キミとアイドルプリキュア♪〜輝けない少年と心の鼓動〜 作:BURNING
島の子供の祈りが再び届いた瞬間。先程と同じように空間に穴が空くとそこから四つの影が飛び出す。そして、先陣を切って飛び出した少女が無邪気かつ元気そうな声を上げた。
「ワンワン、ワ〜ン!」
その少女は口の中に何故かパピヨン犬のような可愛らしい顔が映るとそれに続く形で残りの三人も出てくる。そして彼女達はアイドルプリキュアやスカイ達のようにプリキュアであった。
「「「「わぁ〜っ!」」」」
「もしかして……」
「あなた達もプリキュアなの?」
「そうだよ!」
島の子供達が新たなプリキュアの出現に歓喜の声を上げるとズキューンやキッスは新たなプリキュアの登場に彼女達へと問いかける。そして、彼女達はその疑問に肯定しつつスカイ達と同じようにプリキュアとしての名を名乗っていく事になる。
「みんな大好き素敵な世界!キュアワンダフル!」
「みんなの笑顔で彩る世界!キュアフレンディ!」
「気高くかわいくきらめく世界!キュアニャミー!」
「結んで紡いでつながる世界!キュアリリアン!」
最初に出てきたピンクの衣装の無邪気な子がキュアワンダフル。キュアフレンディは紫をメインにした衣装を着て探偵帽子や編み込んだツインテールが目立つ少女だ。キュアニャミーは白をメインにしつつ青を差し色とした衣装を着てロングヘアやその雪のような美しさが特徴的な少女。キュアリリアンは緑よりなカラーリングの衣装を着て左のサイドテールの髪、更に怪盗のような小さめなシルクハットを被った少女である。
そして最後には全員が仲良しであるという証であるかのように四人が手を繋ぎ合うとワンダフルとフレンディ、ニャミーとリリアンのペアで左右対称のポーズを取りつつチーム名を名乗った。
「皆一緒に!」
「せーのっ!」
「「「「わんだふるぷりきゅあ!」」」」
その名もわんだふるぷりきゅあ!ソウルビート達からすればひろプリチームに続く頼もしい味方である。
「おお!ここでプリキュアが更に増えました!」
「もしかして、あなた達も……」
「うん!私達もアイアイ島にいて呼ばれたの」
リリアンがその問いに答えるとソウルビート達はここに来れた事に納得した。ここでひろプリチーム同様にわんぷりチームについても時間を少し遡ろう。
〜回想〜
ワンダフル達わんぷりチームが過去にワープする少し前。夕焼けに染まったアイアイ島。その街中で彼女達は過ごしていた。
「いろは!早く早く!」
「もう、こむぎったら本当に元気だねぇ」
「あはは。こむぎちゃんは好奇心旺盛だし、ここは珍しい物で溢れてるから」
一人はしゃいでいるのが犬飼こむぎ、キュアワンダフルの変身者でポニーテールの元気な女の子だ。そんな彼女に呼ばれたのがボブヘアで左右に小さなおさげがある少女。彼女はキュアフレンディの変身者で名前は犬飼いろはだ。ちなみにこの二人は苗字が同じだが姉妹では無い。その辺りは今は一旦置いておこう。
そして、彼女達の近くにいる眼鏡をかけた少年が兎山悟。この子はプリキュアでは無いが、わんぷりメンバーの友達で数少ないプリキュアの正体を知る理解者である。
「はぁ……あの子ってば本当に目新しい物を見る度にはしゃぐわね。今からはしゃいでたら夜まで保たないわよ」
「良いんじゃない、ユキ。ユキだってさっきのお魚のお菓子。凄く美味しそうに食べてたでしょ」
「なっ!?そ、それは……そうだけど」
はしゃぐこむぎを見て多少呆れたような目線を向けるのはブロンドの髪を靡かせるクール女子、猫屋敷ユキ。キュアニャミーの変身者である。その隣にいる黒髪サイドテールの子が猫屋敷まゆ。キュアリリアンの変身者だ。そしてこの二人も苗字が同じだが姉妹では無い二人である。
「あっ!見て見て!」
こむぎの視線の先にあったのは夕焼けに染まり、一面に広がる海だった。彼女達は少し高めな位置に来ており、その場所から海を見る事ができる。
「わぁ……」
「悪く無い景色ね」
「ねぇねぇ、泳ご!」
「いや、水着とか持ってないよ」
「え〜!こむぎ、泳ぎたいよ〜!!」
こむぎがいきなり海で泳ぎたいと言い出す中、いろはは水着が無いのを理由に渋った。尚これは実際その通りである。
「ねぇ、ユキはどう?今度こそ犬かき教えよっか?」
「結構よ……!」
こむぎからの提案にユキは嫌な想い出を思い出すと秒で却下する。するとまゆが何かを思いついたように声を上げた。
「あっ!もしかしてこの状況……チャーンス!こむぎちゃん、ユキ。私達は先にライブ会場に行こ!」
「えーっ!?まだ見てたいよ〜」
「はぁ、こむぎ。行くわよ」
まゆの提案にこむぎが反対する中、まゆの意図を察したユキがさっさとこむぎを連れて行こうとする。
「兎山君、大福ちゃんの事は私が預かるね!」
「え、ありが……ええっ!?」
悟はいきなりの提案とこの状況に慌てた顔になる。するとまゆがニヤニヤとしつつ話しかけた。
「ほーら、折角二人きりのチャンスなんだから。折角彼氏彼女なんだし!」
そう言って小声で話しかけるまゆ。そう、兎山悟と犬飼いろはは付き合っている。そしてこの事はプリキュア史に残る初の現役時代に彼氏持ちのプリキュアになったという事を示すのだが……これは長くなるので置いておこう。
尚、大福というのは悟が先程から抱えているキリッとした目をしたペットの兎である。
「それじゃあ、後はお二人で……」
そうこうしている間に夕日が消えて夜になってしまったが、まゆはセッティングを終えたという事でさっさとこむぎ達と共に退避しようとしたその時。
『ヤミ〜!』
「うええっ!?あれって!」
タイミング最悪な事にヤミクラゲが現れると街を強襲し始めた。そして、海が見えている場所という事は彼女達にはその様子がしっかりと見えてしまう。
「何だあのクラゲ……」
「ッ、まゆ」
「もう!折角良い所だったのに〜!!」
ヤミクラゲを見て困惑する悟に良い所を邪魔されてガッカリするまゆ。するとこむぎは首を傾げていた。
「でもあれ、ガルガルじゃないよね?」
「うん、多分ガオガオーンでも無いよ。トラメはもういないし、ザクロだってここには来てないはずだから……」
尚、わんぷりメンバーはガオウとの最終決戦を迎える前の時系列。具体的にはアニメ47話直前くらいの頃からやってきたのである。その割に服装が夏服なのは……この辺りはご都合主義というやつだ。
「皆、行こう!」
「「ワンダフルパクト!」」
「「シャイニーキャッツパクト!」」
四人はそれぞれの変身アイテムである化粧用コンパクトのような物を出すとプリキュアへと変身するための掛け声を言う。
「「「「プリキュア!マイエボリューション!」」」」
こうして、プリキュアに変身した四人。彼女達がヤミクラゲを止めるために先行すると悟も後を追う事になる。
「ヤミ〜!」
「うわぁああ!?」
そしてワンダフル達はヤミクラゲによって石化する人々を見ると目を見開いていた。
「うええっ!?人が石になっちゃった!?」
「ヤミ?ヤミ!!」
「っと!うわっ!」
ヤミクラゲ達は容赦無くワンダフル達に攻撃。ただ、ワンダフル達は何故か反撃をしない。それどころか、ヤミクラゲ達の攻撃を避けるのみだ。
「捕まったら石にされるのにどうやったら……」
「ッ!でもクラゲって事は生き物だよね?」
リリアンからの問いにニャミーは頷く。そして、それならばプリキュアなのに反撃をしない彼女達にもどうにかする手段はある。
「「「ヘルプ!キラリンアニマル!」」」」
四人はそれぞれのアイテムを取り出すとその能力を発動。自らにキラリンアニマル。つまり、他の動物達の力を加える。
「ライオン!」
「コジカ!」
「ペンギン!」
「パンダ!」
これによりワンダフルは両脚にライオンの脚を、フレンディは頭と両脚に鹿の角と脚を、ニャミーは両脚にペンギンの脚を、リリアンは目にパンダの目元を模した眼鏡をそれぞれ装着。
ワンダフル、フレンディ、ニャミーはそれぞれ上がった機動力でヤミクラゲ達のヘイトを管理。リリアンの方は眼鏡から発生させる催眠音波でヤミクラゲを眠らせて戦闘不能にしていく。
「ほらほら〜こっちこっち!」
「こっちだよ〜、私達と遊ぼうね!」
「ヤミ!?ヤミ〜!!」
「おいで、私達と遊んだ方が楽しいわよ」
「こ〜ら、夜更かしはいけないよ〜!お休みしないとね」
「ヤ……ミ」
それから四人と遊び疲れたヤミクラゲ達は次々と浄化されていく。……そう、これこそがわんぷりの戦い方。他のプリキュアとは違い、肉弾戦こそしないものの想いが通じれば例え敵でさえも浄化してしまうという彼女達だけの力である。
それから少ししてヤミクラゲ達は全滅したのかいなくなった。それを受けてプリキュア達は一息吐く。
「ふぅ、これで全部かしら?」
「うーん?でも何だか嫌な予感がするんだよね。さっき見た数よりも大分少なかった気がするし……」
「じゃあ、探してみよう。ヘルプ!キラリンアニマル!ウサギ!」
そう言ってフレンディが両耳にウサギの耳を生やすと音で場所を割り出そうとする。ただ、その直後に割と大きな音が迫ってくるのが聞こえた。
「あっ、あっちの方から来るよ。……って、これもしかして……」
「フレンディ、何かわかっ……うええっ!?」
『ヤ〜ミィ!!』
その瞬間、先程よりも更に凄まじい数のヤミクラゲが出てきてしまう。そのためプリキュア達は慌ててその対処をする事になった。
「「「「うわぁああっ!」」」」
「流石にこの数は……」
「多すぎるよ!!」
『ヤミ〜!!』
どうにか四人がまた追いかけっこをしているとニャミーの体に疲れが見え始めた。彼女だけどうしても体力的な問題があるらしい。これは彼女が病弱というわけでは無いのだが、どうしても長引けば発生してしまう問題だった。
「ッ、あまりこれは使いたく無いけど……仕方ない!ヘルプ!キラリンアニマル!ハムスター!」
ニャミーはあまり良い思い出が無いのか使うのを躊躇ったが、状況をどうにかするためには使うしか無く。ハムスターの縮小化で攻撃を回避。この際に頭部にハムスターの耳が生えている。それからすぐに元に戻ると一旦体勢を立て直す。
それから四人が再度ヤミクラゲの対処に追われる中、近くの物陰にまで来ていた悟はヤミクラゲの本体と思われる場所を探る。
「それにしても、こんな数のヤミクラゲ達はどこから来てるんだろ……」
悟がそれから記憶を辿るとその行き着く先に闇が広がった海を思い出す。そしてそこからヤミクラゲ達は出てきた事を。
「ッ、皆!このクラゲ達はこの島の海から出てきた!もしかすると、海に何かヒントが……」
「!!」
「悟君!」
しかし、悟はここでミスをしてしまった。ヤミクラゲを相手に生身で来てしまった事。そして、その状況で自分の居場所を知らせてしまった事だ。
「えっ……うわぁあああっ!?」
「そんな……悟!!」
ワンダフル達の呼びかけも虚しく、悟は大福ごとヤミクラゲの餌食となって石化。完全に止まってしまう。
「悟君……嘘……悟君……」
するとフレンディが完全に石化してしまった悟の元に行くと途方に暮れてしまう。そして、ヤミクラゲはその隙を逃さずに迫ってきた。
「ヤミ〜!」
「危ない!プニプニバリア!」
「ニャミーシールド!」
「フレンディ、大丈夫?」
すかさずワンダフルとニャミーが召喚したピンクと青の肉球型のバリアでヤミクラゲの攻撃を防ぐとリリアンが寄り添う事で彼女を立ち直らせようとする。
「うん……。きっとこのクラゲ達をニコニコにしたら助けられるよね?」
「……確証は無いけど、そう信じましょう」
「だったら……まだ頑張れるよ!」
フレンディはヤミクラゲをどうにかすれば悟を助けられると思い込む事で一先ず持ち直すとヤミクラゲの大群と向き合う。
「ここはニコ様の力で!」
「うん!」
それから四人はダイヤモンドリボンキャッスルとユニコーンの妖精にしてニコガーデンの主であるニコを呼び出す。
「ニコの力を皆に!」
「「「「開け、ニコエボリューション!」」」」
ワンダフルがニコの力で生成された鍵でキャッスルを開けると上の蓋がオープン。そこには中央にダイヤが付いたリボンが存在しており、その光が四人の姿を変える。
「「「「ダイヤモンドリボンスタイル!」」」」
そのまま四人がダイヤモンドリボンスタイルとなると全員で手を繋ぎ、ヤミクラゲ達に放つ浄化の一撃。
「「「「もーっと友達!プリキュア!エターナルキズナシャワー!」」」」
その瞬間、巨大化したダイヤモンドリボンキャッスルの正面が開くとそこに四人とニコが吸い込まれるようにその前に移動。最後に人間態となったニコが手の上にあるシャボン玉を吹く事で巨大なシャボン玉を生成。それが分裂して無数のシャボン玉がヤミクラゲを浄化していった。
『ニコニコ〜』
そして、ダイヤモンドリボンキャッスルの蓋を閉じる事で技は終了。ヤミクラゲ達は全て浄化されていた。
「今度こそ終わり?」
「いえ、まだ悟が戻って無いわ」
「どうしよう。やっぱり兎山君が言ってたみたいに海に行けば……」
リリアンが悟の言葉を信じて海に行く事を考えたその時。ここで過去に繋がる穴が開いたのである。
〜現在〜
そんな経緯があってここにやってきた四人。この感じだと彼女達もこの厄災をどうにかするために呼び出されたのだろう。
「ここは私達に任せて」
「ヤミ〜!」
すると、そんな時。どこからとも無く新たにヤミクラゲが登場。サイズ感的には先程よりも大柄なのに加えて両腕に力こぶができる程にはパワーがありそうなイメージだった。
そんなわんぷりのメンバーやヤミクラゲを見てズキューンがキッスへとある提案をする。
「キッス、私達も歌おう!」
「はい、お姉様!」
勿論ズキューンの提案をキッスが断るはずが無い。そしてスピーカーの色が先程と同じく正面右が緑、左が黒に発光。音楽が鳴り出すと二人はウインク達と同じでここに来る前に聴いていたあの曲を歌う。
〜挿入歌 わんだふるぷりきゅあ!evolution!! ReMix for Cure Zukyoon&Cure Kiss〜
それはわんだふるな奇跡の出会いを果たし、その出会いが紡いだ絆の歌だ。そしてズキューン、キッスがステージで歌うと同時にわんぷりの四人も動き出す。
「「大好き止まらない!♪わんだふるぷりきゅあ!Yeah!!♪」」
「ヘルプ!キラリンアニマル!スワン!」
四人はキラリンアニマルの効果で背中に翼を展開。空中移動ができる状況にする。そして、プリキュア達へ当然のようにヤミクラゲが襲いかかった。
「ヤミ〜!ヤミ!」
「仕方ない、構ってあげる」
ニャミーはツンデレのような事を言うとヤミクラゲからの攻撃が自分に向くように仕向ける。
ズ「モーニン朝一番のピカピカ太陽♪」
キッ「やったー!待ってたよ今日もいっしょに遊ぼ♪」
それに対し、ヤミクラゲは目から放つビームで狙い撃ちしようとする。その殺意の高い攻撃に対応するのはリリアンだ。
「ヤミヤミ〜!」
「リリアンネット!」
リリアンが手を翳して展開したのはまるで名前の通り糸で編み込まれたネットのような障壁である。するとワンダフルやフレンディがヤミクラゲに抱きついた。
「ワンッ!」
「ヤミッ?」
「こわくない、こわくない」
先程まで戦う気満々なプリキュアを相手にしていたからか、ヤミクラゲが困惑しているとリリアンが話しかけていく。そして、もう片方の腕にもフレンディが抱きついた。
ズ「鏡の前キミと♪」
キ「トキメキ準備して♪」
「いっしょに遊ぼ♪」
「あなたの声を聞かせて」
「ヤミ……」
するとヤミクラゲの体は浄化の光に包まれていき、その姿が白い妖精となって消滅する。
「ニコニコ〜!」
「ふふっ!」
「「わくわくモードかさねたら〜♪思いきり駆け出す笑顔と並んで GO!!♪」」
そして、同時にアイドルがアマスへと呼びかけていく。このまま争っても終わりが見えないため再度説得を試みているのだ。
ズ「きらめく世界でココロ元気わんだふる!♪」
「「仲良しキズナが進化中〜♪」」
「アマスさん、もう止めようよ!」
「煩い!」
アマスはアイドルからの言葉を一蹴しようとするが、そんな時にテラが声を上げる。
「ねぇ、教えて!」
「何?」
アマスがいきなり話し出したテラを見て驚いたような顔を見せるが、テラは構う事無く話し続ける。
「「つながる世界でココロははしゃぐわんだふる!♪仲良しパワーは無限大〜♪」」
「アマスも私も……人と私達の時間がそんなに違うなら、あなたもすぐいなくなってしまうの?」
ズ「うれしい♪」
キッ「たのしい♪」
ズ「やさしい♪」
キッ「いとしい♪」
「だったら……出会わなければ……アマスも私も……」
それは間違い無くテラの本心だった。彼女はこの場からアイドルプリキュアがいなくなってしまうのを寂しく感じており、そしてそんな想いをしてしまうくらいなら最初から出会わない方が良いのではないかと考えてしまう。
「「キミと覚えてこれた気持ち♪胸でふくらんでく〜♪」」
「ッ……」
「そんな事無いよ!」
「えっ……」
ただ、そこで反応を示したのはフレンディである。そして、わんぷりの四人は自分達が一緒にいられる時間が永遠では無い事を知ってるからこその気持ちをテラやアマスに伝える。
ズ「あまえたがり♪」
キッ「さみしがりも♪」
「確かに、生きる時間が違う事は寂しいけど……」
「出会えた事が何より嬉しい」
リリアンの元にニャミーが寄り添うかのように移動するとワンダフルもフレンディへと抱きつく形で大好きを表現する。
「「ぎゅっと抱きしめてくれるから〜♪強くなれるね〜Yeah!!♪」」
「皆で一緒に笑えればわんだふる〜っ!だもんね♪」
「うん……そうだよ!」
わんぷりのメンバー達に後押しされる形でアイドルがテラへと返す。だが、やはりアマスはまだ受け入れられないような顔を見せていた。
「「きらめく世界でココロ元気わんだふる!♪仲良しキズナが 進化中〜♪」」
「そんなの詭弁だ……。ずっと一緒にいられなきゃ……私はまた孤独に生きないといけなくなる。あの娘の声をもう一度聴きたいのに、そんなの……そんなのは!!」
「「ヤミ〜!」」
その瞬間、アマスの心の中を表すかのように再び二体のヤミクラゲが出てきてしまう。ヤミクラゲが攻撃する中、ワンダフルはキラリンアニマルを。フレンディは自らの技を発動する。
「ヘルプ!キラリンアニマル!ベアー!」
「リボンバリア!フレンディリボン!」
ワンダフルが二体からの攻撃に対し、両腕を熊の物にすると正面からそれを受け止める。そのタイミングでスワンの効果が解除されるためにすかさずフレンディがリボン型のバリアで足場を生成。更に彼女の出したリボンでヤミクラゲ二体を纏めて拘束した。
「もう、これ以上ガルガルしたらめっ!だよ!」
「ニャミー、リリアンお願い!」
ニャミーとリリアンはそれに応えるようにアミティーリボンタンバリンを構えると浄化技を発動。
「「アミティーリボンタンバリン!ニャンダフルをあなたに!」」
「「ドキドキあつめてキミと素敵わんだふる!♪いろどりあふれて育ってく〜♪」」
「「ヤミ!?」」
ニャミーとリリアンの方はスケーティングをしながら二人でハートを描き、ニャミーがリリアンを空中に投げる形で押し上げてから自らも跳び上がる。
「「ニャン!ドゥ!トロワ!ガルガルな心、さようなら!」」
その後、歌がクライマックスになると一気に浄化技のプロセスもラストへ。技名を叫びつつヤミクラゲを浄化する事になる。
ズ「ずっと♪」
「「そばで、これからも〜♪しあわせたくさんつたえるね〜♪」」
「「プリキュア!アミティールミエール!」」
ニャミーとリリアンの方はオーロラのカーテンが上から降りてくる形でヤミクラゲ二体を包み込むとその体を浄化した。
「「大好き止まらない!わんだふるぷりきゅあ!♪」」
最後にワンダフルが再度スワンの能力で浮かぶとわんぷりの四人が揃ってポーズを決める。尚、最後に浄化したヤミクラゲ達はふわふわと白い妖精姿で先に浄化された一体と共に戯れていた。
「「ニコニコ〜」」
こうして、最後に残ったアマスは頭を抱える。同時に自分の気持ちがわからなくなってきたのか混乱したような仕草を見せた。
「何故だ、何故だ……あの娘はこんな事望んでいないの……?でも、でもじゃあ私は、どうすれば良かったのよ……。結局私の隣には誰もいてくれないのに……私の孤独は何も解決してないのにぃいっ!」
アマスの闇の力は爆発的に増幅。そしてアマスの力が暴走している影響か、周囲の空が更に暗くなり始めた。このままではまたアマスの心が爆発してしまう。
「これでも話を聞いてくれないのかよ……。アマス様!!」
ソウルビートがまだ話をしてくれないアマスに対して悔しさを滲ませる。どれだけ説得しても無駄なのか……。そう思った時だった。
「まだ諦めるには早いだろう?プリキュア」
「君達の声はもう少しできっと届くよ。だから諦めたらダメだ!」
その声が聞こえると二度ある事は三度あると言うべきか……。直後に空中にトンネルが開くとそこから四つの影が姿を現すことになった。
作中でも言及がありましたが、一応わんぷり勢の時系列はアニメ46話後〜アニメ47話の直前くらいです。服装が夏服になっているのはいつものご都合主義なので悪しからずです。
加えてラストに原作映画では四人見知らぬ人達が出てきてますが、これがこの小説での映画編における最大の改変点だと思ってます。
それではまた次回もお楽しみに。