ライズサンシャインがガラティーンをデスティニーに振り下ろす。デスティニーは後退しながら躱してアロンダイトを構える。
「そう何度もやられると思うなよ!」
「凄い機体・・・思う様に動いてくれる。これなら!」
光の翼を展開しながら接近するデスティニーにライズサンシャインはガラティーンで斬りつけるがアロンダイトで受け止められる。
「お前に対艦刀が使えるのかよ、セナ・ヤマト!」
デスティニーがアロンダイトで何度も切りかかるがガラティーンで全て弾かれてしまう。そのまま隙を突かれて頭部に膝蹴りを受けたデスティニーはそのまま落下するが、その後ろから上昇してきたデスティニーインパルスの延伸式ビーム砲が飛んでくる。
「おっと⁉︎今度は貴女?」
「今更サンシャインに乗ってきたところで、勝てると思うな!」
エクスカリバーを振り下ろすデスティニーインパルス。ライズサンシャインはそれをガラティーンで受け流し背中を踏みつける。落下しながらデスティニーインパルスはビームライフルを撃つものの背中のバックパックで吸収される。
「しまった⁉︎」
「前戦った時より反応が速かったわね・・・あっちも成長してるって事か、油断出来ないわね」
「セナ!大丈夫?」
ライズサンシャインの元にストライクフリーダムが駆けつけて来る。だがライズサンシャインはストライクフリーダムを守る様に前に出てきた。
「大丈夫よキラ。キラこそ少し休みなよ。疲れているでしょ。アスランもだけど」
「そうでもないさ。まだやれる」
「そう?ならさっさとアイツらぶっ飛ばすわよ!」
セナのSEEDが発動する
ライズサンシャインがビームライフルでリバースを狙い撃つ。リバースはビームを紙一重で回避しながらビームソードガンで切りかかるが右腕のビームシールドで受け止められる。回り込んだデスティニーがアロンダイトで切りかかるが下降して躱される。
「チィ!あの野郎、おちょくりやがって!」
「落ち着きなさいシン。熱くなりすぎよ」
「分かってる!」
ビームブーメランを二つ投げつけるデスティニーだったが右腕のビームシールドで順番に弾き返される。右からレジェンドがビームジャベリンで切りかかるが回避される。
「くっ、これがお前の本当の力か・・・」
「そうじゃないわ。ただ貴方の動きに慣れただけよ」
レジェンドのドラグーンの砲撃を躱しながら懐に入り込んだライズサンシャインが腹部を蹴り付ける。その隙を狙ったデスティニーインパルスのエクスカリバーがストライクフリーダムのビームサーベルで真っ二つにされる。
「なっ⁉︎この」
「遅い!」
後退しようとするデスティニーインパルスに迫りビームサーベルの二刀流で両腕を破壊するストライクフリーダム。態勢を崩したデスティニーインパルスが落下するがデスティニーにキャッチされる。
「大丈夫かマユ?」
「お兄ちゃん、ごめん・・・また私」
「気にするな。お前には何度も助けられた。今度はオレに守らせてくれ」
「・・・うん」
デスティニーインパルスが後ろに下がっていく。デスティニーはそれを見送ってからレジェンドを追い詰めているライズサンシャインを睨みつけていた。
「またお前に・・・オレの大事なものを奪われてたまるかよ‼︎」
シンのSEEDが発動する
長距離射程砲でライズサンシャインを狙い撃つデスティニー。上昇したライズサンシャインにビームブーメランを投げつけながら接近しアロンダイトで切りかかる。
「やっぱりこっちが一番強いわね。だけど、以前の様にはいかないわよ!」
ライズサンシャインのガラティーンとデスティニーのアロンダイトが激しくぶつかり合う。その途中で横から延伸式ビーム砲が撃たれライズサンシャインは態勢を崩す。
「セナ!」
「危な⁉︎あれ、どこ行った?」
すぐに態勢を整えたライズサンシャインだがデスティニーの姿が見えず周りをキョロキョロと見渡していた。その間にも延伸式ビーム砲の砲撃が続きライズサンシャインは回避に専念するしか無かった。
「お兄ちゃんは、やらせない!」
「面倒ね・・・なら先に」
「セナ!上!」
「もらった!」
ライズサンシャインの真上からアロンダイトを突き立てて急降下するデスティニー。キラの呼びかけで気づいたライズサンシャインだが既に避ける事は不可能な距離だった。
「今度こそ‼︎」
「シン止めろ!クソッ、間に合わない」
「くっ⁉︎」
咄嗟にガラティーンを盾に防ぐが勢いを抑えきれず大きく弾き飛ばされてしまう。捨て身の突撃にデスティニーも態勢を崩すがその状態のまま突撃をしてくる。
「ウオオオオオオオオオオオオオオオ‼︎」
「クゥ・・・んの、舐めるな‼︎」
真っ直ぐ向かってきたデスティニーに向けてガラティーンを突きつける。デスティニーはそれを避けれず腹部に突き刺さるがその姿が掻き消える。
「はっ⁉︎」
「ッラアァ‼︎」
デスティニーの残像の真後ろからデスティニーがアロンダイトを振り抜き、ガラティーンを叩き折って通過する。衝撃で逆さまの態勢になったライズサンシャインに振り返り左腕のパルマフィオキナーを押し付ける。
「これで!今度こそ‼︎」
避ける事は不可能な状態のライズサンシャインを前に勝ちを確信するシン。パルマフィオキナーをライズサンシャインに押し付けようとした直後、ライズサンシャインの肩アーマーが開き中から出てきた小型のレールガンで頭部を撃たれ後ろにのけ反ってしまう。
「グウゥ⁉︎今何が?」
動ける筈のないライズサンシャインにノーモーションで反撃され何が起こったのか分からないシン。衝撃からすぐに回復し正面を見据えるがライズサンシャインの姿は消えていた。
「居ない⁉︎どこに・・・」
「シン!後ろ!」
「なっ⁉︎この」
デスティニーが振り向き様にアロンダイトを振りかぶるが右腕のビームシールドで防がれる。そのまま攻撃を受け流しながらデスティニーの腹部に膝蹴りを入れてデスティニーを落下させる
「クソッ!舐めやがって!」
「そこ!」
デスティニーが態勢を整え上昇する。そこに向けてライズサンシャインはビームライフルを撃つ。咄嗟に体を捻って回避したデスティニーの体を上から踏みつけまた落下させる。
「何回踏むんだよお前!」
ライズサンシャインがデスティニーにビームライフルを撃ち続けるもののそれらを全て躱されていた。途中からストライクフリーダムもビームライフルで狙うが光の翼を展開しながら紙一重で躱していく。
「当たらない・・・さっきよりも速くなってる」
「流石にジリ貧ね・・・そろそろ空元気も無くなりそうなんだけど」
「アイツら、動きが鈍っている?戦い続けて疲れが溜まっているって事か・・・」
ずっと戦い続けるキラとセナは疲弊しきっており限界が近づいていた。それに対してシンは一旦帰還して補給を受けていた分休息することが出来ていた為まだ体力に余裕があった。だがシン達の目的はジブリールを捕まえる事である。故に疲弊した敵を相手に全力で止めを刺しに行く場合では無い事はヒートアップしているシンにも分かっていることだった。
「ちぃ・・・エリス、ジブリールの捜索はどうなっているんだ?」
「まだらしいわね。オーブ軍の方でもやっているらしいけど未だに・・・」
「分かった。ならエリスも奴を探してくれ。レイとマユの方は機体の損傷が激しい。俺は奴らを抑える」
「分かった、気をつけて」
リバースが内陸に向かおうとしたその時、地下から発進したシャトルが上空を飛んでいく。そのシャトルにはセイラン家のマークが付いていた。
「シャトル⁉︎このタイミングって事は」
「アレにジブリールが!まずいアレを逃したら追いつけない!」
「あのシャトルを止めろ!最悪撃ち落としても構わん!」
ムラサメ部隊がシャトルを追いかける。それとは別の方向から出撃したインパルスがシャトルにビームライフルを撃つが追いながらの射撃は全く当たらなかった。
「当たらない、このままじゃあ逃げられちゃう!」
「フォースシルエットじゃあ追いつけないか・・・だったら私が、アアッ⁉︎」
デスティニーインパルスがシャトルを追いかけようと光の翼を広げた時、バックパックがオーバーヒートを起こし爆発を起こして壊れてしまう。推力を失い落下するデスティニーインパルスを回り込んだデスティニーとレジェンドでキャッチするがデスティニーインパルスを抱えた状態ではシャトルを追いかけることも狙い撃つ事も出来なくなってしまう。
「お兄ちゃん!レイ!私は良いからあのシャトルを」
「そんな事出来るか!レイ、オレが抱えるからお前は奴を追え!」
「レジェンドの速度じゃあもう無理だ。それに1機で2機分も重量を支えきれないだろ」
「アンタ達はそこで待機して!あとは私が」
リバースがビームソードガンを合体させてシャトルに狙いをつける。しかしチェインブラスターの射線内にインパルスがまだ居た為撃てずにいた。
「ルナマリア離れていなさい!チェインブラスター撃つから!」
「隊長、了解です!」
インパルスが射線から離れる様に飛ぶ。その様子を見たムラサメ部隊も離れたところでチェインブラスターが放たれるがシャトルには当たらずそのまま宇宙に上がってしまう。
「くそっ、遠すぎて外したか・・・」
「モビルスーツ帰投。全軍オーブ領域外へ一時撤退する」
「なっ⁉︎艦長、なんで⁉︎」
「議長の命令はジブリールの捕獲よ。オーブを撃つ事じゃないわ。このまま戦ってもこちらの被害が増えるだけよ」
「アンタも今は戦えないでしょ?今は退くわよ」
「・・・了解」
ザフト軍が撤退を始める。オーブ軍はカガリの通達で撤退するザフト軍への追撃をせず見逃した。
「終わった?・・・ふぅ、つっかれた〜」
「お疲れセナ・・・アスランももう戻りなよ」
「ああ・・・分かっ・・・」
「アスラン?」
怪我を押して出撃したアスランが限界を迎え気絶する。制御を失ったインフィニットジャスティスが落下するがストライクフリーダムが抱きとめる。
「アスラン!大丈夫?」
「キラはアスラン連れてアークエンジェルに戻って」
「分かってる。セナも」
「私はやる事あるから。先戻ってて」
「セナ?」
ストライクフリーダムはライズサンシャインの方を振り向くと既に飛び立っていた。それを見送る事しか出来ずストライクフリーダムは浮上したアークエンジェルに帰艦する。ライズサンシャインが降り立つと既にオーブ軍総出で救助活動をしているところだった。
「こんなに被害が・・・くそっ」
「アレは・・・サンシャイン、太陽の少女⁉︎」
オーブ兵達がライズサンシャインに気付き敬礼をする。今のオーブ軍に最初からカガリの為に動き、最前線で戦い続けた太陽の少女の事を疑うものなどいなかった。
「お疲れ様です。太陽の少女様。ここは我らにお任せください」
「いえ、今は一人でも多く人手が居る筈です。私も手伝います」
「しかし、ずっと戦ってお疲れでは?」
「構わん。動けるのならやらせるんだ」
「カガリ様、分かりました」
「ありがと、カガリ・・・」
「気にするな。どうせ休めと言っても聞かないだろお前は」
半ば呆れながら許可を出したカガリにお礼を言ってライズサンシャインは救助活動に加わり出す。瓦礫を退かし怪我人を手に乗せて安全な場所へ連れて行き、少しでも多く助けようと動き続けていた。
「もう十分だ。お前もそろそろ休めよ」
「カガリ・・・分かった。そうするよ」
「何があったか知らないけど、変に責任を負うなよ。お前のせいじゃないんだ」
「うん・・・ありがと」
救助活動の手伝いも終えてライズサンシャインはようやく帰艦しに向かう。飛んでる道中に半壊している公園を見つける。それは前大戦の時オーブ解放作戦が始まる直前に立ち寄っていた公園であり、とある少年と出会っていた場所だった。
(ここも壊れてしまったか・・・あの子と会ったあのベンチだけは残ってるけど。やっぱり私は、守る事だけはずっと苦手ね)
セナは守りきれなかった惨状を見て落ち込んでいた。自身の行動を振り返りもっと上手く出来るところがあったのではと自分の至らなさを責めていた。
(何が太陽の少女の復活よ。また私は敵と戦うばかりで救えていない。こんな様じゃああの子にも顔向け出来ないわよ・・・)
失意のままアークエンジェルに戻るセナ。そのまま医務室に向かって入るとベッドで寝ているアスランを囲む様にキラ達が立って様子を見ていた。
「あっセナ。おかえり」
「お疲れ様ですセナ。貴女も休んでください」
「本当に戻っていたんだラクス。ありがとう」
ラクスに促されるまま椅子に座るセナ。その様子をアスランの看病の為に医務室にいたメイリンが不思議そうに見ていた。
「あの・・・すいません、貴女は一体」
「えっ?」
「あっいえ、多分アスランさんや皆さんの知り合いなんだろうなとは分かるんです。アークエンジェルに居たのを見た事ありますし・・・でも、何をしているのかまでは・・・」
メイリンはアークエンジェルに保護された後もほぼ客人の様な扱いであった為にキラ達の関係性をよく知らないままだった。今目の前にいるラクスが本物でキラとアスランが友人関係である事など断片的には分かる部分はあるがセナの事はキラの姉である事しか分かっていなかった。
「あ、そういえば自己紹介まだだったよね、ごめん。私はセナ・ヤマト。君は・・・ミネルバに居たんだよね」
「あっはい。メイリン・ホークです」
「そう、よろしくねメイリンちゃん」
「はい、よろしくお願いします」
セナが差し出した手を取り握手するメイリン
「私はモビルスーツのパイロットだよ。元オーブ軍所属で主にアスハ代表の護衛をしていたよ・・・今もオーブ軍所属って言って良いのかな?」
「良いと思うよ。ずっとカガリの事守ってたから」
「あっそうだったんですね。それじゃあさっきまでずっと出撃してて・・・凄いんですねセナさんは」
「えっそう?なんか照れるわね」
メイリンからの真っ直ぐな賞賛に少し顔を赤らめるセナ。ほぼ初対面の第三者に自身の強さを評価される事に慣れておらず、らしくもなく自慢げに胸を張っていた。
「ま、まぁそういう事もあるかな。あは、あははは」
「なんでそんな挙動不審になってるのさ・・・」
「だ、だったらあの太陽の少女の事と知っているんですよね?アークエンジェル内に居たんだと思うんですけど誰なのか分からなくて・・・良かったら聞いても」
「ああ、それはセ」
「確かに知ってるよ。でも今は疲れているから休んでるらしいの。また後でね」
メイリンの質問に答えようとするキラの口を手で塞いでセナが代わりに誤魔化す
「あ、すいません。変な事言って」
「良いのよ。まぁ普通は気になるよね」
「・・・セナ、どうして誤魔化すんだよ?今更隠す事ないと思うけど」
「別に隠したいわけじゃないけどさ・・・こういうのもっと良いタイミングでネタバラシした方が面白そうじゃん。きっと良い反応してくれるよこの子」
「うわぁ・・・」
イタズラな笑みを浮かべるセナにドン引きするキラ。そんな様子を見て微笑むラクス。束の間の平穏が訪れる医務室の扉がまた開かれる。
「ん?今度はどちら様で」
「セナ!久しぶり!」
「ぐえっ⁉︎」
扉の方を振り向いたセナに金髪の女の子が飛びつく様に抱きつき勢いでセナは倒れ込む。突然の出来事に全員呆気に取られる中で嬉しそうな顔をしたステラはセナに甘えていた。
「ステラ・・・久しぶり。元気そうだね」
「うん!今日も体調は良い方だよ」
「そうなんだ。けどどうしてオーブに?もしかして体治ったとか」
「それはまだ。完全に治すには時間がかかるらしい?ってナタルが言ってた。とりあえず寿命の方はなんとかしたから後はフレイとナタルに任せてオーブに戻る様言われたの。それでアサギとマユラとジュリと一緒に戻ってきたとこ」
「なるほど・・・色々気になる事は多いけど、というか色々聞きたい事は山程あるけどステラが元気なら良いや」
何故か写真に写っていたフレイや突如名前を出されたナタルなど突然生えてきた知り合いの事が気になっているが疲れもあるので後回しにした。キラも同じ考えなのか曖昧な表情で苦笑いしていた。
「えっ⁉︎ステラ?」
「あ、えっと・・・メイリンちゃん、この子は」
「生きて・・・ええええええ‼︎??」
アークエンジェル内にメイリンの驚愕した声が響き渡る。メイリン史上2番目に大きい声だったと後に語られるがそれはまだ先の話しだった。
ステラ達がアークエンジェルから離れている間の話しをここでざっくり説明します。
アサギ達がステラを連れて連合のエクステンデッドの研究所に潜入すると偶然エクステンデッド達の実戦投入の為に教官として送り込まれたフレイとばったり会う。その後なんだかんだで研究所を壊滅させてエクステンデッドの子達を保護しつつエクステンデッドの体を治す為のデータを収集。
ただ規模が大きくなり過ぎてフレイ達だけではどうしようも無いのでフレイのツテでナタルを呼び出す。招かれたナタルも共犯にして二人は軍を抜け出し強化人間にされた子供達の保護の為に各地を回る事に。ステラ達はジブリール潜伏の件があるのでオーブに戻る事になったというわけです。
本当は何かしらの形で出したいドタバタ劇なのですがカットしました。