、くっくく、クハハハハハwww」

「完全に笑ってる!もう〜」

 

大声で笑うクルーゼと赤面するエリス

 

「ハハハ、はぁ、済まないねエリス。評議会の一件を見ていたからね・・・まさかあそこまでおおごとにしたと思えば、ただ予備のバッテリーを使っただけというオチは・・・ハハハw」

「笑い過ぎよ!うぅぅ、一生の不覚よ、こんな屈辱・・・」

「その勘違いでおおごとにしてしまううっかり癖、君らしいよ」

「うぅぅ、おのれセナ〜次こそ絶対捕まえてやるんだから!」

「セナ?誰だそれは?」

 

クルーゼにとって、ほとんどのザフト兵士にとってセナという名前には心当たりはない。そのためエリスの口から聞き覚えの無い名前が出た事にクルーゼは疑問を持っていた。

 

「あ、それはその・・・」

「・・・なるほど、プロトのパイロットといつの間に仲良くなったんだね?」

「その・・・バルトフェルド隊長のとこに言った時に待ち合わせ中にばったり会ってしまってね。最初は分からなかったんだけどその・・・成り行きで」

「そうか・・・別に倒すのか捕らえるかは好きにすれば良いが、私以外には言わない方が良いぞ」

「分かっているよ。どっちにしても、プロトは放ってはおけない。アレは私が倒す」

 

セナに恨みは無いが、プロトの実力を知っている以上エリスは放っておく事はできなかった

 

「熱くなり過ぎるなよ?」

「勿論よ」

「そうじゃないとまた・・・プフッw」

「まだ笑ってるの!」

 

格納庫に向かうキラとムウ

 

「お前、海に入るならソードストライカーを付けて行け。アレならビームを使わずともある程度はやれるだろ」

「なるほど、確かに。それで行きます」

「そこ!そんなんじゃダメだよ!」

 

格納庫からセナの大声が聞こえる

 

「お?何だ?」

「行ってみましょう」

 

二人が格納庫に入るとサイとトールとカガリが床に倒れていた

 

「な!トール!サイ!どうしたの⁉︎」

「あ、キラ・・・た、助け・・・」

「トール!一体何が?」

「もう、無理〜」

 

プロトのコクピットから出て倒れ込むノイマン

その周りを多くのクルーが見守っていた

 

「全くもう・・・正規兵がその程度でくたばらないでよ!」

「いや、無茶言わないでよ・・・」

「そうだ、お前は頑張った方だぞ、ノイマン」

「なら次は貴方が行きますか?ロメロさん?」

「いや、遠慮しとくよ・・・」

「そう?なら次は・・・」

「・・・わ、私は遠慮しとくかな。見てたらちょっと無理そうだし」

「何言ってんのフレイ?立候補したからにはやってもらうから。拒否権は無いから」

「いやぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

襟首を掴まれてコクピットに引きずられるフレイ

 

「おいおい、何なんだコレは?」

「あ〜俺らのせいですね、コレ」

「ああ・・・軽い気持ちで頼んだらここまで地獄を見るとは・・・砂漠に着いた初日の時のがマシだったよ・・・」

 

倒れながらキラ達に説明するサイ達

 

「何をお願いしたの?」

「その・・・モビルスーツに乗れる様になりたいって言って教えてもらおうとしたら、セナ断ってな。その後来たバジルール中尉に説得されてとりあえず教えてもらえたんだが、セナのやつスパルタでな・・・」

「ああ〜確かに。セナは自分基準で教えちゃうからね。いきなり戦闘やらされてるんでしょ?」

「正解・・・よく分かったな、キラ」

「昔バスケ出来る様になりたいって言った時にちょっとね・・・一時バスケのボールすら直視出来ないくらいには地獄見たよ」

「おいおい、何をどうしたらバスケで地獄見るんだよ・・・」

「さっきから失礼ね!私を何だと思ってるのよ」

 

セナがフレイを抱えて降りて来る

 

「フレイ、生きてるか?」

「・・・多分死んだよ、私」

「よし、問題無し」

 

床にフレイを転がすセナ

 

「痛!ちょっと!優しくおろしてよ!」

「すげーなフレイの奴。あの後でまだ言い返せる余裕があるなんて・・・」

「フレイなら続ければもしかしたら、行けるのか?」

「やだよ!その前に死ぬわよ、私が!」

「全く軟弱な・・・あ、ムウさんはやりますか?」

 

この惨状を見てしまったムウはセナのスパルタ指導に巻き込まれればただでは済まないと悟り、逃げる事にした

 

「え!いや、俺はモビルアーマー乗りだしな、モビルスーツには乗れないよ。うん、やめとくよ」

「そう?やってみないと分かりませんよ?というわけで」

 

ムウの襟首を掴んでプロトのコクピットに向かうセナ

 

「ちょっ!待て、やめ、ぬわぁぁぁぁ!キラ!助けろぉぉぉぉぉぉ!」

「ムウさん・・・頑張ってください」

「不可能を可能にする時ですぜ、フラガ少佐」

「だからできる事と出来ない事が、ああぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

抵抗虚しくセナに連れていかれるムウ

 

「・・・吸い込まれたな・・・」

「吸い込まれましたね・・・」

「なぁ、キラ。俺、お前の事今凄く尊敬出来るぞ」

「うん、私も・・・いつもありがとう、キラ」

「え、あ、うん。どういたしまして」

「だぁぁぁぁぁぁ!これは無理だろ!」

 

ムウがプロトから降りて逃げ出す。それを追いかけるセナ。

 

「待ちなさい、フラガ少佐!まだまだやれるでしょ、貴方なら!」

「それが出来たら人間じゃねーだろ!お前は俺に何求めてんだよ!」

「何やらせようとしてるの・・・」

「たく、みんなこの程度で逃げるなんて・・・まだ第一ステージだよ?」

「いや、本当に何をやらせてるの?ちょっと見せてよ」

 

キラがプロトのコクピットに入る

 

「えっと場所設定はヘリオポリスで、装備は・・・頭部バルカンのみ⁉︎敵はGが5機⁉︎ストライクも敵なの⁉︎そんなの僕でも厳しいよ!」

「何でよ。相手も同じ装備設定にしてるわよ。それにフェイズシフト装甲無しだから一発当てれば充分にしてる簡単設定よ」

「それはこっちも同じだろ!そもそも初手で後ろから撃たれるのは無理だろ!」

「いきなり後ろから撃たれるのは良くあるわよ!砂漠でアークエンジェルがやられたでしょうが!後ろに気をつけるのは大事な事だよ」

「いやいや、流石にバルカンの不意打ちを避けろは僕でも難し」

「総員、第一戦闘配備!繰り返す!」

「何⁉︎こんなタイミングで!」

「仕方ない、授業は終わり。みんな、行こう!」

 

カガリとフレイ以外の全員が持ち場に向かい出す

 

「・・・何だよ、全員余力残してるじゃん」

「なんだかんだ言ってもみんな鍛えられてるのね・・・凄いね」

「だな・・・私も出るぞ・・・」

 

フラフラと立ち上がるカガリ

 

「アンタも大概じゃ無い・・・」

 

スカイグラスパー2機とソードストライクが出撃する

 

「今日は疲れたからな・・・早く終わらせるぞ」

「私も賛成だ。早く終わらせて今日は寝たい」

「セナ、今回は僕が出る。アークエンジェルを頼んだよ」

「え、分かった。気をつけて」

 

ストライクが海に入る

グーンのミサイルを回避して突撃するが、躱される

グーンのメーザ砲を回避するが、ゾノのミサイルを受けるストライク

 

「グゥ!何とか足を止めないと」

「コイツは私がやる!お前達は艦を!」

 

グーン2機がアークエンジェルを狙いに浮上する

ゾノが両手のメーザ砲でストライクを狙い撃つ

 

「今日こそその機体、バラバラにしてくれるわ!このゾノがな!」

 

シュベルトゲーベルの一撃を回避して殴り飛ばし、ミサイルの追撃をするゾノ

 

「クソ!強い・・・こんなのをセナは倒したのか⁉︎」

 

パンツァーアイゼンを弾き飛ばし体当たりするゾノ

 

「なんてパワーだ!でも!」

 

海上のグーンに向けてライフルを撃つプロトだが、当たらない

 

「くっ、ここから狙うのは難しいわね。そっちは何とかならないの?」

「上部の方の射線が取れれば」

「ノイマン少尉!一度で良い。アークエンジェルをバレルロールさせて」

「ええ⁉︎」

「艦長⁉︎」

「ゴッドフリートの射線を取る。一度で当ててよナタル」

「分かりました」

「少尉!やれるわね?」

「はい!」

「なるほどバレルロールね・・・こっちも合わせます!」

「貴女も頼んだわよ、セナ少尉」

「行きますよ!」

 

アークエンジェルがバレルロールして逆さまになる

海面に出たグーン2機にゴッドフリートとプロトのライフルが直撃する

 

「当たった!凄いですね、ノイマンさん!大気圏でバレルロールが出来るなんて!」

「多分、さっきの授業で習った成果が出たんだよ」

「そうなの?なら本格的にみんなに教えようかな?」

「「「それだけは嫌‼︎」」」

 

本能的に生命の危機を感じて断るアークエンジェルクルー達

 

「・・・一体さっきの休憩時間に何があったの?」

「分かりません・・・」

 

グーンの爆発に気を取られゾノの動きが止まる

 

「何だ⁉︎」

「今だ!」

 

シュベルトゲーベルをゾノに突き刺すストライク

メーザ砲を至近距離で撃とうとするゾノにアーマーシュナイダーを突き刺して投げ飛ばす

 

「よし、何とかなった・・・そっちは?」

「グーンはこっちでやったわよ。後はフラガ少佐達を待つだけね」

「何ですって!カガリ機がロストですって⁉︎」

「え!ほんとですか!艦長⁉︎」

「ええ、とにかく捜索しましょう。ストライク、プロト、まだ行ける?」

「ストライクはエネルギーが心許ないです」

「プロトにはまだ余裕があります。予備バッテリーもあります。私は行けます」

「分かったわ。プロトは海中から探して!エネルギーが残り3割になったら、一旦戻ってきて頂戴」

「分かりました」

「ストライクは簡単な補給を済ませたら同じ様に捜索お願いね」

「分かりました」

「フラガ機はまだ行けますか?」

「30分だけ探したら一旦補給しても良いか?空からの方が探しやすいが、燃料が少しな・・・」

「分かりました。それでお願いします」

 

それぞれ捜索に向けて動き出す

日没まであと1時間だった




セナは教える時にスパルタになりがちで、こうなるだろうなと思いました。それでもクルーの人達は戦闘になればすぐ動けるだけの余力は残してあるのが実戦の経験が出ると思ってます。
クルーゼは気の許した相手の前だと案外愉快な一面を見せそうという事でああなりました。クルーゼファンの人からしてこのクルーゼはアリなのでしょか?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。