ゴットワールドの機械神と破壊神~神となった兄妹は、戦場で敵同士として再会する運命だった~   作:グレンリアスター

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第零章
プロローグ


 とある世界にある荒野で、二人の神は悲しそうに……そして苦しそうに顔を歪めて見つめ合っていた。

 

 一人は機械の鎧を纏った黒髪の少年。

 右手には大きなチェーンソーを握り締めている。

 

 そしてもう一人は漆黒の鎧を纏った黒髪の少女。

 両手にはそれぞれ槍が握り締められていた。

 

 少年と少女は同じ赤い瞳を持ち、顔の形もよく似ていた。

 

「なんで……なんで魔神族にいる」

「なんで……なんで聖神族にいるの」

 

「舞!」

「お兄ちゃん!」

 

 二人は分からなかった。なぜ……こんな再会になったのか。

 

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 2030年4月10日。

 日本、栃木県の宇都宮市の街で二人の少年と少女が歩いていた。

 

「今日は人が空いているな」

 

 短い黒髪の少年—――神崎輝(かみざきあきら)がそう言うと、長い黒髪をポニーテイルにした少女—――神崎舞(かみざきまい)は「そうだね~」と答える。

 

 二人はルビーのような赤い瞳を宿しており、中性的な顔立ちをしている。

 

「まぁでもちょうどいいんじゃない?人が多くいると目立つし」

「それもそうだな~妹よ」

 

 輝がチラッと周りを見る。

 街の中を歩いていた人たちが足を止めて二人を見ていたことに彼は気付く。

 

「変装ぐらいしたほうがよかったか」

「別にいいんじゃない。……ねぇお兄ちゃん」

「なんだ、舞?」

「本当に良かったの……今日、仕事を休んで」

 

 舞の言葉を聞いた輝はハァとため息を吐いた後、

 

「バカチン」

「いた!?」

 

 輝は舞の額にデコピンした。

 デコピンされた舞は額に手を当てて、目をパチパチとする。

 

「お兄ちゃん?」

「今日はお前の誕生日なんだから。お祝いしないとダメだろ。仕事を休んで当然。……まぁあとで色々な人に色々なこと言われると思うけど」

 

 輝はまだ十七歳の学生ではあるが、仕事をしている。それも重要な。

 だが彼は一つ年下の妹の誕生日のために無理して休んだのだ。

 

「かわいい妹のお祝いをする方が優先だ」

「お兄ちゃん……」

「なんだ?感動でもしたか?」

「べ、別に感動なんてしないよ!」

「相変わらず素直じゃないな~。まぁ、そのツンデレのところが可愛いんだけど」

「ツンデレ言うなぁ!」

 

 顔を真っ赤にして怒る舞と、そんな妹を見て笑う輝。

 他人から見たら仲のいい兄妹に見えるだろう。

 だがその兄妹に……事件が起こる。

 

<>

 

「ん?」

「どうしたの……お兄ちゃん?」

 

 道を歩いていた輝は足を止めて、左に視線を向けた。

 舞は輝の視線の先を見て……首を傾げる。

 

「これ……神社?」

 

 二人の視線の先にあったのは、小さな神社と赤い鳥居。

 一見、どこにでもありそうなものだが……不思議と輝と舞は普通の神社ではないと気づく。

 

「ねぇ……お兄ちゃん。こんなところに神社なんてあったっけ?」

「……いや、なかったはずだ。新しくできたのか?」

「とりあえず行ってみない?なにかご利益があるかも」

 

 舞は輝の手を引っ張り、鳥居をくぐった。

 

 その次の瞬間、二人の足元が光り出した。

 

「な、なに!?」

「舞、絶対に手を離すな!」

 

 輝は舞の手を強く握った。

 しかし突然、浮遊感が二人を襲い、繋いでいた手は離れてしまう。

 

「お兄ちゃああああああああああああああああん!!」

「舞いいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」

 

 眩しい光が兄妹を包み込む。 

 そして二人は意識を失う。

 




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