キミとアイドルプリキュア♪〜輝けない少年と心の鼓動〜   作:BURNING

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今回からコラボ編ですが、まずコラボの世界の設定について話します。ハッキリ言いますとあくまで今回の世界線は本編とは関係ありません。

というのも今回の世界は私の世界をA、コラボ相手の寿垣遥生さんの作品の世界線をBとして例えるならその二つの世界が合わさったCの世界での出来事という事になります。

なので、今回のコラボは今後の私の作品や寿垣遥生さんの作品の進行にはほぼ確実に関係無いものとなりますので今回提示される世界線の設定はコラボの間のみの設定と思ってください。それではコラボ編第一話という名前の状況説明回となる話をどうぞ!


コラボ編1話 影と朱蓮が交わる物語の振り返り

プリルンとメロロンのデートの後ある日の朝、今日も影人が朝起きるとこころからの話通りに彼女の朝練に付き合う。

 

「おはようございます!カゲ君!それに、メロロン!」

 

「ああ。おはよ、こころ」

 

「……何でメロロンもここにいるのメロ……」

 

「何でってメロロンが置いていくなと言ったからだろ?」

 

この日、影人は家でメロロンのみを泊めていた。普段ならプリルンといたいと言うメロロンであるものの、この日は珍しく影人の方を優先したのである。それから影人とこころはストレッチ及び軽めのランニングを済ませてからいつもの練習場所でこころがダンスをする。

 

「……そういえばカゲ君。今日は夢乃ちゃんと蓮先輩の……」

 

「ああ。初めての大型コラボの日だな」

 

「配信、楽しみにしてますね!」

 

「とは言っても俺はもう直接夢乃の配信には関与できないからなぁ……。ま、蓮にだったら安心して任せられるから良いけどさ」

 

そんな風に影人とこころが会話する中、ここで一つ疑問に思うだろう。蓮とは誰なのか……という話だ。蓮というのは影人、うた、ななの同級生でクラスメイトの朱藤蓮の事を指す。今年の四月、新学期と同時に影人とこの街であるはなみちタウンに来た人物である。

 

そう、今回のコラボの話ではこの小説こと“キミとアイドルプリキュア♪〜輝けない少年と心の鼓動〜”の世界とコラボ先の小説である“キミとアイドルプリキュア♪ -朱蓮のダンサーとアイドル達-”の世界。この二つの世界が合わさった第三の世界での話というわけだ。

 

そんな事もあって暫く本編には直接関わりの無い別の世界線における話が続くがお付き合い頂けると幸いである。

 

「それじゃあカゲ君、メロロン。また学校で!」

 

「ああ、後でな」

 

影人とこころは朝練を終えて別れるとメロロンが帰り道を歩く影人へと話しかけた。

 

「……メロ。影人はこころと恋人で幸せメロ?」

 

「当たり前だろ。メロロンで言えば俺やプリルンにメロメロな気持ちがあるみたいに俺はこころにメロメロの気持ちがある。まぁ、俺風に言ったら心メラメラな気持ちだけど」

 

「メラメラって、メロロンと影人で使い方が違うからちょっと混乱するメロ」

 

メロロンとしてはメラメラという言葉は嫉妬心を示すときに使う言葉。ただ、影人はそれとは違って自分の気持ちが熱く燃えるやその物に熱中できるという意味で指す。だから二人の間で意味に差が出るのだがそれは置いておこう。

 

影人が家に帰ると夢乃が出迎えた。ちなみにこの世界でも夢乃はしっかりブラコンである。二つの世界を混ぜたとは言ってもそれによるメインキャラへの誤差は最低限になっていた。

 

ただし、サブキャラの中では関田勘介他バレーチームの面々や浅野他影人達と共に戦ったバスケチームの面々もおらず。バレーボールでの因縁もレイがバレーをやる中で最後まで勝てなかった翔太先輩へのリベンジマッチという形で影人、蓮、レイの三人による友情トリオが挑んだという物に変化している。また、関田勘介がいないので新橋わかばもこの時点で付き合ってない。そこは読む上でご了承いただこう。

 

「ただいま」

 

「お帰り!お兄ちゃん!」

 

夢乃は大好きな兄の帰宅に喜ぶと小6というそれなりに高学年にも関わらず、お構い無しに影人へと抱きついた。

 

「メロ!?幾ら妹だからって影人は渡さないのメロ!」

 

「ぐえっ!?」

 

それに反応したメロロンが影人へと後ろから飛びつく。影人は前後から挟まれる形となると変な声を上げた。

 

「お、おうふ……二人共。前後から同時に挟むのは勘弁してくれ……」

 

「あ、ごめんね。ねぇねぇ、お兄ちゃん!今日蓮先輩とのコラボの日だよ!あの蓮先輩とだよ!」

 

その言葉に影人は苦い顔つきをする。実は夢乃は幼い頃からの大の蓮のファンだった。キッカケは影人が思い出したく無い幼い頃。影人がテレビのヒーローに憧れていた頃だった。影人より二つ年下である夢乃は子役三姉弟としてドラマで活躍していた朱藤蓮のカッコ良さに惚れてしまったらしい。

 

そのまま夢乃が彼と会いたいと駄々を捏ね、影人は夢乃のためにも芸能界を志す事になる……が、この先の経緯はこの小説の世界の経緯と被るので割愛しよう。何にせよ、改めて記すが夢乃は大の蓮のファンだ。それこそ色々と事情があって一時的に引退していた彼とこの街で会うその日まで覚えているくらいに。

 

「蓮先輩、前に直接会ったけど凄くカッコよくて……うう、できれば蓮先輩と二人きりでデートしたい。蓮先輩にエスコートされるなんて夢のようで……」

 

「はぁ……。夢乃、確かに俺はアイツとのお付き合いに関しての文句は言わない。ただ……」

 

「わかってるよ!蓮先輩に好きな人がいる事くらいさ!それが、うた先輩だって事も……でも、諦めるなんて私には無理!せめて最後まで足掻くぐらいはさせてよ!」

 

どうやら夢乃はこの街で生の蓮と会った際に完全に恋をするくらいに好きになったらしい。そのくらい彼のことは頼れると思ったのだろう。

 

「はぁ……夢乃ってば本人がいない時限定だけど蓮の事になると本当にブレーキが無い。よくそれで配信の方は平然とできるって言ったよな」

 

とは言え、夢乃は蓮の前ではさりげなく自分に気を向けさせるようなアピールをするのみ。影人に今見せているようなオタクに近い事はしない。あくまで自然体で蓮が好きだとアピールしているに過ぎないのである。

 

ただ、その夢乃のアピール方法が良い方に転んでるのか、悪い方に転んでいるのか……蓮は夢乃の気持ちにはまだそこまで気がついていなさそうな感じだった。

 

「むーっ。お兄ちゃんってば、揶揄わないでよ。私の演技力舐めないで!配信の時くらい抑えるのはできるよ!」

 

「はいはい。憧れで大好きな蓮とコラボする影響ではしゃいでキャラを崩すなよ?あくまでお前は……」

 

「わかってる。私の気持ちがあったとしても仕事は仕事。姫野さんにも言われてるし大丈夫だよ!」

 

ちなみにこの世界でも夢乃はレイの影響で彼の父親が経営する事務所。サウンドプロダクションについ先日所属する事となり、マネージャーとして姫野が付けられている。

 

「じゃあ、今日の夜まで気を抜かずにな。間違っても学校とかで口を滑らすなよ?」

 

「はいはーい」

 

それから影人と夢乃は両親から作ってもらった朝食を食べ、影人の方は学校で食べる弁当作りを手伝う。中にはメロロンのためのカニさんウインナーも入っていた。

 

「じゃ、行ってきます」

 

影人は準備を終えると時間になったのでメロロンを連れて学校への道を歩く。その最中で何度か話題に挙がっていた蓮と会う。

 

「おはよう蓮、ヨーヨイ」

 

「おはよう影人」

 

「おはようヨイ!」

 

「にいたま!おはようなのメロ!」

 

「相変わらず俺への挨拶は無し……か」

 

蓮の姿としては赤髪のツンツンヘアーがトレードマークであり、色合いからはどこかのバスケ漫画の主人公を連想しそうな物である。また、ななよりも身長は高めで影人とほぼ同じくらい。そんな彼はその傍らに妖精を連れていた。

 

その名前はヨーヨイ。黄色のパイナップルのような頭が特徴的な男の子の妖精だ。そして、この妖精は今影人の元にいるメロロンに恋をしている。

 

「蓮、今日は妹をよろしくな」

 

「勿論、夢乃ちゃんの事は俺に任せとけ……って言いたいけど確か大人っぽい感じになるんだよな?俺も配信の時に話し方気をつけないといけないな」

 

夢乃はドリーム・アイとして活動する際は年齢を隠す都合上、話し方が普段から激変する。そのため、気を抜いて普通に年下の女子相手に話すやり方だと大きなやらかしになってしまうだろう。現にコラボの話が決まった後に姫野から蓮へと送られた注意事項の一覧の中にしっかり入っている。

 

「それにしても、やっぱ信じられないよな。蓮がVtuberをやってるって」

 

「何でだよ?」

 

「だってお前。話し方とかキャラとか普段から色々と変えてるだろ?配信内では王子様キャラだしさ」

 

そんな風に言われて蓮は頷く。今更だが、蓮が配信で見せる顔は夢乃と同じくVtuberとしての物だ。ただ、今はその話を一度置いておこう。

 

「……影人もそういう自分のやりたい事とか見つけてみろよ」

 

「は?お前も夢乃みたいな事を言うな」

 

そんな風に二人は軽口を言い合う。数ヶ月前、彼等が初めて学校で会った時の第一印象は……最悪だった。

 

〜回想〜

 

四月の頭、始業式の昼休み。蓮はクラスメイトからの弁当の誘いを冷たい言葉を言って無理矢理振り切ると一人で弁当を食べていた。そこに来た影が一人。

 

「……お前、確か朱藤蓮とか言ったな?」

 

それが影人であった。そして、そのタイミングで蓮と一緒に弁当を食べていたヨーヨイはすぐに彼の影へと隠れる。この世界では影人はこの時点で蓮やうたがアイドルプリキュアだとは知らない。ただ、マックランダーやアイドルプリキュアが戦っている所のみは遠目だったが見ていたので知っていた。

 

「何だよ、お前もクラスメイトの一人か?」

 

「……同じ転校生の顔も見てないのかよ。というか、咲良さんとレイのレスバの所もまともに聞いてなかったのか……」

 

蓮は転入当時、幼い頃にあった事件のトラウマが尾を引いた対人関係の悪さを引き摺りっぱなしであったので影人の事もその辺にいるモブキャラと同じ扱いであった。ちなみに、影人はこの世界でもうたとレイのレスバに乱入。うたの意見である合唱を通すために一役買い、レイから一目置かれるようになった。

 

「しつこい勧誘なら聞かないぞ。言っただろ?俺は気安くてしつこい奴は嫌いだと」

 

蓮はそう言って影人を突き放そうと睨みつける。その眼光は先程、誘ってきたクラスメイトを退けた物と全く同じ。蓮はこれで影人も追い払えると思っていた。

 

「……は?別に勧誘するつもりはねぇよ。俺はお前に確認があってここに来たが……その必要は無くなった」

 

「だったらさっさと消えろよ、目障りな……」

 

「ふん……“子役三姉弟”の末っ子であれだけ周りからチヤホヤされていたお前、朱藤蓮がこんな所で拗ねてるとか……堕ちたものだな」

 

その瞬間、蓮がいきなり触れられたく無い過去のトラウマを持ち出されたどころかそれを馬鹿にしたような言い方をされて苛立ちを露わにする。

 

「……はぁ?お前、お前に俺の何がわかるんだよ?俺がどれだけ辛かったか知らないくせに」

 

「辛かった……か。良いじゃねぇかよ、お前は一度でも周りからチヤホヤされた過去がある。……そんな物、俺には無かったのによ」

 

「あ?お前の事なんか……」

 

「お前は知らないんだよ、本当の絶望が何なのか。どれだけ努力しても無意味だと思い知って、自分じゃ輝けないって思い知らされて……。一度でも輝いた野郎が辛いだの何だの言って、その気になればまた何度でも輝けるくせに。お前がどれだけ苦しさを言ったって説得力なんて皆無だろ」

 

影人は蓮へと皮肉たっぷりにそう言った。影人としては蓮の過去まではこの時詳しく知らなかったのだ。普段ならそういう大事な事はしっかり調べる影人も彼のクラスでの態度を見て珍しく思う事をすぐにぶつけに行ったのである。そして、それは蓮の地雷を踏み抜いてしまった。

 

「ざけんなよ……だったら一度親を失ってみろよ、世間からの誹謗中傷を味わってみろよ!」

 

「はぁ?世間に出て光を浴び続けてきた人気者様が、ずっと影に埋もれ続けた奴の気持ちを知らないくせに偉そうに言ってんじゃねーよ!」

 

そのまま二人のレスバはヒートアップ。あと少しで殴り合いになってしまうという所でうたが駆けつけると慌てて二人の仲裁に入った。ただ、蓮はこの時に蓮へと同情したうたへと八つ当たり。影人も蓮を敵対視したせいでお互いに険悪な雰囲気になってしまうのだった。

 

〜現在〜

 

「あれ以降、色々あったよな」

 

「ああ、そもそも仲直りするまでに相当かかったし」

 

それ以降、蓮と影人は犬猿の仲と言わんばかりに事あるごとにぶつかり合うようになった。ただ、その中で二人は自分の過ちに気がつくと約一か月間に及んだ二人の険悪な時期は終わる事に。具体的にはなながキュアウインクに覚醒した後。プリホリの仕事を受けた際に起きた戦いで影人は身を挺して戦いに参加。マックランダー撃退に貢献した事で二人の仲はようやく修復される事になった。

 

「夢乃ちゃんと友達になって、俺達はそれぞれ恋をして」

 

「何だかんだで俺たちが仲直りするキッカケもそれだったよな?」

 

影人と蓮はプリホリ関連の戦いの後。それぞれの想いをぶつけ合った。その中で二人はお互いの恋の話をしたのだ。影人はこころに、蓮はうたに。二人は自分達が同じ恋する男の子という共通点があると知ったのだ。

 

「それからこころや俺もプリキュアになって、スラッシューと対決して。確かその頃だっけ?笑華さんがプリキュアになったの?」

 

「あー、確かその辺だったな。ニカ姉がアイドルプリキュアになったの」

 

笑華姉というのは蓮の姉で三姉弟の中では真ん中の次女に当たる朱藤笑華の事だ。彼女も最初は蓮との事でひと頓着あったものの、今では立派なアイドルプリキュアの仲間となっている。

 

「お泊まり会では蓮がとんだ変態だって知れたな」

 

「煩せっ、影人だってこころの裸覗いただろ」

 

「あれは偶々通っただけだろ!それに、お前と違って八割ぐらいは不可抗力だし!」

 

「うっ……。それを言われると弱いが……」

 

「にいたま、何の話メロ?」

 

「知らない方が良い事もあるって事だヨイ」

 

影人と蓮がお泊まり会で立て続けに二人がやらかしをした件を文にするとそこ経緯は下に箇条書きとする。

 

1、うたがお風呂へと入浴

2、蓮がご飯を食べた部屋に忘れ物を取りに行くと言ってパンツをうたの入浴中に届けに行く

3、その直後に影人が期限切れの牛乳を少し前に飲んでしまった影響でお腹を壊し、長めのトイレに入る

4、蓮がパンツを置く際にやらかす

5、それを受けてうたが上がった後に蓮へと説教

6、説教後にこころが入浴するために脱衣所にて服を全て脱いでいく。

7、このタイミングで影人のお腹の痛みが収まってトイレからようやく解放

8、影人はお腹を壊した後の疲れでこころが裸になったタイミングに脱衣所へと繋がるドアを開けてしまう。

9、こころが悲鳴を上げてそのままお説教は第二ラウンド突入。

 

という形だ。メロロンはこの時来てなかったので知らないのも仕方ないだろう。

 

「本当に呪われてるって言えるくらいのあの時のタイミングの完璧さはなんなんだよ……」

 

「多分それが大人の都合ってやつだろうが……」

 

それから二人は吹き出して笑い合う。今となってはこの話はお互いを揶揄うための笑い話の一つだ。尚、うたやこころが許した上でじゃないとこの笑い話は成り立たないがそれは置いておこう。

 

「蒼風さんの七不思議、CDの収録、咲良さん達の技に蓮達の技ができて、そこにメロロンが来て」

 

「レイも含めて熱く燃えた球技大会にこころの母の日。つい先日のプリルンとメロロン、ヨーヨイの三人でのデート。思い出すと色々あったよな」

 

影人と蓮は登校しながら思い出を振り返っていくともうすぐ学校というタイミングで二人を見つけた四人の影が待っていた。

 

「あ、蓮君に影人君。おはよー!」

 

「メロロンにヨーヨイもおはようプリ!」

 

「お二人共おはようございます!」

 

「この二人だけの組み合わせは珍しいな」

 

「さ、遅刻する前に行こ!」

 

二人を待っていたのはうた、なな、こころ、レイの四人。更にうたが連れたプリルンもいる。ここにいるのは新学期が始まってからここまでの間に絆を深めた面々だ。更にここにはいないが、笑華のパートナー妖精ことホプ、アイドルプリキュアのマネージャーである田中。田中と共に新しくグリッターのバイトとして入った天城切音。かけがえのない人達が彼等の周りにはいた。

 

影人と蓮の二人は四人と合流すると学校へと行くために足を踏み出していく。今日も彼等の楽しい日々が幕を開けるのであった。




というわけではコラボ第一話という名前をした説明の回でした。これが無いと話を上手く読む事ができないので今回一話分使って設定及び今回の話に至るまでの世界線Cにおける軽めな前回までの振り返りをしました。

次回からがコラボとしては本番になると思います。それではまた次回も楽しみにしてください。
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