キミとアイドルプリキュア♪〜輝けない少年と心の鼓動〜   作:BURNING

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コラボ編12話 スラッシュー無双 状況打開の鍵

スラッシューを前にした影人と笑華の二人。二人はブローチを構えるとプリキュアへと変身するために光に包まれていく。

 

その中で笑華の方は虹のかかる青空をモチーフにした不思議な空間へと移行。直後に彼女の着ていた服が変身のために白色に発光した変身前の専用の物に変わる。

 

「プリキュア!ライトアップ!」

 

笑華が手にしたプリキュアリボンをアイドルハートブローチに装填。そのままブローチを三回タップ。それと同時に髪のツーサイドアップが解ける。

 

「キラキラ!ドレスチェンジ!YEAH♪」

 

蓮が胸の前でブローチの両側を押すと中心にある透明なミラーボールが虹色の輝きを纏って回転。すると笑華のブローチから飛び出した虹のベールが両脚に纏われていくと素足に白のフラットシューズが出てくるとスカートが虹に包まれて音符の音と共に七色に変化。同時に白のロングスカートが出てくるとフリフリの部分に虹の差し色が入る。

 

「キミと〜!YEAH♪」

 

笑華が二度目の押し込みを行うとミラーボールが回転。今度は両腕に肘辺りまである長めの手袋を装着。これも一瞬虹の発光を見せてから白に収まる。それから彼女の背中が一瞬見えてからえびぞりと同時に上半身の服装が展開。それは白をベースに虹色の差し色をしたオフショルダーという肩出しの衣装であり、袖からはインナーと思われるシャツのフリルが見えていた。

 

そのフリルも白、水色、ピンクという綺麗な配色であり、彼女の虹キュアらしさが出ていた。それと同時に彼女が一度目を閉じてから開くと瞳がピンクから水色に変化する。

いる。

 

「一緒に〜!YEAH♪」

 

笑華の三度目の押し込みが入ると両脚首にピンクのアンクレットを装着。それからすぐに頭部へとアングルが変わると真っ赤だった髪が一瞬キラキラした虹の発光をしながら薄いピンクへと変化。髪は特に結んだりしておらず降ろしてある。また、髪が変化したその直後にキラキラしたオーラがどこからか飛んでくると純白のティアラとして形成。それを被ると同時に小さなイヤリングも装着。髪に赤のメッシュ部分が出てきた。

 

笑華の変身が完了すると着替えが終わった虹のお姫様が出てくるように光のカーテンが横に開いて出てくると周囲の背景が一層眩く輝く。そのまま彼女はポーズと共に決め台詞を言い放つ。

 

「キミと舞う、ハートの希望!幸せいっぱい、キュアホープフル!」

 

笑華の変身が終わると同時に影人の方も変身を完了したのか、続けて名乗りをした。

 

「キミと昂る、ハートの情熱。高鳴る魂、キュアソウル!」

 

それから二人が降り立つとスラッシューは強敵が来てくれたと笑みを浮かべる。

 

「ふふっ。周りの光を取り込んで進化を続けるソウルとプロトタイプで浄化技を一発使うまではそれなりの強さが担保されてるホープフル。私の相手として不足無しね」

 

「お前の相手を長々してやるつもりは無いけどな」

 

「さっさとアンタを倒してクラヤミンダーも浄化するわ!」

 

「じゃあ……まずは私の歌を聴いて立ってないとね?」

 

〜挿入歌 BIGBANG My BLAZE〜

 

スラッシューはいきなりフルパワーとばかりの強化型の曲のイントロを流す。それに二人は一気に身構えた。

 

「幸せはいつの日も唐突にすり抜ける♪」

 

スラッシューは踏み込むとまずはソウルへと突撃。ソウルはそれを受け止めるが、その拳の強さに押し込まれてしまう。

 

「ッ……」

 

「後ろがガラ空きよ!」

 

そこにホープフルが走ってくると後ろから飛びかかる。それに合わせてスラッシューはリズムに合わせたステップを踏むとオーバーヘッドの体勢でホープフルの頭上から蹴りを振り下ろす。

 

「弱い自分はその時をただ見てるだけ〜♪」

 

「くっ!!」

 

ホープフルは咄嗟にガードするものの、スラッシューに対応された上に反撃まで貰ってしまった。だが、その直後にソウルがメガホンを使う。

 

「キュンキュンの力!ソウルバレット!」

 

ソウルが放った紫のエネルギー弾がスラッシューを目掛けて飛ぶ中、スラッシューは両手から展開した炎の熱線で弾丸を迎え撃つと弾いてしまう。

 

その弾かれた弾丸を見やるソウル。ただ、彼はとある点に気がつく。それは弾かれたソウルバレットが遊園地の中を飛ぶ途中。遊園地のど真ん中辺りで障害物等も含めた何も無いはずの空中でいきなり真っ二つに弾が割れて爆発したのを見た。

 

「えっ?」

 

そんな中、余所見をしたせいでスラッシューに隙を突かれたソウル。その瞬間、スラッシューが接近すると炎の鞭を召喚してソウルへと叩きつける。

 

「どんなに足掻いたとしても叶わない夢はある〜♪」

 

《撃炎乱舞》

 

「がっ!?」

 

ソウルは油断してしまったが故にその鞭を一撃を喰らってしまう。そんな中、ソウルをカバーするためにホープフルも跳び上がった。

 

「これ以上はやらせないわ!」

 

ホープフルがブローチをタッチすると彼女の周囲に四つの光のボールが生成される。

 

「ホープフルシュート・クアドラ!」

 

ホープフルが光球をサッカーのシュートの如く蹴り込むと四発の光球が高速で飛んでいく。

 

「だからこそ、私は手段を選ばない〜♪」

 

スラッシューは落ち着いた様子で両手に炎の剣を召喚。それを連結させると回転させながら盾のようにして翳す。それにより、あっという間にホープフルの技は全て弾かれてしまった。

 

「ッ……」

 

「そして、私はいつも奪われる♪大切な物全て♪だからもう奪われぬよう、強く燃えるんだ♪」

 

ホープフルが相手でもスラッシューには届かない。そんな現実をホープフルは悔しそうに噛み締める中、スラッシューはそのまま連結させた炎の剣を振り回すとそれをホープフルへと投げる。

 

「闇の中、深く沈む私の体全て〜♪」

 

「やばっ!」

 

ホープフルがその剣をどうにか回避しながらその上に乗ると熱さを我慢しながら上手く乗りこなしてスラッシューへとそのまま突撃。それに合わせてソウルも持ち直す。

 

「どんな試練、私に立ち塞がろうと♪(BURNING!BURNING!)燃え立つ私は今、生まれる♪(BURNING!BURNING!)誰かを頼るんじゃ無い♪」

 

ただ、スラッシューは二人に挟まれた状態でも動じる事無く笑みを浮かべつつ指を鳴らす。直後にはホープフルが足場にしていた剣が一瞬にして消えてしまう。

 

「なっ!?」

 

ホープフルはいきなり消えた剣にバランスを崩すとどうにか着地。しかし既にスラッシューは手に巨大な炎のエネルギーボールを生成していた。

 

「新しい自分が今!♪ここにビッグバン!誕生だ!♪」

 

スラッシューの歌がクライマックスになるとホープフルへとその高火力を叩き込もうとする。

 

「ヤバい!ソウルバレット!」

 

ソウルは咄嗟にソウルバレットを後ろ向きで放ち、その反動で前に飛び出すと足りない移動スピードを補う。そのまま彼はすぐにホープフルの前に移動して立ちながら技を発動した。

 

「ウインクの力!ソウルアブゾーブ!」

 

その力によって生成されたエネルギーの盾がどうにか攻撃から二人を守ろうとする。しかし、スラッシューの力は圧倒的。そのため盾はエネルギーを吸収して弱めてはいるものの、耐え切れずにヒビが入っていく。

 

「止まれ……止まってくれ……」

 

ソウルがそう祈るように言うが、やはり止まる事は無くバリアは割られると二人へと直撃。爆発を起こしてしまう結果となった。

 

《極熱爆炎玉》

 

「「うわぁああっ!?」」

 

スラッシューが手をゆっくりと下ろすと爆発が消え、その中からダメージを負った二人が倒れ込む。

 

「二人がかりでもダメなの……?」

 

「単純に強すぎんだろ」

 

スラッシューの強さはその爆発力。歌を歌うことによって瞬間的な能力を大きく向上させてくるのだ。そして、その力を前に二人は対抗する手段が無い。せいぜいやれても全力で喰らいつく程度。

 

「折角ならもう少し楽しませてくれても良いのよ?」

 

そんな中、二人がどうにかして立ち上がる。息は荒くなっており、それだけダメージも大きいのだろう。そんな時、無意識の内に二人の耳にインカムが装着された。

 

「えっ!?」

 

『ブレイキン、ソウル、ホープフル。大丈夫?』

 

「その声……ウインクか」

 

どうやら以前分断されてしまった時と同様にウインクが戦闘の最中でインカムを用いて連絡をしてきたのだ。

 

『俺はまだどうにかな。ただ、クラヤミンダーにダメージが通らなくて困ってる』

 

『それ、私達も一緒だよ!』

 

『こっちも全然ダメージが入らなくて』

 

ブレイキンがそう言うとアイドルやキュンキュンも同調。どうやら、ダメージが全く入らない現状はどちらの戦線も同じらしい。

 

「ダメージが入らないってどういう事よ!?」

 

『その言葉通りだよホープフル。攻撃を当てても当ててもすぐに修復されて元通りになっちゃうの』

 

「マジか。俺達の方はまずそもそも攻撃さえ当てられないけどな」

 

どちらにせよ、ダメージが全く入らない現象についてはどうにかしないとこのままジリジリと体力を削られてしまう。それだけは避けたかった。

 

『皆は何か気がついた事は無い?』

 

『気がついた事か……。攻撃が当たった直後に一瞬だけダメージを受けてからすぐに元通りになる事ぐらいしか』

 

ブレイキンが困ったようにそう返すとそのタイミングでソウルは心当たりがあると思い至る。

 

「そういえば……確か、俺が放った攻撃が一回スラッシューに弾かれたんだが……その時に不思議な事が起きてたな。攻撃が何も無いところでいきなり真っ二つにされて爆発したんだ」

 

それを聞くと一同は違和感を感じる。そもそも普通、攻撃を放った人間がそういう設定をしてないとそんな不自然な挙動は取らないはずだ。それなのにそういう現象が起きているという事は普通じゃ無い何かが起きているという事。

 

『それは気になりますね……まるでそこに見えてない何かがあるみたいで……』

 

キュンキュンの発言を聞くとアイドルを除く一同は同じ結論に辿り着くと声を上げる。

 

『あっ!そういう事か!?』

 

「見えてない何か……それがこの状況を作ってるみたいね」

 

『うん。それを調べてみる価値はあると思う』

 

『だったら中央部に向かえば……』

 

『え?何々?どゆこと?』

 

ただ、やっぱりアイドルだけは話について行けて無いのか困惑した様子だった。とは言ってもむしろ今の話の流れで思いつかない方が困惑ものなのだが……。それはさておき、逆転のための鍵はそこにあると感じていた。

 

『だったらそこに行けば良いけど……』

 

『こっちは無理です!三人がかりでやっと止められてるのに……』

 

『俺の方もクラヤミンダーをフリーにするわけにはいかない。まだ逃げ遅れた人がいるかもしれないしな』

 

アイドル、ウインク、キュンキュンの方はクラヤミンダー三体に加えて兵士達もいるので三人が揃わないと対応できない。ブレイキンも目の前のクラヤミンダーへの対応が必要なためそこに向かう事はできなかった。

 

「ッ、だったらホープフルが……」

 

「ううん。ソウル、アンタが行きなさい」

 

「でもスラッシュー相手に一人で……」

 

「それは私が行っても同じでしょ?だったら一発限りの浄化技しか使えない私よりもあなたが行く方が適任だわ」

 

ホープフルの戦闘力は強力であり、個人の中では六人の中でもトップクラス。ただ、その弱点として個人の浄化技を一発使ったらエネルギー切れを起こして出力が半分近くにまで減少するという燃費の悪さを持っている。

 

「もし仮に私が行っても浄化技を叩き込んだとして……仮に何かの罠があって耐えられたりでもしたらその後が保たないわ。その分ソウルなら一発浄化技をやっても問題無いし、その技も単独でクラヤミンダーに通じる」

 

加えて、ホープフルよりも優れている点として戦術の豊富さも挙げられるだろう。そう考えるとソウルが向かう方が理には叶っている。

 

『ソウル、私達からもお願いします!』

 

『な、なんかよくわかんないけど……ソウルならできるよ!』

 

『アイドル、状況理解できてないのに送り出すのはやるのかよ。ま、俺からも頼む』

 

ソウルは仲間からこれだけ後押しされては自分が行かないという選択肢は無いと言わんばかりに頷くと仲間へと呼びかけた。

 

「わかった。俺がどうにかするまで何とか耐えてくれよ」

 

それを最後に通信を切ると律儀に待ってくれていたスラッシューが笑みを浮かべる。

 

「ようやく話も終わったみたいね」

 

「待っててくれるなんて優しいわね」

 

「ええ。取り込み中に不意打ちして勝ったところでそれは誇れる勝利では無いからね」

 

スラッシューはあくまで真正面から二人を叩き潰すつもりらしい。それをするだけの実力もあるため、彼女は未だに余裕を持っているのだ。

 

「……とはいえ、折角私の作戦が上手く行ってるのにそれを邪魔されるのは気分が良くないの。それに私が相手したいのはソウルだけ。ソウルのついでなら兎も角、お邪魔なあなた一人だけを相手するのはね」

 

スラッシューとしてはソウルを行かせるつもりは無いらしい。するとホープフルが飛び出す。

 

「はあっ!」

 

「不意打ちのつもり?効きませんわ!」

 

スラッシューはホープフルからの拳を受け止めるとすかさず彼女はもう片方の手を出し、スラッシューの手と組み合う。そして、拳の方の右手もスラッシューと組み合う形として力比べをしていた。

 

「ソウル、今のうちに行きなさい!私もコイツ相手だと長くは止められないから!」

 

ホープフルに促されたソウルは頷くと駆け出す。それを見たスラッシューはそうはさせないとばかりにホープフルを蹴り上げる形で吹き飛ばす。

 

「逃しませんわ!」

 

「ぐっ……それは……こっちの台詞よ!ホープフルシュート!」

 

ホープフルが咄嗟に一発だけエネルギー弾を蹴り込むとそれがスラッシューの進路の先の地面に命中して土煙を展開。その煙幕に乗じてソウルはいなくなっていた。

 

「チッ……やってくれましたわね……。余程やられたいのかしら?」

 

「私もやられるつもりなんて無いわ。だから、全力でアンタを止める!」

 

ホープフルとスラッシューはそのまま再度戦闘へと突入。そのため、この状況を打開するための鍵はソウルが握る事になるのであった。




また次回もお楽しみに。
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