無人島に不時着するスカイグラスパー
スカイグラスパーから降りるカガリ
「くそ、通信も繋がらない。救助が来るのを待つしか無いか・・・」
無人島を進むカガリがイージスとアスラン発見する
「アレはヘリオポリスに居た!あそこにいるのは、ザフト兵か・・・やれるか?」
拳銃を取り出しアスランの背後から銃を向けるカガリ
「動くな!」
「何⁉︎連合の兵士、なのか?」
「動くなと言ってるだろ!」
懐からナイフを取り出すアスラン
「あいにくだが、こんなところでやられるわけにはいかないんだ」
「クッ・・・」
岩を駆け登るアスラン
アスランに向けて発砲するが当たらない
「くっ、速い・・・あれが人の動きかよ!」
「遅い!」
背後から回り込み、銃を蹴り飛ばしてカガリを投げ飛ばすアスラン
「グハァ!」
カガリを抑え込み、ナイフを振り上げるアスラン
「クッ・・・」
「・・・女?」
「お前まで言うのか!」
「お前、本当に地球軍の兵士か?俺達の輸送機を落としたのはお前だな?向こうの浜に機体があった」
「そっちが先に落としたんだろうが!」
「所属部隊は?何故あんなところを単騎で飛んでいた?」
「私は軍人じゃない。所属部隊なんて無いさ!こんなところ来たくて来たわけじゃ無い。
お前、あの時ヘリオポリスを襲った奴らか?私もそこに居た。お前達がぶっ壊したあのヘリオポリスにな!」
「そうか・・・だが連合があそこでモビルスーツなんて作らなければ俺達も攻めなかったさ。あそこに居た奴らには悪いが」
「お前達のせいでアイツは、セナはあんな状態でも戦う羽目になったんだろうが!」
セナの名前を出され、一瞬動きが止まるアスラン
「セナ、だと・・・」
「それをお前らは」
「お前、セナを知っているのか!本当にあのセナなのか⁉︎」
「え?セナはセナだよ。オレンジの髪で、キラの姉で、後は」
「いや、良い。もう分かった。そうか・・・セナとキラの知り合いなのか」
「ん?お前は何でその二人を知ってるんだよ?」
「・・・お前には関係ないさ」
「何だと!そっちが言い出したんだろうが!」
「お前が先にセナの名前を出したんだろ!」
スコールが降り出す
「わっ!降り出した!」
「とりあえずどっか雨を避けられるところ行くぞ」
「あ、ああ・・・けど良いのか?私と一緒で」
「武器もない素人一人に何を警戒するんだ?」
「何だと!」
「早く行くぞ。あっちに洞窟があった。先行ってろ。火を起こせるものを探してくる」
「え、なんだよ。言えば手伝うよ」
「お前・・・警戒というものを知らないのか?」
「へ?・・・もしかして私を襲うのか?」
「そんな事しないよ、軍人でもない奴を」
「二人きりならバレないと思ってアンナコトやコンナコトを」
「俺を何だと思ってるんだ!」
海を潜りながらカガリを探すストライクとプロト
「どうキラ?見つけた?」
「まだ何も。そっちは?」
「成果なしよ。ムウさんは?」
「いやこっちも駄目だ。こうも暗くなったらな・・・」
「フラガ少佐、キラ少尉、セナ少尉。今日はもう戻って頂戴。これ以上の捜索は無理よ」
「了解」
「そんな・・・いえ、分かりました」
「セナ・・・でも戻ってどうするんですか?」
「日が昇るのを待つしかないぞキラ少尉。捜索はそれから再開すれば良い」
「そんな悠長な!」
カガリがどの様な状態か分からない、下手したら一刻を争う事態に陥っているかもしれない。それなのに自分達が休む事など、キラにとってはあり得なかった。
「キラ、今は出来る事は無いの。だから明日すぐに動ける様に私達は休まないと」
「セナの言う通りだぜ。お嬢ちゃんが心配ならまずは自分が動けないと話しにならないぞ」
「・・・分かりました」
セナとムウに諭されて渋々承諾するキラ
「それにしても、ようやく物分かりの早い頼れるセナが帰ってきたな。完全回復したか?」
「何ですかその言い方は?フラガ少佐には特別授業をお受けさせましょうか?」
「やめろよマジで!捜索出来なくなるだろ!」
洞窟で焚き火をするカガリとアスラン
「ほら、これでも食え。電波状況が酷いからな。今日はここで夜明かしになるだろうな」
「電波状況が悪いのはお前らのせいだろ」
「先に核攻撃したのは地球軍だ。そのせいで・・・」
「それは・・・」
「・・・ザフトのものでも食料は食料だ。自分の荷物は流されたんだろ?」
カガリのお腹が鳴る
「うっ・・・」
「今のうちに食っておけ。腹が減っては助けを呼ぶ声すら出ないぞ」
「分かってるよ・・・」
携帯食料とコーヒーを飲むカガリ
アスランもコーヒーを飲む
「・・・あんまり美味くないな」
「味に期待してたのか?これはまだマシだろ。酷ければ虫探して食うなんてこともあるんだぞ」
「虫は嫌だな・・・ヘビとかならまだいけるが・・・ってそっちじゃない。コーヒーの方だ」
「コーヒー?インスタントならこんなもんだろ?」
「違うんだよ!同じインスタントのでもセナのとは違う!あいつの淹れたコーヒー、結構好きなんだよ」
「セナの・・・知らなかったな」
セナがコーヒーを飲む様になったのはアスランと別れた以降からであった。その為セナがコーヒーを嗜む事をアスランは知らなかった。
「お前、本当にセナの知り合いか?」
「仕方ないだろ!もう何年も前の事だし、その時にコーヒーなんて飲んでなかったんだから。セナはコーヒーを嗜む様な上品な奴じゃなかったからな」
「上品って・・・じゃあお前の知るセナはどんなだよ?」
「セナは、男勝りな奴だったよ。ナチュラルの女の子の癖に誰が相手でも喧嘩する、野を駆け回るのが似合う、よくいる元気な子だったよ。でも、優しい奴だった。コーディネイター差別を嫌って俺やキラを守ってくれたし、明るくて強くて、俺の身近に居た憧れの人だったよ」
キラ達と過ごした時のことを懐かしむアスラン
「なんだ、私の知るセナと一緒じゃないか」
「そうか・・・相変わらずなのか。セナらしいな」
「なのに戦うのか?セナと・・・キラとも?」
「・・・仕方ないだろ、敵なんだから・・・」
「なんでだよ!友達だったんだろ!なのに」
「お前には何が分かる!俺はキラに何度も声は掛けたさ!お前と戦いたくないと!お前とセナにこっちに来てくれと!何度も!それを突っぱねたのはアイツだ!その上キラは俺の仲間に傷をつけた、殺した・・・今更もう・・・戻れないんだよ・・・」
キラやセナと戦うと事になり、だがその気持ちを誰にも喋れずにいたアスランにとって、知らない奴にその事をとやかく言われる事に腹を立てていた
「お前・・・」
「セナもそうだ・・・バルトフェルド隊長を倒したんだろ?あの人はクルーゼ隊長と並ぶくらい凄い人だった。それに勝ったアイツはもう、ザフトでも危険視されている。俺にどうしろと言うんだよ、お前は!」
「それは・・・確かに私の方が外野だ。偉そうな事は言えないさ。
でもな、一つだけ言える事がある。アイツはそこまで強くは無いさ。力があったから、他にも変われる奴がいなかったから仕方なく戦っているんだ!あいつは、人前では平気なフリしてるがな、心ではずっと、泣いているんだよ・・・私と同じくらい、戦う覚悟なんて出来てない、ただの女の子なんだよ」
「・・・俺の同期にも女はいる。女だからって甘やかすことは無いさ。アイツも・・・エリスも何か暗いものを抱えているさ」
「え、エリス?」
エリスの名前が出て困惑するカガリ。バナディーヤの街で会った少女がザフト兵だったなどと誰も気づかなかったのである。それはエリスも同じだったのだが、それを知る者はこの場に居なかった。
「エリスは話してくれなかったけどな、何かトラウマを抱えているのは何となく分かる。なんで軍に入ったのかも知らないが、そんなエリスでも戦おうとしている。理由はセナにもあるんだろ?だから無茶してでも戦おうとする。それを止める事は出来ないさ」
「な、でも!」
「けど支える事なら出来るだろ?側にいる奴が、お前みたいな奴が、セナには必要なのかもな」
「へ?」
「もう俺はあいつらとは・・・あの頃の様には戻れないと思うが、お前はアイツの味方でいてやってくれ。あいつキレると過激になるからな。勘違いされる事も多いんだ。下手したら直接人を殺せるくらいに攻撃しそうでな。なんてな」
ブルーコスモスに銃を撃つセナの姿を思い出すカガリ
「・・・ああ、分かってるさ!お前に言われなくてもな!」
「そうか、ならそろそろ寝るぞ。明日には救助が来るかもだからな」
「そうだな・・・先に言うが襲うなよ?」
「だから俺をなんだと思ってるんだ!そんな破廉恥な事するか!」
「どうだか、男ってのは単純だからな」
「お前な〜」
翌日
イージスに通信が来る
「はっ⁉︎」
「ん?ふわぁ〜どうした?」
素早くイージスに乗り込むアスラン
「アス・・・聞こえ、すか?アスラ・・・」
「来た!こちらアスラン。聞こえるかニコル?」
「アスラン!良か・・・位置は特・・・ぐに向かいます」
「頼む」
イージスから降りるアスラン
「どうしたんだ?」
「仲間から連絡が来た。すぐにこっちに来る」
「そうか・・・良かったな。お前は先に行けよ」
「一人で大丈夫か?なんか心配だな」
「なんだと!」
「ん・・・他に何か来ている様だな?戦闘機か?」
「それってスカイグラスパーだ!私にも迎えが来たんだ」
「そうか」
「お前、それ隠しとけよ。ここで戦闘にはなりたくないしな」
「ああ・・・それじゃあな」
「私はカガリだ。お前は?」
「え・・・アスランだ」
「そうか、じゃあなアスラン」
カガリがスカイグラスパーに向かう
「アイツは地球軍じゃないと言ってたな。なら、直接戦う事は無いな・・・」
「誰と戦う事は無いって?」
後ろにエリスが立っている
「うわぁ!いつからいたんだエリス!てかお前かい!ニコルじゃないのかよ!」
「何、私よりニコルが良かったの?薄情な奴ね・・・ニコルが場所見つけてくれたのが私が探してたとこの近くだったのよ」
「そうか・・・ちなみにいつから?」
「一人で大丈夫か?とか言ってた辺りかな?」
「結構前からじゃないか!」
「それよりも、私が見つけたんだから昼飯奢ってよね」
「奢る?」
「先にアスランを見つけた奴の勝ちって賭け事をしていてね。だから私の勝ち」
「お前らなぁ・・・」
人の安否より勝負事に躍起になる同期達に呆れるアスラン
「それよりカガリがこんなとこにいるなんてね・・・砂漠出身じゃないのね」
「え⁉︎カガリを知っているのか!」
「うん、街で知り合ったけど・・・確かレジスタンスだったと聞いたんだけど」
「レジスタンス?」
「うん。でももうレジスタンスじゃないと聞いてたんだけど・・・何故そこに?」
「俺の乗った輸送機と相打ちになってな・・・地球軍じゃないらしいが」
「ふーん・・・ま、いいや。戻ろう」
「ああ・・・」
スカイグラスパーに向かうカガリが上陸したストライクとプロトを見つける
「居た!おーい、カガリ〜」
「もう、心配かけて・・・」
「二人共!助かったよ〜」
プロトから降りるセナ
「よく一人で生き残れたね、カガリ?」
「あのな、私をなんだと思ってるんだ・・・」
「ん?・・・カガリ、ちょっと失礼」
カガリの服に手を突っ込み胸辺りをまさぐるセナ
「ちょっ‼︎何してるんだよってアン!や、やめ・・・」
「セナ⁉︎何や・・・僕もいるんだよ!」
「そういう事じゃないだ・・・ンン!」
「ん〜・・・いた!よっと」
セナが服から手を出すとカニを持っていた
「お前・・・ってカニ?」
「服の中で動いてるのが見えたからさ・・・どうやったらカニ入るのよ?」
「知らないよ!・・・あ!もしかして洞窟で寝てた時にか?」
「ま、いいや。帰ろう」
「ああ・・・セナ。お前大丈夫か?」
「ん?私より自分の心配をしなよ」
「そういう事じゃ・・・いや、大丈夫だ。帰ろう」
プロトに乗り込むセナとカガリ
スカイグラスパーを抱えるストライク
それぞれアークエンジェルに戻って行った
カガリとアスランの出会いなのに、セナの事ばかりになってる気が・・・