“ ”は異世界を見る 作:侑音
遅筆すぎるのとすぐ忘れるのどうにかしたいです
、、、え?自分で何とかしろって?いやほんとにすみませんでした
「ゆ〜〜〜〜ずっ!!お出かけしよっ!」
ばーんという効果音と共に部屋に入ってきたのは勿論姉、有希である。柚葉はそんな姉をちらりと見て苦笑いを浮かべる
『姉さん……。その、勢いどうにかならない?扉壊れそうなんだけど…いや兄さんのはもう時すでに遅しって感じだけどさ…』
「まぁまぁいいじゃないか我が妹よ!ってわけで服買い行こ〜」
『ほんとに相変わらず自由な人だなぁ…。いいけどさ』
「やったっ。お兄ちゃんにもいってくる〜〜!」
『もしかして僕が行くって言ったから行こうねって言うわけじゃ…。ああもう姉さんってば。綾乃姉も何か言ってください』
「私では有希様を止めることは…それよりも敬語は辞めてくださいと何度も…」
『嫌です』
「なぜ…!?」
ショックを受けたような顔をする綾乃を横目に有希が政近を柚葉の部屋まで連れてくる
「ゆーずちゃんっ。お兄ちゃんも来るってぇ。やったねっ」
「悪い柚葉。止めれなかった」
『ううん。僕はお泊まりさせてもらってる身だし、少しくらいは姉さんに付き合うよ。それに一緒にお出かけしたいって言ったのは僕だし…』
「ほら、我らが妹様もこう言ってるんだからいいじゃん」
『そうか…』
ここは久世家。ほぼ会ったことがない父方の祖父と祖母に大歓迎され、数年ぶりにあった父親には全力で栄養補給(?)され、半ばパンク状態になった柚葉を保護した有希と全力で説教する政近がいたのが数時間前の話。そして今唐突に何故か用意されていた柚葉の部屋に突撃してきた有希が出かけようと言い出したのが今である
軽く支度しようと柚葉が動くとすかさず綾乃が動いた
「柚葉様。ここは是非とも私が…!」
『すみません。1人でやるのに慣れすぎて誰かにしてもらうのってどうしたらいいか分からないので無理です』
「そんな…っ」
ショックを受けたような顔をする綾乃を呆れ顔で見ながら兄と姉を見る
『どこに行くの?』
「激辛食べに行こ」
『行きます』
「え、あの…そんな勢いで来る…?マジ…?ゆずって辛いの好きなタイプ…?」
『大好物。どこの激辛?』
キラキラした目を浮かべる柚葉に気圧される有希を見て政近は苦笑いを浮かべた
「まぁ、とりあえず行くか。13時に出発でいいか?」
「おっけ〜だよ」
『大丈夫』
「ちょっと待ていつ着替えた?」
『さっき。いつでも行けるよ』
「何を使ったらそうなるんだよ…」
「まさかゆずもレアカード持ちだったとはね…」
『まぁ僕なので』
そんなこんなで買い物ついでに激辛を食べに行くことになった3人(と1人)。暫く買い物しているとそうです。います
「…なぁ、気のせいか?前も有希と2人で買い物来てたらいたよな?いやあん時はいつの間にか綾乃いたが…」
「お兄ちゃん。ここはスルーする?それとも…?」
『僕のことは気にしないで。兄さん達はあの人とゆっくりしていいよ』
「そうは言ってもな…で有希は毎度毎度いつポニーテールを解除してるんだ」
「気配感じた瞬間」
『姉さん怖』
「嘘でしょ…?ゆずには言われたくなかったんだけど…?」
淑女の笑みを浮かべながら軽口を叩き合う妹二人を呆れ顔で見ていると覚悟を決めた様子の少女がこちらに来ようとする
「おいおいブラザー。どうするんだよ。ゆずのことなんて説明するんだ?」
「幼馴染でいいだろ。お前も幼馴染設定だし」
『任せる。頑張って』
「妹よ、そこ諦めないでくれ」
そしてひそひそと話してる間に少女は恐る恐る話しかけてくる
「久世君と有希さん…?奇遇ね。そちらの子は?」
「…あぁ、俺たちの幼馴染だ」
『…初めまして。今年度中等部1年首席、神崎柚葉です』
ちなみに苗字の考案者は羚音であ「呼んだ?」呼んでないよ??
「そ、そう。久世君ってほんとに幼馴染の子と仲良いのね。有希さんもそうだし…というか首席なのね…」
『…?普通にかんた』
「あ、アーリャは何しに来たんだ?」
「えぇ、よろしければまた一緒に回りませんか?」
慌てた様子で柚葉の口を抑える兄とアルカイックスマイルを浮かべながら話を逸らそうとする姉に困惑しながら再び口を開く
『僕のことはお気になさらず。先輩達とは古くからの仲という事でご一緒させて頂いてるだけですので。生徒会で積もる話もあるでしょうし、僕は席を外しますよ?』
「い、いえ…水入らずのところをお邪魔するわけにもいかないわ。貴方が良ければ一緒に回らない?」
『…それでよければ』
疑問符を浮かべたまま無表情で答える柚葉に困惑しながらもアリサは必死に言葉を紡ぐ
「私はアリサ・ミハイロヴナ・九条よ。久世君とは生徒会で一緒に」
『存じております』
突如、柚葉の周りに冷えた空気がまとわりつく。それはほんの一瞬のことで、アリサも気のせいかと思いながら続ける
「そ、そう…?その、仲良くしていただけるなら光栄だわ」
『えぇ。僕でよければ』
「すみませんアーリャさん。ちょっと柚葉連れていきますね」
言いながらぐいぐいと柚葉を人気のない場所まで引っ張る
「あ、アーリャさんがお兄ちゃんと一緒に出馬するの嫌なの?」
『…僕は。九条先輩が嫌いな訳ではありません』
「…?そうなの?」
『ですが』
ぎらり、と一瞬アリサを冷たい目で見る。それを間近で見た有希は一瞬背筋が凍った
『兄さんになにかするようでしたら…僕が許しません。姉さんと兄さんには悪いですが、僕は2人が組むべきだと…、思う』
「…ゆず…」
『…ごめん。つい敬語になってた。でも…。兄さんと姉さんは、ずっと一緒にいてほしかった。僕のわがままだから。ごめんね』
苦笑いを浮かべる柚葉に、有希は軽く笑みを浮かべて返す。そして先程の冷気を思い出して再び背筋が凍った
(ゆずは、あたしがお兄ちゃんと…そっか。…地雷、だったかな?でも…ゆずにも、そういう気持ちはあるんだ)
胸を撫で下ろした反面、疑問が浮かび上がってくる
「…ねぇ、ゆず。さっき、入試の問題簡単って言った、よね?」
『え、うん。わざと高等部3年の問題に変更してもらったけど簡単でつまんなかっ』
「ちょちょちょステイステイステイ。おーけー?」
『…?どうかした?』
「いま、いま、高等部3年の問題って…」
『…だって、絶対に入試問題とか簡単だし…』
「嘘でしょ…?ゆずの脳内どうなってんの?」
『…?僕の部屋、見てないの?』
「…え?どういう…」
『…。見たらわかるよ』
「…あ、…うん」
その後、ぼーっとした状態の有希と困惑したままの柚葉が戻ってきて政近が更に困惑した後の4人(+1)の行動は皆様のご想像にお任せしましょう
…後日。有希と綾乃が柚葉の部屋の大学の赤本(全問正解しているノート付)を見て政近に鬼電したのはまた別のお話…