キミとアイドルプリキュア♪〜輝けない少年と心の鼓動〜 作:BURNING
一応ある程度は原作通りですが、そのままだとやはり味気が無いのでこの小説ならではのオリジナル要素も入れていくつもりです。
それではどうぞ!
アイドルプリキュアのセンター決めの日から約一週間後のある日。影人達……いや、キュアソウルビート達アイドルプリキュアの姿はとあるライブ会場にあった。
「イェーイ!行くよ〜!」
「「「「「「キミと〜!アイドルプリキュア!開演だよ!」」」」」」
六人が同時にアイドルプリキュアのチーム名紹介……と言うよりは自分達の出番の挨拶のような文言を全員で言うとステージの巨大スピーカーに繋がっているサンプラーの音量が上がると同時に曲がかかり始める。
〜挿入歌 キミとアイドルプリキュア♪ light up!Remix for You and Idol Precure♪〜
そしてその曲に合わせる形で六人が歌を歌う。それはまるでアイドルプリキュアのチームとしてのテーマソングと言わんばかりの物だ。
「「「「「「アイアイアイ I love プリキュア!♪ユーユーユー you love プリキュア!♪キミとアイドルプリキュア!♪プリキュア〜♪笑顔 light up〜♪イェーイ!♪」」」」」」
ちなみに、まだ客は誰もおらず。ガラリとした様子の巨大ライブ会場だったが、これはまだリハーサルのため問題は無い。その代わりマネージャーであるレイと田中が真剣そうな表情で見守っている。
加えて、この島の住人である男女が一人ずつキラキライトを手にしながら嬉しそうに見ていた。この内の片方は前回紹介した男性のトットである。
ア「キラッキランラン歌おう〜♪」
ソ「さぁ幕開け エヴリデイ〜♪」
ウ「ムチュウは♪」
ズ「ニッコリ♪」
キュ「ムテキの♪」
キッ「ドッキリ♪」
ア、ウ、キュ「「「ステキなおまじない〜♪」」」
歌詞の割り振りだが、一応表記としては六人全員の場合は特に表記無し。人数が減る場合のみ、担当しているメンバーの頭文字を一文字入れている。ただし、キュンキュンとキッスのみ文字被りなので二文字だ。
ウ、ズ、キッ「「「ズッキュン!♪投げキッスでウインク〜♪」」」
ア、ソ「「わぁいイチ押しのスマイル〜♪」」
ズ、キッ「「なかよし〜♪」」
ウ「グッ good!♪」
ソ「コーデは♪」
キュ「キュッキュン!♪」
「「「「「「チェックで okay〜♪」」」」」」
勿論歌詞の中にある個人個人を連想させるような単語。例えば“ズキュン投げキッスでウインク”の部分はそれを連想させる人物がしっかりと担当している。すると演出として六人が上からスポットライトで照らされた。
ア「Shine, キミがいるから今、私は輝ける〜♪」
ウ、キュ「「Light up, light up」」
ソ「もっと照らすよ♪」
ア、ウ「「決意♪」」
ズ、キッ「「リボン♪」」
キュ、ソ「「結んで♪」」
六人が両腕を使って隣同士のメンバーで指を繋ぐようなポーズを取り、歌はサビに入っていく。
「「「「「「笑顔 light up〜♪Light up!♪届け song love〜♪Song love!♪きらめき〜満開♪ステージ開演中〜♪愛がいっぱい〜♪プリキュア!♪大丈夫ゼッタイ〜♪プリキュア!♪」」」」」」
ソ「歌って踊って〜ファンサして change the world〜♪」
「「「「「「Come on join us♪」」」」」」
そんな中でこのアイドルプリキュア達をステージを観ることができる観客席の方から半透明の少女が視線を送っていた。その姿は島の住民と同じようにあくまで庶民の格好だったが、髪が他と比べると一際長く。どこか纏っている雰囲気が他の住民と比べると神々しかった。
キッ「伸ばす手と手〜♪」
ズ「触れるフレーズ♪」
ア「アコガレ光になる♪」
ウ「今日ここから〜♪」
キュ「ハジマレ未来♪」
「「「「「「キミとアイドルプリキュア♪」」」」」」
そんな彼女からの視線に気がつかないプリキュア達はステージでのリハーサルが終了。裏方の方に入るとセンターとなったアイドルが先頭で頭を下げる。
「お疲れ様です!」
「「「「「お疲れ様です!」」」」」
そして、アイドルに続く形で他のメンバーもスタッフとなっていた島の住民に頭を下げる。すると早速レイと田中が人数分の飲み物を持ってきて手渡す。
「お疲れ様です。大変良かったと思います」
「本番もこの調子でよろしくな」
「ありがとうございます、田中さん」
「レイ君もありがと」
田中やレイから水を受け取ったソウルビート、ウインクがお礼を口にしていると既に先に受け取っていたキュンキュンが可愛らしい仕草で水を飲んでいた。
「キュンキュン、そこまでゴクゴク飲まなくても……」
「いえ、水分補給は必要ですよ!特にまだ暑さが抜けてない今、熱中症にでもなったら大変ですから」
「はぁ、飲み過ぎてお腹を壊すなよ?」
ソウルビートが唖然とした顔つきをしている中で一番後列で水を受け取ったキッスがズキューンへと水を手渡す。
「どうぞ、お姉様」
「ありがとうキッス!」
一同が水を飲む中でアイドルは目をキラキラと輝かせると興奮気味の様子で声を上げる。
「今のリハーサル、凄っごくキラッキランラン〜!」
「はい!こんなに広いステージで、私……心キュンキュンしてます!」
「音の響きもとっても綺麗!」
「まぁ、ライブステージっていうのはそういう音の反射も計算して作られてるからな。特にこのステージは他のステージと比べて一番大きいし」
ウインクが音の響きについて言及しているとソウルビートが一応の補足説明を入れる形で付け加える。するとリハーサルの時も様子を見ていたトットが姿を表す。
「いや〜ソウルビートさんはお目が高いですね〜。何しろここは、メインステージ。ですから他と比べると設備も規模もワンランク上になるんですよ」
「お疲れ様です。えっとあなたは……」
「おっと、申し遅れました。このアイアイ島で行われる……スーパーミラクルアイドルフェスティバルの!私、運営委員長のサンゴの妖精。トットです」
このような感じでトットが早速自己紹介を済ませていく。やはり彼がこのフェスティバルの運営のトップらしい。
「リハーサル、拝見しましたよ。皆さんをご招待した甲斐がありました!」
「えっと、トットさんが私達を呼んでくださったんですか?」
「はい!」
「ありがとうトットさん!」
アイドルが早速トットに呼んでくれたことに対する感謝を伝えると二人は握手をする。会ったばかりなのに仲良くなっているのはアイドルの人望の成せる業だろう。
「いえいえ、呼ばれて最初は大変驚かれたのではないかと思いますが」
「あはは、それはまぁ……」
「確かにそうですね……」
「本当、最初色々と疑いましたからね?」
「だよね……だっていきなり……」
ウインク、キュンキュンが一瞬だけ顔を見合わせつつ揃って苦笑い。ソウルビートは少しだけ困惑したような声色であり、アイドルもウインク、キュンキュンと同じく苦笑いだった。
何故アイドルプリキュアがこの島。アイアイ島にいきなり呼ばれてしまったのか。それを説明するには少し時間を遡らないといけない。
〜回想〜
時間はアイドルプリキュアのセンターが決定した日から一週間が経過した土曜日。田中の住んでいるキラキランドのはなみちタウン出張所での事。
「ふわぁ〜……うん?」
いつものように朝になって起きたタナカーン。彼が人間態になると部屋の外に出た。そんな時、何故か部屋の中に直接届けられた一通の封筒とそれに紐付けられた箱がある。
「あ、おはようございます。田中さん」
「姫野さん、これは?」
「それが、私も気がついたらここにあった感じで」
偶々通りかかった姫野もこれを知らないらしい。その後カッティンやザックリンにも聞いたが、双方共に知らないと言う始末。それからその日の午前中。喫茶グリッター二階にに集まった影人達五人とプリメロの二人。
そんな中、ななとこころの二人がこころのスマホでとある音楽を聞いていた。ちなみにななとこころは有線イヤホンを片耳ずつした状態で音楽を聴いている。
「良い曲だね!」
そしてプリルン、メロロンの二人はプリルン御用達のトイカメラを使ってこちらも音楽を聴いていた。
「影人は聴かなくても良いのか?」
「俺も俺でちゃんと聴いてはいる。まぁ、皆が聴いてるのに俺だけ聴かないのも不自然だろ」
「私にも見せて!」
「ちょっ、咲良さん!?」
影人が一人で聴いているとそこにうたが突撃する形で一緒に聴く事に。そこに更にレイも入ってきた。
「俺にも見せてくれ……あー、これか」
レイもその曲について知っている様子を見せているとそこに先程の箱を手にした田中がやってくる。
「皆さん、お揃いでしたか」
「田中さん。どうしたんですか?」
「実は今朝、出張所にこれが」
それから田中は早速手紙の方を開くとそこに書いてあったのは今回の件への招待状だ?
「「「「「スーパーミラクルアイドルフェスティバルの招待状(プリ)(メロ)!?」」」」」
そして話を聞いたうた達は当然驚きの声を上げた。ただ、影人はそれを聞いた瞬間怪しげな視線へと早替わりする。
「おいおい、何だ?全国ツアーの次はよくわからないフェスティバルへの招待状か?流石にこれを信じろと言われても……」
「まぁまぁ影人。ひとまず落ち着いて話を最後まで聞けって」
影人はレイに宥められてひとまず落ち着く事に。まずは今回の話をしっかり聞くことが必要である。
「はい、では改めて。……アイアイ島と呼ばれる不思議な島で10年に一度行われる人気の超大規模フェスのようです。そしてこのミラクルアイアイブレスがフェス参加者の証です」
それから田中が箱を開けるとそこにはピンクを基調としつつ、ピンクの宝石にサンゴの模様が入った装飾が一際目立つ。帯の部分もハートマークが多く描かれており、付けるためのブレスは全部で8本。しかもご丁寧にもプリルン、メロロンの分は妖精用なのか他の6本と比べて小さめである。
「「「わぁ……」」」
「プリ〜!」
「メロ〜!」
ただ、やはりどうしても影人は疑いの気持ちが晴れない。やはりどこか胡散臭さを感じてしまうのだろう。
「アイアイ島かぁ……。初めて聞く島だけどどこにあるんだよそれ……。しかもスーパーミラクルアイドルフェスティバルだっけ。人気の超大規模フェスなら何でこっちの世界で有名になってないんだ?」
そう言いつつも影人はブレス自体はしっかり着けている。それは他のメンバーが着けてるのに自分だけ着けてないのは場違い感があって嫌だからだ。
「まぁ、折角ご招待されたのに行かないなんて勿体無いぜ?」
「お前は何でそんなに冷静なんだよ。少し考えたらこれが超怪しいお誘いだってわかるだろうが」
影人が何故か疑わないレイを見て不審がる中、うたは綺麗な宝石を見るためにブレスを付けた右腕を上に挙げる。
「キラッキランラン〜!……ってあれ?ホントにキラキラしてきた!?」
その瞬間、何故かうたのブレスがキラキラと輝き始めると同時に他の七人も自身が着けたブレスが同じように光り輝いた。そして、直後に七人の真上に虹のトンネルが発生する。
「プリ!?」
「メロ!?」
加えてトンネルが発生した影響か、お約束と言わんばかりに一同の体は宙に浮くといきなり吸い込まれ始めた。
「「「えっ……わわっ……うわぁああっ!」
「プリ〜ッ!」
「ねえたま〜!」
「やっぱこうなるよな!?」
「あははっ!そうだな」
「だから、お前は何でそんなに冷静なんだよーっ!!」
「ああっ……」
こうして、プリキュアに変身できる六人とレイ、田中の計8人が光のトンネルに吸い込まれるとグリッターから姿を消す事になる。
〜現在〜
「て感じで……」
「レイ、前にこれに招待された事があったのなら先に言えこの野郎!」
ちなみにこの際にレイが比較的冷静だったのは彼が幼い頃。それこそ3〜4歳とかの頃に両親と一緒にこのフェスに招待されたからだ。
「あはは。レイさんのお父さんの事務所であるサウンドプロダクションにはスポンサーとして資金面で色々とお世話になってますし、お得意先の一つなんですよ」
「なるほど、ここでもハジメさんの手腕が出てるなぁ……」
影人はここでも聞くサウンドプロダクションのコネクションに苦笑い。確かにキラキランドとの繋がりのあるハジメはこちらに来ても平然とできるだろうし、運営の事情も理解できる。また、ハジメはこのフェスに投資する形で収益の一部を貸した分のお金に幾らか割り増しで返してもらう事で多少利益を出していた。
ひとまずサウンドプロダクションの事は置いておくとして、トットはフェスについての説明を始める。
「では改めて。実はこのフェスは……ご出演のアイドルの皆さんだけでは無く、お客様もやはり色々な場所から……色々な人をご招待しておりまして。まさにスーパーでミラクルなアイドルフェス。そう自負しておりますので!」
トットが説明しているのと同時刻。客達が集まっている市街地では祭りのような雰囲気で屋台が開かれており、そこには多くの客で賑わっていた。この島の住人は勿論、普通の人間、半人半獣のような人、妖精……とにかく様々な種族が集まっている。
その中にはソーダかき氷を持った青髪で真面目そうな少女、親近感を感じる兎の綿飴を持った小豆色の髪の優しそうな少女、ギャルのようなお姉さんに赤いキラキライトを持って嬉しそうな紫髪の可愛い赤ちゃん。その赤ちゃんと親しく触れ合う髪が鳥の鶏冠に似た所が特徴的な少年の五人組が楽しそうにしている。
別の場所ではポニーテールで犬のように元気そうな少女とボブヘアで顔の両サイドにピョコンと左右対称に下がっている髪が特徴的な少女がおり、二人揃ってタピオカに雰囲気が似た独特なジュースを飲んでいた。更に二人の正面右側には串に刺してある魚に形が似たお菓子をブロンドヘアでクールな印象の少女と黒髪をサイドテールにしたお淑やかな印象の少女が食べている。
加えてその逆。ジュースを飲んでいるコンビの左側には眼鏡をかけた大人しそうな雰囲気の少年がペットであるキリッとした目が特徴的な兎と触れ合っていた。
そして、更に別の場所。そこでは背中だけだったがフードの付いたオーバーサイズのパーカーを着込み、髪は後頭部でツインテールにした物が若干垂れ耳の兎に似たような少女がいた。その肩には気弱そうだったが、少女の相棒に似たような存在なのかピッタリとくっ付く灰色に近い色のこれまた垂れ耳の兎の妖精もいる。
それはさておき、トットからの話を聞いたプリキュア達は興奮したようだった。
「凄い!」
「確かに10年に一度なのも納得かも」
「「うんうん」」
ズキューンが目をキラキラさせたように声を上げるとウインクがここまでの規模を毎年やるのは大変なので開催期間が長いというのは納得した雰囲気だった。
「……あまり頻繁でも興醒めですしね」
「頻繁でも興醒め?」
ソウルビートはトットのその言葉が気になった様子だった。そしてそれはウインクも同じなのか彼女も疑問符を浮かべる。レイはその理由を知ってるようにも見えたが一旦それは置いておこう。
「あの!色んなアイドルって例えばどんなアイドルがいるんですか!?」
「あっ、それ気になる!」
するとキュンキュンが色んなアイドルと聞いて興味を示し、アイドルはそんなキュンキュンの隣で顔をくっ付けるくらいに近づくと同じように質問。そしてトットは待ってましたとばかりに声を上げる。
「ふふっ、ではご案内しましょうか」
「わーい!」
「ではこちらへ」
「あまり他所のアイドルに迷惑かけるなよ?」
「あはは、わかってるって〜」
「本当かよ……」
ソウルビートははしゃぐアイドル達が暴走しないように何とかブレーキ役になっていたが正直彼も他のアイドルについては気になっていたので嬉しさはあった。
するとアイドルはトットに導かれて移動する中、何かの視線に気がついてその方を向く。
「あっ……ん?」
その視線の先にいたのは先程もアイドルプリキュアのリハーサルを見に来ていた半透明の少女だった。ただ、今度はある程度姿がくっきりとしていたが。同時にアイドルは少女の存在から特別な何かを感じ取る。
「……あれ?アイドル、どうしたの?」
「え?……あっ」
アイドルは少女を見るために立ち止まってしまったためにズキューンからキョトンとした顔で指摘されると隣にはキッスも立っていた。そして一度視線を離してしまった影響か少女の姿は見えなくなり、その視界の先には先程まで自分達がいたステージの光景が広がっていた。
「ん?……なんでもない!」
アイドルはこの現象に対してほんの少しだけ気になったが、それでも今は他のアイドルグループが気になるために移動する事に。……ただし、少女の存在は本当にすぐ近くの未来に危機が迫っている事を示していた。
そしてその証拠としてアイアイ島を取り囲む海の中にて、無数の黒いクラゲのような存在がそこで力を増大させていく事になる。
はい、映画編一話目でした。……多分読んだ方ならもしかすると察しがついたかもですが、もう今回の話でオリジナル要素を入れています。このオリジナル要素が入った事でここから先の話でどんな変化が起きるのか。楽しみにしてください。それではまた次回もお楽しみに。