キミとアイドルプリキュア♪〜輝けない少年と心の鼓動〜   作:BURNING

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バッサリーナ救出作戦開始

六人はバッサリーナを助けるために構えると早速プリキュアへの変身を開始した。

 

「「「「「「プリキュア!ライトアップ!」」」」」」

 

六人がプリキュアリボンをそれぞれのアイテムに装填。そしてアイテムを三回タッチしていく。

 

「「「キラキラ!ドレスチェンジ!」」」

 

「「キラキラ!ショータイム!」」

 

「キラキラ!ソウルリンク!」

 

「「「「「「YEAH♪」」」」」」

 

それから六人は自分達の掛け声を言うと変身を開始。その姿をプリキュアへと変化させていった。

 

「キミと歌う、ハートのキラキラ!笑顔ニッコリ、キュアアイドル!」

 

「キミと瞬く、ハートの勇気!お目目パッチン、キュアウインク!」

 

「キミと踊る、ハートのリズム!心キュンキュン、キュアキュンキュン!」

 

「ハートをプリッとロックオン!キミとズッキュン、キュアズキューン!」

 

「ハートをメロっとひとりじめ!キミと口づけ、キュアキッス!」

 

「キミと輝く、ハートの鼓動!繋がる魂、キュアソウルビート!」

 

六人が個人での名乗りを終えると全員で円陣を組む形で手を重ね、ポーズを取りつつチーム名を名乗った。

 

「「「「「「We are!キミとアイドルプリキュア♪!」」」」」」

 

六人の変身が完了すると目の前のバッサリンダーと向き合う。バッサリンダーは早速プリキュア達を敵として認知。

 

「バッサリンダー!」

 

バッサリンダーは早速咆哮を上げると右腕の拳を六人へと振り下ろす。それを六人がバラバラになる事で回避。バッサリンダーは振り下ろした拳を横に薙ぎ払う事で一番近くにいたソウルビートを狙う。

 

「よっ!」

 

だが、ソウルビートは薙ぎ払われた腕へと飛び乗るとすかさずその上を走る形で駆け上がっていく。

 

「ふっ!」

 

そして、彼は腕の上から跳び上がるとそのままバッサリーナの顔面を目掛けて跳びかかる。

 

「はぁああっ!」

 

ソウルビートが拳を繰り出すために腕を引っ込めるとバッサリンダーは目を覆っている黒いバイザーから赤いビームを放つ。

 

「バッサリ……ンダー!」

 

「キュンキュンレーザー!」

 

バッサリンダーからのビームに対して、キュンキュンがソウルビートを支援するようにビームを照射。二つのビームが激突して煙が発生する中でもソウルビートは構わず突っ込む。

 

「バッサリ……」

 

そのまま煙から飛び出し、不意打ちで攻撃を繰り出そうとするソウルビート。しかし、バッサリンダーのバイザーは煙の中にいるソウルビートを赤外線のセンサーで感知したのかその場所をあっという間に特定。

 

「バッサリンダー!」

 

バッサリンダーはすかさず両腕を両サイドに広げると胸から飛び出ている二つの果実……いや。彼女の武装の一つである巨大なニ門のミサイル弾を放つ。

 

「ッ!ソウルビート!」

 

キッスは咄嗟に煙の中にまだいるソウルビートへと声をかけるとそのタイミングでソウルビートも自分に向かってくるミサイルに気がつく。

 

「ヤベッ!」

 

ソウルビートは飛んできたミサイルを先程同様に足場にして回避するが、ミサイルはある程度追尾性能があったために回避した先を狙われて二つ共ソウルビートに命中してしまう。

 

「ッ!うぐああっ!」

 

「そんな……ソウルビート!?」

 

「バッサリンダー!」

 

ソウルビートでも回避し切れなかった事にキッスが動揺するとそんな彼女を目掛けてバッサリンダーが脚を振り上げる。

 

「しまっ……」

 

「ううん、させない!ズキューンバズーカー!」

 

ズキューンはキッスのカバーのためにズキューンバズーカーを使用。強力なエネルギー砲を放ってバッサリンダーの踏み付け攻撃を押し返す。

 

「バッサリ……」

 

「今だよ!」

 

「うん!はぁあっ!」

 

バッサリンダーがズキューンバズーカーによって少しだけ止まった瞬間を狙うと今度はアイドル、ウインクが飛び出してダブルキックを放つ。

 

「バッサリンダー!」

 

しかし、バッサリンダーのバイザーが発光するといきなり二人の攻撃が着弾する少し前の場所にバリアが展開されてしまう。

 

「ええっ!?」

 

「これって、バリア!?」

 

「バッサリ!」

 

そして、バリアのせいで今度は二人の動きが止まってしまったためにバッサリンダーはアッサリ二人を腕で捕まえてしまう。

 

「うっ!?」

 

「しまった……」

 

二人はバッサリンダーの腕で締め上げられるとその痛みに顔を歪ませる。当然この状況を黙って見ているつもりは無いキュンキュンが飛び出す。

 

「二人を離してください!」

 

二人を助けるべくキュンキュンが跳び上がってのパンチを繰り出そうとするとそんな彼女を見たバッサリンダーは両肩から無数のランチャーを展開。そこから飛び出したビーム光線がキュンキュンを迎撃する。

 

「えっ!?うわぁあああっ!」

 

しかもビーム光線では先程のソウルビートのように攻撃を足場にできない。そのためキュンキュンは攻撃をまともに受けてしまうとそのまま撃墜。

 

「キュンキュン!?ううぁっ!?」

 

アイドルはキュンキュンを心配するが、ウインク共々バッサリンダーに拘束を強くされたせいで二人揃って身動きが取れない。

 

「キッス、こうなったら私達で」

 

「はい、お姉様!」

 

ズキューンとキッスはどうにか囚われた二人を救うためにバッサリンダーへと挑む。ただ、バッサリンダーはそんな二人をすぐに察知すると今度は再装填された胸のミサイルを発射。

 

ズキューンとキッスはそれを見て頷き合うとミサイルに飛び乗る形でそのミサイルのコントロールを奪う。

 

「行きます!」

 

そして、ミサイルを使って文字通りエアライドした二人は再度バッサリンダーに向かっていく。

 

「バッサ……リン!」

 

しかし、それで止まるバッサリンダーじゃない。すかさず次の手と言わんばかりにバッサリンダーは胸の赤い鋏に赤い電撃を纏わせると放電による全方位攻撃を二人へと浴びせてしまう。

 

「「きゃあああっ!?」」

 

二人はバッサリンダーからの電撃を受けてキュンキュン動揺に撃墜されてしまうとアイドルやウインクも締め付けの痛みで更に息を荒げてしまう。だが、これだけ時間を与えればソウルビートは立て直すわけで。

 

「アイドルの力、ソウルビートグータッチ!」

 

ソウルビートがソウルリンクライトのダイヤルをピンクに合わせるとライトがピンクに発光。左手に持ったライトの光が右腕に集約するとアイドルグータッチをするようにバッサリンダーへと背後から強烈な拳を叩き込む。

 

「リンダァアアッ!?」

 

バッサリンダーが凄まじいダメージを一度に受けた影響で仰反るとようやく捕まえていた二人を解放。二人はどうにか着地するとその場に膝を付いてしまうが、まだ戦闘不能では無さそうだった。

 

「アイドル、ウインク、大丈夫ですか!?」

 

「うん……何とか……」

 

「ソウルビート、ありがと」

 

「ああ。だけど……」

 

ソウルビートもすぐに離脱して着地すると六人が揃ってバッサリンダー相手に睨み合う。やはりバッサリンダーの戦闘能力は凄まじい。ソウルビート込みの六人がかりだというのにまだこの時点では多少ダメージを受けているのみだ。

 

「強い……この前ザックリンが変身したザックリンダーよりも」

 

バッサリンダーの能力は確実にザックリンダーを上回っている。それは彼女の中の闇の暴走が相当な物だとわかるだろう。

 

「でも、バッサリーナさん……苦しそう」

 

「えっ!?アイドル、どういう事?」

 

「うん……さっき捕まってわかったんだけど、バッサリーナさんの心はまだ残ってるような感じだったの」

 

先程アイドル、ウインクはバッサリンダーに握られる形で攻撃を受けた。しかし、その際にバッサリンダーは二人を強く握り潰してしまうのを躊躇っているのか攻撃に対して手加減していたのだ。

 

「多分だけど、アイドルプリキュアのファンとして……推しを傷つける事を嫌ってるんだと思う」

 

実際、バッサリンダーが本気を出せば先程捕まって握られた段階でアイドルとウインクはタダでは済まない事が確定してしまっていた。それなのに二人がダメージを受けるスピードは遅く。ここからバッサリンダーがある程度手加減していたとわかる。

 

「でも、どうやって私達の声を届かせるの?話ができないと説得なんて……」

 

「ああ、正直それが一番の問題だな……」

 

今のバッサリンダーことバッサリーナの瞳に光は無い。この状態で外側からただ声をかけるだけというのは効果が薄いだろう。

 

「闇の内側に響くように声が届けられれば……」

 

ソウルビート達がどうにかバッサリーナを説得する道を探す間もバッサリンダーは暴れ続ける。

 

「バッサリン……ダーッ!!」

 

すると今度は彼女が持っている飛び道具用の砲門。具体的には両肩のレーザーランチャー、両手指先のミサイル、膝のミサイルに胸の巨大ミサイル。更にバイザーのレーザー。そして腰から展開したミサイルまで。彼女の持つあらゆる飛び道具が全て展開されると六人への一斉斉射を放つ。

 

「ッ!皆避けて!」

 

バッサリンダーはカッティンダーやザックリンダーと比べると変身者が女性という事も相まってそこまで純粋なパワーは高くない。ただ単に力による殴り合いをすれば前者二人が勝てる程だ。ただし、あくまでそれは力だけで勝負をした場合のみ。

 

バッサリンダーの強みは他二人よりも一度に放つ事ができる火力量の高さ。ザックリンダーも強力なエネルギー砲は使ったが、アレはそう何度も連発しては使えない。その分バッサリンダーは胸部の追尾式ミサイルは兎も角、それ以外の火力は全て連続して放つ事が可能。

 

「ヤバいこれ……避け切れない……」

 

「ウインクバリア!」

 

アイドルが回避するのに失敗して被弾しそうになった所をウインクがすかさずバリアでカバー。しかし、直後にそのバリアの耐久力をも上回る火力が一斉にバリアへと殺到。あっという間にバリアは砕かれると二人は纏めて被弾してしまう。

 

「「うわぁああっ!?」」

 

「アイドル、ウインク!?」

 

「だったら!キュンキュンレーザー!」

 

キュンキュンは防御しても最終的に防御ごと削り倒されると考えてレーザーで対抗するが、これも一度に放てるレーザー放出数に限りがある所を突かれて彼女にも攻撃が当たってしまう。

 

「ああああっ!?」

 

「このままじゃ……」

 

「こうなったらバッサリンダーの動きを止める!」

 

キッスはバッサリンダーが放つ火力の元を断つために自らの技を発動。投げキッスを放つ。

 

「チュッ、キッスショック!」

 

キッスがキッスショックでバッサリンダーの動きを止めるのを狙う。しかし、それもバッサリンダーの火力で命中前に砕かれてしまうと動揺したキッスへと攻撃が迫る。

 

「そんな……」

 

「キッス、危ない!」

 

そこにズキューンが動くが、彼女がズキューンバズーカーを放つ直前に攻撃が先に到達。

 

「きゃああっ!?」

 

「お姉さ……あああっ!!」

 

更に自分を庇ったズキューンに気を取られてしまったキッスは背後から迫ってきた小型のミサイルに気が付かずに被弾。

 

「こんなの、強すぎだろうが!」

 

ソウルビートは未だに耐えていたが、他の五人がやられた影響で逃げるためのルートが全てミサイルで埋まってしまうととうとう彼もダメージを負う事になった。

 

「があああっ!」

 

「くっ……こんなのどうするんだよ……考えろ。どうやったらこの状況を打開できる」

 

ソウルビート達が苦戦している間、物陰からこれを見ていたレイが何もしなかったわけでは無い。むしろ、プリキュア達が逆転できる作戦を考えていた。だが、バッサリンダーの隙の無い攻撃範囲に継続的に攻撃ができる性能。どれを見ても勝てる要素が無かった。

 

「……俺が呼びかけるか……いや。リスクが高すぎる……」

 

前のザックリンダーの時のようにレイが出て直接声をかける事はできるかもしれない。だが、それにバッサリーナ本人が応えられる状況じゃ無ければただのリスクが高い自爆特攻のような物だ。

 

そして、ダメージを受けたプリキュア達が再度痛む体を動かして立ち上がるとソウルビートはある考えに辿り着いた。

 

「……ズキューン、キッス。浄化技だ」

 

「えっ!?」

 

「確かにカッティンダーの時はそれで上手く行ったけど……」

 

「今のバッサリンダーはそれ以上の強さですよ!?」

 

「それなら六人でやった方が良いんじゃ……」

 

以前対決したカッティンダーの強さならズキューンキッスの技でどうにかできた。しかし、今のバッサリンダー相手だと浄化するのは不可能。それどころか技発動時の強制着席すら通用しない危険もある。

 

「いや。今のままバッサリンダーを浄化したとしてもまだバッサリーナさんの心は闇に包まれたまま。結局復活されてしまう」

 

「まさか、中にいるバッサリーナさんに声をかけるって事か!」

 

そこに隠れていたレイがソウルビートの考えを察したかのように声を上げた。この際にかける浄化技が六人技だと一撃でバッサリンダーを浄化してしまう危険がある。つまり、ズキューンとキッスの技にして威力を抑えた上で説得するという事だ。

 

「ああ。だから俺達四人がかりでバッサリンダーを拘束。技を確実に当てられるようにする。ズキューンとキッスが技をぶつけて……バッサリーナさんの説得はレイ、任せても良いか?」

 

「……わかった。できる限りの事はする!」

 

「良し。なら……皆行くぞ!」

 

ソウルビートがそう言うと早速ズキューンとキッスが浄化技を発動。バッサリンダーを椅子へと強制着席させる。

 

「「二人の誓い!今、輝け!」」

 

それを受けてバッサリンダーはすかさず椅子から抜け出そうとした。やはり技の拘束力単体ではどうしようもできないらしい。

 

「キュンキュン!」

 

「はい!キュンキュン……」

 

「キュンキュンの力、ソウルビート……」

 

「「レーザー!」」

 

そのタイミングですかさずキュンキュンがキュンキュンレーザー。ソウルビートがライトのダイヤルを紫に合わせて発光させるとそこから飛び出した複数本のレーザービームがバッサリンダーの体に巻き付く形で拘束され、強制的に椅子に縛りつけようとする。

 

「「くううっ……」」

 

ただ、それでもかなりギリギリなのかバッサリンダーを完全には止められない。

 

「はぁああっ!ウインクバリア!」

 

そこでウインクがバッサリンダーの真上にウインクバリアを展開。すかさずアイドルが跳び上がるとウインクバリアの更に上から拳を繰り出す。

 

「行くよ、アイドルグータッチ!」

 

アイドルからのアイドルグータッチの力も加わって巨大化したウインクバリアは真上からバッサリンダーをプレスする形を取る。これにより、バッサリンダーは物理的に椅子に座らざるを得なくなった。

 

そして、その間を持たせるためにイントロとして流れていた曲がようやくサビ部分に入る。

 

♪決め歌 Awakening Harmony♪

 

「「取り戻したい〜♪光の世界〜♪」」

 

「その笑顔♪」

 

「勇気♪」

 

「涙♪」

 

「夢♪」

 

「「希望の兆し♪キミと明日を〜願うチカラで♪生まれる〜私たちのハーモニー♪響け〜♪……プリキュア!ズキューンキッスディスティニー!」」

 

ズキューンとキッスの白黒の光がバッサリンダーへと降り注ぐ……では無く、彼女の胸の辺りに向かって飛ばされるとそれが命中。その光が彼女の体を抉っていくと闇の中からバッサリーナの本体が露出する。

 

「バッサリーナさん!聞こえますか!返事をしてください!」

 

レイはそう大声で呼びかける。こうして、ソウルビートが提案したバッサリーナを助けるための本当の戦いが始まるのだった。




また次回もお楽しみに。
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