キミとアイドルプリキュア♪〜輝けない少年と心の鼓動〜   作:BURNING

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アイドルプリキュアライブの防衛戦決着

アイドルプリキュアのライブの日。襲撃を仕掛けて来たジョギと彼の使役するダークランダーとの戦いが激化。アイドルプリキュアはライブとダークランダーとの戦闘というハードな同時戦線を余儀なくされてしまう。

 

そんな時、アイドル、ウインク、キュンキュンの3人の曲であるTrio Dreamsの順番が迫ったためにこの3人は戦線を離脱。ソウルビートが戻るまでズキューン、キッスの二人だけで耐える事になる。

 

「ダークランダー!」

 

ダークランダーは倒すべき相手が二人だけになっている事もあって手にしたレーザーサーベルを振るって攻撃目標のプリキュアを直接狙う。

 

「「くっ!?」」

 

対してズキューンとキッスは盾役のウインクもいないために回避でどうにか凌がざるを得ず。ここまでの戦闘継続での消耗も合わさって苦しい展開が続いていた。

 

「ダークラン!」

 

「どうにか動きだけでも止めないと……私が囮になる!」

 

「お姉様!?」

 

すると回避に徹していた二人の内、ズキューンはこのままでは二人揃って消耗してライブにも支障が出ると感じたのか……。自分が囮になって隙を作る事でダークランダーの動きをキッスに止めてもらう形にしようとした。

 

「ふふっ。仲間のために自分が危険な目に遭う事は厭わない。美しい友情だね。……だけど、勇気と無謀を混同するのは違うんじゃない?」

 

「ダーク……ランダー!!」

 

ダークランダーはジョギの言葉に応えるかのように声を上げると痛バッグに装着されている缶バッジをズキューンの方へと飛ばして雨を降らせるように範囲攻撃する。

 

「ッ!?」

 

ズキューンはそれを見て咄嗟に第一波を回避するものの、すかさず第二波、第三波が彼女の方へと飛んでいく。

 

「そんな、お姉様無茶です!」

 

「私の事は良いから、早くキッスはダークランダーを……」

 

キッスはズキューンが何としてでも自分にダークランダーの動きを止めるのを託してくれていると感じるとキッスショックを放とうとする。

 

「キッスショ……」

 

「ダーク……」

 

「ッ!?」

 

しかし、化粧コンパクトのリップを塗って技を使おうとしたタイミングでキッスは何かに気がつく。それは、ダークランダーが自分への警戒心を全く落としてないという点だ。そして、それによってキッスはこのままキッスショックを使ってもダークランダーに見切られてしまうと感じて技を使う事ができず。彼女の動きは止まってしまう。

 

「キッス!?」

 

「ダメ……ダークランダーの注意を十分に引き付けられてない。多分、人数がいつもより少ないから……」

 

「おいおい、折角仲間が捨て身で注意を引いてくれてるのに何もしないなんて。彼女を見捨てるつもりかな?」

 

そこにジョギが煽りを入れる。彼もまたズキューン一人ではダークランダーの気を引くのには力不足だと分かりきっていた。

 

「ふふっ。それでも動かないか。じゃあダークランダー。さっさとそこにいる無謀な事をしてるプリキュアを始末して」

 

「ダークラン!」

 

ダークランダーは先程から攻撃を継続しているズキューンへと追い討ちと言わんばかりに空中にペンライトを模した武装を展開。それが缶バッジ攻撃と併せる形で更に攻撃の密度を上げた。

 

「ッ、しまっ……」

 

「お姉様!?」

 

そして、そうなるともうズキューンの回避も限界に達してしまう。そのまま自身の真上から降り注ぐ攻撃の嵐をズキューンがまともに受けそうになってしまう……そんな時だった。

 

「ウインクの力、ソウルビートバリア!」

 

「クラ!?」

 

「何……」

 

突如としてズキューンを周囲をグルリと囲むようにバリアが展開。ダークランダーが仕掛けた攻撃の嵐を完全にシャットアウトするとジョギとダークランダーはいきなりの事に困惑。

 

「キッスの力、ソウルビートショック!」

 

更にまた声が聞こえるとダークランダーが気がついた時には自分の目の前にハート型のエネルギーが迫っており、それがダークランダーに命中。その体に凄まじい量の電撃を流す。

 

「ンダァアア!?」

 

「アイドルの力、ソウルビートグータッチ!」

 

ダークランダーが怯んだ瞬間。その隙は絶対に逃さないという事で先程から技を連発していたソウルビートが飛び出すと全力のグータッチをダークランダーの体に命中させる。

 

「ダーク!?」

 

そして、その一撃を受けたダークランダーは堪らず後ろに倒れ込んで目を回す。同時にその場にグータッチを放った張本人……ソウルビートが降り立った。

 

「待たせたな。二人共」

 

「「ソウルビート!」」

 

待ちに待った心強い援軍が来てくれたという事実に嬉しい気持ちを爆発させるズキューンとキッス。するとソウルビートがズキューンの方を向くと早速先程言いたかった事を口にする。

 

「あとそれとズキューン。キッスのために頑張るのは良いけど一人で無茶するのはやり過ぎだって。俺がもうちょっとで着くんだから消耗を抑えつつ耐えてれば良かったのに」

 

「もう、それだったらもうちょっと早く来てよね。私もキッスも結構大変なんだから」

 

「うっ……それを言われると申し訳ないな。実際バトル面はお前ら二人に頼りっぱなしだし……」

 

ソウルビートは出番の都合上、戦闘面でここまでズキューンキッスに頼りきってしまった事には多少申し訳なく感じていた。そのためズキューンからの反論を珍しく素直に受け止める。

 

「ッ……ソウルビート。もうそろそろ良い加減やられてほしいんだけどな!」

 

「ダーク……」

 

するとダークランダーも消耗しているのか動きが多少鈍っているように見えた。何しろダークランダーもアイドルプリキュアとの戦闘でかなりダメージを受けている。そしてそれはダークランダー側も確かに消耗している事を意味するのだ。

 

「二人共、まだ動けるか?」

 

「勿論……」

 

「ええ、私達ならまだ……」

 

ソウルビートはそんな二人の声と様子を見ると目を少しだけ細める。そしてそれは彼にある判断を決定させるには十分だった。

 

「……いや、二人共。聞いておいて悪い。すぐにライブ会場に戻ってくれ」

 

「えっ!?何言ってるのソウルビート。私達はまだ……」

 

「これ以上二人を消耗させられない」

 

「「ッ……」」

 

それを聞いて二人共心当たりがあるのか俯いてしまう。やはりズキューンもキッスもここまででそれなりに無理を通してしまっていたのだという事がわかる。特にキッスのために一人で隙を作ろうと奮闘したズキューンの方がより消耗も大きかった。

 

「だけど、ソウルビート一人でなんて……」

 

「どっちにしても、あと5分で決着できないと俺達は詰みだ。それに、二人にはまだデュエット曲がある。だったら、お前ら二人のパフォーマンスを落とすわけにはいかない」

 

ソウルビートの言葉を聞いて二人は息を呑む。そして、同時にセトリを思い出すと今は恐らくアイドル達3人のTrio Dreamsが始まるかどうかの時間。その後にはズキューンキッスのAwakening Harmony、ソウルビートのキミと繋ぐ閃光の光が控えているに加えて更にその次は全員が絶対に出ないといけないMCタイム。

 

そう考えるとこの曲の間に終わらせないとアイドルプリキュアはライブと戦闘。どちらかの目的を達成できなくなる。

 

「わかったら早くライブの方に行ってくれ。頼む!」

 

ソウルビートとしても一刻も早くダークランダーを倒すために二人を早く離脱させたかった。そして、その意図を汲んだキッスはズキューンの手を握る。

 

「……お姉様、ここはソウルビートに任せましょう」

 

「ッ……うん。その代わり、絶対に時間までに戻ってきてよ!」

 

「ああ。任せろ」

 

ズキューンとキッスはソウルビートにその言葉を残してハートガーデンから離脱。そして、同時にソウルビートのインカムにアイドルからもう自分達の曲が始まるという連絡が入った。

 

「君一人で僕に勝つつもりかい?」

 

「いや、俺一人じゃない。俺には俺を信じて託してくれた仲間がいる。だから、仲間のために今ここで俺が決める!」

 

ソウルビートはそう言うとラスト4分足らずで決着を付けるためにソウルリンクライトのリボンをタッチ。自らの最強の切り札を解放する。

 

「ソウルビート……アトラクト!!」

 

その瞬間、ソウルビートの体に銀のオーラが発生するとその能力が瞬間的に増幅されていく。

 

「ふふっ、それで押し切るつもりか。でもあと3分耐えれば僕の目的は……」

 

「はあっ!!」

 

ソウルビートは踏み込むとダークランダーへと突撃。そのスピードはやはり速い。だが、だからってダークランダーもただやられるつもりは無い。

 

「ダークランダー!」

 

ダークランダーが先程ズキューン相手に発動したレーザー光線攻撃と缶バッジ爆弾の複合技を使用。攻撃の密度で圧倒しようとする。

 

「そんなので俺を止められると思うな!」

 

しかし、ソウルビートのスピードはダークランダーの想定を上回るとこの攻撃の密度でもソウルビートは全てを回避。あっという間に距離が詰まっていく。

 

「ダーク……ラン!」

 

飛び道具がダメなら今度は物理攻撃だという事でダークランダーが手にした痛バッグを振り回すとソウルビートへと殴りかかる。

 

「よっ!」

 

ただ、ソウルビートは痛バッグによる殴打攻撃も見切って回避しつつ懐に接近。そのままダークランダーの片足を捕まえるとそのまま一気にダークランダーの体を振り回す。

 

「はぁあああっ!」

 

「ダーク!?」

 

ソウルビートアトラクトで上昇するのはスピード面だけでは無い。パワー面も当然のように向上する。そのためダークランダーを一人であっさりと振り回すと投げ飛ばす。

 

「ラァアア!?」

 

「キュンキュンの力、ソウルビートレーザー!」

 

更にキュンキュンの技という事でソウルリンクライトの先から太いレーザー光線を放つとそれが分裂。無数の細いレーザー光線としてダークランダーへと迫る。

 

「ダークランダー、やられっぱなしになるな」

 

「ラン!」

 

ダークランダーはソウルビートからの攻撃に対して起き上がると手にした痛バッグを盾にしてレーザー攻撃を防御してしまう。

 

「やっぱあのバッグ厄介だな」

 

「ふふっ。次はこっちの番だよ」

 

「ダークラン……」

 

「いいや。まだ俺の番だ!」

 

ダークランダーが反撃と言わんばかりに構えているとソウルビートがそんな隙を与えないと言わんばかりにソウルリンクライトを構えるとそこからダークランダーと同じようにレーザーサーベルを展開する。

 

「ダーク!?」

 

「何を驚いてるんだ?俺の武器もペンライトだ。このくらいやろうと思えばできるんだよ!」

 

「ダークランダー!」

 

「ふん!」

 

ダークランダーは自分と同じようにレーザーサーベルを展開してきたソウルビートを潰すために自身のレーザーサーベルを振り下ろす。しかし、ソウルビートはそれを受け止めるとそのまま刀身を前に滑らせる形でダークランダーの懐にまた入り込む。それから跳び上がってダークランダーへとすれ違い様に斬撃を命中させた。

 

「おおらっ!」

 

「ダーク!?」

 

「ズキューンの力!ソウルビートバズーカー!」

 

ソウルビートがゼロ距離からのエネルギー砲でダークランダーへと強力な一撃を押し付けるとダークランダーはかなりのダメージ共に後ろへと下がる。

 

「ラァアア!?」

 

「だぁああっ!」

 

更にソウルビートが後ろに下がったダークランダーが立て直す前にまた加速して接近。跳び上がってのキックを叩き込む。そして、ソウルビートの強さに思わずジョギは驚きの声を漏らす。

 

「ッ……まさか単体でここまでの強さとは。前もそうだったけど、あの能力がかなり厄介だね」

 

「そろそろこの戦いに幕引きと行こうか」

 

ソウルビートはこれ以上長引くのは不味いという事で一気に決めるべく浄化技を発動。ライブの領域を展開すると銀のスポットライトを浴びる。

 

「クライマックスはこの俺!」

 

ソウルビートが笑顔を浮かべると左耳に銀のインカムを生成。それと同時にダークランダーは問答無用で椅子に強制着席させられる。ダークランダーは抜け出そうとするが、ソウルビートの単独技のため拘束が強く、抜け出せない。

 

「フィナーレ、決めるぜ!」

 

それと同時に観客達が銀のペンライトを振っており、ソウルビートが自らの歌を歌い始めた。

 

♪決め歌 キミと繋ぐ閃光の光♪

 

「もう迷わない〜♪もう見失わない〜♪これが新たな自分の光♪!キミがくれたんだ〜♪その光を胸に、新たな世界へ飛び立つんだ♪!届けたいんだ、この光を〜♪キミと手を繋ぐために♪!……プリキュア!ソウルビート・フィナーレ!」

 

ソウルビートは銀の稲妻の力を受け止め、ライトで円を描いてからすかさずソウルリンクライトを突き出して銀の光の奔流を放つ。そして、銀の光による一撃がダークランダーを呑み込むと一気に浄化。同時にダークランダーは浄化の際のお決まりの台詞を口にする。

 

「「キラッキラッタ〜」」

 

そして、その後生成されたキラルンリボンをソウルビートが手にするとハートガーデンが解除された。

 

「……これでもダメだったかぁ。できる事なら今回ばかりは目的達成したかったけど……こうなった以上は仕方ない。じゃあね」

 

ジョギもこれ以上の妨害は不可能と踏んで撤退し、無事にアイドルプリキュアのライブは守られる事に。

 

「アイツ、即撤退か……まだ気は抜けないけど今は戻らないとな」

 

するとソウルビートが浄化技をやってる間に3人の曲、Trio Dreamsが終わったという事で彼は自分の番が差し迫っているという事で急いで自分の出番に備えた持ち場に戻るのだった。




また次回もお楽しみに。
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