キミとアイドルプリキュア♪〜輝けない少年と心の鼓動〜   作:BURNING

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ピクニックの終わり 雨降り注ぐ空

四人は出てきたクラヤミンダーに対応するべくブローチを押し込むとプリキュアへと変身する。

 

「「「「プリキュア!ライトアップ!キラキラ!ドレスチェンジ!YEAH♪」」」」

 

「キミと歌う、ハートのキラキラ!笑顔ニッコリ、キュアアイドル!」

 

「キミと瞬く、ハートの勇気!お目目パッチン、キュアウインク!」

 

「キミと踊る、ハートのリズム!心キュンキュン、キュアキュンキュン!」

 

「キミと昂る、ハートの情熱。高鳴る魂、キュアソウル!」

 

「「「「We are!キミとアイドルプリキュア♪!」」」」

 

四人の変身が完了するとクラヤミンダーと向かい合う。そんな中でプリルンは自分の推しであるキュアアイドルの正体が目の前にいるうたであったと改めて知る事になる。

 

「プリ!?本当にあの子がキュアアイドルだったプリ!!」

 

プリルンの目は一瞬でキラキラマークへと変わるとポシェットから無意識でキラキライトを取り出した。

 

「キラキラプリ!プリルン、体がルンルンして来たプリ!」

 

しかもご丁寧にも色はアイドルのピンク色。それでもプリルンとしてはやっぱり無意識だったからか、自分が何故キラキライトを持っているのか。また、何故それを反射的に出したのかがわからない様子だった。

 

「プリ?これ何プリ?わからないけど、何だかワクワクするプリ!頑張れー!キュアアイドル〜!プリ〜!」

 

そんなプリルンの声を聞いたアイドルは振り向く。そこにはプリルンがキラキライトを持って応援していた。この行為にアイドルプリキュアの四人の心に希望の二文字が浮かぶ。うた=キュアアイドルという事を認識してくれた時に無意識にキラキライトを手に取った。

 

それはまだ完全にうた達の事を忘れてしまったというわけでは無いという事。まだプリルンの体には記憶があった頃の行動を潜在意識的に取る癖が残っているのだ。そして、それはプリルンの記憶を取り戻すキッカケになる可能性が高い事も示してくれている。

 

「プリルン!プリルンがキラキライトを使って応援してくれてる。もしかしたら……私の思い出も全部思い出してくれるかも!」

 

「ああ、状況的にはあんまり良くは無いけど……これは大きな一歩だぞ!」

 

「プリ〜!」

 

ソウルもプリルンの動きに希望が見えて来たと嬉しそうな顔をする。それはウインクやキュンキュンも同じだ。

 

「まさか……ねえたま」

 

ただ、メロロンだけは少し焦ったような顔つきをしていた。まるでプリルンが記憶を思い出したら不味いと言わんばかりに。

 

「あの妖精達はまだ変身してないな。……今なら先に四人を倒せる!行け!」

 

ザックリーとしては厄介なズキューンとキッスが参戦してしまう前に先手を取ってソウル達四人を倒せば二人の気持ちを動揺させた状態で相手できると判断。クラヤミンダーへと攻撃を指示する。

 

「クラヤミンダー!」

 

クラヤミンダーは肩から伸びているホースを向けて水を発射。激流が四人へと向かっていく。

 

「ウインクバリア!」

 

そこにウインクがブローチをタッチしてバリアを展開。攻撃を防御するとその瞬間にソウルとキュンキュンが左右に飛び出す。

 

「クラヤミ!?」

 

「キュンキュンレーザー!」

 

「ソウルソニック!」

 

二人は同時に技を繰り出すと挟み込む形でクラヤミンダーを攻撃。クラヤミンダーはいきなり出て来た二人からの連携に手も足も出ずに押し戻されるとすかさずアイドルが飛び出してブローチをタッチした。

 

「アイドルグータッチ!」

 

そこに入ったアイドルからの追い討ちのグータッチを受けてクラヤミンダーは思わず後ろに尻もちをつく形で倒れ込む。ザックリーはクラヤミンダーがズキューンやキッス抜きにしても圧倒されて慌てていた。

 

「クラヤミンダー、何やってんだ!このままじゃキュアズキューンやキュアキッス抜きでもやられちまうぞ!」

 

「凄いプリ〜!頑張れプリ〜!」

 

プリルンはアイドルプリキュア……と言うよりはキュアアイドルの大活躍に完全に虜にされたのか、キラキライトを振りまくる。そして、そんなプリルンを見てメロロンは目尻に涙が出ていた。

 

「……何でずっとキュアアイドルばかりメロ。メロロンだって……」

 

メロロンとしては記憶を失っても尚、プリルンの心はずっとキュアアイドルへとぞっこんであるのがどうしても受け入れられなかった。二人きりになった今ならプリルンを独占できると思ったメロロンにとって、この状況は面白く無い。

 

……しかし、それならプリルンをアイドルプリキュアの四人にとことん近づけさせない方が有効である。でもメロロンはそれしない。加えて、プリルンを見るメロロンは何かを我慢しているようにさえも感じられた。

 

「……メロロン?」

 

そんな彼女をソウルがチラッと認識。メロロンの様子がおかしいと感じ取る。ただ、クラヤミンダーが前にいるのですぐに二人の元には向かえなかった。

 

「……メロ!」

 

その間にもメロロンはプリルンの元に行くと応援に夢中だった彼女の左手を掴む。それに引き戻されるようにプリルンは手にしていたキラキライトを落としてしまう。そして、メロロンはプリルンへと声をかけた。

 

「プリ?」

 

「ねえたま、メロロン達も行くメロ」

 

「そうプリ!キュアアイドルを助けるプリ!」

 

二人はそれと同時にプリキュアへと変身するべくその姿を人間態へと変化。そのままキラキラショータイムマイクを手にして変身する。

 

「「プリキュア!ライトアップ!キラキラ!ショータイム!YEAH♪」」

 

「ハートをプリッとロックオン!キミとズッキュン、キュアズキューン!」

 

「ハートをメロっとひとりじめ!キミと口づけ、キュアキッス!」

 

二人が降り立つとズキューンとキッスを初めて生で見た田中は目を見開く。何気に彼はキラキランドに行っていた影響まで今日この時まで生で見た事は無かったからだ。

 

「あれが、キュアズキューンにキュアキッス」

 

「はあっ!」

 

そのタイミングでソウルがクラヤミンダーの顔面に蹴りを叩き込み、再度地面へと仰向けに倒れさせるとズキューンとキッスが来た事を見て複雑な気持ちとなる。

 

「(ズキューンにキッス。さっきズキューンが記憶を思い出すのをキッスが止めたようにも見えたけど……。キッスはそんなに記憶を思い出されたら困るのか?)」

 

そんな中でザックリーは先程から動きの鈍いクラヤミンダーへとしっかりするように声をかける。

 

「ああっ!クラヤミンダー、給水だ給水!回復して立つんだ!」

 

クラヤミンダーはホースから出る水を自分で飲むとサッと立ち上がる。どうやらあの水は攻撃手段以外にも使い道があるらしい。

 

「クラヤミンダー!」

 

「ッ!?」

 

「マジか、あの水結構融通効くんだな」

 

すると復活したクラヤミンダーが走ってくる。アイドル、ウインク、キュンキュンはそれを止めるべく構えるが、やはり単純な能力だけで考えたらクラヤミンダーの方が上なわけで。

 

「ッ!!」

 

「クラヤミンダー!」

 

「うわあっ!?」

 

「きゃあっ!?」

 

「ああっ!?」

 

三人は各個撃破の形で次々とやられてしまう。そんな三人を見てソウルがどうするべきか思考する。そこにズキューンとキッスが脇をすり抜ける形で前に出た。

 

「ッ!」

 

「ソウルはそこで待ってて!お姉様!」

 

「うん、私達も行くよ!」

 

ズキューンとキッスがソウルとの入れ替わりで走っていくとクラヤミンダーは早速ホースから水を放出。それを二人へと命中させようとする。

 

「そんなのには当たらない!」

 

二人は前に飛び込む形でクラヤミンダーの横を抜けつつ両手で着地。そのまま両腕の力で後ろに跳ぶと二人同時のダブルキックが命中する。

 

「クラヤミンダー!?」

 

クラヤミンダーはズキューンとキッスからの蹴りを受けて前のめりに倒れ、顔面を打ち付ける。そこに二人は上からクラヤミンダーの背中を踏みつける形でキックを放った。

 

「「はぁああっ!」」

 

「クラァ!?」

 

「やっぱり凄い……」

 

アイドル達はズキューンとキッスの無双っぷりに感嘆の声を漏らす。勿論ザックリーとしてはこのまま引き下がるわけにはいかない。

 

「クラヤミンダー、さっき補給したからまだまだやれるだろ!」

 

「クラヤミンダー!」

 

その瞬間、ザックリーの指示と共にクラヤミンダーが両肩のホースから水を噴射。その水は凄まじい高圧のだった影響で周囲にある木や看板を切断。流石に建物の壁は大丈夫だったが、跡は残っていたのでまともに喰らったらひとたまりも無い。

 

「ッ、渋といわね」

 

「キッス、水に向かってキッスショックだ!」

 

「え?」

 

「良いから早く!」

 

ソウルの言葉を聞いてキッスは困惑するが、文句はやってみてから言うべきと考えて技を発動する。

 

「チュッ!キッスショック!」

 

キッスが口紅を塗ってハート型のエネルギーを放つ。その攻撃が水に命中するとその瞬間、凄まじい量の電撃が水の中を逆流。それはホースを伝ってクラヤミンダーへと命中。

 

「クラヤァアアッ!?」

 

「クラヤミンダーに効いてる……」

 

「凄い!えっと……キュアソウルだっけ?」

 

キッスはまさかの効き目に驚くとズキューンもソウルの事はあまりよく覚えてないが、クラヤミンダー相手に有効打を与えたという事で興奮していた。

 

「えっと、これどういう事?」

 

「多分ですけど、キッスショックには元々電撃を放つ力があって。クラヤミンダーが放った水を利用してクラヤミンダーの中にある水にまで逆流させて電気を通したんだと思います」

 

とはいえ、実際の所はペットボトルの水は純粋な水である。水が電気を通すのは水の中に不純物がある場合のみなので普通はペットボトルの水に電気は通らない。

 

しかし、クラヤミンダーの水はクラヤミンダー自身が持っている真っ暗闇としての力も混ざってしまっている。だからこそそれが不純物として電気を通したとも言えるのだ。

 

「クソッ、だったら電気が混ざった水を放って一気に……」

 

「させねぇよ!キッスの力、ソウルディフェンダー!」

 

ソウルがハートの形をした盾を召喚するとそれを回転させつつ投擲。それは電撃を纏った電動のこ刃のように回転。クラヤミンダーの体を抉るとその外面にヒビを入れ、内部にある水を外に出させてしまう。

 

後は簡単だ。その水がクラヤミンダーの全身を濡らしたのでソウルディフェンダーの電撃がクラヤミンダーへと追い討ちとばかりに凄まじいダメージを与える。

 

「クラァアアッ!」

 

「ソウル容赦無さすぎ……」

 

「もう私達が行かなくてもソウル一人でも十分なんじゃ……」

 

ソウルのあまりの無双っぷりにウインクやキュンキュンは唖然とした様子であった。

 

「お姉様、私達も負けていられません。誓いの力で一気に決めましょう」

 

「うん!キラキラショータイムでキラッキランだよ!」

 

その言葉にアイドルは目を見開く。またズキューンが自分の言葉を無意識とはいえ使ってくれたのだ。それだけでアイドルの中に嬉しさが込み上げる。そして、そのまま二人は浄化技を発動した。

 

「「二人の誓い!今、輝け!」」

 

二人は掛け声と共にクラヤミンダーを強制着席させると浄化のための歌を歌う。

 

♪決め歌 Awakening Harmony♪

 

「「取り戻したい〜♪光の世界〜♪」」

 

「その笑顔♪」

 

「勇気♪」

 

「涙♪」

 

「夢♪」

 

「「希望の兆し♪キミと明日を〜願うチカラで♪生まれる〜私たちのハーモニー♪響け〜♪……プリキュア!ズキューンキッスディスティニー!」」

 

ズキューンとキッスが放った白と黒の光の一撃はクラヤミンダーへと降り注ぐとクラヤミンダーの体を浄化。クラヤミンダーはお決まりの台詞を残して消滅する。

 

「「キラッキラッタ〜」」

 

クラヤミンダーが浄化された事によっていつも通り、キラルンリボンが出現。それをキッスが回収するとザックリーはガックリと項垂れて撤退する。

 

「クソッ……頑張ったけど力が出ねぇ……。休みが少ないせいだ」

 

ザックリーもここまで割と連戦続き。体も相当疲れた様子であったが、やってる事がやってる事なので同情はできないだろう。

 

それはさておき、クラヤミンダーが浄化されたために一同は変身解除してピクニックを続けようとする。

 

「クラヤミンダーもいなくなったし、ピクニックを……」

 

「……いや、多分もう無理だ」

 

「え?」

 

うた達が上を見るとクラヤミンダーを倒したのに雲が空を覆っているせいで暗くなっており、今にも雨が降り出しそうな空模様であった。

 

「田中さん」

 

「ええ、天気予報ももうじきに雨が降るとあります。残念ですが、降り出す前に下山を始めましょう」

 

雨の中での山下りは危険が多い。実は人間は坂を降る時もそれなりに体力を必要とする。流石に登りと比べるとマシではあるが、雨の降る中となると足元は滑りやすくなるために余計に進みづらくなってしまう。

 

ここにいる五人は体力的に見ると並かその少し上程度。だからこそ降りれるタイミングで早めに移動を開始する事になったのだ。

 

「楽しかったプリ!」

 

プリルンがメロロンと共に田中の肩に乗ると楽しそうな顔つきを浮かべる中、後ろを歩く影人達四人はあまり良い気分にはなれなかった。

 

「結局、プリルン……」

 

「何も思い出せなかったね」

 

「うん、だけどね。さっき、プリルン。キラキライトで私の事……」

 

改めて、うたはプリルンがキラキライトで自分を応援してくれた事が嬉しかった。あの応援があっただけでもうたにとっては一つの救いだったと言える。

 

「(咲良さん……。無理して笑ってるな。……仕方ないよな。あんなに頑張っても成果は殆どゼロ。強いて言うならそのキラキライトで応援してくれた事くらいだし)」

 

そんな時だった。プリルンは自分のポシェットに手を突っ込むと何かを探している様子であったためにメロロンが話しかける。

 

「ねえたま、何を探してるメロ?」

 

「……プリ?無いプリ!!」

 

プリルンの焦ったような声色に一同は立ち止まる。そして、プリルンはある事実を話してしまった。

 

「あの“頑張れー”ってするやつが無いプリ!」

 

あの時、メロロンに手を引かれて思わず落としてしまったキラキライト。プリルンはそれを拾う事無く来てしまったのだ。

 

「ッ!?」

 

「それ、キラキライトの事!?……私、探してくる!」

 

うたは思わず山頂に向かって駆け出していく。それを無くしたままにしてはいけない。彼女は衝動的にそう感じたのだ。

 

「うたちゃん!?」

 

「もうすぐ雨が降るんですよ!?」

 

ななやこころが声を上げるものの、うたには届かない。そして、その後に続くように駆け出した影がもう一人。

 

「俺も行く!それの場所なら心当たりがあるから!……一時間経っても連絡できなかったら探しに来てくれ!」

 

影人はそう言って三人を置き去りにして行ってしまった。その行動スピードに三人は唖然としてしまう。

 

「カゲ先輩まで!?」

 

「ッ、一時間……」

 

田中は咄嗟に時刻を確認すると連絡をよこすまでの期限を認識。その直後には二人の姿は坂道の上の方に消えてしまっていた。

 

「(プリルンはキラキライトで私の事を前みたいに応援してくれた。もしかしたら何かを思い出しかけてるのかも!……見つけなきゃ。絶対!)」

 

うたはそう考えつつ坂道を駆け上がる。うたは体力の限界とか何も考えずにただひたすらに走り続けた。そして、息も絶え絶えになりつつ頂上に到着するとキラキライトを探し始める。

 

その少し後に影人も頂上へと到着。……だが、もう既に危惧していた雨は降り始めてしまっていた。

 

「ヤバいな……。咲良さんは元気な子だけど、多分体の方は人並みだろ……。雨の中をまともに探してたとしたら……」

 

そう言う影人も雨具は使用しておらず。唯一の救いはうた程全力疾走はしていないので汗は少ないという事。汗というのは本来、運動して上がった体温を正常に戻すための役割を果たす。つまり激しい運動をすればその分だけ多量の汗をかいてしまうのだ。

 

そして、雨が降るという事は体がびしょ濡れになってしまうという事。汗に加えて雨も加われば体は急激に冷えてしまう。

 

「……せめて風邪を引いてダウンする前に……背負ってでも連れて帰る」

 

影人はそう呟きながらまずはキラキライトを落としたと思われる場所に移動した。

 

〜約一時間後〜

 

結局、影人からの連絡が無かったなな、こころ、田中は持って来ていたレインコートや傘を使用して来た道を逆戻り。二人を捜索していた。

 

「おーい!うたちゃん〜!」

 

「カゲ先輩!いたら返事してください!」

 

「お二人共!……何事も無ければ良いのですが」

 

そんな田中の肩に乗っていたメロロンの心は罪悪感に包まれていた。自分がプリルンを止めたせいでプリルンはキラキライトを落とす事に繋がったのである。

 

「(何で……何で……こんな事になっちゃうのメロ)」

 

そんな時だった。何かの影が空中から降り立つとそれは何かを抱き抱えたキュアソウルである。

 

「ソウル!うたちゃんは?」

 

「……咲良さんならここにいる……」

 

そこには雨のせいで全身がびしょ濡れになったうたが光を失いかけた目をしていた。それに思わず一同が声をかけようとするとうたはプリルンを見つめる。

 

「……プリルン、あったよ……これ」

 

その目には自分の名前を言いつつ自分の元に来てくれるプリルンが映っていた。

 

……でも、それはうたが見てしまっていた幻。プリルンの記憶はこれでも元に戻らなかった。プリルンはただ自分を見てくれているだけ。そして、幻から現実に戻されたうたはそれを認識してしまう。

 

「プリ……ルン」

 

そのままうたは力無くグッタリとすると手にしていたキラキライトもその場に落ちてしまった。

 

「え……」

 

「嘘……ですよね?」

 

「うたちゃん!!」

 

「……ごめん、俺の発見が遅かったせいだ……」

 

するとそんなうたを抱えるソウルの顔色も赤くなっているように見えた。また、息も僅かに荒れている。

 

「カゲ先輩……まさか、先輩も」

 

「心配すんなよ……俺はまだ動けてるじゃんか」

 

ソウルの脚はガクガクと震えており、誰がどう見ても無事とは言い難い様子だった。雨は未だ降り止まず、うたの精神は殆ど折れてしまった。こうして、プリルンの記憶を取り戻すはずのピクニックは……最悪に近い形で幕を閉じたのである。




また次回もお楽しみに。
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